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キアシドクガ大発生

キアシドクガ大発生@ミズキ

今年は暑い日が続き季節がスキップして一気に進んだかと思うといきなり寒さがぶり返して季節が引き戻された感覚に襲われたり……そんなことが何度かあって、いったい季節の進み具合は早いのか遅いのか混乱している。虫の出現や花の開花を見ていると、今年は展開は早めなのだろうか……。
狭山丘陵では4月中旬にはミズキの開花が始まっていた。ふだんは花をじっくり見ることが無い僕だが、この時期はミズキの花に注目してしまう……というより、ミズキの花に集まる昆虫が気になってのことなのだが。


ハチやアブ、ハナムグリやカミキリなどが集まるミズキの花は良い観察ポイントだ。しかし今年は花が少なめな気がする。その原因の1つがキアシドクガの大発生だ。キアシドクガ幼虫(毛虫だが毒はない)はミズキの葉を食す。これまでもキアシドクガが発生したミズキの周辺では幼虫の集団がみられたが、今年はその数がやけに多い。食害されたヒサンなミズキがあちこちで見られる。




ひどいところでは、こんな状況↓。






キアシドクガ幼虫が大発生しているミズキの近くの擬木では……↓。


擬木の上にはイモムシ毛虫ハンターもいるが、キアシドクガ大発生の勢いを抑えられそうにない?


擬木上でキアシドクガ幼虫を捕えた、あっぱれなヨツボシヒラタシデムシ。しかし、焼け石に水状態!? キアシドクガ幼虫の行軍はとまらない。


このおびただしい数の幼虫たちが全て親虫になったら、次世代(キアシドクガの発生は年1回なので、来年)は大発生がさらに拡大するのではないかと心配になってしまう。
自然現象なので、きっと過飽和状態になると何らかの抑制スイッチが入って生態系が安定するような復元力が働くのではないか……という気もするが、大発生が他のミズキにも拡散して、来春はさらにミズキの花が少なくなりはしないか、いささか気になるところ……。
ミズキを悲惨な状態にしてしまったアシドクガ幼虫だが、このあと蛹になって5月に羽化する。成虫(蛾)は、どんな姿かというと──過去の画像から↓。


黄色い脚が特徴のドクガ科の蛾(ドクガ科だが毒はない)──成虫を見るとキアシドクガの名前の由来がわかる。


成虫の翅は美しいパールホワイトで、近辺でみられる白い蝶よりもエレガントな印象を受ける。成虫集団がミズキの周りを優雅に乱舞する光景は幻想的ともいえるほど美しく、知らずに見る人はたいてい(蛾ではなく)チョウだと思うようだ(よく「あの白いチョウは何ですか?」と聞かれる)。
乱舞するキアシドクガは見映え的には鑑賞価値抜群なのだが……今年のミズキの悲惨な状況を見ると思いは複雑だ……。

ちなみに、キアシドクガのカラになった蛹(と思われるもの)は《天然 超ミニ ツタンカーメン》として、人気マンガ『とりばん』で紹介されたことがある。




※【極小ツタンカーメンの季節!?】より再収録↑。

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コメント

No title
こんばんは・・・
そう言いますと、先日紀伊半島にお住まいの方(既に古希を超えてらっしゃる方)が、「人生で初めてこれほどまでのイモムシ・毛虫の異常なまでの数・大発生を目にした。」とお書きになってらっしゃいました・・・
私は、特にそのような状況を目にしてませんが・・・
他の地域の方もそのようなことをお書きになってらっしゃいました・・・
(大地震・災害の前触れ説は疑わしいのでは?)との意見や、
(何年か周期で異常な発生を繰り返す種もいる)との意見もあり今年がその年にあたっているのかな?と想ってみたり・・・
ただ心配されるのは近年の異常気象の影響です。
極端に暑い日と、極端に寒い日冷たい日を繰り返す地球上の異常気象は、やはり気になりますね・・・

それにしても、極小ツタンカーメンをお持ちだとは・・・
いやはや、いつものことながら、星谷さんの情報量・観察料の多さに驚嘆させられます!☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

マイマイガなども大発生してニュースになることがありますね。短期的に1つの種が爆発的に増えることがあっても、自然に収束することが多いのだろうとは思いますが、やはり目の当たりにするとビックリしてしまいます。
昆虫の発生は気象の影響も受けるのでしょうね。南方系の昆虫が増えてきたのは、やはり温暖化やヒートアイランド現象などが関係しているように思います。
極小ツタンカーメンは、『とりぱん』を読んで、これはキアシドクガに違いないと思って蛹に注目してみたしだいです。
No title
キアシドクガ大発生した事あります。真っ白い蛾がふわふわ飛んですがかったです。ミズキを食べるんですかね!
こちらではクマノミズキがあるのでそれで大発生したのかな。
No title
> やすこさん

純白の蛾がふわふわ飛び交う光景は、ちょっと不思議なインパクトがありますね。蛹もチラホラ見られ始めたので、今年の羽化時期にはスゴイ光景がみられそうです。
こちらではもっぱらミズキで発生しているようですが、クマノミズキやエゴノキもホストのようですね。
No title
キアシドクガ幼虫、学校でコンクリの壁を這っているのをよく見かけますが、これだけ多いとは驚きです。
ドクガなのに毒がないっていうのはとても意外ですね。
蛾の幼虫が大発生しているということは、寄生蜂も多くなりそうですよね。
ナイス!です。
No title
> タイコウッチさん

見慣れた虫でも数が多くなるとインパクトがありますね。
分類のことはよくわからないのですが……分類上、ドクガ科に含まれる蛾ということで「ドクガ」が付いているということなのだろうと理解しています。ドクガ科の中で実際に毒があるものはむしろ少ないようですが、一般に○○ドクガと名前がついていたら毒があるものをイメージしてしまうのは無理ないですね。

キアシドクガをエサにしている天敵にしたら、豊作・大漁といったところかも。
密度が異常に高まったことで、ウイルスの感染爆発が起きて一気に数を減らすなんていう可能性もあるかも。
No title
先日、擬木を見に行ったのですが、おびただしい数のイモムシ毛虫に
気分が悪くなってしまい、途中で引き返しました。。。
本当にぞわぞわしてきてじんましんが出そうになりました(笑)
でも毒はないのですね!
ミズキの木と、そばの擬木の写真、すごいですね。
私はここまですごいのは目にしませんでした。

とりぱんのツタンカーメンのくだりは覚えていて、見たいと思っていましたが
この蛹だったとは!知りませんでした~~。
No title
> noriさん

この画像を撮った頃が擬木や欄干のキアシドクガ幼虫軍団のピークだったように思います。1匹1匹はただの毛虫ですが、これだけまとまっているとインパクトがありますね。

この時期はギボッチ・コースを歩くと必ずイモムシ毛虫が服につくという……。改札を通る前にチェックするのだけど、電車に乗ってから頭をはい上がってくるモノに気づいたり、帰宅後、部屋の中をキアシドクガ幼虫が這っていたなんてコトもありました。
幼虫がたくさんいると、鳥たちの子育てにも良さそうな気がしますが……これだけいると、キアシドクガ幼虫は食べ飽きてうんざりとなって、かえって敬遠されたりして……?

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