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モフモフでキレイな蛾:アカスジアオリンガ

早春のあざやかな蛾

冬の間、裸だった木々の枝にあわい緑が展開していく──この時期の雑木林の変化は劇的だ。植物にあまり関心が無い僕でも、そう感じる。桜の花も美しいが、展開中の若葉のやわらかい緑色が美しい。
そんな時期に出会う、あわい緑色のキレイな蛾がいる。早春に「いればいいな」と思う昆虫はいくつかいるが、このアカスジアオリンガもそのひとつ↓。


今年も出会うことができたアカスジアオリンガ。年に2回──3~4月と6~9月に(成虫が)出現する蛾で、今回見つけたのは春型と呼ばれるこの時期に発生するタイプのメス。オスはもっと赤みをおびた部分が多い。また、春型と夏型でも違いがあって、以前は別の種類だと思われ夏型はシロスジアオリンガと呼ばれていたこともあったとか。
オスとメス、季節型でも違いがあるアカスジアオリンガだが、森の緑が展開するこの時期に現れる春型のメスが特に美しい──僕はそう感じている。

ところで、少しし前に《ピンク色でモフモフな蛾》が人気という海外ニュースがあった。


北米産の【ロージー・メイプル・モス】という蛾だそうで、ぬいぐるみやマスコットまで製造されているらしい。上記サイトの画像を見て、「確かにモフモフでキレイだけど……日本にもモフモフでキレイな蛾はいるのに」と思い浮かべたのがアカスジアオリンガ春型♀だった。ロージー・メイプル・モスは確かに色が鮮やかだけれど、ちょっとどぎつく毒々しい感じがしないでもない。それに比べてアカスジアオリンガ春型♀の色合いは上品だ──そう感じるのは僕だけであろうか?
頑張れ、アカスジアオリンガ! 負けるなアカスジアオリンガ!!!


アカスジアオリンガもなかなかどうして《もふもふ感があって美しい色合い》だ。






擬木にとまっていると目を引く鮮やかな色合いだが、これが展開中の雑木林の若葉と感じが良く似ている。木にとまっていたら逆に周囲の若葉にとけこんで目立たないだろう。


この時期に展開中のコナラの若葉は──、
・あわい緑色
・白っぽい毛が表面を覆う
・葉脈の間隔が狭い
・(葉によって)赤みを帯びる
という特徴があるが、アカスジアオリンガ春型♀は、この時期の葉の特徴にあわせたかのようなデザインに見える。


やわらかそうな毛でおおわれた若葉色。葉脈を思わせる模様。縁の赤みも──全体から受ける印象はよく似ている。
アカスジアオリンガの夏型ではこの葉脈模様が少なくなり間隔が広くなる。これは成長したコナラの葉で葉脈の間隔が(若葉の頃より)広くなるのに符合しているともとれる。また、赤みが強くでるのは春型の特徴だが、コナラの葉でも赤みを帯びているのはこの時期の特徴だろう。
アカスジアオリンガ春型のオスではさらに赤みが顕著。ということで、昨春の♂画像を再掲載↓。


※↑【虫を食う花蜂!?口器にビックリ他】より

早春の地味な?チョウ



ガードパイプにとまったミヤマセセリ。早春にだけ出現するチョウで、それなりに人気はあるようだが……ブログを閲覧していると、蛾だと誤認されていることも少なくないようだ。
チョウは美しく、ガは地味──というイメージが一般には浸透している気もするが、同じ時期に出現するアカスジアオリンガとミヤマセセリを見れば、イメージが塗り替えられるのではあるまいか。

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コメント

No title
サクラが咲くと何か寂しくなります。
こんな感覚は普通の人はないでしょうね(笑)
あと少しフユシャクネタがあるので、急いでアップしなければ…

アオスジアオの方が私はよく見ますね。

ロージーメイプルモス、この色使いだけはベニスズメも近いですね。
ルックスはかなり鋭いですが(笑)
No title
> ともっくさん

「寂しい」というのとはちょっと違うかもしれませんが……桜の時期は若干憂鬱になります。
花見客がわんさかやって来て、花など見ずに宴会をしたり禁止されているバーベキューをしたり……花見ゴミの不法投棄も目に余るものがあり、早く花見シーズンが終わらないかと毎年思っていたりします。

アカスジアオリンガもそうですが、緑系・青系の蛾はキレイなのが多いように思います。

ベニスズメ──僕はあまり見たことがないのですが、確かにあれも鮮やかなピンク色ですね。
昆虫には、しばしば「よくこんな色が実現したなぁ」と感心させられます。
No title
そういえば私もずっと前に、ピンク系でモフモフの蛾を撮ったことがありますよ。
いまだに正体が分からないままなのですが・・・。
http://blogs.yahoo.co.jp/kochoo_noyume/7437218.html
No title
> 胡蝶の夢さん

もふもふの蛾、拝見しました。そちらでは美しい昆虫・面白い昆虫も多いようでうらやましい限りです。
問題の蛾は、ピンクというよりパープル系かも?
ベニモンアオリンガ↓の翅の縁も、ちょっとパープル系ですね。
http://blogs.yahoo.co.jp/ho4ta214/32607340.html

ウラギンシジミの幼虫の色合い↓も思い浮かんだりしました。
http://blogs.yahoo.co.jp/ho4ta214/35095295.html

いずれにしても、なかなか味わい深い色ですね。
よくこうした色が実現できたものだと驚き、感心してしまいます。
No title
こんばんは・・・
コナラの白い美毛を覆った輝くような若葉が大好きですが!
この美しい若葉に似てる風の(アカスジアオリンガ)を♂♀共に、目にしたことがありません。
色彩と言い、白い毛と言い、モフモフ感と言い・・・
擬態を想わせる雰囲気に高揚して来ます!
♂♀で微妙に異なる色彩と言うのも趣があっていいですね~

若葉を想わせる美しい蛾探し擬木巡りを行ってみたく成りました!!!☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

コナラ若葉のやわらいかい緑色は心地良いですね。あの感じを切り取ってきたような質感の蛾なんですよ。画像ではなかなかデリケートな色合いが再現できませんが……。
♂と♀で違っていたり季節によっても葉に合わせるように変わったり──そんなところも興味深いですし……もう少し脚光を浴びても良い蛾なのではないかと思って、今回もプロモーションしてみました(笑)。
日本にも、けっこう趣のある虫はいるものですね。
No title
コメント、ヤフーの人でない人でもできるようになってました!
ヤフーの人でない人、少ないですが、いいんですよね…?

たしかにこの蛾はかわいいですね~。
ピンクと緑の彩度というか明度というか、バランスがいいですよね。
ピンクは少量なんですが、すごく効いてますね。
いつも思うのですが、そっくりな若葉を見つけて撮るのがまたすごいです。
No title
> noriさん

コメントできる設定に戻っていましたか!?
コメントに「Yahoo! JAPANIDでのログインが必須」と変更になったときはずいぶん不満や批判があったようだから、いずれは再変更されるのではないかという期待はしていました。もちろんヤフーの人でなくてもコメントは歓迎です。

アカスジアオリンガは個人的には見つけるとラッキー感のある蛾なのに、一般的には今ひとつマイナー感がある気がして……ここはプロモーションしておかねばと(笑)。展開中の若葉の感じに似ているところ──セールスポイントをアピールするために、ふだんは撮らない葉も一生懸命撮ってみました(笑)。

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