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ベニモンアオリンガ&そっくり芽鱗ほか

キュートなベニモンアオリンガ&そっくり芽鱗





春になるとツツジ類の植込み沿いの擬木でしばしば見られるベニモンアオリンガ(発生は年2~3回)。少し前に【モフモフでキレイな蛾:アカスジアオリンガ】を紹介したが、ベニモンアオリンガもなかなかキュートな蛾。黄色を基調にピンクの紋やパープルの縁取り──パステル調のあわい色合いが美しい。




初めてこの蛾を擬木で見たときは、植物片だと思った。擬木の上や周辺には散った桜の花びらやら柄の部分(がく片・がく筒・小花柄)、他の木の花やらなんやらが散乱しており、その時期、良く似た植物片も見かけていたからだ。
その植物片とベニモンアオリンガの比較↓。


パッと見、よく似ている。この植物片はミズキの芽をおおっていた芽鱗(がりん)というカバーで、葉が展開するとその役目を終えて落ちる。


これは去年撮影して作成していた画像↑(使う機会がないまま保留していた)。そして今年、擬態の上に落ちていた芽鱗(がりん)の一部↓。


散った芽鱗の赤みの濃淡は色々。また、ベニモンアオリンガのピンクの紋(紅紋)も個体によって様々で、消失したものもいる↓。


こうしたバリエーションの幅のあるミズキの芽鱗が散乱している時期にベニモンアオリンガを見ると、まるで擬態しているかのように見えてしまう。
ベニモンアオリンガの幼虫食餌植物はツツジ類だそうだから、ミズキとは直接関係がない──擬態効果が本当にあるのかどうかはわからないが……僕がこれを見てベニモンアオリンガを植物片と誤認したのだから、天敵の鳥が騙されることもありそうな気はしないでもない。
本来のホストのツツジ類でも、よく黄色~赤っぽく変色した葉がついているので、ベニモンアオリンガの色合いはカムフラージュ効果はありそうな気がする。




ちなみに大きさはこんな感じ↓。例によって直径20mmの1円硬貨と。


怪獣チックなカギシロスジアオシャク幼虫



擬木にとまっているのは蛾(成虫)ばかりではない。幼虫の姿も増えてきた。枝や葉にとまっていれば隠蔽効果抜群のデザインや色合いも、擬木の上では逆に目立ってしまう……。このカギシロスジアオシャクの幼虫は好きな虫のひとつ。色合いもキレイなのだが、何といっても背中の突起がカッコイイ──シャチホコガ幼虫ウコンカギバ幼虫同様、怪獣に通じる魅力を感じる。


どうよ、この怪獣ちっくな背中の突起! 頭を下げていたので、軽く刺激してみると体を伸ばした↓。


単体で見るとなんとも派手な造型に見えるが──この白~あわい緑~赤み~茶の色合いが、ホスト(幼虫食餌植物)のコナラやクヌギの展開中の芽にまぎれていると、見事に溶け込んで見える(「カギシロスジアオシャク 擬態」で画像検索すると、そのようすが確認できる画像がヒットする)。
頭が見えるアングルから撮影↓。


龍が玉(如意宝珠?)をくわえている像を見た事があるが、ゴジラがボールをくわえているようにも見える。そのボールに見える白矢印部分が頭部。動き出すとよくわかる。


このカギシロスジアオシャクの成虫の姿はこんな↓。成虫もなかなか美しい蛾。


赤くきらめくファウストハマキチョッキリ



美しいといえば……メタリックな輝きをはなつファウストハマキチョッキリ! 薄汚れた柵の上に宝石のようにきらめいていた。ただ……光沢昆虫の撮影で恒例のガッカリ感……実際の美しさがなかなか記録できない。


動き回るのでなかなかうまく撮れず……この後、落下。ドクダミの葉の上に降りたのでカメラを向ける↓。


この直後、飛び去ってしまった……。
実物はもっとキレイであることをファウストハマキチョッキリの名誉のために強調しておきたい。


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コメント

No title
おはようございます。
カギシロスジアオシャクの幼虫さんの木の芽&ゴジラのダブル擬態はみごとですね~、初めて見ました。
これが樹に着いているのだったら完全に見逃していますね。
早春の木の芽は。。「要観察」ですね。

甲虫類の翅の輝きを、写真で実物どおりに出せない時は
ほんとにもどかしい思いですね。
逆に、写真にして初めて見える模様に驚くことが。。
たま~にあります。(^^)R
No title
> 名もない小島さん

カギシロスジアオシャクの擬態シーンを見てみたくて、コナラやクヌギの芽を探してみた事もあったのですが……まだ木にとまっている幼虫は見つけたことがありません……これを見つけるのは(擬態を見破るのは)至難の業かも知れませんね……。

光沢昆虫はなかなか思い通りに撮れず、いつも撮った画像を見てガッカリしてしまいます……。
空目模様を発見した時は逆にテンションが上がりますね(笑)。
No title
こんにちは・・・
虫が大好きなその理由の一つに(擬態の不思議)があります!

↑の記事のベニモンアオリンガのピンクの紋の美しさ!はもちろんの事ですが・・・

カギシロスジアオシャクの幼虫の姿形、色彩の不思議!
ミズキの芽鱗とベニモンアオリンガの姿形、色彩の比較!
それらは、長い年月で作り出されたものだとは言え、遺伝子の仕組みの仕業だとは言え・・・

どうしても「どうして?」と不思議な想いで一杯に成ります!

あ~~~これだから、「やっぱり虫は面白い!」と一人つぶやく私です・・・☆
No title
ベニモンアオリンガももちろんですが、舌を噛むような名前のえ~~カギシロスジアオシャクの幼虫に感激です。
節まであって、それぞれの節に小さな葉が出ていて凄い!
木にくっついていたら私は見つけられないでしょうね!
お目にかかってみたいものです。
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

昆虫と植物……まったく違う系統なのに「そっくりさん」が存在するのは不思議で面白いですね。動物と植物ではずいぶん違うけれど、遺伝子にシンプルな設計図によって細胞分裂を制御して形作られるという基本システムは一緒だから……ある程度、できやすいデザインの枠があって、その中で偶然似たものが選択されて完成度を高めてきたのかなぁ……などと想像しているのですが……それにしても、「やっぱり虫は面白い!」ですね。
No title
> ピンちゃんのママさん

長い名前はいつもこんがらがって次のシーズンにであった時には「え~と……」と混乱します。ベニモンアオリンガは「紅なの? 青なの?」と突っ込みたくなるし、カギシロスジアオシャクは「白なの? 青なの?」の突っ込みたくなってしまうややこしい名前のような気がしてしまうのは僕だけでせうか?

カギシロスジアオシャクの突起が赤みを帯びてほどけかけた芽というか若葉というか──の先端っぽい感じをかもしだしているのは芸が細かいと感心するところです。
僕も若葉が展開する枝先を探してみたことがあったのですが、見つけられませんでした。虫屋さんが見つけるのは、ゼフィルスの越冬卵を探しているときに偶然見つかる……という感じなのではないかと思ってみたり。見つけようと思って次がし出すのは難しそうな気がしますね。
雑木林沿いの擬木や柵を探す方が、であう確率は高いかも……。

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