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セミヤドリガ幼虫の繭づくり・B



セミヤドリガ(セミの翅の下に白く見えるのが終齢幼虫)に寄生されたミンミンゼミ。セミヤドリガに寄生されたセミは、それが原因で死んだり産卵ができなくなったりすることはないというが、このミンミンゼミも元気に鳴いていた。

セミヤドリガ幼虫の繭づくり・その2



前回記したセミヤドリガの繭の完成した姿↑を撮るべくでかけたところ、同じ場所でサクラの幹を糸にぶら下がって降下してくるセミヤドリガ幼虫とまたしても遭遇↓。


背面・側面は綿毛コートに被われているが、腹側に綿毛はない。腹脚&尾脚は細かな爪(?)が円形状に並んでいて、なかなかユニーク。


セミにとりついている姿は怪しげだが……幼虫単体で見ると、モコモコしていて可愛らしい。綿毛のハリネズミといった感じがしないでもない?


降下してきたセミヤドリガ幼虫にアリが接近。セミヤドリガの終齢(5齢)幼虫の綿毛コートは、あるいは繭をつくるため蝉を離れたときにアリやオサムシのような敵に襲われる機会が増えるため──その攻撃をふせぐ(綿毛コートがあることで噛みつかれても大顎が本体に届かない)ような役割りを果たしているのかもしれない?
2日続けての離脱セミヤドリガ幼虫との遭遇だったが、せっかくなので、また繭の作成のようすを観察することに。そのままではアリの狩りの観察になってしまう可能性があるので、アリには悪いが例によって近くの植込みに移動。
前回はよく考えず小さな葉の上に乗せてしまい、それで足場を決めるのに時間がかかってしまったのではないかという反省があったので、今回は広めの葉を選んでとまらせてみた↓。


移動のさいに少し綿毛がはがれて葉の先端に付着したが……今回、幼虫はこの葉ですぐに繭作りを開始した。画像右下の数字は撮影時刻(時:分:秒)。




前回は幼虫が糸を吐くシーンは確認できなかったが、今回は写っていた↑。葉の裏~ふちにかけて糸付けタッチをひたすらくり返す。やがて葉のふちが(足場の?)糸で白っぽくなっていく。


さらに時間が経過すると、背中の綿毛コートから抜いた短い毛束が貼り付けられているのが確認できるようになる。












幼虫の頭は、葉と綿毛コートの間を往復。葉に付けられた「抜け綿毛」の量が増えていく。


抜かれた綿毛の束が積み上げられていくと、しだいに幼虫はその中に埋もれていく。






この後、雨が降り出したので撤退。完成したセミヤドリガの繭は翌日撮影↓。


※【追記】この個体の羽化のようす→セミヤドリガの羽化


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コメント

No title
モコモコ繭、可愛いですね。
No title
> 炎一心さん

幼虫は単体で見るとモコモコして意外に(?)可愛いですね。
繭は、知らなければコレが繭だと気がつかないかもしれません。
No title
おはようございます。
寄生する相手の生命を奪わずに成長できる寄生蛾が居るのには驚きです。

蛾の幼虫を飼育していて、蛾の幼虫が吐く糸の頑丈さには驚きましたが、
このセミヤドリガの幼虫は、コートの綿毛を引き抜いて葉に植え付ける工程まで組まれていて、しかも繭には脱出用スリットも備わっている。。。
う~~ん、唸るしかないです。。
今わたしの知っている蛾の中ではセミヤドリガ。。最強です。(@Θ@)R
No title
> 名もない小島さん

《ホストに優しい寄生》という点もセミヤドリガのユニークなところですね。寄生することで、短い(?)蝉の余命がますます短くなってしまったら、セミヤドリガが育つこともまならず不都合だからなのかもしれませんが……むしろセミヤドリガが寄生して養分をピンハネすることで蝉の余命終了までの成長(?)が遅れて、蝉は長生き化し、寄生したセミヤドリガも成長時間を稼げる──なんてシステムでも働いていたりしたら大したものだな……なんて妄想が展開します。
No title
こんにちは・・・
非科学的な言い回しをすれば!
「セミヤドリガちゃん!可愛い~~~!!」です。
真っ白な綿毛に包まれたセミヤドリガちゃんのプクプク腹脚をおせば、プチッ!プチッ!と音がする・・・なんて、癒し系の小型の玩具でも作ればヒットしそう・・・(って、ジイが言ってました)

この日は、更に約2時間の観察記録に、頭が下がる想いです。

こうしてみますと、あのモフモフ綿毛は、外敵から身を守る手段なのでは?の考察が頷けてきます・・・

子供の頃、セミ採取のトラウマとなったあの白い物体が、私にとって今や憧れの癒し系対象に成りました!!!☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

セミヤドリガはセミに寄生している時は不気味な印象すらありましたが……離脱した幼虫を単体で見ると、これが意外にカワイイんですよね(笑)。
小さな虫の活動(個々の動作)をつぶさに分析するのはなかなか難しいですが、繭のできるプロセスは確認することができました。

セミヤドリガはセミを離れるとすぐ繭を作りだすようなので(まだ3例しか見ていませんが)、離脱個体をみつければ、繭作りの観察はしやすい昆虫かもしれませんね。
No title
わ~、前回のより可愛い~ですぅ。けなげですね。わが身のコートでベッドを作っているみたいな感じです。一匹ならず2匹目にも出会えるなんて、運がいいですね。
No title
偶然同じ場所で2日続けてセミヤドリガの繭づくりを観察する事ができました。
繭作りを始めた日が確定しているので、この繭作りから何日で羽化するのかが今の興味です(去年は14日でした)。同じ日数で羽化するとすれば、一つ見逃しても次の日にもう一度チャンスがあるはずなので、なんとか観察できれば……と思っています。
No title
人間はいちいち躾が必要で、学習させないといけませんが、生き物は親に習わなくても立派に繭を作りますね。
No title
> ☆彡Maria☆彡さん

昆虫が複雑な作業を、誰に教わるでもなく、当たり前のようにやってのけるのには驚き、感心してしまいます。

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