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サファイア・ブルーなヒガシニホントカゲ幼体

青く輝く尾が美しいヒガシニホントカゲ幼体



ヒガシニホントカゲの幼体は小さくてかわいらしい。そしてびっくりするほど美しい。黒いボディーに金色のライン&ブルーに輝く尾は宝石のようだ。僕が持っている図鑑では【ニホントカゲ】と記されているが、今はそれが3種類に分けられ、東日本に分布しているのは【ヒカシニホントカゲ】になるらしい。






ヒガシニホントカゲの幼体はとても美しいのだが、これまでほとんど撮っていなかった。というのも、警戒心が強く敏捷なので、カメラを向てもすぐ逃げられてしまっていたからだ。めずらしい生き物でもないので「別に今撮らなくてもいいや」とすぐにあきらめ、《いつでも撮れる感》から「そのうちキレイに撮れそうな場面にであったら、その時撮れば良い」と放置していた。
それが先日、ヒガシニホントカゲの密度が高い石垣を見つけたので、狙ってみたしだい。カメラを向けたモデルの大半は逃げてしまったが、いくつかは撮ることができた。


このように幼体↑はあざやかだが、生体↓になると地味な色合いになる。




ヒガシニホントカゲ幼体の捕食

ちょうどイモムシを捕食した幼体がいたので食事シーンを追ってみた。不鮮明な画像もあるが、順を追って並べてみる。
















完食すると口のまわりの泥を落として終了。食事時間は1分40秒ほどだった。


食事シーンを見ることができたが、こんなシーンも……↓。




幼体の尾が目をひくほどキレイな理由

ヒガシニホントカゲ幼体は頭~胴の部分は黒地に金のラインは鮮やかだ。これは物陰にかくれて体の一部がのぞいた状態では明暗で分断されてボディーラインを隠蔽するような効果がありそうだ。そして何といっても目をひくの青光りする尾──これには、天敵に襲われ尾を自切したさいに、天敵の注意を切り離した尾に集める陽動的効果があるのだろう。
「トカゲのしっぽ切り(トカゲが尾を切り捨てて逃げるように、不祥事などが露見したとき、下位の者に責任をかぶせて、上の者が追及から逃れること)」なんていう言葉があるが、ヒガシニホントカゲも天敵に襲われるなど危険を感じると自ら尾を落として逃げる。切り離された尾はピチピチ跳ねまわって敵の注意をひく。その間に本体は逃げるという寸法だが、離脱して跳ね回る尾は目立つ方が陽動効果は高い──そう考えると、逃げ隠れる側の頭と胴は明度が低く、敵の注意をひくべく尾が目をひく輝きを放っているのも合点がいく。
トカゲの尾の骨には一節ごとに特別な割れ目が入っていて、そこで離脱するしくみになっているという。切れた尾は再生するが、再生した尾には骨はないため再生部分での自切は起こらないらしい。
再生した尾は元の尾ほどキレイではなく短くなりがちなので見てわかる↓。




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コメント

No title
> 四季の風さん

ヒガシニホントカゲ幼体は小さいながら目をひきますね。
みかけても、すぐに逃げてしまうのでじっくり観察できないことが多いですが……。
No title
> みゆきさん

カナヘビもよく見かけます。小学生の頃に飼っていたことがありました。
成体はニホントカゲよりカナヘビの方が好きなのですが、幼体はサファイア・ブルーのニホントカゲに軍配を上げてしまいます。
No title
今はヒガシニホントカゲとなったんですか。
私の持っているポケット図鑑も直さなければ。
勉強になりました。
No title
この仲間ではキシノウエが見てみたいです。
オガサワラトカゲがアシダカグモに狩られてるのを見てしっかりしろ!と言いたくなりました(笑)
No title
おはようございます。
ヒガシニホントカゲという命名があるのなら、ニシニホン・・・というのはどんなの?と思って調べてみたら、ニシニホン・・・は呼び名もメジャーでなく特別な種ではないんですね。
東日本にいるこのトカゲが別種なのですね。
あぁ...西日本では見られないヒガシニホントカゲ。。。残念ですが、
勉強になりました、とてもR
No title
> まあささん

標準和名や分類が変わると戸惑ってしまいますね。
Wikipedia情報によると、旧ニホントカゲは──、
・本州西部から大隅諸島にかけての西日本に分布→ニホントカゲ
・東日本やロシア極東に分布→ヒガシニホントカゲ
・伊豆半島から伊豆諸島にかけて分布→オカダトカゲ
の3つに分けられたそうな。
No title
> ともっくさん

キシノウエトカゲというのは知りませんでした。
グリーンイグアナなら以前、飼ったことがあります(笑)。

トカゲも幼体サイズだと捕食性の昆虫のターゲットの範囲ですね。
No title
> 名もない小島さん

少し前までは「ニホントカゲ」で通用していたのだから、見た目の違いはあまりなさそうですが……これが、ニホントカゲ(本州西部から大隅諸島にかけての西日本に分布)・ヒガシニホントカゲ(東日本やロシア極東に分布)・オカダトカゲ(伊豆半島から伊豆諸島にかけて分布)と3つに分けられたみたいですね。
No title
直ぐに隠れる彼らを撮影はかなり大変ですよね。
今回こんなに沢山のショットにビックリです‼。
補食、排泄なんてなかなか見たことなかったです。
貴重な写真ありがとうございます。

何度か飼育したことがありますが、複数飼育は共食いして数が減るのでビックリでした。
単独飼育は人にもよくなれますし、可愛かったです。
No title
> レッドイヤーさん

密度の高い石垣で撮影したのですが、カメラを向けた大半に逃げられました(笑)。ホントにすばしっこいですね。

僕は小学生のときにカナヘビを飼ったことがあるのですが、そのときはトカゲの方が飼育難度が高いという認識でいました。うまく飼えばなれるんですね。

トカゲの仲間では、カメレオンやクリーンイグアナを飼育したこともありました。
No title
ニホントカゲとヒガシニホントカゲの違いは、頭部のウロコ部分で判明するらしいですね・・・
以前、ニホントカゲと題して写真を記事に載せたところ(頭部のアップでお願いします!)と言われたので、宮島(広島県)で見付けたトカゲの頭部を載せた処、その方から「これはヒガシニホントカゲです}とご返答頂いたことがありました。
以来、トカゲを見付けると、頭部ばかりが気に成ってます・・・

前々から気に成ってたのが、その幼体の(青光りする尾っぽの意味でした)
「青光りすれば、敵から目だって仕方無いでしょうに、何故?ワザワザ目立つ色彩なのか?不思議で成りませんでした!」
今、↑の記事を読んで初めて目からウロコ!です・・・

(自切した時の陽動作戦)だとしたら!・・・「成る程」納得です!
こういった、生きる知恵もあるのですね・・・

まるで、蝶などの眼玉模様作戦にも似たものを感じて、生物の生き残りへの技を思い知らされるばかりです・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

最近(?)分かれたニホントカゲとヒガシニホントカゲの違い──そのようですね。この画像では判らないと思いますが、成体の頭部を撮った画像を拡大して問題のウロコをみたらヒガシニホントカゲの特徴と符合していました。

でも広島県でヒガシニホントカゲとは……ちょっとビックリ。ウロコの特徴にも個体差があるのか……それともある程度の割合で混生しているのか……近似種は難しいですね。

幼体の尾はとても美しいので、その意味についても想像してしまい、こんな解釈をしてみたしだいです。
No title
リザード系のカナヘビは飼育は大変ですよね。
私も大半が一ヶ月くらいでクル病にさせてしまいました。
彼らは、紫外線要求量が多いので、餌のカルシウム、リン酸のバランスも含めて飼育難易度はその辺の理由です。

その点スキンく系のニホントカゲは難易度は低いです。

カナヘビはカメレオン並の飼育技術とライティングが必要です。
No title
> レッドイヤーさん

カナヘビはニホントカゲより飼育難度が高かったのですか……。たしか当時読んだ本に、ニホントカゲよりカナヘビの方が飼いやすいというようなことが書かれてあって、カナヘビを捕まえてきた記憶があります。
けっきょく餌に窮して長くは飼わず逃がしたのですが……小学生には長期飼育は難しかったかもしれませんね。

カメレオンはトゥルーライトという照明を使っていましたが、毎日屋外に出して日光浴もさせてました。
No title
はじめまして!
記事の「幼体の尾が目をひくほどキレイな理由」の部分は、なかなか鋭い考察で、私自身すごく参考になりました。
恐縮ながら、この部分で私なりの意見を追加させて頂くと、ニホントカゲの幼体の尾が青くて本体は助かるのなら、成体になっても尾が青いままでいいんじゃないか?と思われる方もいると思いますが、トカゲ類は尾に栄養を貯める為、そんなに栄養を蓄えていなくて比較的外敵に捕食されやすい幼体時には、いとも簡単に尾を自切しますが、尻尾に栄養分を貯めこんだ大きく成長した亜成体や成体になるにつれそのような栄養分を貯めこんだ尻尾を失うことは大変な損失になるため、尾の自切はそう簡単にはしなくなります。なので尻尾も外敵に目立たないように地味な色に変化すると思われます。
No title
> セロニアス・ムンクさん

貴重なコメントをありがとうございます。
ニホントカゲ幼体の尾が目立つ理由については、こうした解釈が成り立つのではないかと想像してみました。そして成体になるとその特徴が失われるのはナゼか──についても考えてみたのですが、あまり説得力のある解釈が浮かばなかったので、今回の記事では触れずにいました。

セロニアス・ムンクさんのコメントを拝読し「なるほど、それだと筋が通る」と感じました。
生き物は不思議で面白く、見ていると色々と想像力が刺激されますね。
No title
こんばんは。
このヒガシニホントカゲの数々の画像は、東京で撮られたようですが、私も東京在住(東京と言っても田舎の方(笑))なのですが、知っているポイントでは、ニホントカゲの生息密度がかなり高く私は撮るのが専門では無く捕るのが目的でニホントカゲが大好きなんで数年前には、繁殖もしましたねぇ~。
私の知っているポイントは、そこと他に2ヶ所程ありますが、どちらもニホントカゲの生息密度は高いようです。なので東京都のレッドデータでニホントカゲが絶滅危惧?類になっているのがピンと来ないのです。個人的に「それは、あくまで東京23区での話じゃないのか?」と思ってしまうほど私の居住地のまわりにはニホントカゲがカナヘビよりは少ないとは思いますが、かなりの数を目撃することが出来ます。でも年々数は減ってきている感じはしますよね。前によく捕れたポイントは、宅地造成で、今ではニホントカゲは、全くいません。私自身も乱獲は極力避けて飼育に必要な数しか捕獲してません。
No title
> セロニアス・ムンクさん

「日本のレッドデータ検索システム」で見ると東京都ではニホントカゲが絶滅危惧Ⅰ種になっていますね。知りませんでした。でも、レッドデータの情報、疑問に感じることがちょくちょくあります。Wikipediaでは「テングチョウ」では「東京都で絶滅」と記されていますが、実際は普通に見られます。他にも「日本のレッドデータ検索システム」では絶滅危惧種とされている昆虫で、僕の感覚では普通種というのがいくつもいたりして……。

トカゲに関しては──僕の周辺(東京)ではニホンカナヘビもヒガシニホントカゲ見られます。緑地ではニホンカナヘビの方が多い感じですが、この記事の石垣ではニホンカナヘビの10倍くらいヒガシニホントカゲがいました。
No title
こんばんは!
私の知っているポイントもヒガシニホントカゲの生息密度は、かなり高いのですが星谷 仁さんのこの記事の密度の高さには負けてしまいます。
記事の内容に沿った様々なヒガシニホントカゲの生体の画像(幼体・成体の雌雄・幼体の補色シーン・再生尾の個体)を全て撮り揃えていて、生息密度が高いだけで無く星谷 仁さんの撮影の技術がすぐれているからこそ、記事に夢中になってしまいました。
お世辞など抜きに、ニホントカゲのブログでは私の中でNo.1です!
No title
> セロニアス・ムンクさん

ありがとうございます。
これまで、特にキレイな幼体は撮っておきたいと思いながら、(すぐ逃げられてしまうので)なかなかそのチャンスがなかったのですが……この密度の高い石垣をみつけたことで、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当る」方式でなんとか撮ることができました。
最近のデジカメの性能の高さと、遭遇率の高さのおかげです。昔、ヒバカリを飼っていたことがあるのですが、当時、今のデジカメがあったら、もっと鮮明な画像記録が残せたろうに……なんて時々思います。

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