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桜ッチは不作~謎のフユシャク!?

今季のサクラッチはハズレがち?~謎のフユシャク!?

12月後半から桜ウォッチ──略してサクラッチ中心でフユシャクを見てきた。これはイチモジフユナミシャク♀に注目すると桜の名所で苔むしたサクラを探すとみつけやすい──という僕の少ない経験に基づいての判断。通常の虫見コース(擬木ウォッチ・コース)とは別の比較的狭いエリアがサクラッチ・コースなのだが……ここでは昨シーズンに比べるとフユシャクが少なかった。

昨シーズンは12月下旬~1月の間で「その日見たフユシャク♀の数」は平均約18匹(最低でも9匹)。それが今シーズンの12月下旬~1月上旬(これまで)では平均で約6匹だ。
ちなみに昨年の1月10日は多くて35匹。それが今年の同じ日(昨日:1/10)、同じコースを回ってみたところ、わずかに5匹だった。
昆虫の発生数は年によって変化することはあるだろうし、気象条件等でその日に見られる虫の数にも格差はあるのだろうが……やっぱり「去年より少ないなぁ」という印象は強い。

特に期待していた注目場所での発見率が低かった。昨シーズンはたいてい複数みられた場所で、今シーズンは少なく、0というところもあった。
このところ緑地管理で樹木の伐採や剪定がちょくちょく行なわれている。これまでフユシャクがみられた苔むしたサクラにもかなり大胆な剪定が入っていた。枝葉のついた太い枝がごっそり落とされているのだが、フユシャクも幼虫時代にその多くが葉と一緒に処分されてしまったり、あるいは幼虫のエサであり隠れ場所でもある葉が減ったことで鳥などの天敵に狙われやすくなり数を減らした……なんてことも、あったのかもしれない?


葉がついた枝をごっそり落とされたサクラの古木↑。この周囲では昨シーズンはフユシャク♀が必ず何匹か見られたものだが……今シーズンは今のところ0。この古木で発生していたフユシャクたちが激減したためか!?
この角度からは見えない反対側にも太い枝があったのだが、それも切られてしまっていた。在りし日の大枝↓


以前飼っていたフェレットを乗せて撮った1枚↑。このフェレットの散歩中に遭遇する虫を調べるようになったのが僕の虫見のきっかけだった。
昨シーズンは1つの幹に数匹のイチモジフユナミシャク♀がみられるサクラもあったのだが……今シーズンは少ない。そんな木も気がつけば幹や枝が大胆に切られている↓。


昨日(1/10)などサクラでのフユシャク♀発見率は0。木でみつけたのは腹がしぼんだチャバネフユエダシャク♀2匹のみ。いずれもケヤキにいた。




この日みつけた他の3匹はいずれも近くの植込み沿いの擬木にいた。うち2匹はフユシャク亜科のフユシャク♀でどちらも産卵後らしく腹がしぼんでいた。




そして、問題の1匹がこれ↓




パッと見、色合いからサザナミフユナミシャク♀かと思ったが……よく見ると、どうも違う……。形からするとイチモジフユナミャク♀っぽいが、体色がこれまでみてきたのと違う。イチモジフユナミシャク♀には黒化型があるらしいが、「黒化」というほど黒くはないし、むしろ標準的な黒い模様──背中(腹の背面)に対になって並ぶ黒紋や腹の側面の黒い輪模様は薄くなって消失している感じがする。これもイチモジフユナミャク♀の色彩変異なのだろうか?
比較用に以前撮ったイチモジフユナミャク♀↓


謎のフユシャク♀も、よ~く見るとイチモジフユナミャクの黒紋の痕跡がうっすら見える気がしないでもない?


ナミシャク亜科のフユシャクは6種類いるらしいが、検索情報に照らしてみると……消去法でイチモジフユナミャク♀っぽいような……。
フユシャクも種類を見極めるのが難しい……。
※【追記】その後いろいろ画像検索してみたところ、ナミスジフユナミシャク♀で、腹の黒い紋が消失した似たような個体がヒットした。ということで謎のフユシャク♀は【ナミスジフユナミシャク】の可能性も?

サクラッチ(桜ウォッチ)コースでメインターゲットにしていたイチモジフユナミャク♀も旬を過ぎたようなので、そろそろサクラッチャー(桜ウォッチャー)からギボッチャー(擬木ウォッチャー)へ戻る頃合いかもしれない。
ギボッチ(擬木ウォッチ)でもフユシャクは見られる。個人的に期待しているのは、ユキヒョウのイメージがあるシモフリトゲエダシャク♀。この産卵前のプリプリな個体はゴーチャス感すらただよっている。また、冬の終わり~春の初め頃に現れるフチグロトゲエダシャクもまた見られたらと思う。これまで擬木で1度しか見たことがないが、オスがフユシャクでは珍しく(?)オシャレで、フユシャク界のゼフィルス──といった印象がある。
ちなみに昨シーズンで最も多くフユシャク♀を確認したのは(記録した中では)、3月初旬のギホッチ(擬木ウォッチ)コースでの49匹だった。昨年は大雪が降ってしばらくしばらく雪が残った。残雪の期間出てこれなかったシロフフユエダシャクが雪融けの時期にいっせいに出現し一気に数が増えたのではないか……という気がしている。
このときフユシャク♀を数えるのに使っていた、名付けて「フユシャク♀カウンター」がこれ↓。


実は昨日(1/10)もフユシャク♀カウンターを持参していたのだが……意外に少ない「5」止まりだった。
ということで、ついでにシャクナゲの葉の裏をのぞき、マエムキダマシことクロスジホソサジヨコバイを撮ってみたりしたのであった。




※【マエムキダマシ!?クロスジホソサジヨコバイは誰を騙すのか?

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コメント

No title
こんにちは。
・・・今シーズン、フユシャクの仲間を探してて、ふと、疑問に思った事は!・・・
肉食系の虫を避けるように、成虫が初冬、冬場にかけて現れるようになったのでは?というところです。
確かに、大抵の虫の動きは鈍るでしょうが!葉が落ち切って、丸見え状態の樹の幹に居たのでは!「鳥に見付り易いのでは!?」と言う疑問です・・・
交尾は、落ち葉に隠れて行われる様ですけど・・・
このチャバネフユエダシャクの♀なんて!何を考えてるのでしょうね?他種の樹皮に似た茶系ではありませんので!私にも見付ける事が出来るくらい目立ってます!(それとも、鳥の糞に似せてるつもりなのでしょうか?)

・・・謎のフユシャク♀・・・
確かに、イチモジフユナミシャク♀に似てる様な気がしてきました・・・
突然変異を重ねて、進化してる途中!?なんて、想像、妄想を抱いてしまいました・・・

イチモジフユナミシャクの♀を連想?されたところ・・・
流石、「考察の達人」でらっしゃいますね~・・・☆
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

確かにチャバネフユエダシャクのホルスタインにような体(太ったダルメシアン?)はフユシャク探しをしていると見つけやすいですね。
オスとは全然違うデザインなので、やっぱり何か意味があるのかなぁ……という気もします。
僕は最初「鳥の糞に擬態してるのかな」と思ったのですが、他にもそう考える人もいるようなので、その可能性はあるかも……。
天敵と思われる鳥にはどう見えているのでしょうね。

チャバネフユエダシャクは夜行性なので、昼行性のクロスジフユエダシャクとは違って「落ち葉に隠れて」交尾はしないのではないかと思っています(僕は夜間観察で確かめたことはないので確かではありませんが)たまに日中交尾しているシーンを見かけますがけっこう開けた幹や擬木でおおっぴら。本来は昼間は動かずじっとしていることで、せいいっぱい目立たぬようにしているんでしょうかね?
No title
をを~っ 中途半端な…。
私なら見つけた時 イチモジの黒化かとドキっとして 冷静になってナミスジって断定しちゃってるでしょう。
怖いもの知らずのビギナーですからね~。w
ナミスジも個体変異幅凄そうですね。
アポトーシスで形成されるって事自体 不安定そうですもんね。
チョウ屋的に思う事は イチモジの黒線って分離傾向があるから 中央が貧弱な個体が多くなるとよんでます。
No title
> 辺蟲憐さん

やっぱりナミスジフユナミシャク♀っぽいですか。チョウもガも個体変異を見極めるのは難しいです。
僕も退化した♀の翅が「中途半端な形成途上で中断したもの」でなくアポトーシスでこうなると知って「へえ!?」と意外に感じました。でも、もともとはあった翅を「積極的に小さく進化させる」とこういうプロセスをたどることになるのか……と思ってみたり。
イチモジフユナミシャク♀の翅は確かに黒い帯が分断しかかったりしているものが多いですね。その理由については考えたことがありませんでした。なるほど。
No title
フユシャクの不作は、残念ですね。
桜、けっこう太い枝もばっさり切られていて…
大胆な伐採の影響という気がしてきますね。

シモフリトゲエダシャク、ユキヒョウみたいと言われると
ほんとにそう見えてきます。
一度見てみたいと思っていた、フチグロトゲエダシャクも
今季はギボッチで探してみたいと思います。
No title
> noriさん

サクラッチでイチモジフユナミシャク♀を中心にもっと「当たり」を期待していたのですが……今シーズンは少なめでした。あちこちで大胆に剪定されたサクラの古木を見ると、この影響もあったのではないかと……。最近は緑地管理で公園の外でもフェンス沿いの木が伐採されたりフェンス上の枝が切られることが多く、晩秋にニホントビナナフシが少なかったのも、この影響か……という気がしないでもありません。

先日、mixiの仲間が千葉市花見川区の擬木でみつけたこのシモフリトゲエダシャク♀の画像をアップしていました。イチモジフユナミシャク♀やチャバネフユエダシャク♀に比べると出会えるチャンスは少ないですが、そのぶん、見つけた時の「当たり」感は大きいです(笑)。
No title
ウ~ム(-_-;)星谷さん地区でも数が減って見つけにくいンじゃあ、こっちでオイラが探してまったく見つからないのも納得です!?(・_・;?
もっとも、なかなか探索機会がないですけど(; ̄ェ ̄)
No title
> カメレオンーアームスさん

こちらでは、1月中旬にフユシャク♀の数が減ってきたような……。イチモジフユナミシャクやチャバネフユエダシャクは旬を過ぎた感じです。
でもシロフフユエダシャクがでてきたので、これからフユシャク♀は増えてくるだろうと思っています。

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