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「ハ」は「ハリサシガメ」のハ

「ハ」は「ハリサシガメ」のハ(頭文字)



雑木林のふちの石垣に《「ハ」の字模様》の昆虫の姿! 知る人ぞ知る(?)珍虫ハリサシガメの成虫(長翅型)。上の画像では頭を下にしているので《逆「ハ」の字模様》と言うのが正確かもしれない。「ハ」が上下裏返しで「ハ裏(り)・サシガメ」──というのはジョークだが、この目立つ模様がトレードマーク。


《「ハ」の字模様》があるのは翅の部分だが、成虫の翅は個体によって大きさにかなりバラつきがある(翅多型)。幼虫は土粒で全身をおおい隠し、捕食した獲物やゴミを背負ってカムフラージュするという、カメムシにしてはとてもユニークな特徴をもっている。現在、この石垣では成虫と幼虫の両方が見られる。


アリを捕えたハリサシガメ成虫

ハリサシガメは成虫も幼虫もアリを主食とする捕食性カメムシ。ということで、アリの体液を吸うハリサシガメの成虫↓。


針のような口吻を刺して獲物の体液を吸う。




背中から突き出した棘状の突起や、前胸両側のとがった側角が勇ましい。


獲物のアリは大きいものばかりとは限らない。別個体が小さなアリを捕らえたところ↓。


獲物を捕らえる時や口吻を刺しなおすときは、前脚と中脚を使って獲物をおさえる。


口吻の先に小さなアリが刺さっているのがわかる↑。
さらに別のハリサシガメ成虫が小さなアリを食しているシーン↓。


短翅型のハリサシガメ成虫



翅が短い成虫(短翅型)↑。昨シーズンはじめて短翅型を見た時は翅が小さいので亜成体かと思ったが、これで成虫。翅の大きさには個体によってかなりバラツキがあるのだが、この個体は左右の大きさに格差がある。左右の翅がこれだけ違う個体を見たのは初めて。


個性的な装飾のハリサシガメ幼虫

ハリサシガメの幼虫は捕食したアリやゴミ(アリが廃棄した残骸?)などをデコってカムフラージュするが、その素材や配置は個体によって違うので、それぞれ個性的。その中から今回「ナイス!」を押したくなった個体。


黄色いアシナガバチ(セグロアシナガバチ♀?)の頭が目立っている。スズメメバチやアシナガバチのカラーリングは警告色の意味合いがあるといわれるが、頭だけになってもその威厳はあるのだろうか? 隠蔽のためのデコレーションに威嚇効果が加味されているのかどうかはサダカではないが……ちょっと面白い。


にぶい金属光沢を放つパーツもデコられているが、これはトビサルハムシの上翅(翅鞘)のようだ。


やはり「ナイス!」個体↓。画像ではわかりにくくなってしまったが……光を反射してメタリックに輝いていた。


金属光沢の素材はアオドウガネあたりのパーツだろうか?




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コメント

No title
こんにちは・・・
ハリサシガメの幼虫がデコっているものを観察するのも楽しいですね・・・
こんなにも多種多様なものをデコるなんて驚きました・・・
アシナガバチの頭部をデコる幼虫の様子には、ゾクゾク高揚してしまいます・・・

昆虫の中では強者と言われるアリですが、よく考えてみると、昆虫の世界にとどまらず、生物界の中でも強者の部類に入るのでは?と想わずにはいられないアリには、ある程度の天敵の存在も必要になりますかね・・・☆
No title
お初です。
デコリ方もすごい個性的で見た事がないです。@@;;
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

同じ種類でも幼虫はデコ・コレクションの素材やレイアウトがそれぞれ違っているので、見つけるのが楽しくなります。デコレーションを見て個体識別もできたりして便利(?)。また、同一個体でも、デコレーションのデザインが変わっていくのもおもしろかったりします。

アリやハチに擬態している虫はいますが、アリやハチ(の一部)をデコるというのも、ユニークだと感心しています。
No title
> まあささん

カメムシの仲間で、こんなコト(デコレーション)をするものがいるとはビックリです。種類としても(生態が)ユニークですが、個体ごとのデコレーションもユニークきわまりないですね。

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