FC2ブログ

妖虫!?ぷちドラゴン~擬木の幼虫

葉上のドラゴン!?!妖虫ウコンカギバ



キアイを入れれば(?)、鼻先にユニコーンのような長いツノをもつ龍に見える!?
これまでも何度かネタにしてきた、あの生物と、また遭遇!


葉の上に乗るプチサイズの龍!?──《妖虫》感満載。






──ということで、これはウコンカギバという蛾の幼虫。見つけたときはガードパイプの支柱のてっぺんにいた↓。




食植物から落下した幼虫が枝先に戻ろうとして誤ってガードパイプや柵などを登ってしまい、てっぺんで行き場を失いたたずむ姿は、ありがちな光景。
ウコンカギバは珍しい昆虫ではないのだろうが、こういう状況でもなければ、なかなか目につくものでもないので、出会った時にはしばし見入ってしまう。






チョウやガの幼虫の腹脚は尾脚(第10腹脚)を含め5対が基本だそうだが、ウコンカギバ幼虫は尾脚が無くて4対。
今回、ガードパイプ上で見つけたウコンカギバ幼虫だが、食植物から離れていたため、飢餓状態にあるなら食植物に戻せばすぐに食事を開始するかもしれない。そう考えてホストと思われるカシの若葉に移してみたのだが……葉を食べるようすは観察できなかった。カシの枝先が接していたワイヤーフェンスに登り始めてしまったので、(食べやすそうな)コナラの若い葉へと再移動。ドングリから発芽した若い葉にとまらせて撮ったのが葉上の画像ということになる。


以前見つけたウコンカギバ幼虫は、コナラの若葉に移すとほどなく食べ始めたが(*)、今回の幼虫は葉をかじる気配も見せなかった。しかし後日、現場をのぞいてみると、幼虫の姿は見当たらなかったものの、幼虫がいた葉には食痕が残されていた。


ウコンカギバ幼虫の奇妙な突起は何のため?

ウコンカギバ幼虫の特徴と言えば、背中&腹端から伸びる異様な突起だろう。いったいこの器官は何のためのものなのだろう? その意味・役割りは気になるところ。
奇妙なスタイルの昆虫ということで頭に浮かぶ可能性としては……捕食者たちの目を欺くため──ボディーラインをかく乱(エサである虫に見えないように)する隠蔽効果でもあるのだろうか?
あるいは捕食者たちが「引いてしまう」ような威嚇効果・忌避効果でもあるのだろうか?
それとも、ひょっとして、何らかの感覚器官?
でなければ、奇妙な姿は生存率を高める積極的な意味などない単なる変異で……種としての生存を脅かすほどのデメリットではない特徴が、たまたま受け継がれているだけなのだろうか?

幼虫時代は奇妙な姿をしているウコンカギバだが、成虫(蛾)を見ると、さほど変わったところはない。成虫の体には異様な突起物はないわけだが……ということは、幼虫時代の突起物はきれいに成虫の体内に収まって(吸収されて)いることになる。
とすれば、幼虫の体に生えた奇怪な突起物は、幼虫時代には使われない余剰成分──《成虫になるときに使われる素材(養分)》の貯蔵庫なのではあるまいか?
ちょっと(エネルギー貯蔵庫としての)ラクダのこぶを連想した。
ホントのことは解らないが、ユニークにして謎めいた容姿を見ていると想像は尽きない。

柵や擬木の迷える幼虫たち



擬木の上ではカギシロスジアオシャク幼虫がさまよっていた。ウコンカギバ幼虫ほどではないが、カギシロスジアオシャクの幼虫も背中に突起がある。カギシロスジアオシャク幼虫は展開するコナラの芽についていると背景に紛れてしまうので、この突起には隠蔽擬態の効果があるように思う。腹脚の数は尾脚を含めて2対。


擬木上では色々な幼虫やクモが徘徊しているので、そのしおり糸(?)が残る。そこを歩き続けると残された糸を拾ってしまいがち……。このカギシロスジアオシャク幼虫も突起などに糸が絡んでいた。
この時期、擬木では色々な幼虫を目にする。




5月に可憐な姿を見せるアカシジミ(チョウ)はまだ幼虫↑。
ウラナミアカシジミの幼虫↓もよく見かけるようになった。


少し前にユニークな姿の成虫がみられたオカモトトゲエダシャクも、もう幼虫が見られる。中にはずいぶん育っているものもいた↓。


オカモトトゲエダシャクは成虫(蛾)になると可変式の翅がメカニカルでカッコ良いのだが……幼虫時代は鳥糞のようで、だいぶ印象が違う……。
冬に繁殖活動し、ホルスタインちっくなメスが人気(?)のチャバネフユエダシャクも幼虫がだいぶ育ってきた↓。


イモムシ・毛虫のたぐいも多いが、それ以外にも色々な幼虫が見られる。


おそらくニホントビナナフシの幼虫だと思うが↑……その足元──擬木表面には幼虫やクモのものと思われる糸が残っている。
ホストの樹から離れた幼虫(もしくは飛ぶことができない虫)がエサの葉がある枝先を目指して高い方へと移動する──その習性から、擬木や柵などを登ってしまい、てっぺんで行き場を失って徘徊することを僕は《擬木遭難》と呼んでいる。食植物から離れ、飢餓状態の(栄養状態が悪そうな)虫も多い。
擬木の上には強風で落ちた葉や植物片などが乗っていることもあり、これを食すものもいる。


擬木上の植物片をあさるナナフシモドキ(ナナフシ)の幼虫↑。《擬木遭難》してエサにありつけずなかった虫は餓死してその命は無駄になってしまうのか……というと、そうでもない。擬木の上にはやはり遭難した捕食性の幼虫やクモなどもいて、彼らの命をつなぐ役にはたっている。捕食性の虫たちにとっては意外に良い狩りの場となっているようで、こんな人工物の上にも生態系のドラマを垣間みることができる。


欄干を徘徊するナナフシモドキ(ナナフシ)幼虫を捕えたアリグモ↑。
擬木の上でイモムシの体液を吸っていたヤニサシガメの幼虫↓。




スポンサーサイト



コメント

No title
星谷仁讃江

和尚は昨日
仕事先の廃用水路で
真っ赤なアメリカザリガニと
道脇の除草赤レンガの下の隙間に
成虫のムカデを見つけました。
平たい節足体にイカにも
毒々しい黒赤黄色の・・・(;´Д`)
ザリガニは掴むことは出来ますが
ムカデは出来ません・・・(^_-)-☆
春なんですねぇー

らく画きにがお絵和尚より
No title
お早うございます。
ユニークな幼虫ですね☆彡
葉上のドラゴンにポチっと✽
No title
> らく画きにがお絵和尚の日記さん

気温的には季節が進んだり(暑くなったり)戻ったり(寒くなったり)で、季節感がよくわからなくなっていますが……生き物たちを見ると春が進行していることを実感しますね。
No title
> kaneo93さん

蛾は種類が多くて、ときどきアンビリバボーなのがいたりします。
生き物の多様性にはビックリです。
No title
イモムシ、擬態ファンの私は、このギボッチ巡りにウキウキワクワクドキドキの夢を頂いた気分です!
登場するキャラ濃いイモムシ達の面々が素晴らしいですね・・・
観てて喉から手がでてきそうです(思わずパソコンの画面に手を伸ばしそうです)
ウコンカギバ幼虫の持つ突起の意味を隠蔽のものだとばかり想っていました・・・が・・・
その効果は様々考えられそうですね・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

隠蔽擬態系イモムシなのか、威嚇系イモムシなのか、はたまた……!?
ウコンカギバのユニークなスタイルは想像力を刺激してくれます。
いずれにしても、自然の創造力・多様性には感嘆しますね。
No title
先日はコメントありがとうございます訂正しました。
偽木の上にも色々な昆虫がいるんですね!ウコンカギバ面白いですね。かっこいいですね!
No title
> やすこさん

蛾は種類が多くバリエーションも豊富で面白いですね。
幼虫のユニークさ・インパクトで言うと、ウコンカギバとシャチホコガは飛び抜けていると思います。
No title
ウコンカギバの幼虫って縁がないんですよねぇ
好きな形なんですが。

私はとあるエダシャクの幼虫を見つけました。
これは凄く楽しみです。
No title
> ともっくさん

ウコンカギバ幼虫は、たまに見るのですが、擬木やフェンスなどの目立つ人工物の上にたまたまとまっている状態ばかりです。狙って探して見つけるのは難しそうですね。
問題の幼虫、成長が楽しみですね。フユシャク系は育つのが早そう!?

管理者のみに表示

トラックバック