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光沢亀虫マジック!?

アオクチブトカメムシの金属光沢マジック



アオクチブトカメムシ(成虫)は肩(前胸両側)に立派なツノを持つカッコ良いカメムシだ。昆虫を撮るときは、なるべくその特徴・カッコ良さがアピールできるポーズやアングルをおさえたい。こうした前胸両側に突起がある昆虫は、背面から撮ると突起が脚と重なってしまうことがあるが、突起の輪郭をクッキリ際立たせるには、できれば脚と重ならないアングルを選びたい。本当はボデイラインが目立つような背景で撮りたいところだが、その虫がどんなところにいてどんなふうに見えるのか──という部分も記録したいので、見映えのしない背景で甘んじて撮っていたりする。
アオクチブトカメムシの場合、撮影アングル選びにはもう1つ気にしている要素がある。金属光沢があるので、その色合いが一番美しく見える角度で撮りたいということ。金属光沢のある昆虫は撮ってみると、その輝きがかなり目減りしてしまうのでガッカリしがちなのだが……それでもやはり、キレイな虫はできるだけキレイに記録したい……そう思ってベストなアングルを探してしまう。
ということで、10月に入って擬木や欄干上で見かけるようになったアオクチブトカメムシ成虫を撮ってみた。この昆虫は6月頃にも新成虫を目にしていたが(*)、最近見かける個体は触角が切れたものの割合が多いような気がする。羽化してからの時間経過が長いということなのだろうか? この「赤みが強い」と感じた個体も、右の触角が途中で欠けていた。


アオクチブトカメムシといえば《金緑色の輝き》をイメージするが、この個体ではやけに赤みが強く感じられ、カメラを向けてみた。撮りながら、例によって色合いがキレイに見えるアングルを探していると──アラ不思議!? 赤みがかった輝きが金緑色に変化した!


赤と緑はほぼ反対色(補色)──同一個体でここまで変化して見えとは……まるでクロースアップマジックのようだ。




同じもの(個体)が、まるで別物(別個体)のように見えるアオクチブトカメムシの金属光沢マジック──これは記録しておきたいと思って「格差ショット」のアングルを探してみた↓。




アオクチブトカメムシの金属光沢には──水田に張られた鳥除けのキラキラ・テープのように、(昆虫食の)鳥を忌避させる効果があるのだろうか?
それにしても、どうしてこれほど見え方が違うのか本人(虫)に聞いてみたくなる。

青口太亀虫「そりゃあダンナ、目撃者の証言を混乱させるためでさぁ。こう見えてもあっしらは肉食──他の虫の命をちょうだいして生きてるわけでして、殺生のシーンを目撃されて通報されないとも限りやせん。そんなとき、目撃者たちが『下手人は緑色のカメムシ』『いや赤っぽかった』『右の前翅は緑で左が赤だった』『違う違う、その逆だ!』と、それぞれ食い違う証言をしてくれれば、捜査をかく乱できるってワケでして」
Q「捜査というけど……虫を殺して、いったい何の罪になるのかね?」
青口太亀虫「人を殺せば《殺人ざい》、虫を殺すのは《殺虫ざい》でさぁ」


──などという脳内コントはさておき、新成虫が見られた6月に撮影していたアオクチブトカメムシの画像↓。


そして、最近の画像に戻って──欄干にいた腹の縁が「赤地に青模様」の個体↓。


キレイな個体だったのだが動きまわって、なかなか撮らせてくれなかった。木影に位置する場所だったが、風で枝がなびき陽がさしたシーン↓。


画像では例によって光っている部分が白っぽくとんでしまっているが、実際は美しくキラキラと輝いていた。
アオクチブトカメムシには腹の縁が「黄色地に緑模様」のタイプ(?)もいて、そんなペアもいたので撮ってみた↓。


やはり撮影アングルに気を使う指乗りミミズク



「ミミズク」で検索すると鳥のタイトルばかり並んで閉口するが……これは昆虫の「ミミズク(耳蝉)」。やはり10月に入って擬木で目にする機会が増えてきた。前胸にあるユニークな耳介状の突起が、キアイを入れれば「天使の翼」あるいは「ミッキーマウスの耳」に見えなくもない。このユニークなフォルムをどの角度から撮ったら一番サマになるか……と考えてしまう。
アオクチブトカメムシのようなきらびやかな昆虫ではないが、「撮影アングルを探してしまう」つながりで……。ちなみに、このミミズクも《カメムシ目》の昆虫(カメムシ目・ミミズク科)で、植物の汁を吸う。


見映えのする撮影アングル探しに気をとられ、現場では気がつかなかったが……前胸にゴミが付着していた……。


このアングル↑に「たそがれ感」を覚えるのは、僕だけであろうか? ちなみにこの耳介状の突起はオスよりメスの方が大きいそうで、この個体は♀ということになるのだろう。


大きさがわかるように直径20mmの1円硬貨を並べてみたところ、向きを変えて、このあとピョン!と飛翔した。1円玉にかかった翅の端が透けているのがわかる。木にとまっていると樹皮が透けて翅の色と融け合い、ボディラインの隠蔽効果があるように思う。


耳介状突起の小さい↑これがオスだろう。


ミミズクも撮る角度によって、けっこう印象が変わる。
10月に入って成虫を何匹か目にしたが、小さな幼虫も1匹、目にしている↓。


成虫のような立体的な突起はなく、とても平べったい。画面右が頭部。




ミミズク成虫もアオクチブトカメムシ新成虫が見られた6月に目にしていた↓。




ミミズクもアオクチブトカメムシも、撮影するアングルに気を使うカメムシ目の昆虫ということで、くくってみたしだい。


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コメント

No title
アオクチブトカメムシは向きによって色がこんなに変わるのですね。
ミミズクの横からの写真は、子豚に見えませんか?
一度遇ってみたいです。
No title
> nika4さん

アオクチブトカメムシも金属光沢がキレイな虫なのですが、例によって見たままの輝きは捉えられず……それでも「見る角度で色合いが変わる」のはなんとか撮れました。同じ個体なのに、これほど違って見えるのか……とビックリするやら、感心するやら……。
ミミズクの空目で「子豚」は思いつきませんでしたが……そう言われてみれば確かに! 次からは「子豚」に見えてしまいそうです(笑)。
No title
こんばんは・・・

まだ、天然のアオクチブトカメムシをこの目で見かけたことが無いので!
お写真から、その美しい色彩を想い味あわせて頂いてます。
眺める角度で、受けるイメージがこうも変わるなんて・・・
(どの角度から観ても、その美しさには変わりはありませんけれど!)
・・・是非!目にしてみたい虫の一種に成りました!!!☆

ミミズクに関しましても・・・
実は、まだ目にしたことがありません・・・(笑)(泣)(涙)
擬木狙いで・・・
・・・これまた、是非目にしてみたい虫の一種です!!!・・・
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

アオクチブトカメムシを知らずに初めて見た時は金緑の光沢にテンションがあがりました(笑)。
しばしば間違えられる(僕も最初は間違えた)ツノアオカメムシも金緑の光沢がとてもキレイですが、それとはまたちょっと違った感じの美しさがあるように感じます。

ミミズクは形がおもしろい虫ですね。目立つところにいてくれないと、気づくのは難しいかもしれませんが……幼虫はたまに葉の上にはりついているのを見かけます。
先日はコミミズクの幼虫を擬木でみました。この虫はこれから目にすることが増えてくるでしょう。
No title
生き物屋ガラパゴスのひげ坊主です。
金属光沢の昆虫は見る角度によって色が変わるのは知ってましたが、こんなにも変わるのですね。面白いなあ。
こんどフィールドで見かけたら、小生もよ~く観察してみます。ナイスです。
No title
> ガラパゴスさん

アオクチブトカメムシには赤みがあって見る角度で若干濃さが変わるという印象はあったのですが、今回撮影していて、これほど変わるのか──と驚きました。
まるで別人ならぬ別虫みたいですね。
昆虫はよく見ると「へえ!?」と驚くようなことがしばしばあって面白いです。
No title
アオクチブトカメムシ、不思議な色の変化ですね。推測ですが、セイボウの体に見られる点刻に似た凹みに密度があり、反射光が干渉(モアレ=干渉縞)し合い、見る角度で長短の波長の違いから色の変化として現れるのではないかと思います。
No title
> skittoさん

アオクチブトカメムシも体表面はけっこう細かいデコボコがあるみたいですね。多様な角度の反射面がキラキラ感をかもし出しているのだと思います。見る角度で色が変化するのは面の表面構造によるものなのか、光を反射する層の厚みが見る角度によって変わるためなのかわかりませんが……光学的な現象なのでしょうね。

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