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雪と冬尺蛾/シロフフユエダシャク♀理想の翅型!?

雪と冬尺蛾

この前日、東京にも雨・みぞれまじりのしょぼい雪が降った。雪が降ったあとは虫が少ない──経験的にはそんな気がする。雪が積もれば擬木の虫たちも姿を消してしまう。雪がとどかない隙間に隠れたり、産卵後のフユシャクなどは一掃されてしまうのではないか。
どんなようすか確かめに、ちょろっと出かけてみた。市街地ではほとんど積もらなかった雪だが、ギボッチ(擬木ウォッチ)コースでは昼になっても残っているエリアがあった。


ざっと見てまわったところ、予想どおり昆虫は少なめ。フユシャク♀もやや少なく確認したのは15匹。やはり雪で一掃されたのか、いつもは見かける産卵を終えてしなびた個体はみられず、産卵前と思われる新鮮な♀ばかりだった。フユシャク亜科の♀が2匹、ほかは全てシロフフユエダシャク♀だった。
この時期すっかり見慣れたシロフフユエダシャクだが、《冬》ならではの「雪」と「フユシャク」のコラボショットを──ということで。




雪が融けまだ濡れている擬木上に出ていたシロフフユエダシャク♀。雪が止んでから出てきたのだろう。産卵前と思われる、卵がつまった腹ははちきれそうにふくらみ、節部分で外皮外層(?)の隙間から緑色の内層(?)がのぞいている。この日はこんな♀がいくつも見られた。




フユシャク♀ではよく見られるが、産卵前の個体では、はちきれそうに腹がふくらみ「丈の短いTシャツの裾から豊満なお腹がのぞいている」みたいに、外皮外層のすきまから下の緑色の層がのぞいていたりする。


緑色の層が「(裾から)はみだした腹」みたいなので名付けて「はみ腹」。
ところで、シロフフユエダシャク♀は個体によって、けっこう印象が変わる。腹の背面のもようが比較的クッキリ現れている個体↓。


個体による模様の鮮明さの違いもさることながら、シロフフユエダシャク♀では退化した小さな翅の形(開き方)が中途半端で個体ごとにいいかげん(?)だったりする。ネコのアメリカンカール(耳介が外側にカールした品種)の耳のようにカールしている個体も↓。


前回記事のペア・ショットの♀も退化した翅の形がわかりにくかったが……こうした「クセ翅」(?)のため、シロフフユエダシャク♀の印象はバラツキが多い。フユシャク♀の翅は退化し飛ぶことができないのだから、形が不安定でも、どうでも良いのかもしれないが……ちょっと雑すぎる気がする。

シロフフユエダシャク♀理想の翅型?

そんなクセ翅が多い中、4枚の翅がびしっと形よく広げられている個体を見つけた。




翅の形(ひらき具合)でいえば《理想的なスタイル》なのではないかと思う。






とりあえずシロフフユエダシャク♀だと思っているのだが……あまり自信はない。
最後に♀とはずいぶん違うシロフフユエダシャク♂の画像を。♂の模様も個体によってずんぶん変異がある。



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コメント

No title
此方は降りませんでしたが雪残って居ますね。
メスの個体変異面白いです。
比べる程見付けていませんので理想の翅型だけは出会いたいです。ナイス
ナイス
No title
> 市川さん

あの辺りは、少しでも積もると消えるまで意外に時間がかかるんですよね。融けて乾くところはさっさと元に戻るんですが。去年の大雪の後は大変でした。

シロフフユエダシャクは出現時期にはよくみかけるのですが、♀は撮影してみると翅の形が不鮮明になってしまう個体が多いので、今回のような「ちゃんとわかる」ように広げてくれている個体はありがたいです。
No title
今日 流してきました。
クロテン 交尾してました。
フユシャクモドキがやたら多かったです。

確かに♀の翅はホントに不安定ですね~。
体色も違うので別種の様です。
というか いつぞや教示いただいた ♂もシロフに限らず羽化不全が多いですね。
ギナンか?とドキッとしてしまいます。
♀のアポトーシスベースに多少引っ張られてるんですかね?。
No title
> 辺蟲憐さん

シロフフユエダシャク♀の翅はヒトの髪型なみに(?)不安定ですよね。フユシャク・ウォッチを始めた頃は、♀といえども翅がある種類は翅を見て種類を特定しようとするじゃないですか……でも、シロフフユエダシャク♀の翅ときたら……。当初は同じ種類なのか迷うことが多かったのですが、♂の多さとその変異の多いし、不安定な翅を色々見ているとその中間的なやつもいたりするので同じ種類の変異なのだろうと思うようになりました。

フユシャク♂の羽化不全もしばしば見かけますね。フユシャク・ウォッチを始めた頃は「初めて見るフユシャク♀!?」と緊張が走ることが度々ありました……。
No title
雪の後は虫探しに苦労しますよね。それでも15頭の冬さh九とは凄いですね。飲まず食わずでも卵でパンパンのお腹、凄いですね。
No title
> 『ちゃわんむし』さん

雪の後は虫が少ないだろうな……と思いつつ、本当に少ないかどうか確かめてみないとわからないので確認しに行ってみました。やっぱり少なかったですが(笑)。
このあたりではシロフフユエダシャクが増えてくる時期はフユシャク♀の数がけっこう増えるんです。雪が降らなければ20~30匹くらい見られたのではないかと思います。

毎年、潰されたフユシャク♀を見ますが(故意か事故かは不明)、卵が吹き出していてその多さにビックリします。♀のパンパンのお腹は卵でいっぱいなんですね。
No title
はみ腹~。おもしろいですね。
ほんとに、そんなかんじです。
個人的にフユシャク♀は、はみ肉ぎみのほうが好きかもです。。。
フユシャク♀の前翅と後翅がきれいに見えてる状態ってめずらしいですね。
見たことないので見てみたいです。
No title
> noriさん

フユシャク♀は産卵後のしなびた感じより、産卵前のパンパンのお腹の方が景気良い感じがしますね(笑)。
鱗粉のついた外皮外側の層より緑の層(卵の色が透けている?)の方が伸縮性があるので「はみ腹」状態になるのでしょうね。

シロフフユエダシャク♀は撮ってみると翅の形がよくわからないことが多いので、展翅したかのようなキレイな個体を見ると「アッパレ! みんなこうしてくれれば良いのに」と、つい思ってしまいます。
そろそろ出てきてもよい?ヒロバフユエダシャク♀では、前翅と後翅がけっこうきれいに分かれていがちなので、これも期待しています。
No title
こんばんは。
・・・それでも、ギボッチ売り場では、当たりくじが15枚!
(脳内で、勝手に変換してしまいました・・・すみません!)
流石に、凄い虫目ですね~・・・!!!☆

・・・(シロフフユエダシャク♀)の・・・
膨らみきった腹部の様子・・・本当に、まるでTシャツからはみ出した緑色の肌の様で、観ててドキドキしてきます・・・
又、まさに(理想的!)な翅型!!!・・・
美しいですね~(これまで、今一つ翅の様子が理解できてませんでしたけど、↑のお写真で、その様子をしっかり理解する事ができました。感激です!!!)

この翅を観てますと!ますますフユシャク散策がしたく成ります!!!・・・
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

どうも定番ギボッチ・コースでは虫密度が高いようです。
定番コース以外にもその近くの緑地で擬木がある場所を見つけ、今年はちょくちょくチェックに脚を伸ばしているのですが……新コースでは発見率が極端に低いんです。この格差の原因がどこにあるのか……しばらく通って考えてみたいと思っています。

確認しにくい翅を(形がちゃんとわかるように)広げていたシロフフユエダシャク♀はエライ! 「みんな! 彼女を見習うように!」と他のものたちに強くうったえたい!
飛翔能力を失った翅ではあっても、鑑賞価値があると感じるのは僕だけではないはずです!。
No title
少ないとは言え…見つけられますね~~♪素晴らしい...
No title
> カメレオンーアームスさん

どうもココは見つけやすい環境にあるみたいですね。最近、緑地管理が過剰になって見られる虫が減りつつあるような気もしているのですが。

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