FC2ブログ

キクスイカミキリ・ヒシカミキリ他

ウルトラマンを連想してしまうキクスイカミキリ





今年もキクスイカミキリが出てきた。ヨモギが伸びてくる頃に見かける体長は6~9mmほどのカミキリ。目をひくのがスマートな黒いボディーに赤く映えるワンポイント──この前胸背にある赤いポイントは活動エネルギーが残り少なくなると点滅する──というのは冗談だが……僕にはウルトラマンのカラータイマーのように見えてしかたがない。




小さなカミキリだが、カミキリちっくなフォルム、シンプルなデザイン&配色には洗練された美しさを感じる。

極小カミキリ・ヒシカミキリ



擬木の上には、さらにぐっと小さなヒシカミキリがいた。体長3~5mmほど。ちょっと見ると、サイズ的にもフォルム的にも小さなアリのような感じ。


体型があまりカミキリっぽくない気がするのは、上翅の基部が狭い「なで肩」だからだろう。マイマイカブリのように「なで肩」の甲虫類には飛べないものが少なくないらしい(後翅や飛翔筋が退化した体型?)。このヒシカミキリも後翅が退化しているそうだが、そういえば僕もこのカミキリが飛翔するところや翅を広げたシーンは見た記憶が無い。
なで肩体型で、このデザイン──上翅に茶色い部分があるが、白線で区切られていて、これがアリの胸っぽく見えなくもない。大きさ的にも小型のアリに見えがちだが、見慣れてくると、パッと見でヒシカミキリだと気づく。というのも、この触角の形がアリっぽくなく、また他の極小カミキリとも違った感じに見えるからだ。


漫画こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)の両さん(両津勘吉)の眉型というかカモメ型というか──ちょっとユニークな触角の形だと思う。


以前はカミキリというと、(子どもの頃に馴染みのあった)シロスジカミキリやゴマダラカミキリなどのイメージで、大きさもそれを標準のように思っていた。虫見を初めて小さなカミキリがずいぶん多いことに驚き、シロスジカミキリやゴマダラカミキリがむしろ大型の部類だったのだと認識を改めた。そんなカミキリの中でもヒシカミキリはかなり小さい部類だろう。

ついでに、毎春、トウキョウトラカミキリに少し遅れて現れるトゲヒゲトラカミキリが、今シーズンも出てきたということで。


セアカツノカメムシの臭腺開口部(開孔部)など



ギボッチ(擬木ウォッチ)で見つけた越冬開けと思われるセアカツノカメムシ成虫♀。右前脚が欠けており、見つけた時は擬木支柱の側面に半ば仰向く姿勢でひっかかっていたので、最初は死んでいるのかと思った。しかし背面を見るために取り上げると、わずかに触角が動く……まさに「虫の息」だった。
見つけた時の状態は、こんな↓。


ちょうど腹面の臭腺開口部(開孔部)が見えていたのでクローズアップで↓。


カメムシの悪臭(中にはフルーティーな香りのものもある)は臭腺開口部(開孔部)から発せられるが、その器官は中脚付け根と後脚付け根の近く──後胸にあるのが判る。
おもしろいことにカメムシの臭腺開口部(開孔部)は、幼虫時代には腹の背面にある。成虫になると腹の背面は翅で覆われてしまうので、やむなく(?)腹面に移動するのだろう。だったら、最初から(幼虫時代から)後胸腹面にあってもよさそうな気がするが……幼虫時代に腹の背面にあるのにも何か理由があるのかもしれない。

カメムシは成虫で越冬するものが多いようだが、幼虫で越冬するものもいる。アカスジキンカメムシもその1つ。終齢幼虫が葉の上に出ていた。5月には新成虫が見られるようになるだろう。



狭山丘陵のぎりぎり埼玉側の鉄柵の上にはヨツボシヒラタシデムシも出てきた。


シデムシ(埋葬虫)というと動物の死骸に集まる地上性昆虫のイメージがあったのだが、ヨツボシヒラタシデムシは樹上性だそうで、擬木の上でも蛾の幼虫などを捕食しているのを見かけることがある。山地に多い種類だそうだが、狭山丘陵ではちょくちょく目にする。
交尾のさいにオスがメスの触角を噛んで引っ張るという、ちょっとフシギな行動をとる(*)。


スポンサーサイト



コメント

No title
こんばんは・・・
キクスイカミキリは、毎年、キク科の雑草が蔓延る我庭に訪れて雑草枯らしの手伝いをしてくれますが、まだ交尾シーンを観た事がありません。虫好きならば、何としても交尾シーンが観てみたいものだと想うのですが・・・
アリの大きさ程度のヒシカミキリに出会えたら・・・天にも昇る気持ちに成れそうです!強いカミキリのイメージをチェンジさせるカミキリの存在に心躍る事間違いなさそうです!
・・・いつもながらのカメムシの臭腺開口部の観察に、流石だな~と感心させられました!
私は、どうしても臭いが手に付いた後の事を想って観察しきれないでいます・・・つめの甘さを痛感しつつも・・・どうも・・・
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

キクスイカミキリは(こちらでは)出始めたばかりの感じで、ヨモギもまだ背が低めで、産卵後のしおれた茎は見ていません。
ヒシカミキリは小さいですね。虫見を始める前は、こんなに小さなカミキリがいるとは想像もしていませんでした。
カメムシがどこからニオイを出すのか──興味があったのでクサギカメムシやキマダラカメムシで試したときには、しばらく指先にニオイとシミが残ったので、その後あまりチャレンジしていなかったのですが、今回のセアカツノカメムシは、ちょうど臭腺開口部が見える姿勢でいたのでノーリスクで撮影することができました。

管理者のみに表示

トラックバック