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可変式の翅!?オカモトトゲエダシャク

可変式の翅!?メカニカルなギミックは何のため?



摩訶不思議なフンイキをかもしだしている蛾──オカモトトゲエダシャク。
狭山丘陵では春一番が吹く頃──2~3月頃に現れる。


オカモトトゲエダシャクのユニークなところは、とまっているとき(OFF状態?)では、前後の翅をそれぞれ扇子かアコーディオンドアのように折りたたむことだ。図鑑や標本で展翅した(ON状態の?)姿しか見たことがない人には、OFF状態のオカモトトゲエダシャクが同じ蛾とはわからないだろう。このメカニカルなギミックには興味を覚えずにはいられない。


特殊な翅のたたみ方をするため、オカモトトゲエダシャクは他の蛾とはかなり違った雰囲気のフォルムとなる。この虫のことを知らずに初めて見たときは、翅が縮れた羽化不全もしくは異常個体かと思った。
このユニークな容姿について、《擬態》という見方をする人もいるようだ。たたまれた翅は縮れた落ち葉のように見えなくもないし、色合いは枯れた植物片のようでもある。またパッと見も蛾っぽくないので、天敵の目をごまかす擬態効果も、ないとはいえないかもしれないが……他の蛾の隠蔽擬態にくらべれば目立つ。すぐに蛾とは気がつかないにしても……立体的なフォルムは目をひきやすい。なので僕はオカモトトゲエダシャクが翅をたたむのには隠蔽擬態とは別の意味があるのだろうと考えている。
扇子orアコーディオンちっくな可変翼ならぬ可変翅の役割り──それは《強風対策》なのではなかろうか。オカモトトゲエダシャクが出現する頃(春一番の頃)にはよく強い風が吹く。この時期出ているフユシャクのオスが強風にあおわれて翅をバタバタなびかせる姿はしばしば目にするし、(おそらく)強風で翅を痛めたり失ったりしたと思われる個体を見ることもある。蛾の「薄くて表面積の広い翅」は春の強風にはダメージを受けやすいのだろう。しかし、オカモトトゲエダシャクは「嵐の中で帆を畳んでやりすごす帆船」のように、翅を折りたたむことで風を受ける面積を減らし、強風によるダメージを回避しているのではないか。翅を丸めて束ねることによって強度を高めているという側面もあるのかもしれない。他の蛾が強風に翅を激しくあおられているのにオカモトトゲエダシャクは平然と風に耐えていたのを見たことがあって、僕は可変翅の役割りは《強風対策》なのだろうと考えるようになった。

ドリーミーなルックスも魅力



とまっている時は翅を折りたたむというメカニカルなギミックも面白いが、全体の見た目も魅力的だ。オカモトトゲエダシャクを見るたびに、ファンタジックな飛行船を想像する。こんなデザインの空飛ぶ乗り物がSFファンタジー作品に登場しても違和感はないだろう。腹の側面には丸い模様が並んでいるが、これが飛行船の丸窓っぽく見えなくもない。


腹の丸窓模様がわかるように指にとまらせて撮影すると、モコモコのファーに隠していた触角をあらわにした。耳を倒したウサギっぽく見えなくもないが……クシ状の触角なので、これはオス。メスの触角はヒモ状になる↓(【可変翼機なオカモトトゲエダシャク】より)。


植込みの枝先にとまらせて撮った背面ショット↓。


前翅も後翅も折りたたまれて収納されている──このメカニカルな感じが何とも言えない。双尾翼の可変翼機のようでカッコ良い。

ついでに──といっては失礼だが、欄干や擬木で見かけたきれいな虫↓。


ムラサキナガカメムシ↑とモンキツノカメムシ↓。



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コメント

No title
星谷仁 讃江

オカモトトゲエダシャクなる蛾は
言われるように
飛行船ふうに
なぞらえますねぇ
和尚の住む各務原市は
所沢と並ぶ戦前からの飛行機のマチでして
生まれた時から
飛行機が飛んでいました
戦闘機がほとんどです。USAの占領軍が
七年間駐屯していましたよ
朝鮮戦争は乳幼児の時
ベトナムウオーは
高校生の頃
航空ショーのイベントを消防団で
動員させられましたね
飛行機は身体機能に溶け込んでいますね
だから
蝶とか蛾はそうゆう目線で
馴染んでしまいますね

らく画きにがお絵和尚より
No title
> らく画きにがお絵和尚の日記さん

オカモトトゲエダシャクは、前翅が主翼・後翅が双尾翼の飛行機っぽい感じに見えてしかたありません。
ほとんどこのままのデザインでジブリアニメに登場しても違和感なさそうな。

飛行機はよく目にしますが、僕自身が乗ったのは高校時代の修学旅行での1回きり。走行する戦車に乗ったことも1度だけあります。戦車の上から宙返りで降りたことも1度ありました(笑)。

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