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冬の蛾と冬のカミキリ

フユシャク3亜種でそろう

冬に(成虫が)出現するフユシャク(冬尺蛾)は35種類(日本産)ほどいるらしいが、シャクガ科の【フユシャク亜科】【ナミシャク亜科】【エダシャク亜科】の3つの亜科にまたがっている(※冬に出現するフユシャクでない蛾もいる)。今年は11月後半にクロスジフユエダシャク(エダシャク亜科)が見られるようになり、12月初旬にクロオビフユナミシャク(ナミシャク亜科)が、そして12月半ばになってウスバフユシャク(フユシャク亜科)が出てきて、これで3亜種がでそろったことになる。

今シーズン初めて確認したフユシャク──クロスジフユエダシャクは、11月下旬から12月初めにかけて雑木林の林床をたくさんの♂が舞う姿が見られた(*)が、12月中旬になってパッタリと影を潜めた。このところめっきり少なくなったクロスジフユエダシャクの♂と♀↓。


フユシャクの♀は翅が退化して飛ぶことができない(冬に出現する他の蛾との違いの1つ)。「小さな翅」がその特徴をあらわしている。♀の翅の退化の度合いは種類によって格差があって、おもしろい。
同じエダシャク亜科のチャバネフユエダシャク♀では更に退化が進んでいてパッと見、翅は見えない。僕が知らずに初めて見たフユシャク♀はこのチャバネフユエダシャクだった。翅がないので始めは幼虫なのかと思ったが……何の仲間か見当もつかなかった。後にこれが蛾の成虫♀であることを知って驚いた。
苔むしたサクラの幹と擬木にとまっていたチャバネフユエダシャク♀↓。






「小さな翅」すらわからないチャバネフユエダシャク♀に対し、クロオビフユナミシャク♀はフユシャクの♀にしては翅が大きい。


擬木のうしろにツツジ系の植込みが写っているが、クロオビフユナミシャク♀はこんな植込みの近くの擬木で見かけることが多い気もする。


クロオビフユナミシャク♀が「タレ目のチーター顔」に見えてしまうのは僕だけであろうか……。
ちなみにチャバネフユエダシャクもクロオビフユナミシャクも、♂は一見普通の蛾で、もちろん飛ぶこともできる。



そして12月半ばから出てきたフユシャク亜科の♀も翅がすっかり退化している。フユシャク亜科の蛾は14種類いるそうだが、全てがフユシャク(エダシャク亜科やナミシャク亜科ではフユシャクはごく一部)。♀の姿だけ見るとどれも似ていて、僕には区別がつかない。






ところできょう擬木ウォッチングをしていて偶然【市川散歩】の市川さんと遭遇。一緒に虫見歩きをしたのだが、そのとき市川さんがみつけたフユシャクの交尾シーン@擬木の側面(鉛直面)↓


最初♂が翅を立てて(閉じて)いたので判らなかったが、翅を寝かすとウスバフユシャクだと判った。こういうシーンに出会ってやっと種類がわかる。




フユシャクと共に冬の定番(?)ヘリグロチビコブカミキリ

前回の記事のあとに、例によって擬木上で見つけたヘリグロチビコブカミキリ。カメラを向けるが例によって動き回るのでなかなかうまく撮れない……。






前回、枯葉にのせたところ動きを止めたので、同じように枯葉にすくってみたのだが……全然とまる気配をみせない。前回よりも気温は低かったのだが動きはむしろ活発。極小昆虫を扱う妨げになるため手袋をとって撮影しているが、枯葉やコインに移動させても歩き回ってすぐ手に登ってこようとする。なんども葉を持ち替えたりしながら止まるのを待っていたのだが……だんだん手がかじかんできて、持ち替えようとした時わずかに葉をはじいてしまい……ヘリグロチビコブカミキリを落としてしまってロスト……。というわけで、このときは満足のいく画像は撮れなかった……。


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コメント

No title
今日は有難うございました。
フユシャク沢山見られ嬉しいです。
ヘリグロチビコブカミキリは想像以上に小さいですね。
又カミキリ探しに出掛けて見ます。
No title
> 市川さん

突然声をかけてしまい失礼しました。どうも「それらしい」感じがしたもので(笑)。
きょうはお疲れさまでした。もう少し色々と見られると良かったのですが……ウスバフユシャクの交尾が見られたのはラッキーでしたね。
No title
ヘリグロチビコブカミキリはなかなかこちらでは見つかりません。
本当に小さいですね。
実物見つけてみたいです🎵
No title
冬に活動している、こんなに小さなカミキリがいたとは……初めて見た時はビックリしました。虫が少ないこの時期に出会うとラッキー感があります(笑)。
もう少し生活史がわかれば、もっと見つけやすくなるのかもしれませんが……謎が多いカミキリですね。
No title
ヘリグロチビコブカミキリに出会いたいと思っていました。
先日、去年の小さなミノムシを撮った画像をみてみると、ヘリグロチビコブカミキリらしきものが写り混んでいるんです。
自分の力のなさに愕然としました。
いつかもう一度出会えることを夢見ています。
No title
> ピンちゃんのママさん

極小昆虫は、その存在を意識していないとなかなか気づきませんね。僕もヘリグロチビコブカミキリの存在を知人のブログで知るまで、まったく気がつきませんでした。
「こんなカミキリがいるのか!?」と何年も歩いているコースをキアイを入れて探して確認することができました。それまでは視界に入っていても気がつかなかったんでしょうね。

ピンちゃんのママさんが撮影したミノムシ画像に写り込んでいたのなら、その界隈で見つかる可能性大かも。期待しています。
No title
こんにちは。
・・・観た事のない虫のオンパレードに!再び(タメ息)です~!クロオビフユナミシャク♀は、その中途半端さが何とも言えず、イイですね~!!!☆
大きな虫もイイですが!極小の虫の姿を捉えられた瞬間の感動も他に替えがたいものがありますね~!・・
今年の後半は、ほとんど虫探し散策が出来ませんでしたので、淋しい想いをしましたが、こうしてお写真でその詳細な生態を紹介して下さいますので!愉しませて頂いてます!!!
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

僕が歩く虫見コースはだいたい決まっているので、であう虫は常連が多くなってきつつあるのですが……それでも確認できるとテンションがあがる虫は少なくありませんね(笑)。
フユシャクの♀は、退化しかけの翅に味わいを覚えます。

散策コースが限定的なので、まだ出会った事の無い虫も多く、皆さんのブログ等で「こんな虫がいるのか」といろいろ楽しませてもらっていたりします。
昔は出会った事が無い虫の情報は図鑑とか本、テレビで得るくらいでしたが、今はブログで色んな方の撮った昆虫写真が見られるので楽しみが増えました。
No title
フユシャクガの雌はけったいな姿をしていますね。
話には聞いたことがあったけど、それでも初めて見たときには、いったい何という虫なのかと、頭を悩ませたことがありました。
ナイスです。
No title
> ガラパゴスさん

フユシャク♀の姿はホントにユニークですね。僕も初めて見た時は何の仲間かわからずにいました。後に冬に出現する蛾の成虫だと教えてもらいビックリ!
以来、冬になるとこの変わった虫(やっぱり♀)を探してしまいます。

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