FC2ブログ

3月のカミキリ・ウバタマムシ~牙ゾウムシ!?

3月もヘリグロチビコブカミキリ







3月に入って初めて見たカミキリは、予想どおりヘリグロチビコブカミキリだった。ギボッチ(擬木ウォッチ)では冬から春にかけてしか見たことがない(ビーティングをすれば他の時期にも落ちるのだろうが)。今シーズンも12月・1月・2月と確認している体長4mm前後の小さなカミキリ。
このあと、ヨツボシチビヒラタカミキリやナカジロサビカミキリなどが出てくるだろう。

ウバタマムシ~テントウムシ





暖かい日には虫の数がふえてきたが大物もでてきた。小さな虫が多い時期にウバタマムシ(24~40mm)はかなりボリュームを感じる。大きさだけでなく隆起のある上翅の模様もシブくて存在感をかもしだしている。焼杉や浮造りを連想させる木目を活かした伝統工芸品っぽい味わい──みたいな。
成虫で越冬するものもいるようで、冬にも暖かい日には時々みかける。フィールドで1年全ての月を通して成虫を見ているのはウバタマムシぐらいかもしれない。





ウバタマムシに比べるとずいぶん見劣りがするが、カメノコテントウもこの時期みる昆虫の中ではホリューム感がある。テントウムシの中でも大きい種類。
テントウムシも色々な種類がみられるようになって来た。
その中から上翅のフチが赤く彩られた2種を──まずは上翅外フチだけ赤いアカヘリテントウ↓。


そして、上翅外フチだけでなく会合部なども赤いベニヘリテントウ↓。


ベニヘリテントウはカメラを向けるとすぐ飛ぶので撮り逃すことが多い。この日も1匹目にはあっけなく飛び去られ、画像は2匹目──意外におとなしく撮られているなと思っていたが、後に画像を確認するとオオワラジカイガラムシの幼虫を食べているところだった。ベニヘリテントウの口のあたりからオオワラジカイガラムシ幼虫の頭と触角がのぞいている。
ちなみにベニヘリテントウは成虫も幼虫もオオワラジカイガラムシを食べる。おもしろいことにベニヘリテントウの幼虫はエサであるオオワラジカイガラムシの幼虫や成虫♀によく似ている。オオワラジカイガラムシ成虫♀に似ていることで、間違えてやってくるオオワラジカイガラムシ成虫♂を捕食するための擬態なのだろうか?
ということで、ついでに以前撮った画像からベニヘリテントウ幼虫の捕食シーンを。ベニヘリテントウ幼虫と良く似たオオワラジカイガラムシ成虫♀と、成虫♀と間違えて近づいた(?)オオワラジカイガラムシ成虫♂を食べているシーン↓。


右の画像(ベニヘリテントウ幼虫がオオワラジカイガラムシ成虫♂を食べているシーン)は、撮影時はオオワラジカイガラムシのペア・ショットのつもりだった。
撮影時には気づかず、後に画像をチェックして初めて気づくということはありがちだ……。

極小甲虫~棘ゾウムシ!?~牙象虫!?!



暖かくなって虫たちの顔ぶれも増えてきたが、まだ小さいものが多い。柵の上で目にとまった3mmほどの小さな甲虫。撮ってみたら、アリモドキの仲間っぽい。甲虫だが画像で見るとなるほどアリに似ている。上翅に小石がめり込んだような凹みがある特徴から、アカホソアリモドキ♂ではないかと思う。この近くの柵の上で数匹見かけた。
ゾウムシの仲間も見かけるが、これも小さい種類が色々あるようだ。


次のゾウムシも小さくスルーしかけたが、思いなおして、とりあえず撮ってみることにした。が、ゾウムシにありがちなことだが……カメラを向けるとすぐに反転して尻を見せ、なかなか希望のアングルで撮らせてくれない。
「撮らせてくれてたって良いやろ、減るもんぢゃないし!」なんて思いながらアングルを模索しているうちに飛翔……。
不鮮明なNG画像を確認してビックリ。トゲたらけの見たことがないゾウムシだった。








これも例によって、撮影後の画像チェックで気づいたわけだが……トゲのある昆虫は個人的にポイントが高い。もう少しキアイを入れて撮っておけば良かった……と悔やんだのであった。
(※追記:ナカスジカレキゾウムシというのが似ているような……)
そして「もう少しキアイを入れて撮っておけば良かった」と思うゾウムシがもう1ついる。3月上旬だったが、やはり暖かい日にでていた──クチブトゾウムシ亜科のマツトビゾウムシだろうか。時々見かける種類で「とりあえず撮っておくか」くらいのいいかげんさで何枚か撮影してその場を離れた。
後に画像を見て「牙があるゾウムシ」だったとわかって、「しまった! 旬な(?)キバをもっと重点的に撮っておけばよかった!」と悔やんだのであった。




クチブトゾウムシ亜科では羽化直後の新成虫にはこんなん牙状突起がついているらしい。地上に這い出るさいに使われ、その後脱落するという。ゾウムシの仲間としては短い口吻のクチブトゾウムシの奥まった感じにも見える大顎では蛹室(?)を壊したり土を掘るのが難しいので、こんなオプションパーツを装備するに至ったのだろうか? その後脱落してしまうというのだから、羽化後、地上に出てくるまでの間に使われる器官なのだろうが……。
じつは以前も牙付きのクチブトゾウムシを撮ったことがあり、この時も後でそれに気がついたのだった。「次に見つけたときには、この《羽脱用牙(?)》をしっかり撮っておこう」と思っていたのだが……すっかり忘れていた。
この使い捨て牙状突起で思い浮かんだのがヘビやトカゲなどの卵歯(鳥類等では卵角)。以前飼育していたヒバカリの孵化を観察したことがあるが、卵の表面に突然見えないメスが走ったかのようにスーッと切れ込みが入る。この卵の殻を切り裂く専用の器官が「卵歯」で、孵化の際に使われ、その後脱落する──「脱出専用の使い捨てツール」ということで、クチブトゾウムシの牙と似ている気がしたしだい。


ヒバカリの卵歯は小さくて当時は撮ることができなかったが……こうした一時的・限定的仕様の特殊器官にはフシギさとおもしろみを感じる。

牙があるマツトビゾウムシほか ※牙状突起を備えたマツトビゾウムシ2016年版

スポンサーサイト



コメント

No title
フユシャクに続き色々出て来ますね。
テントウムシは極小から特大までいますね。
ゾウムシ此方でも色々見られる様になりました。
新成虫の牙は見たいです。
No title
> 市川さん

ゾウムシも種類が多そうなので、地味なのは「ゾウムシ」で済ませてしまうことが多いのですが……あなどれませんね(笑)。
春先のクチブトゾウムシは要注意ですね。
No title
暖かくなり、いろんな昆虫たちが出てきましたね。深度合成か何かを使われているのでしょうか、すばらしいマクロ写真です。昆虫初心者なので、いろいろ勉強になります。
No title
> nika4さん

カメラは去年2月頃からOLYMPUS STYLUS TG-2 Tougを使っています。
これまで、小さな虫は「スーパーマクロモード」というので撮っていたのですが、被写界深度が浅くなってしまい……最近になって「Pモード」というのの「超解像ズーム」というのを使ってみたりしています。
カメラや撮影技術には疎く、ほとんどカメラ任せで撮っていますが、最近のカメラはスゴいですね。
後継機種のTG-3では深度合成機能があるそうで、より鮮明な画像を投稿されている方も多いみたいですね。
No title
こんばんは。
・・・「虫が好き~!」と叫びながらも・・・
視た事がある虫は、近所の数種しか居ません!
正直言いまして、上に登場する虫を一種も!一回も!目にした事がないものですから・・・
ひゃ~・・・じっくり!と観察させて頂きました・・・
「ウバタマムシをそんなに?」
「カメノコテントウなんて、私の図鑑には居るけど私の近所には居ないわ・・・」
・・・つぶやく、つぶやく・・・
「き!牙があるゾウムシ?・・・動物園じゃなくて?凄い!」
ひゃ~・・・拝観料が無料な内にじっくり観ておかなければ!!!☆・・・
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

僕の虫見エリアも限られているので、地元に生息している虫しか知らず、普通種でもであったことがない昆虫はたくさんいます。
自分の行動エリアの中でおもしろい虫を見つけ「へえ、身近にこんなのがいるのか!」というさささやかな発見がおもしろいというか……。
ですから、みなさんのブログを見て「こんな虫もいるのか……」と感心する事も多いです。

僕自身はスタンプラリーのようにあちこち出かけて人気種や希少種を採ったり撮ったりしてコレクションを増やすという事には関心がありません。
身近な虫をみて、何を感じ何を考えるか……みたいなところに興味を感じています。
No title
スゴイですね~~!こちらでは未だ全く出会えてません…
No title
> カメレオンアームスさん

この時期は日によって当たり外れが大きい感じがしています。
暖かい日には、見られる顔ぶれが、どっと増えるような。
本格的に増えてくるのはこれからだろうと思っていますが。
No title
牙ゾウムシ、かっこいいですね~。
私も一度だけ撮影しましたが、牙の意味を知らずに撮っていました。
マツトビゾウムシって、見たことがないかもしれません。
今度注意してみようと思います。
トゲトゲのゾウムシは、カレキゾウムシの仲間かもしれないですね。
No title
> noriさん

牙ゾウムシは以前撮ったことがって、撮影後に気がつき、その意味を知ったのですが……そしてnoriさんのブログ記事も読んでいて「そうそう、こんど見つけたら、ちゃんと撮っておかねば」と思っていたのに……すっかり忘れていました。
他にも何枚か撮っていたのですが、触角が牙に重なってしまってNGでした。

トゲトゲのゾウムシは、他の方のブログにでてきたナカスジカレキゾウムシというのを見て、これっぽいような気がしています。
これも次はちゃんと撮っておきたいところです。

管理者のみに表示

トラックバック