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ヨコヤマトラカミキリのエンブレム



これは昨年5月に撮ったヨミヤマトラカミキリ↑。背中(上翅)に「ハ」の字型の白紋がある。背景の花はミズキだが、今年はまだ咲いていない。ヨミヤマトラカミキリが見られるのは4月下旬頃からだろう……そう予想していたのだが、今年は4月中旬のうちに初個体を確認することができた。

背中の《ハ》紋は《ヨコヤマトラ》と読む!?



今シーズン初のヨミヤマトラカミキリは柵の上にいた。見つけた時は静止していたが、画像を見ると尻のあたりに下翅がのぞいているので、飛来したばかりだったのかもしれない。触角をグルーミングしていた。しかしカメラを近づけると動き出し、そのせわしないことアリのごとし。配色が似ているムネアカオオアリに擬態しているのではないかというハナシもあるが、動きもアリにそっくり。


ちゃんと撮れる気が全然しなかったが……やはり、すぐに飛翔してしまった。


今回なんとか撮れたのがこの程度……↑。とりあえず発生は確認できたということで。
ところで、トウキョウトラカミキリについては上翅の《T》模様が「TokyoTora」のイニシャルになっていることにアッパレ感を覚えて何度かネタにしてきた↓。


(※↑【TokyoToraカミキリの模様】より再掲載)
ヨコヤマトラカミキリにもこんなトレードマークがあったらいいのに──と思わないでもない。トウキョウトラカミキリのように、上翅に《Y》模様(「Yokoyamatora」のイニシャル)があればいいのだが……ヨコヤマトラカミキリには、そんな都合の良い模様はない。特徴的な白紋は、どうがんばっても漢数字の「八」か片仮名の「ハ」にしか見えない。
ちなみに、この「ハ」の字紋はアリに擬態するため「くびれ」を偽装するのに一役買っているのではあるまいか……という解釈もできそうな気がするが……それはさておいて──。
この《八》もしくは《ハ》の字の紋を持つトラカミキリが、もし「八木トラカミキリ」とか「ハセガワトラカミキリ」()という名前だったとしたら、頭文字と背中の紋とが合致することになり好都合だった。なのにどうして「ヨコヤマトラカミキリ」なんだか……。和名の「ヨコヤマ」は横山桐郎という昆虫学者に由来するものらしいが、このヒトの名前が「八木」さんか「長谷川」さんだったら良かったのになぁ……なんてため息をついてしまったのは僕だけであろう。
もうこうなったら、この《ハ》の字型の紋を「ヨコヤマトラ」と読ませるしかあるまい!──ということで思案してみた。
いささか強引な気はするが……《ハ》を「ヨコヤマトラ」と読ませる方法は、ないでもない。ひねり出した解読案は「50音図」を使ったもの。これは図解した方がわかりやすいだろう。


──というしだい。
《ハ》=「横《ヤマ》と《ラ》」──ということで。
「TokyoToraカミキリ」のような明快さはないけれど……キアイを入れれば、「横ヤマとラ」と読める!(……ハズ)

4月中旬のカミキリから





イニシャルのトレードマーク《T》を背負ったトウキョウトラカミキリ。この個体では《T》が側面の模様とつながっていた。
これは別個体↓。




トウキョウトラカミキリ↑は頭を下にすると背中(上翅)の模様が人の顔にも見えるが、やはり顔に見えてしまう(あくまでも個人的印象)模様をもつトラカミキリ──シラケトラカミキリも出てきた↓。


和名の「シラケ」は「白毛」に由来するのだろうが……「シラケトラ」という響きから「しらけ鳥(音頭)」を連想してしまうのは僕だけではあるまい。シラケトラカミキリを撮ろうとして飛び去られてしまうと、「し~らけと~ら 飛~んで行く 南の空へ……」(『しらけ鳥音頭』の節回しで)と、《心の俳句》ならぬ《心の替え歌》が脳内再生されてしまい、シラケトラカミキリの背中の模様までもが小松政夫の顔に見えてしまう……。


そして3月の終わりから出ているヨツボシチビヒラタカミキリ。






ヨモギなどキク科の植物につくキクスイカミキリも出てきた。


ヒシカミキリは本当に飛べないのか?





極小カミキリはこの周辺でもいくつか見られるが、ヒシカミキリはその中でちょっと風変わりな印象がある。肩幅(上翅の上部)が狭く、プロポーションのイメージが、あまりカミキリっぽくない。オサムシなど飛翔筋が退化した甲虫類にみられがちな「なで肩」体型(オサムシの中までも飛翔能力がある種類は「いかり肩」)に見える。
ガードパイプの反射テープにとまっていた別個体↓。「なで肩」なのがわかる。


ネット上には、ヒシカミキリは後翅が退化しているとか、飛ぶことができないという情報があるようだが、僕もヒシカミキリが飛ぶ姿は見たことがない──と思っていたのだが……。
これはまた別の個体↓。擬木のふちで上翅を広げるしぐさをした。


「飛ぶことができなくても上翅を広げることはできるのか」と思い、そのシーンを撮ろうとシャッターを切ったのだが……次の瞬間、その姿は擬木の上から消えていた。
ヤツはどこへ行った!? もしや……飛んだのではあるまいか?──そんな思いが頭をよぎる。
画像は不鮮明になってしまったが……上翅を開いているのは確認できる。
飛べないのであれば「落下した」と考えるのが妥当なところだろう。危険を察知すると落下する昆虫は多い。飛べない昆虫でも落下することで危険を回避することはできる。
ただ、落下すれば良いのであれば、なぜその直前に前翅を開く動作が必要だったのだろう? 落下するだけなら、そんな無駄な行動はせずにそのまま落ちれば良さそうなものだ。
上翅を開いたのは「飛ぶ」動作だったのではないか?……と考えたくなる。
「飛翔すると見せかけて落下することでのフェイント効果」を狙ってのことだろうか?
昆虫が陽動的な狙いをもってフェイントをかけたとは思えないが、本人(本虫)には飛べた時の飛翔システムをそのまま受け継がれていて、危険が迫ると飛翔衝動のスイッチが入る──だけど飛べないので落下する。飛翔はできなくてもそうした行動をとり続けることで生存率は高められるということで「飛ぼうとする行動(その結果落下する)」は飛べなくなってからも受け継がれているのではないか……そんな解釈も成り立ちそうな気がしないでもない。
もっとも、本当にヒシカミキリが飛べないのか──ホントのところは僕にはよくわからない。
案外、後日、飛翔する姿を目撃して「なんだ! 飛べるのか!」と認識をあたらにするなんてこともあるかもしれない。

※【追記】「ハセガワトラカミキリ」という名前のカミキリは既にいました。ちゃんと背中に「ハ」の模様があってアッパレ!なカミキリだった(僕はまだ実際に見たことがない)。


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コメント

No title
ヨコヤマトラカミキリ、50音図でうまいこと決まりました。(^。^;)ホッ
かなりの気合が要りましたが(汗)

ヒシカミキリは翅に比べて頭部が重そうですね。
やっぱり、本人は飛翔を夢見てテイクオフ態勢でも。。下へポトンなのでしょうか、気の毒です。R
No title
> 名もない小島さん

なんとかキアイで解読(?)してみました(笑)。その過程で「ハセガワトラカミキリ」だったら、よかったのに……なんて思ったりもしたのですが……ふとそんな名前に記憶があるような気がして調べてみたところ……既に「ハセガワトラカミキリ」という名のカミキリは存在していました。しかも、ちゃんと背中に「ハ」の模様まであるではないですか!
思わず心の中で「あっぱれ!」と叫んでしまいました。

ヒシカミキリの飛翔能力……今後もちょっと気をつけて見てみたいと思います。
No title
おはようございます。
いつも楽しく読ませて頂いてます。

ヨコヤマトラカミキリ‼強引ですが読めなくもないですね。
面白かったです。

飛べない甲虫が飛ぼうとする行動を見たことあります。
玉川上水辺りで街灯の下のカブトムシを拾ってるときに、オサムシが繁みから出てきて、私の自転車の車輪に登って来ました。
真ん中位まで来たところで、上翅を開いて飛ぼうとしてました。
で、下に落っこちて、それを何度か繰り返していました。

多分7月だったと思います。

飛べないのに不思議なことするな?と観察していました。
翅や筋肉が退化しても本能的に飛ぼうとする行動をとるのかも知れませんね。
また、飛べなくなった最初の理由が、突然変異的な物であったとしたら、飛ぼうとする本能は消えないでしょうから、そう言う行動は不思議では無くなりますね。
No title
> レッドイヤーさん

強引なネタにおつき合いいただき、ありがとうございます。

オサムシの行動、興味深いですね。
「登って来た」というと、ひょっとしてカタビロオサムシ類だったのでは?──と思ったりして?
飛べないアオオサムシなどは擬木の上では見た記憶がありませんが、カタビロオサムシ類は擬木の上でもよく見かけるので。カタビロオサムシは飛べるのですが、カミキリ屋さんが高い木の花をすくったネットから出てきたのをみて驚いた事があります。「高い所に登る習性があるのかな」とそのとき思ったことが思い出されました。

オオヒラタシデムシでは同じ種類でも飛翔筋が退化して飛べないグループがいるそうです。こちらではオオヒラタシデムシの飛翔はよく目にしていたので、飛べないものがいると知った時はビックリしました。
昆虫の飛翔も色々興味深いですね。
No title
「ハ」の横に「ヤマ」と「ラ」、よく気づきましたねえ。
参りました、ナイスです。
No title
こんにちは・・・

↑に登場するカミキリの中で出会った事があるのは(キクスイカミキリ)だけと言う私・・・
けれど、「見付けてみたい!観てみたい!」
更に、そう感じるように成りました。
出会ったあかつきには、エンブレムを確認する!(ここ、ここ、これが楽しみです!)
「エンブレムも込みで、スポーツ観戦を楽しむ!」
それと似たイメージを持っての今後の虫探しが、益々楽しみに成りました!!!☆
No title
> ガラパゴスさん

ヨコヤマトラカミキリの紋様をどうしたら「ヨコヤマトラ」と読ますことができるか──あれこれ思案の結果、こんな着想にたどり着きました(笑)。
キアイを入れて為せば成る!(笑)
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

出会った虫に、空目ネタをみつけたり、ふさわしいエンブレムを考えるのは楽しいですね。こうした遊びも虫見の楽しみのひとつということで。
普通種でも、こうした発見(?)はまだまだできそうなので、新たなネタを探しつつ虫見をしていこうと思っています(笑)。
No title
普通のアオオサムシですよ。
No title
> レッドイヤーさん

アオオサムシでしたか。失礼しました。
オサムシが「登って来た」というのでカタビロオサムシ類を思い浮かべてしまいました。
No title
よこヤマとラ!よく気づきましたね。。。
私はけっこう好きですよ、こういうの。
どういう過程でそこに至ったのかがすごく気になりました。

シラケトラ…小松政夫に似て見えてくるからコワイですね。笑
シラケトラって、なーんだ、のかんじとしらけ鳥の歌のかんじが
またマッチしてますよね。
No title
> noriさん

《ハ》の紋と《ヨコヤマトラ》──これをどう結びつけるかについては頭をひねりました(笑)。ちょっとしたクイズですね。
それぞれにあれこれ変換をかけて共通点を探したりしたのですが、うまくつながり(規則性)がみつけられず……。
しかし、あるとき《ハ》と《ヤマ》が(50音図で)「ア」の段である事に気づきました。それで《ヤマ》は《ハ》の「よこ」にある!──さらに《ラ》もそのとなりにあるではないか──と気づき「横《ヤマ》と《ラ》」に思い至ったというしだいです(笑)。

シラケトラカミキリの模様も、「そう思って見ると」小松政夫っぽいですよね。毎年、この虫を見かける時期になると『しらけ鳥音頭』が脳内再生されがちです(笑)。

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