FC2ブログ

カメムシの奇行!?抜け殻落としプチまとめ



羽化や脱皮をしたカメムシが自分の抜け殻を落とす──この行動を僕は《抜け殻落とし》(もしくは《羽化殻落とし》・《脱皮殻落とし》)と呼んでいる。冒頭の画像↑は2018年5月に撮影した羽化後のアカスジキンカメムシ。新成虫が《抜け殻(羽化殻)を落とし》をした瞬間──ではなく、落とした抜け殻がクモのしおり糸にひっかかって宙に浮いているシーン。カメムシの《抜け殻落とし》については、これまで幾度も記事にしてきたが、ここで少しまとめておくことにした。

カメムシの《抜け殻落とし》とその意味

自分の抜け殻を攻撃して落とす──初めて目にした時は奇異に感じて、この行動にはどんな意味があるのだろうとあれこれ想像をめぐらせた。
抜け殻には、その虫が存在することを示す痕跡(例えば──羽化や脱皮のさいに分泌される離型剤のようなもの?)が残っていて、そのニオイが寄生蜂や寄生蠅、アリなどを呼び寄せてしまうことがあるのではないか? だとすれば抜け殻がカメムシの近くにあると、自分や仲間が天敵に見つかる危険が高まる……そこで、これを回避すべく生活圏の外に(災いの元となる)抜け殻を落とすのではないだろうか──今は、そのように考えている。
イモムシなどでは孵化後に卵殻を食べたり、脱皮後に脱皮殻を食べるものがいるが、これも1つには「天敵の指標となる抜け殻を隠滅する」という意味があるのではないかと思う。カメムシは口の構造上、抜け殻を食べて隠滅することができないので、生活圏の外に落とすことで処理しているのではないだろうか。
セミやチョウ・蛾などは羽化殻を残すが、羽化後その場から離れてしまうので抜け殻を残しておいても問題がないのだろう。セミは羽化する時に地中から出てきて木に登るし、チョウ・蛾は蛹になる前に食草を離れて移動するものがいる──こうした行動で「天敵の指標となる抜け殻を仲間から遠ざける」ことをしていると考えることもできそうな気がする(あるいは、ハチやハエに寄生されていた場合にも仲間から離れたところで蛹になることで、羽化した寄生蜂や寄生蠅を仲間から遠ざける効果があるのかもしれない)。
素人の考えたことで、この解釈が当っているのかどうかはわからない。しかし、カメムシが《抜け殻落とし》をするシーンは何度も目撃している。

エサキモンキツノカメムシの羽化殻落とし



成虫は背中のハート・マークが目をひくエサキモンキツノカメムシ。僕が初めて《抜け殻落とし》を目にしたのは、2012年10月──擬木で羽化する、このエサキモンキツノカメムシ↓を観察している時だった。


①擬木支柱で羽化するエサキモンキツノカメムシ。②羽化殻から離脱すると頭を上にし羽化殻と向き合う。③頭突きをするように羽化殻を攻撃し始め、ついに落としてしまった。羽化殻への攻撃が始まったのは新成虫が羽化殻から離脱して9分後のことだった。このときのことを記した記事→【ハート亀虫羽化 見守るキリスト!?】)。
2015年11月に、やはり擬木で羽化していたエサキモンキツノカメムシの羽化殻落とし↓。


①擬木支柱にとまった羽化後の新成虫と羽化殻。②羽化殻に頭からぶつかっていく新成虫。③羽化殻を落とす。このときは離脱後20分余り経ってからの羽化殻落としだった(※詳細記事→【エサキモンキツノカメムシの抜け殻落とし他】)。

アカスジキンカメムシの羽化殻落とし&脱皮殻落とし



《抜け殻落とし》はアカスジキンカメムシで観察することが多かった。といっても必ず行うわけではなく、葉の裏に抜け殻だけが残されていることもある(地面に落とされている抜け殻の方が多い)。また羽化中や羽化直後の新成虫を見つけて羽化殻シーンを撮影しようと近づくと、(警戒して)固まったままなかなか始まらなかったり、アクシデントで他の昆虫と接触して羽化殻を残して逃去る新成虫もいた。近くで待機していると《抜け殻落とし》が始まらないし、離れていると《抜け殻落とし》が始まっときに接写が間にあわず、画像での記録は失敗が多かったが……とりあえず記録ということで……。


2018年5月に撮影したもの↑。ムクゲのやや高い位置にとまっていたのできれいに撮れなかったが……①葉の裏で羽化中のアカスジキンカメムシ。②離脱した新成虫が向きを変える。③羽化殻と頭をつき合わせるような形。この時点で羽化殻の脚は葉から外れかけていた。④しばらくじっとしていた新成虫が動き出す。⑤頭で羽化殻を押しながら前進。⑥前進して寄り切るように羽化殻を落とす(この直後に羽化殻は落下)。⑦羽化殻落としを終えたアカスジキンカメムシ新成虫。※【羽化殻落とし@アカスジキンカメムシ】より↑。
《羽化殻落とし》を目の前で確認しながら、肝心のシーンが激しくピンポケになってしまった例……↓。


2017年5月に撮影↑。羽化中のアカスジキンカメムシが古い殻から離脱して2時間ほど経ってからの《羽化殻落とし》だった(※詳細→【アカスジキンカメムシ:羽化~抜け殻落とし】)。《羽化殻落とし》を接写しようと近くで待機していると、警戒して(だろう)なかなか始めてくれない。待たされることが多かった。


2017年5月に撮影↑。①を撮影した後、少し離れたところから監視を続けて《羽化殻落とし》を待っていた。②《羽化殻落とし》の瞬間──フレーミングもピントも間に合わず、角度も悪くてこんな画像しか撮れなかった(①から50分が経過していた)。③羽化殻を落とした後の新成虫(※詳細→【アカスジキンカメムシ羽化後《抜け殻落とし》確認】)。



2018年5月に撮影↑。①新成虫は孵化殻から少し離れたところに移動していて体色もだいぶ濃くなってきている(時間も経過している)。もう《羽化殻落とし》はしないのだろうか……とあきらめかけていると、した──が、その瞬間は撮り逃し、その直後の画像が→②羽化殻落とし直後の画像(1秒前にはフレーム内に羽化殻があった)。目の前で《羽化殻落とし》を確認していながら、またしてもその瞬間は撮り逃してしまった(※詳細→【羽化殻落とし@アカスジキンカメムシ】)。



2018年5月に撮影↑。これは《羽化殻落とし》のシーンを確認していない。葉の裏で羽化殻と対峙している羽化直後の新成虫(左画像)。2時間40分後に見に行くと、新成虫はすでに葉の表に移動しており、葉の裏の羽化殻はなくなっていた(右画像)。新成虫は、おそらく《羽化殻落とし》をしたあとに葉の表に移動したのだろう(※詳細→【アカスジキンカメムシの羽化他】)。
アカスジキンカメムシの《抜け殻落とし》は幼虫の脱皮でも確認している(《脱皮殻落とし》)。


2015年9月に撮影↑。①コブシの葉で脱皮中のアカスジキンカメムシ幼虫。②触角や脚が抜けていく。③最後に腹端が抜けて新幼虫が抜け殻から離脱。よくこのサイズの体が小さな抜け殻に収まっていたものだといつも感心する。④向きを変えて抜け殻と対峙。⑤抜け殻に頭突き攻撃。⑥抜け殻の下にもぐることで抜け殻の前脚を葉から引き剥がす。カメラを近づけたためこの姿勢で触角を倒し、静止してしまった。この2分20秒後の画像が→⑦接写するカメラを離していたわずかのスキに脱皮殻は落とされてしまった(※詳細→【アカスジキンカメムシの抜け殻おとし】)。
こちら↓は2015年10月に撮影した《脱皮殻落とし》。


①擬木の支柱で脱皮殻落としを開始したアカスジキンカメムシ幼虫。葉の裏ではすんなり落ちる抜け殻が、擬木では徘徊する蛾の幼虫やクモが残した糸がひっかかってなかなか落ちない。②頭突きをし抜け殻を押し上げる新幼虫。③なかなか落ちない脱皮殻を持ち上げ、このあとようやく落としたのだが……。④擬木に残されていたしおり糸(?)にひっかかった脱皮殻は宙吊りになっていた。⑤脱皮殻がまだあることに気がついた新幼虫は……⑥わざわざ支柱をおりていき脱皮殻を落とそうと頭突きをする。⑦脱皮殻は再び落ちかけて途中で宙吊りに──この後、風にあおられて、ようやく落下した(※詳細→【カメムシの抜け殻落とし行動】)。
宙吊りになった脱皮殻に追い打ちをかけにいく行動に《抜け殻落とし》に対する執着のようなものを感じた。
《抜け殻落とし》への執着は羽化でも感じるケースがあった。


2017年5月に撮影↑。ふつう羽化後の新成虫は羽化殻と同じ葉にいるものだが、上下の葉に分かれてしまった羽化殻と新成虫。①では羽化殻と新成虫がとまった葉は離れているが、羽化は羽化殻のある上の葉で行われたはず。そのときは上の葉(羽化殻がある葉)は終齢幼虫の重みで下がり、下の葉(新成虫とまっている葉)は(新成虫の体重がかかっていないため)もっと上がっていて上の葉と接していたのだろう。羽化の過程で新成虫が、接していた下の葉につかまり、そのまま体重がかかってこの状態(上下の葉が離れる形)になったものと思われる。この状態で下の葉に移ってしまった新成虫が羽化殻を落とすために、わざわざ上の葉まで戻るのかどうか──興味があったのでしばらく近くにスタンバって観察していたが、警戒してかなかなか動かず。少しその場を離れ、22分後に戻ってみると→②新成虫はすでに上の葉に移動しており、羽化殻は落とされた後だった。羽化殻はこの枝の下でみつかったので、風で落ちたわけではなく(風に飛ばされたのであれば直下には落ちない)、新成虫がわざわざ上の葉に移動している事からも《羽化殻落とし》が行われたことは、まず間違いない(※詳細→【アカスジキンカメムシ新成虫《抜け殻落とし》のケース】)。
羽化や脱皮をしたあとのカメムシが労力を要して行う《抜け殻落とし》には、やはりそれなりの意味があるのだろうとあらためて感じた。
僕が想像した《抜け殻落とし》の意味の一端を裏付けるようなシーンもあった。


2018年5月に撮影↑(※詳細→【アカスジキンカメムシの羽化他】)。葉の裏で羽化していたアカスジキンカメムシの羽化殻落としを接写すべく、ずっと近くでスタンバっていたが、(警戒して?)なかなか羽化殻落としは始まらない……。そのうちアリがやってきてしまい、アカスジキンカメムシ成虫は羽化殻を残して別の枝へ移動していってしまった。羽化殻はアリによって運び去られた↓。


これで、羽化殻を放置すればアリが来ることは確認できた。アリがくるのだから、寄生蜂や寄生蠅など、他の天敵が嗅ぎ付けてくることも充分ありそうだ。こうした天敵を生活圏に誘引しないように抜け殻を落とすというのは理にかなっているように思われる。もちろんカメムシが「効果を考えて」こうした行動をとっているわけではいだろうが……進化の中で、何らかのきっかけによって抜け殻を落とす行動が生まれ、それを行う個体の生存率が高かったことから、その子孫にこの行動が受け継がれ定着していったのではないか?

ツヤアオカメムシ・チャバネアオカメムシの《羽化殻落とし》



エサキモンキツノカメムシやアカスジキンカメムシの他には、ツヤアオカメムシとチャバネアオカメムシで《羽化殻落とし》を確認している。



2015年11月に擬木で撮影したツヤアオカメムシの羽化殻落とし↑(※詳細→【モンキツノカメムシとエサキモンキツノカメムシ他】)。



2018年9月にケヤキの幹上で行われていたチャバネアオカメムシの羽化殻落とし↑(※詳細→【チャバネアオカメムシの羽化殻落とし】)。

謎めいたカメムシの《抜け殻落とし》

何の予備知識も無くカメムシの《抜け殻落とし》を目にした当初は理解しがたい光景のように思われた。つい今しがたまで自分の体の一部だったものを攻撃する!?──自分の体から離れたとたん、《自己》だったものが《非自己》と認識されてしまうのだろうか? それにしても、エサキモンキツノカメムシは母虫が卵~若齢幼虫集団を守ることで知られているし、アカスジキンカメムシも葉の裏に数匹が体をよせあって集まっていたりする──仲間と協調できる昆虫が、どうして少し前には自分の体だった抜け殻を攻撃するのか、とても不思議だった。
最初に記した通り、今では「天敵に嗅ぎつけられる危険を避けるため」に《抜け殻落とし》をするのだろうと僕は考えている。長い進化の中で、抜け殻を放置するものの中から落とすものが現れ、その一群の生存率が高かったことで《抜け殻落とし》の習性が自然選択されたのだろうという解釈なのだが……それでは、最初の《抜け殻落とし》はどのようにして起こったのだろう? カメムシが「天敵を避けるため」と意識して始めたわけではないだろうから、きっと何か別の行動システムの副産的な(あるいはエラー?)発現がきっかけになってのことではないかという気がするが、そのあたりのことはまだ想像がつかずにいる。
僕の解釈がどの程度当っているのか、まるっきり的外れなのかはわからないが……いずれにしても脳味噌を刺激し続けるカメムシの《抜け殻落とし》は、気になる《謎めいた生態》の1つである。

※追記:風変わりなハリサシガメの脱皮殻剥ぎ

ちょっと(かなり?)変わったカメムシ──ハリサシガメの《抜け殻落とし》に相当すると思われる行動について追記。ハリサシガメは捕食性カメムシでエサはもっぱらアリという変わり種。しかも幼虫は捕食後のアリの死骸を背中にデコレーションして擬装するという風変わりな習性を持っている。背中にデコるのは狩ったアリばかりでなく、おそらくアリのゴミ捨場から拾ってきたのではないかと思われる虫の残骸等も混じっていたりする。さらにハリサシガメは脱皮も奇想天外で、古い殻を破って出現する新幼虫は脱皮殻が背負っていたデコレーション素材をそのまま引き継ぎ、背負いながらでてくる↓(*)。




画像を90度回転しているが、実際は石垣の鉛直面に頭を下にして脱皮している↑(画面左が下)。この脱皮のさいに、引き継いだデコレーション素材とともに、これにくっついていた自分の脱皮殻もいっしょに背負ってしまうことが起きる。
自分の脱皮殻を背負って擬装する昆虫(セモンジンガサハムシなど)もいるのだし、ハリサシガメ幼虫は他の昆虫の残骸をわざわざデコレーションしているのだから、自分の抜け殻だってデコっても良さそうな気がするが……ハリサシガメ幼虫は自分の脱皮殻だけは嫌って、引き剥がそうとする。先に紹介したカメムシの《抜け殻落とし》が、基本的には頭を使って──頭突きで押し出すように行われていたのに対し、ハリサシガメ幼虫の、いわば《脱皮殻剥ぎ》は後脚を使って行われるようだ。




別の脱皮後と思われるハリサシガメ幼虫↓。


ダンゴムシかワラジムシの殻(白く見える物)を背負っているが、その後ろに脱皮殻も付着している(腹の背面がデコ素材にくっついている)。この30分後、すでに脱皮殻は引き剥がされていた↓。


アリの死骸やアリが廃棄したと思われる虫の残骸などは積極的にデコるのに、自分の抜け殻はデコレーションから排除しようとするのが興味深いところ。擬装がアリの嗅覚を欺くためのものだとしたら、自分の(ニオイがついた)脱皮殻を排除するのは理にかなっている。

★ハリサシガメ記事一覧
スポンサーサイト



コメント

No title
いや~知りませんでした。成虫は脱皮しないのだと思っていました。
そちらは、色んな綺麗なカメムシが居るんですね。綺麗なカメムシなら見逃すけど、青カメムシが毎年大量に発生して 農作物を食い荒らします。私の天敵ですよ。
No title
> みずきさん

成虫になると脱皮はしないですよ。カメムシの場合、蛹にはならず幼虫が最後の脱皮(羽化)をして成虫になります。
カメムシは不完全変態なので幼虫はイモムシ型ではなく成虫と似た形をしているし、羽化したては体の色が本来のものとは違うので誤解されたのかな?
羽化した新成虫は1日くらいたつとだいぶ本来の色になってくるようです。

農作物につくカメムシは害虫ですが、害虫を捕食する益虫のカメムシもいます。カメムシにも色んなのがいて、生き物として見るとなかなかおもしろいです。
No title
なかなか見ようと思っても見られないです。ナイス!!
No title
> 四季の風さん

昆虫は発生時期と発生場所がわかるとけっこう見つかる感じもいますが……金脈ならぬ虫脈を見つけるまでが、ちょっと大変かもしれませんね。
No title
始めたばかりのつたないブログにナイスをありがとうございました。

カメムシたちの羽化殻落としの行動を詳しく拝見させていただきました。アカスジカメムシの羽化途中の姿を見たのに、抜殻を落とすところまでは見ていません。
こちらの記事と写真を見せていただき、今年は他のカメムシたちでも抜殻落としの様子を楽しんでみたくなりました。
No title
> ku6_rinさん

カメムシの羽化や脱皮は、始まってしまうと近くで撮影しても続けられる(途中で止められない?)のですが、抜け殻落としは、キアイを入れて撮ろうとしているとなかなか始めてくれないので苦労しました。
どのカメムシでもやるのかどうかはわかりませんが、カメムシの羽化や脱皮をみつけたら、注目してみるとおもしろいかもしれませんね。
No title
まとめの記事、大変興味深く読ませていただきました。
学生時代に、飼育中のカメムシが脱皮殻を頭で押すような行動は何度か見たことがありますが、シャーレに「ろ紙」を敷いて飼育していたので、脱皮殻が落下する状況にはありませんでした。
ご存知とは思いますが、カメムシは臭腺の内容物を脱皮殻に残す(捨てる?)ので、その当時は、脱皮直後の2齢幼虫が脱皮殻に頭部を押し付けて静止するのを見て、むしろアリなどに対する防御手段なのかとも思っていました。
自然状態では、星谷さんのお考えのように、脱皮殻を落とすという行動は、脱皮時に捨てた匂い物質(臭腺の内容物)を生活圏から遠ざけるためなのでしょうね。
No title
> Sally Genakさん

カメムシが臭腺の内容物を脱皮殻に残すというのは知りませんでした。カメムシの発するニオイはアリの警告フェロモンに似ているので、アリに対して忌避効果(?)がある──というような記事を読んだことがありましたが……アカスジキンカメムシの羽化殻をアリが運び去ったのは、どうしてだろう……と新たな疑問がわいてきました。

飼育中のカメムシが脱皮殻を頭で押すような行動をする──という観察はとても興味深く感じました。落下しない状態であってもそうした行動をとるということは、「落下させるという目的を自覚して」の行動ではなく、「近くに脱皮殻がある限り頭で押し続ける」というプログラムで(自然の状態では)脱皮殻落としが成立するようなしくみになっているのかもしれませんね。

大変貴重なコメントをありがとうございました。
No title
前の投稿で、臭腺の内容物と言う曖昧な書き方をしてしまいましたが、正確には臭腺の分泌物(匂い成分)は、放出直前まで貯蔵嚢にを貯わえられ、主として物理的刺激があったときに開口部から放出されます。
ですから、その齢期間中に放出の機会がなかった場合に、再使用はせずに脱皮時にそのまま捨てることになるのだと思います(成分はカメムシ自身にも毒性を示します)。

ちなみに、貯蔵嚢は外胚葉なので、内容液が入ったままの状態で脱皮殻に残り、終齢の脱皮殻であれば、肉眼でも観察することができます。
もちろん新鮮な脱皮殻を指で押しつぶせば、「カメムシの匂い」を確認できます。

アリが脱皮殻を運ぶのは、そのままの状態では匂いがしないので、巣の中でパニックになってるかも・・・?

私も、アリとカメムシの関係については、いくつか興味深い事例を観察したことがあります。
No title
> Sally Genakさん

丁寧な補足をありがとうございます。臭腺の分泌物が貯蔵嚢に入った状態で抜け殻に残されるのだとすると、そのままでは臭わないのも合点がいきました。

アリとカメムシと脱皮殻──ということで、ハリサシガメのケースを思い出したので、その《脱皮殻剥ぎ》を本文に追記しました。
No title
昆虫がとる行動不思議なことが多いですね。観察することが楽しみになりますね。いろいろ教えて頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
No title
> 浜名湖畔 礫島便りさん

本当に昆虫の行動は不思議に満ちていますね。
誰に教わったわけでもないのに「意味のある行動」と思われることをきちんとこなすことも驚きですが、どうしてそうした能力を獲得したのかも不思議に感じる事が多い……僕のは素人観察ですが、自然の奥深さを感じます。

管理者のみに表示

トラックバック