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とりとめもなく4月初めの甲虫類

3月下旬の桜が開花した頃からの緑地の植物の変化は劇的だ。それにともなうように、4月に入ってから見かける昆虫の種類も増えてきた。
3月の終わりに確認したヨツボシチビヒラタカミキリだが、その後もコンスタントに目にしている。前々回の記事(桜の開花とヨツボシチビヒラタカミキリ)を投稿した時は今ひとつ不鮮明な画像だったので、その後追加していたりもするが……4月に入ってから撮ったヨツボシチビヒラタカミキリの画像のいくつかを改めて。




上の画像に比べて触角が長いオス↓


さらに別個体↓のヨツボシチビヒラタカミキリ。




今年5種類目のカミキリ──ヒナルリハナカミキリ↓。


ヒナルリハナカミキリはその名の通りカミキリなのだが……いつもシーズン最初に目にするとハムシの仲間と間違えそうになる(クワハムシあたりと間違えがち……)。
逆にカミキリじゃないのにカミキリっぽく見える虫もいて、ややこしい。その一例、アオグロカミキリモドキ↓。


違うグループなのに似ている昆虫はけっこういたりする。


イタドリハムシ↓も、ちょっとテントウムシに似ている。


テントウムシは敵に襲われたときなどに黄色っぽい液体を分泌する。これには強い苦味があるそうで、それを捕食者に印象づけるために目立つ警告色をしているのだろうが……これに似ていることで捕食者からスルーされる(生存率が高まる)という御利益にあやかっている虫もいるということなのだろう。
擬態している虫は似せようと思ってそうなったわけではないのだろうが、他人のそら似で生存率が高まったものがその特徴をきわめる方向に進化して、その結果、生存に有利な空似が増えた……と僕は解釈している。
先日みかけたヤナギハムシ──初めて見た気がするが、これも「テントウムシに擬態しているのかな?」と思っていた。しかし実際に見てみると、しぶい金属光沢があって、テントウムシ感(?)はあまりなかった。意外に美しい昆虫だったのだなと改めて思い直し、個人的なポイントがアップした。






個人的にはヤナギハムシとテントウムシはちょっと違う印象だったが(《擬態効果》は鳥等の捕食者にどう見えるかが重要)、目立つカラーリングについてはテントウムシ同様、《警告色》としての意味を持っているのではないかと想像する。
ということで、元祖!?テントウムシ(ナミテントウ)↓。


ナミテントウは模様の変異が多く、こんなシーン↑を目にすると、一瞬、異種間のペアのようにも見えてしまう……が、これでも同じ種類。逆に、一見別の種類のようにも見えるが、ペアになっていると同種なのだなと納得できる。
ただ、異種間での誤認ペア(?)も、無いではない。以前カメムシの誤認ペアを見ておどろいたことがあった(※【ツノカメムシの異種ペア】)。

ゾウムシは冬の間も、しばしば目にしていたが、暖かくなってその顔ぶれも増えてきた。個人的に春を感じるのがミヤマシギゾウムシ。毎年この時期に見かけるのだが、コナラの虫こぶ(ナラメリンゴフシ)に産卵するらしい。今年は4月3日に初確認。


ちょっとシャープな感じがする(?)ミヤマシギゾウムシに対して、ごつい感じのゾウムシ↓。


手元の図鑑で調べてみると「アカコブコブゾウムシ」というのが似ているようだ。「シロコブゾウムシ」には馴染みがある(*)から、「アカコブゾウムシ」という和名があってもおかしくはない。だけど、「アカコブゾウムシ」ではなく「アカコブコブゾウムシ」という和名なのはどうしてなのだ?──とそんなところが気になってしまった。「コブ」の由来は、上翅の瘤状隆起だろう。シロコブゾウムシと同じように上翅後端に一対のでっぱりがある。これとは別に「肩甲骨」にみえる位置にも一対の隆起がある。これで「コブ」を2つ重ねた命名になったのだろうか? それにしても「アカコブゾウムシ」でよかったのではないかという気がする。もしかすると、図鑑かなにか?に記載する時のミスで「コブ」を重複させてしまったことで公式に「コブコブ」になってしまったとか?……なんて可能性も想像してしまう。
ちなみに、もっとも有名な昆虫のひとつである「ゴキブリ」の和名も、元々は「ごきかぶり:御器(ごき=食器)かぶり(=かじる)」だったものが文献の記載ミスで「か」が抜けたことに由来するとか。
「ゴキブリ」だけに「誤記」由来──なんて言うと、うまくできたジョークのようだが、明治時代までは「ごきかぶり」だったそうな。

ゾウムシの仲間は(も)多く、特徴が薄いものはスルーしがちだが、コメツキムシの仲間も地味なものが多くて(同定が難しそう…)敬遠しがち……。そんな中でこれは模様が特徴的なのですぐ特定できるだろうと思ったのだが……↓。


手元の図鑑ではヒメシモフリコメツキというのに似ているが、ネットで検索してみるとオオシモフリコメツキ、シモフリコメツキなど似た種類もいるようなので、やっぱりよくわからない……。
これからであう昆虫の種類も増えてくるだろうが、よくわからない虫もたくさん出てくるだろう……。

※【追記】「アカコブコブゾウムシ」名前の由来!?

虫屋さんからアカコブゾウムシというのが別にいる(クロコブゾウムシというのもいる)という情報がもたらされてビックリ!
もし「アカコブゾウムシ」と呼ばれる種がすでにあったのなら、それと混同しないように「コブコブ」となった可能性もあるのではあるまいか?(あくまでも個人的想像)
手元の図鑑を見ると、「アカコブコブゾウムシ」のとなりに「クロコブゾウムシ」が載っていたが、「アカコブゾウムシ」の記載はなかった。
これを含めて、あらためて名前の由来についての情報がないか検索してみると、僕が想像したのと同じようなこと(「コブ」の重複は記載ミスの可能性withゴキブリの例)を記していた記事【ファーブルフォト アカコブコブゾウムシ】があったので、ここでもビックリ!
「同じようなコトを考える人はいるものだなぁ!」と感心し、「同じ事を考える人がいるということは、そう間違った推理でもないのかも?」と思ってみたり。
「コブコブ」について《記載ミスによる重複説》と《すでにあった「アカコブゾウムシ」と区別するため説》の2つを現在考えているが……今のところ真相の程はわからない……。


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コメント

No title
色々な昆虫をありがとうございます。いつもクリアーな画像に感嘆しています。ヤナギハムシを見てみたいですね。やはりヤナギの木にいるのですか?
No title
こんばんは。
・・・ハムシを始め、「今年こそ甲虫も!」と毎年言ってる私ですが・・・
なかなか縁がありません・・・
フジハムシを初めて観た時!「綺麗だな~」と感動したぐらいですから、トホホ・・・
テントウムシへの擬態?・・・そうかもしれませんね!?
「あの手(模様)の甲虫は食べない方がいい!」・・・で
似たものが、生き残って来たのかもしれませんね!?

・・・ナミテントウの交尾を観るたびに高校時代の生物の遺伝比率の計算の事を思い出しますが・・・
肝心の計算方法は全く頭の中に残っておらず!大体元から入っておらず!・・・
ははははは(泣)・・・泣くしかありません・・・☆
No title
> nika4さん

画像がクリアなのはカメラの性能が高いためです(OLYMPUS STYLUS TG-2 Tough)。最近のカメラはスゴイですね。僕のウデが良ければ、このカメラでもっと鮮明なキレイな画像がとれるハズですが……撮影には苦手意識を持っていて、撮影技術は向上しません……。

ヤナギハムシはヤナギやポプラ類につくみたいですね。僕はそれらの木をチェックした事はないのですが、ヤナギハムシねらいなら、ヤナギを探すのが効率的かも。
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

フジハムシは、目に入ったとき、テントウムシっぽく見えてしまったもので。
赤・黒や黄・黒の目立つ(キレイな)カラーリングは警告色の効果があるのではないかと解釈しています。

ナミテントウの模様の遺伝比率を計算されていたのですか……さすが!
僕は学生時代「生物」の授業は1時間も受けておらず、生物学をきちんと勉強したこともないので、いつも妄想解釈が展開してしかたがありません。
「アカコブコブゾウムシ」名前の由来について、妄想を加筆しました。
今後の加筆は続くかも!?
No title
おはようございます。最近寄らせていただきました。想像力たくましいとても楽しいブログですね。ちょこちょこ寄って楽しませていただきます。
No title
> iiz*n*2755さん

ご訪問ありがとうございます。個人的に興味を覚えたものについて、感じたこと・考えたことなどを気ままに綴っています。
テーマにまとまりがないブログですが、よろしくお願い致します。
No title
甲虫がたくさんで、楽しいですね~。
うらやましくて、外に遊びに行きたくなってしまいます。
ヤナギハムシ、見てみたいと思っていたのですが
擬木にいたんですね。
よく見るとメタリックも入っていてかっこよいですね~。
今度探してみようと思います。

コブコブの名前、確かに謎だなあと思い、調べてみたのですが
学名にkobuzoというのが入っているので、属名がkobuzoで
コブのあるコブゾウ、みたいなことかもしれませんね?
同じkobuzo属で、台湾にはキクチコブコブゾウムシとかいうのもいるみたいです。
詳しい論文はドイツ語だったので、全然読めませんでした~(^ ^;
No title
> noriさん

暖かくなって、ようやく本格的に虫が活動を始めたな……と思っていたら、この雪!
この寒さで活動を始めた虫たちが一掃されてしまいやしないかと、そんな心配をしています。

ヤナギハムシは僕も初めて見たのですが(これまでヤナギなどはちゃんと見てこなかった…)、意外にキレイだったので、ちょっとした驚きがありました。

コブコブの名前の謎──情報ありがとうございます。
俗名で「コブゾウ」のくくりがあったのですね。だとすると、《肩甲骨のような「コブ」(もしくはこれを含むコブ)》がある《コブゾウムシ》という意味かもしれませんね。
他にも「キクチコブコブゾウムシ」なんてのがいたとは……。

この名前の付け方でいくと……コブの無いコブゾウムシなんてのがいたら、「コブナシコブゾウムシ」という面白い和名が実現してもおかしくはないのではあるまいか?──なんてふと思って(期待して)しましました(笑)。
No title
見たことがない虫君たちを探したくなります。
春なのでてんこ盛りになりましたね。^^
No title
> まあささん

このところの緑の急展開にシンクロして昆虫達も増えてきていたのですが……寒の戻りでまた冬に逆戻りしたかのようです。
この寒波が過ぎればまた春が戻って来るのでしょうが。

見慣れた虫も登場してきましたが、初めて見る虫もいて、普通種でも初めて見る虫は「!」と思ってしまいますね。
No title
コチラの擬木には未だにテントウムシさえ現れません。
羨ましいです。
No title
> カメレオンーアームスさん

こちらでは4月に入ってからの寒波で一度擬木の虫が激減し、天候不順で常連虫の出だしが遅れた感があったのですが、ようやく「見られるはずの種類」が見られるようになってきた感じです。

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