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振袖チックなヒロバフユエダシャク♀他

振袖チックな!?ヒロバフユエダシャク♀



ヒロバフユエダシャク♀は4枚の翅を展翅したかのように広げてとまる姿が凛々しく見える。ことに目を引くのが前翅よりも大きな後翅だ。この立派な後翅が艶やかな《振袖(ふりそで)》を思わせる──そう感じるのは僕だけだろうか?


《振袖》といえば、もうすぐ──《卒業式》のシーズンにも見られるが、振袖チックなヒロバフユエダシャク♀がとまった姿は、その卒業式の「卒」の字っぽくも見える──極太文字の「卒」。幹に止まったヒロバフユエダシャク♀が目に入った瞬間は、「あ……【卒】だ!」と思わないでもない。


ヒロバフユエダシャクは冬にだけ(成虫が)出現するフユシャク(冬尺蛾)のひとつ。フユシャクは《蛾でありながら♀は翅が退化して飛ぶことができない》という特徴をもつが、♀翅の退化の度合い(翅の大きさ)は種類によって格差がある。その「退化した翅」を最もきれいに広げているのがヒロバフユエダシャク(♀)ではないかという気がする。前翅も後翅もよくわかるポージングはアッパレ。
♀はとてもユニークな姿だが、♂の姿は、きわめて普通(の蛾)↓。


シロフフユエダシャク





この時期によく見られるのがシロフフユエダシャク。手すりや擬木などで目にすることが多い。目立つ上面にとまっていることも多いが、ちょっとした凹みや段差に隠れるようにしてとまっていることも少なくない。体の色や模様のコントラストは個体によって様々。




シロフフユエダシャク♀も退化した小さな翅を持っているが、ヒロバフユエダシャク♀のようにびしっと広げられていることは少なく、ちぢれがちで、形がわかりにくい。
シロフフユエダシャクも♂は普通の蛾↓。


前の記事【ヒロバフユエダシャクとシロフフユエダシャク】でも記したが両種の♂は翅の模様がよく似ていたりする。

クロテンフユシャクとウスバフユシャク



カエデの幹にとまったクロテンフユシャク単独♂……かと思いきやペア。♂の翅の下に♀が隠れていた。




こちら↓は、擬木にとまっていたクロテンフユシャク。やはり、よく見るとペア。




クロテンフユシャクを含め、フユシャク亜科のフユシャクは♀の翅が消失していて、どれもよく似ている(ように僕には見える)。クロテンフユシャクに似ているが、おそらくウスバフユシャクではないかと思われる♀↓。




桜並木沿いのフェンス↑で、ここではウスバフユシャクの♂やペアがよく見られる。おそらくこの♀もウスバフユシャクだろう。
ウスバフユシャクのペア・ショット↓。




このフユシャク♂は、前翅の外横線だけに注目するとクロテンフユシャクっぽくも見えて(クロテンフユシャクは前縁近くで「く」の字に曲がる)まぎらわしい個体。しかし全体的な色合い(クロテンフユシャクより褐色が濃い)や前翅外横線の外側が白っぽいことからウスバフユシャクだろうと判断した。基本的な特徴が顕著なものは見分けやすいが、まぎらわしい個体もけっこういるように感じる。

その他の鱗翅

冬に活動している蛾はフユシャク以外にもいる。ハイイロフユハマキはかつてフユシャクモドキと呼ばれていたハマキガ科の蛾(フユシャクはシャクガ科)。今の時期、フユシャク同様、ペアをみかける。ハイイロフユハマキはフユシャクではなく、♀も♂同様、ちゃんとした(?)翅を持っている。



蛾ではないが……チョウらしき虫影が目の前を横切り日向に降り立ったので、のぞいてみると、翅を広げていたのはテングチョウだった。




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コメント

No title
ヒロバフユエダシャクの姿は確かに「卒」に見えますね!
フユシャクのメスの翅については私も思うことがあって、このメスたちは本能で飛ぼうとしているのでは無いかと思ってしまいます。
必死で歩くシロフフユエダシャクのメスが翅を真横に広げてるんです。
何か「私も飛びたいのよ!」と言っているようで、切なかったです。
変かな~~?
No title
こんにちは・・・
まさか?この時期目にする卒業式の晴れ着に擬態したわけでもないでしゅうけど・・・
その卒業を祝うかのごとくのヒロバフユエダシャク♀の振袖姿には、同じ女性としてため息が出てきます。

一見、ペアには観えないフユシャクの様子でも、♀と交尾中の場合があるのですね!
・・・これまで♂・♀単独の姿しか目にしたことが無く、いつか交尾シーンを観てみたいと願ってました・・・
ひょっとすると、これまで観た♂の下には、交尾中の♀が隠れてた場合があったのかも?と、自分の観察の不十分さを悔いるばかりです。今後の観察への戒めとさせて頂きました!!!☆
No title
> ピンちゃんのママさん

ヒロバフユエダシャク♀、「卒」に見えるでしょう(笑)。一度見えると、次からずっと「卒」に見えます。

フユシャク♀の翅は確かに小さくて役にはたっていない(と思われる)のに、歩く時は持ちあげてポーズが変わりますね。よく見かける(止まっている)時は首を縮めて猫背なのに、歩いている時は姿勢が変わり、ずいぶん印象が違うので初めて見た時は「へえ!?」と思いました。

ふと思ったのですが、飛べないフユシャク♀が翅を広げて歩く姿は、ちょっと(まだ飛べない)鳥のヒナっぽい感じにもみえるかも?
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

ヒロバフユエダシャク♀の、特に目立つ後翅が振袖のイメージと重なりました。
成人式の頃に出現すれば、振袖ネタでちょうどよかった気もしますが(笑)、こちらでは2月の中旬前後に出現するようです。

フユシャクの交尾は♀がほとんど♂の翅の下に隠れていることともありますね。
僕も以前、♂だけだと思って撮った画像を帰宅後見て、「♀の脚」が写っているのに気づいたことがあります。
とまっている♂の翅がわずかに浮き上がっててるような時は、♀が隠れている可能性が大きいかもしれません。
No title
今期、実はまだヒロバ♂を見てません(^^;)
この先は忙しくなるので、厳しいかもしれません。
そしてフユシャクモドキもまだ…(こっちの名前の方が好き)
No title
> ともっくさん

きょう午前中、雨上がりでまだ曇っている時間帯に桜並木をちょろっと回ってみたところ、ヒロバフユエダシャク♀が6匹、♂が4匹みつかりました。ヒロバフユエダシャクがこんなに見られた日は初めてで、ちょっとビックリ。
全然見られない日もあるし……タイミングなんでしょうね。

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