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ハリサシガメ:初成虫&若齢幼虫

今シーズン初のハリサシガメ成虫


雑木林ふちの石垣で今シーズン初のハリサシガメ成虫を確認。幼虫時代は土粒にまみれアリの死骸やゴミを背中に盛って擬装しているが、成虫になるとイメージは一新。目をひくのが背中の黒い翅に映える淡いペールオレンジの模様──「ハ」の字が上下裏返った形なので「ハ裏(り)・サシガメ」──というのはこじつけだが、この特徴的な模様がトレードマーク。6月の終わりに初羽化殻を確認しているが、初成虫の確認は7月7日だった。ちなみに昨年同場所で初成虫を確認したのは7月23日だった。
今シーズン初のハリサシガメ成虫はオスで、アリを捕えていた。

接写するため近づくと獲物のアリから口吻を抜いてしまった。

前胸背はゴツゴツしていて左右に棘状の突起(前胸背側角)を備えている。背中(小楯板)から突き出した棘状の突起も特徴的。しばらくすると、アリを口吻の先端にぶら下げて石垣の上を移動していった。

ハリサシガメは成虫も幼虫もアリを捕食する。この石垣では色々なサイズのアリが活動しているのでハリサシガメが育つには良い環境なのだろう。

この石垣にはヒガシニホントカゲも多いのだが、ヒガシニホントカゲがハリサシガメを襲うシーンは見たことがない。
この成虫♂を見つけた後、メスの姿も確認することができた。

成虫♀の下に移っているのはアリをデコったやや小さな幼虫──3齢くらいだろうか? ハリサシガメ幼虫は色々なステージが混在している。

このハリサシガメ成虫♀は翅がやや短い。ハリサシガメの翅の長さは個体によってかなりバラツキがある(【ハリサシガメぷちまとめ2】参照)。
『日本原色カメムシ図鑑 第3巻』(石川忠・高井幹夫・安永智秀/編/全国農村教育協会)のハリサシガメの項目を見ると《前胸背側角は棘状に突出し、後葉に4つの黄褐色の楕円紋が横一列に並ぶ》という記述があるが、このメスは側角の間の紋が消失していた(冒頭のオスにはある)。


幼虫は若齢も混在


これ↑は大きめのハリサシガメ幼虫。4齢か5齢(終齢幼虫)だろう。
同日みた幼虫の中で一番小さかったのが↓。

2~3mmほどだろうか……小さなゴミ片に見えるが、このあとスタスタと移動して石垣のすきまに入ってしまった。拡大してみると腹部が白っぽい(4齢・5齢になると腹部は黒っぽくなる)。


これまでに回収した脱皮殻から推察すると、2齢幼虫ではないかという気がする……。若齢幼虫の白っぽい腹部は脱皮殻では透明な膜のようになる。


ハリサシガメの羽化殻


時期は前後するが、7月に入ってから見つけたハリサシガメの羽化殻↑(今季2つ目)。石垣のすきまに腹面を上にしてひっくり返っていた。現場で起こして(背面を上にして)撮ったのが↓。

土の上では輪郭がわかりづらいので、回収して撮影した羽化殻↓。

画面右側に頭部がある↑。画面左側に頭部がある↓。

幼虫への脱皮では背中のデコレーション素材は新幼虫に受け継がれる。なので、抜け殻にデコ素材は残らない。成虫になるとデコ擬装はしないので、羽化殻にデコ素材が残される。



ハリサシガメの羽化殻&脱皮殻
珍虫ハリサシガメの観察❲総集編❳

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