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奇妙なセモンジンガサハムシの蛹



サクラの葉の上に、なんともユニークな造型デザインのイキモノが!?
……ということで、セモンジンガサハムシ。

黄金のX紋がトレードマークのセモンジンガサハムシ成虫



セモンジンガサハムシといえば、まず思い浮かぶのが《背中にきらめく金のX紋》↑──成虫の姿だろう。サクラ(食植物の1つ)の葉の裏側にとまっているのをよく見かける。


葉の裏にいることが多い成虫だが、葉の表に出ていると日光を反射して金ピカ感が増す。


触角をのぞかせているときはよく動き、飛んだり落ちたりして、なかなかじっくり撮らせてくれない。
撮ろうとして葉をつまんだら、てのひらに落ちてきたセモンジンガサハムシ成虫↓。


触角を透明シールドの内側に収納して警戒するセモンジンガサハムシ成虫。光を反射する金・光を吸収する黒・光を通す透明な部分のとりあわせが美しい。


ユニークな円形のボディーラインは、脚や触角を収納して葉にピッタリはりつくための構造だろう。岩に貼り付くアワビのように葉に密着することでアリなどの外敵をシャットアウトするシールド効果がありそうだ。ふちが透明なのは防壁内から外の様子をうかがうためかもしれない。


トレードマークの《金のX紋》だが、羽化して間もない新成虫には金色の輝きはない↓。


この新成虫は、透明シールドの一部がめくれていた。


金色があるとないとではずいぶん印象が変わる。


金色が発色するまで(羽化してから)20日ほどかかるらしい。《金のX紋》が出ていない新成虫がみられるということは、羽化が最近行なわれているということだろう。探せばユニークな蛹が見つかるかもしれない?

風変わりな抜け殻と幼虫



──ということで、桜の葉の上にセモンジンガサハムシの蛹を発見!──と思いきや、抜け殻だった。


背中に幼虫時代の抜け殻や糞とおぼしきものをを背負っているが、腹端に前回の脱皮殻、その先に前々回の脱皮殻とつながっているようだ。脱皮のたびに尾の先端に節(脱皮殻)を増やしていくガラガラヘビを連想してしまった。


ミが入った(羽化前の)蛹はないか周囲を探すと、幼虫が見つかった。


パッと見、どちらが頭か判らないが、腹端からつながる脱皮殻の並びから察するにこの画像↑では右が頭。体側に並ぶ白い点は気門(呼吸ための孔)だろう。
探すと別の場所でも、桜の葉の表面にとまった幼虫を確認できた↓。


この画像↑では画面左側が頭。さらに探してみたが、この日は蛹を見つけることはできなかった。

なんともユニークなセモンジンガサハムシの蛹

幼虫がいたのだから、蛹を見るチャンスはあるだろう──そう思って、1匹目の幼虫を見つけた場所に3日後、でかけてみると↓。


幼虫を確認した枝でセモンジンガサハムシの蛹を発見! 3日前の幼虫が蛹になったものかもしれない。


それにしてもユニークな造型デザインには見入ってしまう。この角ばった装飾だらけの複雑きわまりない輪郭の蛹から滑らかな円形の成虫が羽化するのがまた不思議だ。


蛹を見ると頭部をおおう前胸の透明シールドの部分はもうだいぶ出来上がっている。中胸から腹にかけても透けたヒレのようなものが連なっている。幼虫時代、体側に突き出していたトゲドケ突起が展開して透明なヒレになっているように見える。この透明なヒレがさらに展開してつながると成虫の上翅から張り出した透明シールドになるのだろうか。


セモンジンガサハムシは成虫自体も小さい(5.5~6.5mm)ので蛹も小さい。


セモンジンガサハムシは成虫の美しさにも魅力があり、蛹の摩訶不思議な造型にも魅かれるものがある。そして、この蛹からあの成虫が誕生する(羽化する)というのが、また興味深い。
糞にまみれ過去(脱皮殻)を背負い棘だらけで角を立てまくっていた姿から、一転して、角のとれた丸く美しい姿へと変身をとげる(解脱?)──セモンジンガサハムシを例えに使った説法があっても良さそうな気さえしてしまう。

【追記】セモンジンガサハムシ蛹の背中

その後、同セモンジンガサハムシ蛹をのぞいてみると、背負っていた抜け殻(&糞)がズレていたので、改めて撮影した画像を追加。




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コメント

No title
パッと見たら海の中にいる生き物みたいですね(^O^)/☆
No title
> ローマさん

初めて見た時は、ウチワエビを連想してしまいました。ちょっと海の生き物っぽいイメージもありますね。

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