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フトハサミツノカメムシの歯状突起他

フトハサミツノカメムシの歯状突起





擬木にとまっていたのはフトハサミツノカメムシのオスだった。『日本原色カメムシ図鑑』(安永智秀・他/全国農村教育協会)には《ツノカメムシ類のなかでは非常に少ない種である》と記されている。本来《鮮やかな緑色》の体が若干黄色っぽく見えるのは越冬明け個体だからだろう。フトハサミツノカメムシは昨年11月にも見ている(*)。


ハサミツノカメムシやヒメハサミツノカメムシ・セアカツノカメムシなどと同様、オスの腹端(生殖節)には一対のハサミ状突起があるが、フトハサミツノカメムシでは太く短い。オスのハサミ状突起の形状の違いは種類を識別する手がかりになる。
このハサミ状突起の役割りについて、ネット上には《ハサミツノカメムシやヒメハサミツノカメムシ・セアカツノカメムシなどの♂のハサミは交尾の際にメスを挟む(逃げないようにつかむ)ことに使われる》というような情報もあるが、交尾のシーンを観察したところ、そうは見えなかった(*)。そもそもハサミ状突起に運動機能はあるのだろうか?(僕には疑問) フチには毛が密集しているが、これが表面積を増やすための構造なのだとすれば感覚器官もしくはフェロモンを発散するような器官?……なんて可能性も思い浮かんだりするが本当のところは僕には判らない。


フトハサミツノカメムシの特徴について、『日本原色カメムシ図鑑』には《前胸背の後側縁に顕著な歯状突起があるので、雌でも近似種との識別は容易である》と記されている。よく見ると、たしかに牙のようなユニークなでっぱりがある。


トウキョウトラカミキリ@ぎりぎり埼玉県



ということで、トウキョウトラカミキリも出ていた。標準和名に「東京」とついているが、今回見つけたのはギリギリ埼玉県側。ガードパイプ支柱の反射板の上にとまっていたのだが……近づくと飛び去ってしまった。
やはり近くの同じようなところにとまっていた別個体↓。


小さめのトウキョウトラカミキリで模様の明暗がちょっと薄め。


トウキョウトラカミキリの模様は黒地の上翅表面に生えた白っぽい微毛の有無によって描かれていて、大きな個体では微毛も多く、模様もクッキリ見えがちな気がする(*)。
やはりギリギリ埼玉県側の鉄柵にとまっていたヨツボシチビヒラタカミキリ↓。




ヨツボシチビヒラタカミキリは東京都側でも複数見られた。


桜の花が咲く頃に出現するするので、例によって桜を入れて撮ってみたのだが、ちょっと判りにくくなってしまった……。


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コメント

No title
こんばんは・・・

虫の模様色彩に、進化の過程の秘密が隠されているように、虫の形、フォルムにも、何だかの訳、理由があるのでしょうね!
フトハサミツノカメムシに、まだ出会ったことはありません。けれど、腹端の突起や、その端にある密集した毛の訳を想像すると、ゾクゾクっとするものがあります。
私には難し過ぎて、その訳を導きだすことは無理ですが、星谷さんの考察を読ませて頂くと・・・(いつもの様に)そう想えて来ます。
毛・・・毛の役割・・・?
昆虫の持つ毛の役割・・・?
知りたいのは、こう言ったところ(事)ですよね!
一度、フトハサミツノカメムシの交尾を目の前で観察してみたいです・・・☆
No title
よく発見できますね。ビックリです。私はまだ昆虫といえばテントウムシを1固体見たのみ。ナイス!
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

昆虫に特徴的な器官があれば、何のためのものか・どんな役割りを持っているのか、気になりますよね。
♂がもつハサミ状突起が♀を「はさむ」ことに使われるというのは理屈としては判りやすいですが、ハサミツノカメムシの仲間の交尾をみたところ、そうした機能があるようには見えず……運動器官には思えませんでした。
はたしてホントのところは、どうなのか……気になるところです。
No title
> 四季の風さん

このところ(植物の)緑の展開は目覚ましいものがありますね。昆虫の活動も盛んになってくるはずで、目にする機会も増えて来るのではないかと思います。

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