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ヒロバフユエダシャク・シロトゲエダシャク他

前翅はどっち?ヒロバフユエダシャク♀



今シーズン3匹目のヒロバフユエダシャク♀は、こんなところにいた。4枚の翅を展翅したかようにビシッと広げたりりしい姿から時代劇の裃(かみしも)を連想してしまう。けっこう好きなフユシャクなのだが、今シーズンはヘリグロチビコブカミキリの影にかくれ、おみそ的あつかいだったので、今回は冒頭で。
フユシャクのメスもよく擬木や柵などに登ってくるが、こうしてトップ付近の段差やくぼみに隠れるようにしてはりついていることも少なくない。






この時期多いシロフフユエダシャクやフユシャク亜科の♀よりも大きい。退化しているとはいえ、メスの翅も立派に見える。
このヒロバフユエダシャク♀の翅について、僕は普通に「短い方が前翅・長い方が後翅」と認識していたのだが、逆だとする記述をネット上でみつけて驚いた──というのは【2月のカミキリ~ヒロバフユエダシャク♀】で記した通り。今回改めて翅のアップを確かめてみたが、やはり「短い方が前翅・長い方が後翅」で良いように見える。


調べてみたら【日本産蛾類標本図鑑】のヒロバフユエダシャクの項目に《♀の前翅は細長く茶~茶褐色で黒色の中横線が認められる.後翅は前翅より幅広く扇状に広がる.》と記されており、僕の認識で正しかったようだ(*)。
翅の広げ方でおもしろいと思ったのが、12月~1月にみられるイチモジフユナミシャク♀──前翅と後翅の位置が逆転したかのように翅をずらしてとまっていることがあるので以前撮った画像と今回のヒロバフユエダシャク♀とを比較してみた↓。


今シーズン初のシロトゲエダシャク♀

シロトゲエダシャク♂の姿は何度か目にするようになっていたので、そろそろ♀も見られるだろうと思っていたが、初物はこんなところにいた。






立派に見えたヒロバフユエダシャク♀よりもさらに大きい。ただ翅は小さめ。




産卵前と思われるこの♀は卵をかかえて腹の外皮がのびきり、節の部分で外層に隙間ができて緑色の内層が覗いている。シャツとズボンの隙間から腹がはみ出た「はみ腹」状態。


わかりやすいようにてのひらに乗せて撮影したのち、近くの木にかえしてみた。樹皮の上では意外に(当然?)目立たない。


ちなみにシロトゲエダシャクのオスはこんな姿↓。


クロテンフユシャク・ペアとシロフフユエダシュク・ペア

シロトゲエダシャク今季初♀を確認した日にみつけたペアショット。フユシャクなので♂は普通の蛾だが、♀は翅が退化している。




シロフフユエダシャクは今もっとも多くみられるフユシャク。この♀も1円玉と比較してみた↓。


ということで、今回紹介したエダシャク亜科のフユシャク3種♀の大きさ比較。



前回ヘリグロチビコブカミキリの飛翔(NGショット)を撮った日、ヒロバフユエダシャク♀も撮っていて、一緒にまとめて投稿しようかとも思ったのだが……前々回の記事【冬に飛ぶ極小カミキリの触角ランゲージ?他】や【2月のカミキリ~ヒロバフユエダシャク♀】でもヘリグロチビコブカミキリの後にバーター的ふろく扱い(?)にしていたので、今回は記事を分け、2月下旬のフユシャク方面でまとめてみたしだい。
実は今シーズン初のシロトゲエダシャク♀を撮った日に、やはり今季初のオカモトトゲエダシャクを撮っているのだが……これはフユシャクではないので、また別に記すつもり。


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コメント

No title
ヒロバフユエダシャクのメスは色の白いの黒いの等変異が有りますね。
3月になってから出会うオカモトトゲエダシャク等今年は発生が早いですね。
No title
> 市川さん

フユシャクは♀も濃淡などがけっこう変化のあるものがありますね。ヒロバフユエダシャク♀はそれでも翅が特徴的なので判りますが。

オカモトトゲエダシャクは……過去の画像データが整理できてなくて例年の出現時期はよく覚えてないのですが……去年・一昨年は3月に入ってから見ていたようです。今年は早いのかも知れませんね。
No title
こんにちは。
・・・過去!
フユシャク蛾を4種しか視た事が無く(内一種は不明種)交尾の場面は、当然目にした事もなく・・・

ですから、私・・・
登場するフユシャク蛾名を、必死にメモし、記憶にとどめる様に努めてる・・・とは言え、やはりポロポロと忘れてしまうので・・・
こうして、一円玉とのツーショットを並べて下さると、その違いも歴然として助かります(とは言え、私の頭では忘れてしまうので、メモメモ!)

前翅・後翅に関しては、疑問さえ抱いた事がありませんでした。
そう言った意味では、イチモジフユナミシャク♀の翅が特徴的で面白いですね!☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

僕も昆虫の名前を覚えるのに難儀します。フユシャクのように1年に一時期しかみられないものは、長いシーズンオフの間に忘却の彼方……翌シーズンになると「ええっと……なんだっけ」となりがちです。

昆虫の大きさは図鑑等では体長で示されていますが、僕のような素人には何mmと言われても実感がわかず、ボリュームは見慣れたモノと比較した方がわかりやすかろう……と1円玉を物差しがわりに使うようになりました。
撮っている時は虫に集中しているので……後にパソコンで画像を見たときに初めて硬貨の汚れやキズに気がついて「もっとキレイな硬貨を使えば良かった」と悔やむ事もしばしば……老眼いと悲し……です。
No title
お腹がぱんぱんの♀を見ると
「チビT」を連想してにやけてしまいます。
以前はちょっと気持ち悪いと思っていたことも
そういう連想でかわいく見えてくるのは、星谷さんのおかげです。

シロトゲエダシャクは触角がすっとしたひも状なのですね。
♀単独でも識別できるフユシャクは探し甲斐がある気がしてしまいます。
No title
> noriさん

こんな虫のボリューム感(?)は人によってはダメなのだろうなぁ……というのは想像できますが……フユシャク♀探しをしていると産卵後のしなびたお腹ばかり見ると残念感が増して、「お腹ぱんぱん」にアタリ感を覚えるようになってしまいました(笑)。
なんか、チビTから「はみ腹」してる感じ、ありますよね。

フユシャクでは(も?)♀の触角はヒモ状のものが多いように思います。これに対して♂の触角はクシ状もしくはブラシ状というか……フェロモンを感知する効率を上げるために表面積を広くとる構造なんでしょうね。♂♀の触角の違いを見てフユシャクでは♀が誘引フェロモンを発しているんだなぁ……と実感しています。

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