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夢の中から電話!?

夢の中から電話をかけて自分を起こした話
01夢から電話画

明晰夢(めいせきむ)というのは《自分が夢の中にいることを自覚している夢》のこと。夢の話は何度か記事にしているが、中でも特に印象が強かった明晰夢がある。

絶対に遅刻が許されない──つまり寝過ごしてはいけないと心配していた朝、「決めた時刻に、ちゃんと起きることができた」とすっかり安心していたところ……時間がたつに連れて、なにやら違和感を覚え始め、そこがまだ夢の中であったことが発覚(ここで明晰夢となる)。「いかん! ここは、まだ夢の中だ! 早く目覚めなければ!」とあわてふためいた。ところが、そこが夢の中であることはわかっているのに、どうやったらそこ(夢)から脱出(覚醒)できるのかがわからない。「このままでは寝過ごして遅刻だ! 早く起きなければ!」と気は急くばかり。「くそっ! 早く起きろ!」と自分の頭を殴ってみるが、夢の中なのでちっとも痛くない。夢の中の体は動かせても、眠っている本体側の体とは《リンクが切れている》状態なので、いかんともしがたい。
ヒトは眠っている間、(夢の中での行動に本体が反応しないように)寝ている本体との運動リンクが切れた状態になっている。よく心霊現象のように扱われる【金縛り】は《意識は覚醒しかかって本体側に戻ってきているのに、本体とのリンクがまだ戻っていない(ので体が動かせない)》状態なのだろうと僕は考えている。《夢の中にいるとわかっていながら覚醒(本体にアクセス)できない》のは【金縛り】よりも一歩手前の現象──《まだ意識は夢の中にあって、(当然のことながら)本体とのリンクがOFFの状態》ということなのだろう。あのときは、大いにうろたえた。
結局、目覚めてみれば《絶対に遅刻が許されない》という設定自体も夢の中のことであって、ホッとしたものである。

さて、この明晰夢エピソードを、あるとき某サロンで知り合った男性に話してみた。「夢の中にいることがわかっているのに、目覚める方法がわからない──夢の中に閉じ込められたみたいで、恐怖すら感じましたよ」
すると興味深げに聞いていた男性が「わかります、わかります。私にも経験がありましてね、じつは解決策があるのです」と得意げに笑って言った。「夢の中で、どんなにあがいても、本体とのリンクが切れているのだから何のたしにもなりません。そんなときは、夢の中から自宅に電話をかけるんですよ。寝室に電話機があれば、呼び出し音が鳴るから目が覚める──それで夢から脱出できるんです」
「えっ!?」と僕は男の顔を見つめ返した。夢の中からかけた電話が現実の世界につながるとは、とても思えない。冗談のつもりなのかといぶかったか、男は自信たっぷりに言った。「まあ、試してごらんなさい。さ、電話をかけて、かけて」
男がさしだした受話器を受け取り、言われるままに自宅の番号を押すと──、

電話の呼び出し音が、どこかで鳴っている……その音に導かれるように僕は眠りから覚めた。サロンで交わした男との会話は夢の中のことだったのだ。覚醒してみると、電話機は沈黙している。本当に呼び出し音が鳴っていたのか、夢の中でのことだったのか釈然としない。
しかし……いずれにしても、夢の中で電話をかけたことで、現実側の僕は覚醒したわけだ。夢の中の男が語った《夢の中から脱出する方法》は成立したことになる。こんなおかしなことがあるものだろうか?
寝ぼけた頭でしばし考えをめぐらせているうちに、それが成立しうる状況があることに気がついた。
「そうか……これも含めて夢の中のことなのだ!」
そう意識したとき、本当に僕は目を覚ますことができたのだった。


夢の中から電話で自分を起こした話(ショートショート版)

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