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ハリサシガメ幼虫のスッピン(追記あり)

擬装を解いたハリサシガメ幼虫の素の姿は!?



幼虫が土粒をまといアリの死骸などを背負って擬装する珍虫ハリサシガメ。観察場所で石垣の上に仰向けにひっくりかえっている幼虫をみつけた。抜け殻のようにも見えたが、ひろい上げてみると死骸だった。


もちろん体は土粒や擬装素材でおおわれている。その擬装素材(デコレーション)には見覚えがあった。何日か前に目にしていた個体で、もちろんその時は生きていた。ハリサシガメ幼虫はふだんナナフシやカメレオンのようなぎこちない歩き方をするのだが、この個体は意外な早足で石垣の上を移動していた。それがどうして死んでしまったのか……。
外傷はなさそうなので、あるいは脱皮に失敗したのだろうか? 去年の観察では石垣の鉛直面に頭を下にとまって脱皮は行われていたが、この幼虫は仰向けに倒れていた。脱皮にそなえているときに何らかのアクシデントで落下し脱皮できなくなってしまったのだろうか?


とりあえず、生体ではなかなかじっくり見ることができない腹面をながめてみた。若齢幼虫と思われる脱皮殻では腹面にはほとんど土粒がついていなかったが、このステージになると腹もだいぶ土粒でおおわれている。この幼虫はおそらく3齢か4齢だろう。大きさはこんな感じ↓。


擬装した姿はすっかり見慣れてしまったハリサシガメ幼虫だが、2年前に初めて目にした時からこれまで、この幼虫の素の姿──土粒&デコ素材の下に隠された幼虫のすっぴん姿は見たことがなかった。当初からすっぴん姿はどんなものか気になっていたのだが……この機会に体をおおっていた異物を取り除いてみることにした。


羽化殻の擬装を落としたことはあるが、ミの入った幼虫の姿を確認するのはこれが初めて。擬装に使われた素材は幼虫の体を離れてもかたまっている。粘着性のある分泌物で貼り付けられているのだろう──そう予想していたが、先日見つけたサイトによると《ペースト状のフンを使って食べかすを貼り付けていると言われている》そうだ。


擬装素材をはがしていくと、カメムシの幼虫らしい姿が現われた。擬装解除した羽化殻に比べると腹部には丸みがあり、翅にあたる部分が小さい。


この画像↑ではわかりづらいが、腹部背面には極細の毛束が生えている↓。


極細の毛束は、擬装素材を貼りつけるときに接着面積を広げて安定させるのに役立っているのだろう。
擬装解除したハリサシガメ幼虫の腹面はこんな↓。




脚の毛も土粒を貼り付けるときに、からみやすくする働きがあるのだろう。

在りし日のハリサシガメ幼虫



5月下旬に目にしていた、(デコレーション素材から)同個体と思われるハリサシガメ幼虫。




「擬装」には視覚的な隠蔽効果もある。
今回、擬装解除したハリサシガメ幼虫↓。


【追記】RIZAPもビックリ!?2日でプロポーションが激変

先日すっぴん姿を紹介したハリサシガメ幼虫(の死骸)。投稿した画像を見るとまだ体に付着していた土が取りきれていなかったので、もう少しキレイにできないものかと再度クリーニング。けっきょく細かい土粒は落としきれなかったのだが……改めてすっぴん幼虫(死骸)を見て気づいたことがある。幼虫(死骸)のプロポーションが変化してスマートになっていたのだ↓。






当初、腹部はふちまわりがもっと丸みをおびていたし、腹の厚みももっとあった。回収時点では死因は脱皮ができなかったためかとも考えていたが……当初丸みがあったのは、脱皮寸前で殻を破らんと体を膨らましていたからだろうか? それとも、スマートになったのは、死亡して水分がとんでしおれた結果なのだろうか? 僕は標本を作らないのでわからないが、乾燥中に(わずか2日で)こんなに体型が変わってしまうものなのだろうか?
体型の変化は画像を比較してみると明らか↓。


この幼虫は3齢か4齢と思われるが……やはり擬装素材を取り除いた羽化殻(おそらく5齢幼虫のもの)と比べると、翅に当る部分の大きさがずいぶん違う↓。




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