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4月のウバタマムシなど

4月のウバタマムシ@松



久しぶりに松ウォッチをしてみると、枝にウバタマムシがとまっていた。前胸背から上翅に隆起した筋状の模様が走るシブイ味わいがある大きめ(24~40mm)のタマムシ。


幼虫はマツの枯木に穿孔し成虫はマツ類の葉や樹皮を食うという。昆虫は見られる時期が限られているものが多いが、ウバタマムシ(成虫)に関しては1月から12月まで全ての月で確認している(*)。
同個体の別アングル画像↓。


この個体は↑右上翅の先端がわずかに曲がっていた(羽化時に伸びきらなかったのか?)。
近くのマツで枝先に2匹目のウバタマムシを見つけた↓。


2匹目のウバタマムシを撮っていると、その上の枝にも3匹目がいるのに気がついた↓。


この3匹目を撮っているとき、2匹目が止まっていた枝を揺らしてしまい、2匹目が落下。せっかくなので(?)拾い上げて撮影↓。


色彩の派手さではヤマトタマムシに劣るが、ヤマトタマムシの上翅が薄くきゃしゃな感じがするのに対しウバタマムシの上翅は隆起のあるしっかりした作りで、質感的にはウバタマムシの方が高級感が漂っているようにも思う。
手に乗せたウバタマムシはこのあと上翅をパカッと開くとブォ~ンと飛び去った。十字架を思わせる飛行フォルムと翅音はヤマトタマムシとそっくり。
ウバタマムシの上翅を縦に走る隆起模様は翅の強度を高める構造なのだろうと想像するが、木目を浮き上がらせる技術をほどこした工芸品を思わせる。擬木にも隆起した木目模様を模したものがあるが、ウバタマムシを見るとこうした擬木が思い浮かぶ。また隆起木目調の擬木を見ると、ウバタマムシを連想してしまう。


ヤニサシガメ幼虫



松ウォッチで目につくものといえば──ヤニサシガメ。ウバタマムシが見つかったマツでは、ヤニサシガメの幼虫もあちこちで見られた。捕食性のカメムシながら、マツ類に依存しているという。


マツ周辺の擬木の上でも見られるヤニサシガメ幼虫↑。背中にゴミがついているが、ヤニサシガメの体はベタベタしている。このベタベタ物質については分泌物だとする説とマツヤニを塗りつけたものだという説があって、それを確かめるべく飼育してみたが、疑問はスッキリ解消できなかった……(*)。


擬木上でヨコバイの幼虫を捕食していたヤニサシガメの幼虫↑。
こちら↓は蛾の幼虫を捕食。


この個体は丸々と太っているが、幼虫で越冬したヤニサシガメは5月頃に羽化する。

片牙のクチブトゾウムシ



ところで、このところ口吻の短いゾウムシを見つけると牙付きクチブトゾウムシではないかと(期待して)口元をのぞき込んでいるが、ハズレ続き──新成虫の初期限定盤の牙(脱落性牙状大顎付属突起)はすでに失われたものばかり……と思っていたら──↓。




というわけで、片方だけ牙が残っているクチブトゾウムシがいた。


動き回るので希望のショットが撮れなかったが……これはカシワクチブトゾウムシだろうか? 以前、マツトビゾウムシでも片牙を見ているが、短吻類の脱落性牙状大顎付属突起は必ずしも両方同時に落ちるものではないようだ。


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コメント

No title
こんばんは・・・
ヤニサシガメの幼虫は、桜の樹皮で一度だけ!
ウバタマムシに至っては、これまでの人生で一度も出会っていません。
想えば、先ずマツの樹との出会いがありません。
樹皮模様を連想させるウバタマムシの味わい深い上翅は、確かに高級感を感じさせますね!実際に出会えたら、その想いは更に強いものとなるでしょう!
先ずは、マツの生える観察場所を探してみます・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

僕も最近まで松をじっくり見ることはなく、ヤニサシガメもウバタマムシも松で見るようになったのは去秋からでした。
ウバタマムシはボリュームもあるし、存在感があって出会うと嬉しい昆虫の1つです。

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