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イチモジフユナミシャク♀色々

今が旬の《水色の翅の妖精》!?

年末の何かとあわただしい時期にこっそり(?)出てくるイチモジフユナミシャク。狭山丘陵ではクリスマス前後が旬ではないかと見ている。フユシャク(冬尺蛾)なので、メスの翅は退化して蛾とは思えないようなユニークな姿をしている。《流氷の天使》《流氷の妖精》などと呼ばれるクリオネにちょっと似ていなくもない?──《陸のクリオネ》と密かに呼んでいるのは僕だけであろうか? 中にはクリオネの翼(?)ほどの小さな翅が淡いブルーのきれいなものがいる。《飛ぶことができない小さな水色の翼をもつ小さな生き物》といえば、メルヘンチックな感じがして、見てみたくなるのではなかろうか? 希少な種類ではないけれど、見られる時期は限られている。正月明けには産卵後の個体が目立ってくるので、やはり旬の時期に見ておかねば……という気持ちになりがちな昨今である。
イチモジフユナミシャク♀は個体によって見映えに差があることは前の記事でも触れているが、個人的な美麗基準をあらためて記すと次のようになるだろうか。

①前翅の水色(青~緑)が濃い
②前翅の黒い帯模様が明瞭
③腹部の白地部分はパールホワイト(黒い鱗粉がなるべく混じらない)
④腹部背面の節ごとに対になって並ぶ黒紋が明瞭
⑤腹部側面の黒い輪状紋が明瞭
⑥産卵前のぷっくりした体型
⑦鱗粉がきれいに整っている

イチモジフユナミシャクはサクラッチ(桜ウォッチ)見つかることが多い。全ての条件がそろった美麗固体にはなかなか出会えないが、今シーズン出会ったイチモジフユナミシャク♀から──。


桜並木沿いのフェンス支柱にとまっていたイチモジフユナミシャク♀。前翅の淡い水色は、まあまあ。その水色の翅に走る黒い帯模様もクッキリと出ている個体。




腹部側面の黒リング模様もなかなかきれいに出ている。


撮影中、風が強まり、メスが動き始めた↓。




同じ桜並木沿いのフェンス支柱にとまっていたイチモジフユナミシャク♀↓。

前翅の水色は、やや薄め……。


全体的にはきれいな印象だが、前翅の黒帯模様は途切れかけていて──、


腹部側面の黒い輪状紋は小さめで、やや不明瞭な個体だった。撮影中わずかに陽が射して、翅やボディを覆おう鱗粉が反射──鱗粉が整っている新鮮な個体では光沢感が出て美しい。


イチモジフユナミシャク♀はサクラの幹で見つかることが多いが、接写するにはちょっと高いところにとまっていたりもする……。


苔むしたサクラの幹の日陰側にとまっていたイチモジフユナミシャク♀。引きの画像は(逆光で暗くなるため)フラッシュの強制発光で撮影。やや高い位置だったので、ちょっと迷ったが……プチ木登りを敢行。左手一本で斜め懸垂をするように体を支えながら右手でカメラを構える。ぷるぷるする前になんとか撮った画像が↓。


前翅はあわい水色できれいだが、その前翅の黒帯は途切れかけている。腹部側面の黒輪状紋は形や大きさはイイ感じだが、全体的にじゃっかん黒い鱗粉が混ざってごま塩模様になっている。
サクラの木でみつけたイチモジフユナミシャク♀から──↓。


青みがほとんどなく白っぽい個体↑。腹部側面の黒リング模様はきれい。


やはりサクラの苔むした日陰側にとまっていたイチモジフユナミシャク♀↑。ちょっとクリオネを思わせるような体型はイイ感じ。青みは薄く、前翅の黒帯模様は大きく分断している。


苔むした桜の日陰側にとまっていたメス↑。前翅は水色だが、ちょっと展開がいびつ? 全体的に黒い鱗粉が散在し、ごま塩模様になっている。
最後に、サクラの木のそばにある案内板の擬木支柱にとまっていたイチモジフユナミシャク♀↓。


前翅は水色で黒帯も太い。水色の前翅の下から白っぽい後翅がのぞいている。イチモジフユナミシャク♀は後翅が前翅のフチよりも前方にせり出す姿勢でとまっていることも多い。


水色の翅に黒く太い帯模様は立派。ただ、じゃっかん水色や白い部分の中に黒い鱗粉がまじっていたり、逆に黒帯模様の中に水色や白色の鱗粉が混じっているのがおしい……。腹の黒リング模様はまあまあといったところ↓。


特徴的な模様や色彩がクッキリ鮮明に分かれている方が鑑賞価値は高そうな気がするが……イチモジフユナミシャク♀にとっては、そんなことはどうでもいいことだろう……。多少ごま塩模様であった方が(天敵の鳥などに対しては?)隠蔽効果があるのかもしれない。と、すれば、どうしてこんなキレイなデザインができあがったのか不思議に思えてくる(もっと輪郭がわかりにくいランダム模様の方が実用的だった?)。美しさと不思議さがからんだイチモジフユナミシャク♀のデザイン・カラーリングがますます興味深いもののように感じられるのであった。


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コメント

No title
一度見てみたい。ナイス!
No title
> 四季の風さん

こちらでは桜の名所みたいな桜密度が高いところで探すと発見率が高いです。しょっちゅう落葉を撤去しているような管理が過剰(?)なところより、放置されがちな場所の方が見つかりやすいかも。
No title
暖かい毛皮がいいですね^^見たことがないので見てみたいです
No title
> みずきさん

初めてイチモジフユナミシャク♀を見た時は、水色のファーマント(肩当て?)をまとった貴婦人のように感じました。
こちらではサクラやその周辺の柵などで目にする機会が多いです。

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