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アリを襲うハリサシガメ/アリに襲われるハリサシガメ

今年は活動時期が早めだったのか、あるいは夏が暑過ぎたせいか……7月後半以降ハリサシガメを見る機会が減って、8月もほとんど見ることができず……今シーズンはペアを1組も確認していない。ようやく気温が落ち着いて、ハリサシガメ成虫が姿を見せるようになったが……活動シーズンも終盤といった感じがしないでもない。

瞬殺!ハリサシガメの狩り



雑木林のふちにある石垣に姿を現したハリサシガメ成虫♂。もっぱらアリを捕えて体液を吸う捕食性カメムシ。成虫は背中に逆ハの字模様があるのが特徴。


前胸背の両側に突き出した側角や、小楯板から突き出した棘状の突起も魅力。


このハリサシガメ成虫は腹がしゃくれている↑のでオス。撮り始めるとサッと動いた──と思ったら、近くを通りかかったアリに襲いかかっていた。電光石火の早技。あっという間にアリはしとめられていた。


このようすを撮ろうとカメラを近づけると、ハリサシガメは口吻の先に獲物をぶら下げて隠れようと右往左往!? ピンボケになってしまったが↑アリの頸にハリサシガメの口吻が刺さっているのがわかる。瞬殺したアリを口吻でぶらさげ移動するピンボケ画像──↓、




この↑あと、獲物をひっさげたハリサシガメは石垣の隙間に隠れてしまった。
別個体のハリサシガメ成虫↓。


この個体↑も直後に、やはり石垣の隙間に隠れてしまった。生きている虫はじっくり撮るのが難しい……。

活動を終えようとしている?ハリサシガメ成虫♂



後日、石垣の上で見つけたハリサシガメ成虫。不自然に体が傾き脚が浮いている。死骸かと思って触れてみるとゆっくりと動く。どうやら寿命を終えようとしているオスのようだった。


逃げる力は残っていないようなので、接写。


この個体は翅がやや長めだが、ハリサシガメは翅多型で、個体によってその大きさはバラバラ。オスに長翅型が多く、メスでは短翅型が多い印象がある。前脚と中脚の脛節(けいせつ)内側には脛当てのような器官があって僕はレガースと呼んでいる。獲物であるアリを押さえ込むさいの摩擦力を高める働きをしているのだろうと考えている。
この衰弱した成虫♂は触角や脚を動かすことはできるが体勢を制御することはでいないようす。仰向けにひっくり返すと起き上がれないが、その脚先に触れると、指先につかまる力は残っていた↓。


元気な時はなかなかじっくり撮らせてもらえないので、この機会に葉の上に乗せて接写↓。




この個体は左右の前胸背側角の間(前胸背後葉)にペールオレンジの紋が入っているが、紋が消失した個体もいる
直径20mmの1円玉に乗せての大きさ比較もしてみた↓。


エサであるアリに襲われる!?ハリサシガメ成虫♀



ハリサシガメは成虫も幼虫もアリを主食にしている。しかし、そのアリに襲われているハリサシガメ!? アリには申し訳ないが、拾い上げてみると、衰弱した短翅型の成虫♀だった。やはり活動も終盤なのだろうか……。普段アリをエサにしているハリサシガメもアリのエサになり得るということだろう。これも葉の上に乗せて接写。




よく見ると、短い左翅の縁が欠けている↑。回収時に背中に乗っていたクロヤマアリにかじられた痕かもしれない。


腹は(しゃくれた)オスと違い膨らんでいる↑。アリの体液を吸う口吻はカメムシの仲間としては短い。ハリサシガメの頭~胸あたりを見ていると、なんとなくコンドルを連想してしまう……というのは僕だけだろうか?


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コメント

No title
何と言っても背面に持つ棘状突起に心揺さぶられます。

背負い身を隠していると想われるアリなどの死骸は、そのフェロモンの効果で、餌となるアリへの警戒心を和らげる効果もあるのかな?・・・と想いつつ、再度、記事内のお写真を見たら・・・
あらまっ!死骸を纏わぬ成虫が、意気揚々と捕餌してるっ!
これって、魚釣りするには先ず餌を釣ってから!・・・の意味も含まれているのかな?と、そんなこと考えながら眺めました・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

ツノや突起のある昆虫には魅力を感じてしまいますね。

幼虫(擬装)時代には同じ種類のアリをたくさん付けていたりしますが、おそらく、そうした個体は同じ巣のアリを捕食しているのだろうと思っています。同じ巣の仲間(ニオイか同じ)ということで、警戒を解く──そんな効果もあるのだろうと。
成虫になると体も大きくなって素早く動けるので、通常は(元気に時は)擬装の助けなしにやっていけるのでしょう。

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