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ハリサシガメ羽化殻のレガース

ハリサシガメ羽化殻のレガース(脛当て)



石垣の鉛直面にハリサシガメの羽化殻が残されていた。これまで羽化殻はいくつか見つけているが、羽化後に落ちたり飛ばされたりしてきたものではないか……と思われるものが多かった。1度観察できた脱皮では幼虫は石垣の鉛直面に頭を下にしていたので、きっと羽化もそうに行われるのだろうと予想していた。
今回見つけた羽化殻は鉛直面に頭を下にとまっていたので、おそらくここで羽化したのだろう。飛ばされたり落ちてきた羽化殻が、この位置でひっかかるとは考えにくい。
ただ、腹と背中のデコレーション素材が頭の方に垂れ下がって左後脚が大きく浮き上がっていたので、羽化殻はなんともわかりにくい形になっていた。


この羽化殻をプチ容器に回収(採集)↓。


羽化のさいに破れた背中の裂け目から腹面の殻の内側──「脚が抜けた穴」が見える。デコレーションの中にはプラチナ風(?)の昆虫の腹部の一部がコレクションされていた。
容器に入れて移動したあと、撮影し直すために葉の上に乗せると、元の形に整っていた↓。


今回みつけたハリサシガメ羽化殻の背面↑。
腹面↓をみると、前脚と中脚の脛節内側にレガース(脛当て)のようなパーツがあるのがわかる。


このレガースは成虫にもついているが、羽化殻──つまり終齢幼虫にもある器官。先日ファーブル昆虫記で読んでハリサシガメとよく似ていると感じたセアカクロサシガメだが──標本図を見るとセアカクロサシガメには、レガースはついていなかった。




ハリサシガメは成虫も幼虫もアリを捕食する。アリを狩るときは前脚と中脚の4本の脚でしっかり押さえ込んで口吻を刺すのだが、レガースはアリを押さえるさいに滑らないように──アリの体表面にフィットしてグリップ力を増す役割りを果たしているのではないかと僕は考えている。狩りのさいに(獲物を押さえるのに)使われない後脚には、この器官はない。
ハリサシガメが前後&中脚を使って獲物をコントロールするようすを【本とは違う!?ハリサシガメ】から再掲載↓。




今回見つけた羽化殻の大きさは……直径20mmの1円玉と比べると、こんな感じ↓。


アリを捕食するカメムシ

アリはどこにでもいるものだが、その割にアリをエサとする捕食者は少ない気がする。アリジゴク(ウスバカゲロウの幼虫)なんていう有名どころはいるが、ハリサシガメのようにアリを狩る昆虫は珍しいのではないだろうか?
しかし、アリを狩るカメムシは他にもいた──。


葉上の小さな虫影──目に入ったときは極小のハエかと思った。よく見ると小さなカメムシでアリの頭部に口吻を突き刺している。


オオメナガカメムシ──体長5mm前後ということだが、もっと小さく感じた。葉の表面の微細な棘(?)──肉眼では気づかない──と比べても、小ささがわかる。オオメナガカメムシはアリの他にも小さな昆虫を捕食する雑食性(植物の汁も吸う)カメムシだそうだ。


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