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昔はいなかった身近なカミキリ

ラミーカミキリ@ムクゲ

前回(5/14)の記事を投稿した日には本体も食痕も発見できなかったラミーカミキリ(それで去年の画像を再掲載した)だが、翌日、近所のムクゲで今年の初個体を確認。最初に食痕が目にとまり、その周辺で本体が次々に5匹ほど見つかった。今シーズン初ということで、いちおう記しておく次第。ちなみに、昨年の初個体確認は5/9だった。






タキシードを着たキョンシーにも見えるユニークなラミーカミキリは幕末から明治にかけて侵入した外来種だそうだ。少し前までは西日本・九州の普通種だったらしく、Wikipediaによると「20世紀末に東京都の多摩地区でも生息が確認された」とのこと。僕が初めてこのカミキリを見たのは2005年、奥多摩の川沿いだった。やがて自宅近くの狭山丘陵や武蔵野でも見られるようになるかもしれないと思っていたが……2012年、ついに自宅近くで確認。以後毎年発生を確認している。
今シーズン初のラミーカミキリを確認した日(5/15)、やはり今シーズン初のルリカミキリの姿もベニカナメモチ(類?)の植込みで確認することができた。

ルリカミキリ@ベニカナメモチ(?)



シーズン初個体のルリカミキリは、このあとポロッと落ちてロスト……。
2匹目は同じベニカナメモチ(だかレッドロビンだか?)ポイントの葉の裏にとまって葉脈を齧っていた。近くの葉には残された食痕も……。




カメラを近づけると後食をやめて動き出したので、そっと葉をひねって順光で撮影↓。


明るいオレンジ色を基調にルリ色にきらめく上翅が美しいカミキリ……なのだが、例によってなかなかキレイに撮れず……。


葉の表側に移動したルリカミキリ↓。




これは↑「ルリカミキリ(-)」とでも記すべきか……(-)は(ハイフン)→(排糞)──ということで。


カミキリの仲間は触角のつけねで複眼が大きく抉られているものが多いが、ルリカミキリでは抉られた複眼が2つに分離してしまっており、4つ眼があるように見える。



前述のラミーカミキリは僕が子どもだった頃には見たことがない昆虫だったが、このルリカミキリも子どもの頃には見た記憶がない。僕が初めてルリカミキリを見たのは2006年、市街地のベニカナメモチ(?)の植え込みでだった。明るいオレンジ色に光沢のある美しい瑠璃色──カミキリのイメージを可愛らしくデフォルメしたようなスタイル──こんなキュートな昆虫が町の中で見られるとは驚きだった。
本来は(?)ヒメリンゴなどバラ科の生木を寄主植物にしているそうで、以前からいるところにはいたのだろうが……近年、生け垣や植込みに(寄主植物となりうる)ベニカナメモチが増えたことで、市街地でこのカミキリを見る機会が増えたのだろう。

ベニカナメモチやムクゲにつくルリカミキリやラミーカミキリは、僕が子どもの頃には見たことがなかったが……今では市街地で見られる「身近な昆虫」となっている。
人が利用する植物につくので害虫ということになるのだろうが、生きものとしての生命原理や活動は他の生物たちと変わるところは無い。自然の中では(生態系システムとしては)森林の更新(新陳代謝)を加速させる役割りを果たしているのだろう。それが人にとって都合が悪ければ「害虫」と見なされ、都合が良ければ「益虫」として扱われる。ヒトが生活する上で不都合なものが排除されるのは止むを得ないことだろう。しかしそれは、その虫が「悪い」というわけではなく、単に「ヒトにとっては都合が悪い」というだけのことだ。僕が昆虫を見るとき、害虫か益虫かの区別にとらわれることは、あまりない。

僕が子どもの頃には身近に雑木林は里山があって、色々な生き物を見る機会も多かった。雑木林や里山が激減して見られなくなった昆虫類も少なくないが、逆に子どもの頃には見たことがない昆虫がけっこう増えていたりする。
昔に比べ環境はだいぶ変化したが、「身近な昆虫」の顔ぶれも変化した──ラミーカミキリやルリカミキリを見ると、そんなことを実感する。


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コメント

No title
ラミーカミキリは、昨年神奈川で初めて見ました。山に近い環境でその1回のみです。今年も6月にそこに行こうかと考えていますので、また会いたいものです。ナイス!
No title
> 四季の風さん

ラミーカミキリは生息域を拡大しているみたいてですから、一度見られた場所ではまた見られる可能性が高そうな気がします。
ムクゲやカラムシ・ヤブマオなどがポイントですね。
No title
ここでは、そのラミーカミキリさへ、観る事が叶わなくなりつつあります。多くの要因があるのでしょうが、食草の減少が大きく関わってると想われます。
ルリカミキリに至っては、いまだ目にしたこともありません。
・・・ベニカナメモチ!?隣の家との境目にありますが、邪魔だと想いざんざんぎりにしてしまいました(涙)
・・・食草と昆虫の関係は、大切ですね・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

ラミーカミキリ、こちらでは最初にカラムシで見つかり、その後ムクゲで見られるようになりました。
そこにある(あった)植物が減ったり代わったりすると、昆虫達の顔ぶれも変化しますね。

昔は生け垣というとマサキのイメージでしたが、最近はベニカナメモチにとってかわられた感じがします。懐かしい景観が消えて行くのは寂しい気もしますが、そのおかげで(?)市街地でルリカミキリを見ることができるようになりました。
身の回りの景観とともに虫の顔ぶれも移ろうものだなと実感しています。

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