FC2ブログ

擬木を齧るヨコヤマトラカミキリ

擬木をかじるヨコヤマトラカミキリ@東京



前回、4月下旬に投稿したヨコヤマトラカミキリはギリギリ埼玉県側で見つけたものだったが、今回は東京都側の擬木の上にいた。


下翅がちょろっとのぞいているこのヨコヤマトラカミキリは、しきりと擬木に口をつけていた。最初は擬木上に落ちた花粉でも食べているのかと思ったが……花粉は見当たらない。どうやら擬木の表面を齧っているようだった。


場所を変えては齧っている。それにしても脚が長い……。




ひょっとして、これは産卵孔を開けようとしているのではないか?──ふとそんか考えが頭をかすめたが、「何で擬木に?」と首を傾げたくなる。後食のつもりだろうか?──とも考えてみたが、「何で擬木を?」と思ってしまう。結局この行動が何を意味するのか、よくわからなかった。

メッシュ構造の前胸と毛だらけの翅鞘(上翅)

ところで、ヨコヤマトラカミキリは前胸の表面構造がおもしろい。「透かし俵(すかしだわら)」と呼ばれるクスサンの繭を思わせる編目模様が入っている。


こんな凸凹構造だと、羽化のときに古い殻(蛹)から離脱しにくいのではないか──などと心配になってしまうが、逆に羽化直前に編目構造が形成されることで古い殻との剥離が進むのだろうか?──などとも思ってみたり(根拠の無い想像)。このメッシュ構造の意味についてもよくわからなかった。
前胸の表面はユニークなメッシュ構造だが、翅鞘(上翅)の表面には細かい毛が生えている。


翅鞘基部のえんじ色の部分も白い「ハ」の字模様も密集した微毛で描かれ、灰色に見える部分にも毛が生えているのがわかる。


ヨコヤマトラカミキリは大きさや動き、配色がムネアカオオアリに似ていて、「擬態している」と考えたくなる。。翅鞘(上翅)の赤い部分がムネアカオオアリの赤い胸、その下の(画面では右側の)灰色~黒の部分がアリの「丸みをおびた腹」っぽく見えるわけだが……灰色~黒の部分は光の加減で明るさを変える。これが「球面によるテカリ(反射率の変化)」であるかのような錯覚を生み、そこにあるはずのない「(アリの)腰のくびれ」や「(アリの)丸みをおびた腹(のテカリ)」を感じさせる理由ではないかと思う。


この画像↑では右翅鞘(上翅)の方が灰色の部分が多く見えるが、ちょっとした光の加減で左翅鞘(上翅)の方が灰色の部分が多く見えたりする↓。


体長7~10mmほどのヨコヤマトラカミキリと直径20mmの1円硬貨との比較↓。


今年はミズキの開花時期が遅め?

昨年はミズキが咲くのも早く、4月29日の大風でだいぶ散ってしまってGWはミズキの花が少なかった気がするが……今年はGWが明けても満開のミズキも見られる。


もちろん、早く咲き始めた木では散ってしまっているところも少なからず。


かと思えば、まだ蕾が多い開花中の木もある。


ミズキの花にカミキリがきていないか探してみたが、甲虫類ではコアオハナムグリやクロハナムグリ、アシナガコガネなどが多く、カミキリは確認できなかった。




ということで、以前撮ったミズキの花を訪れたヨコヤマトラカミキリとトウキョウトラカミキリの画像を再掲載↓。


※↑【ヨコヤマトラカミキリ@ミズキ】より


※↑【カミキリ@ミズキ満開】より
※追記:もう少し判りやすい画像があったので追記↓


※↑【東京のトウキョウトラカミキリ】より


スポンサーサイト



コメント

No title
こんばんは・・・

早速ムネアカオオアリの画像を確認して、納得致しました!
本当にそっくり!非常に似ていますね!
アリの仲間とは関わりたくない天敵も多いでしょうから・・・
ヨコヤマトラカミキリの姿は、まさにうってつけと言えるかもしれませんね!(?)
こういった擬態を想わせる虫を目にすると、虫の歴史、進化の過程へとロマンが広がります。
魅惑的な小型カミキリに出会ってみたいな~~~・・・
しっかり観察され、考察されてる姿勢に学ばせて頂いています・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

ホソヘリカメムシやアリグモなど蟻擬態の虫はけっこういるのかも知れませんね。
カミキリとアリでは基本的なプロポーションが違うのに、よく「アリっぽさ」を演出しているなぁ──と感心してしまいます。
よくできた昆虫は自然の結晶ですね。

管理者のみに表示

トラックバック