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振袖フユシャク【卒】を探せ~トギレフユエダシャク♀

振袖フユシャク【卒】を探せ・ヒロバフユエダシャク♀

前回の【振袖チックなヒロバフユエダシャク♀他】に続いて振袖フユシャクこと(?)ヒロバフユエダシャク♀から。
この日の天気は予報では「晴れ」──出かけるつもりは無かったのだが、午前中雨がパラつき空がどんより暗かった。こういう曇りがちの日にはフユシャクが出ていそうな気がして、近場の桜並木をちょろっと見に行ってみた。期待したのは振袖チックなヒロバフユエダシャク♀──輪郭が太文字の【卒】に見えるので、桜の幹に【卒】を探す。
「桜っち(桜ウォッチ) 探してみよう 【卒】の字を」──サクラッチャー(桜ウォッチャー)心の川柳。


雨でまだ濡れているサクラの幹に、あっけなく【卒】を発見。


ヒロバフユエダシャク♀であった。パッと見が「卒」あるいは「率」っぽく見える。


フユシャク(冬尺蛾)のメスはどれも翅が退化しているが、ヒロバフユエダシャク♀は、その(オスに比べると)小さな4枚の翅を展翅したかのように広げた姿が凛々しい。前翅よりも大きな後翅が「振袖(ふりそで)」のように見えるのは僕だけであろうか?
「降りそうで 降らないときの 振袖蛾」──サクラッチャー心の川柳。
この日最初のヒロバフユエダシャク♀を見つけた木には、少し高い所にもう1匹♀が止まっていた。一応撮ってはみたがイマイチ画像だったのでカット。
しかし、同じ木で2匹見られたということは、条件の良い日なのかもしれないと考え、他の桜の幹もチェック。すると──、


水平に近い角度で伸びた桜の幹(大枝?)に3匹目のヒロバフユエダシャク♀を発見。よく見ると、近くにウスバフユシャクとおぼしき♀もとまっていた。


幹にとまったヒロバフユエダシャク♀は頭を上にしていることが多いようだ。3匹目♀の画像を90度回転したもの↓。


さらに桜並木をチェックしていくと、ヒロバフユエダシャクの♀と♂が↓。




一緒にいると、フユシャク(冬尺蛾)の特徴──雌雄の格差が大きいことがよく判る。


この前翅より立派な(大きな)後翅が振袖っぽく見える。♂と一緒にいたこの日4匹目のヒロバフユエダシャク♀↓。


さらに、この日5匹目のヒロバフユエダシャクの♀↓。


そして、この日6匹目のヒロバフユエダシャクの♀↓。


この♀は腹が凹んでいた。産卵途上あるいは産卵後なのだろう。この日は6匹のヒロバフユエダシャク♀と4匹のヒロバフユエダシャク♂を確認。いずれもサクラの幹にとまっていた。同じ日にこれほどの数のヒロバフユエダシャクを見たのは初めてだった。

今シーズン初のシロトゲエダシャク



♂はボチボチ見かけていたので、そろそろ♀も見られるのではないかと思っていたシロトゲエダシャク。これが今シーズン初の♀個体。


卵がつまってパンパンに張った腹──節部分からのぞく緑色の地肌(?)が、チビTシャツからはみだした豊満な腹を思わせる。ヒロバフユエダシャクの♀に比べると翅はだいぶ小さい。シロトゲエダシャクももちろんフユシャクだが、標準和名に「フユ」が入らないフユシャク。
この時期よく見られるシロフフユエダシャク♀とシロトゲエダシャク♀の大きさ比較↓。


ちなみにシロトゲエダシャク♂は、飛翔できる翅を持った普通の蛾↓。


今シーズン初のトギレフユエダシャク♀



トギレフユエダシャク(旧称トギレエダシャク)♀も出ていた。これも今シーズン初。昨シーズンの初個体確認は3月10日だった(*)。


フユシャクのメスとしてはかなり大きい翅を持つトギレフユエダシャク。その翅の模様はなかなか味わいがある。また翅のふちのギザギザ&縁飾りがなんともオシャレ。




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コメント

No title
トギレが出ましたか!
ヤバいなぁ、早すぎる…

フチグロも出てるかも。
No title
> ともっくさん

僕もトギレエダシャクは予想外でした。見られるのは3月に入ってからだろうと思っていたので。♀はこれ1匹のみ。♂はまだ見ていません。

フチグロトゲエダシャクは一度しか見たことがありませんが……あれも春に近い時期ですよね。
そろそろかと思っているオカモトトゲエダシャクもまだ見ていません。
No title
こんにちは。
そちらでは、真冬にもフユシャクが見られるのですね。こちらで今見られる昆虫というと、セッケイカワゲラと呼ばれるクロカワゲラです。数は少ないですがクモガタガガンボも雪上を歩いています。

ナイス!
No title
> バタフライさん

こちらでは真冬でもフユシャクを初め、そこそこ虫は見られるのですが……今シーズンは擬木まわりの植込みの中の落葉まできれいに撤去され(2月下旬なってもまだ撤去作業がくり返されています)、擬木の虫はかなり少なめです……。

そちらは寒そうですね。そんな中でのイタチの写真に見入ってしまいました。
No title
川柳のセンスもお有りな所も素晴らしいですね!!!

天候と相談しながらの虫探し、虫観察に流石!とうなってしまいました。暗さ(照度?明度!?)に大きな意味があったのでしょうか?こういった周りの環境の刺激に左右されやすい虫の生態も興味を引きますね!
・・・シロトゲエダシャク♀の大きな様子には驚かされますね~お腹一杯に卵を抱えてるのですから、天敵からすればイイごちそうに成るのでしょうが、逃れる技をしっかり獲とくしてるのでしょうね!?
トギレフユエダシャク♀の様相、姿にドキドキさせられました。
樹皮に張り付いてると見付けるのは相当困難と思えるのですが・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

川柳はちょっと前にサラリーマン川柳が話題なり、マンガ『ちびまる子ちゃん』のおじいちゃんの「友蔵こころの俳句」を思い出して入れてみました。
サラリーマン川柳に刺激されて(?)、虫見川柳なんてのもおもしろいのではないかと……。

天候と虫の活動はけっこう関係がありそうですね。活動時間なんかもあるのでしょうが、晴れている時に期待できる虫と、曇りがちなときに期待できる虫がいるような気がしています。

シロトゲエダシャク♀の緑のハミ腹はスゴイですね。緑色は卵の色が透けているのだと思うのですが、パンパンです。
フユシャクの♀というと退化した小さな翅(あるいは消失した翅)が特徴ですが、トギレフユエダシャクのけっこう立派な翅にも味わいを感じます。今シーズンまだ見ていない♂とは全然違うので、やはり独特なものがありますね。
シロトゲエダシャク♀もトギレフユエダシャク♀も以前樹皮にとまらせてみたことがあったのですが、予想以上に目立たなかったです。虫だけ単独で見るとキレイですが、やはり自然な背景では隠蔽効果のあるデザイン・色合いなんでしょうね。
No title
iいよいよ昆虫が目に付く春になりました。今年もご指導よろしくお願い致します。凄く詳しい写真が沢山有り好い勉強になっています。
No title
> yam*****さん

3/8には気温が上がって目にする昆虫達もいっきに増えた──と思いきや、その後雪がちらついて冬に逆戻りした感じもありますが……陽射しや植物を見ると春モードですね。
身近な所におもしろい虫をみつける──そんなチャンスが増えてくるだろうと僕も期待しています。

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