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12月前半までの昆虫

今年は少なかった? 擬木上のトビナナフシ



去年・一昨年に比べると、今年はニホントビナナフシが少なかった。去年・一昨年は11月~12月上旬にかけて擬木でみかけるニホントビナナフシが急増し、ピークの頃には日に3桁ほど目にしていた。ちなみに去年のようす↓


これ↑はヤラセではなく、1本の擬木に数匹のニホントビナナフシがひしめくのは普通の光景だった。画像は皆♀。ニホントビナナフシは《九州以北ではおもに単為生殖》(『ナナフシのすべて』岡田正哉・著/トンボ出版/1999年)・《本州の個体は単為生殖を行う》(Wikipedia【ナナフシ】)といわれているが、こうした♀が大量に発生した中で、オスや雌雄モザイク、黄色い♀が見つかったりもした(*)。
晩秋にニホントビナナフシが目につくようになるのは、落葉とともに落ちてきた個体が擬木へ登ってくるためだろうと考えている。
今年は11月下旬になってもトビナナフシの数は予想していたほど増えず、ピークで2桁中盤に達するかどうかといった程度。これは落葉が遅れているためだろうと思っていた。12月に入って落葉が進めば3桁のメスが見られるようになって、(分母が増えることで)出現率の低いオスも確認できるだろうと期待していたのだが……ニホントビナナフシの数は増えるどころか減り始めた……。今年は雌雄モザイク個体には出会えたものの、オスを確認することはできなかった。

今年、擬木上のニホントビナナフシが期待したほど見られなかったのはナゼなのだろう? 落葉が進む前に一気に寒くなって、擬木遭難する以前に死んでしまった個体が多かったのだろうか?
ふり返ってみると、今年は擬木上にニホントビナナフシの頭部や脚など残骸を目にすることが多かった気もするが……鳥などによる捕食圧が強かったのだろうか?


あるいは感染症の流行でもあって数が減ったのだろうか? 11月には昆虫病原糸状菌に冒されたと思われるこんな光景も↓


それとも……昆虫は年によって発生数に格差があることも多いから、今年は発生数自体が少なかったのだろうか?
というより……今年が少なかったわけではなく、去年・一昨年が多かったのかもしれない。

擬木上の甲虫類

寒くなるとニホントビナナフシのような大きな(?)昆虫は少なくなってくるが、それでも擬木の上には小さい虫がけっこういたりする。


擬木の上を小型のアリのようなヘリグロチビコブカミキリが歩いていたので撮ってみると、小さなシャクトリムシも写っていた。元々小さな種類なのか若齢幼虫なのかわからないが……けっこう小さなイモムシ・毛虫のたぐいもいたりする。
とりあえずヘリグロチビコブカミキリにカメラを向けてみるが、じっとしていないのでなかなか思うように撮れない。






立ち止まるのを待ち続けるが、いっこうにその気配がない。擬木の側面を下り始め、接続部の隙間に入り込みそうだったので、落ちていた枯葉を拾って誘導。


すると動きをとめたので、撮影。例によってじっとしている時は触角が後方にたたまれる。








(※今回撮った画像から3枚を【冬の極小カミキリ登場】に追加)

擬木上の甲虫は、ヘリグロチビコブカミキリのような小さなものばかりではない。冬にも見られる大型の甲虫といえばコレ↓。


ウバタマムシは冬の昆虫というわけではないが、冬でもしばしば見られる。

らんかん上の冬尺蛾

冬の昆虫と言えばフユシャク(冬尺蛾)だが、チャバネフユエダシャク♀も欄干上で確認。




一方、クロスジフユエダシャクの時期はそろそろ終わりなのか、きょう(12/13)はオスが舞う姿も見られなかった。そのかわり、今シーズン初めてのイチモジフユナミシャクのメスを確認。例によって苔むしたサクラの幹の日陰側にとまっていた。イチモジフユナミシャク♀については擬木よりも苔むしたサクラの木を探した方が効率的に見つかる。




今回みつけた個体はあまりキレイではなかったが……羽化してあまり経っていないと思われる青・緑が強いイチモジフユナミシャク♀はなかなか美しい。
ということで、今シーズン確認したフユシャク♀はこれで4種。きょう(12/13)はウスバフユシャクのオスを確認したがメスはまだ見ていない。

ついでに今シーズン、オス・メスともに撮れたフユシャク画像を改めて。






オスはあまり代わり映えのしない普通の蛾だが、翅が退化したメスの姿はユニークだ。種類によって翅の退化の度合いにも格差があっておもしろい。
これから他の種類のフユシャクも出てくるだろう。


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コメント

No title
10日球場前から擬木巡りをしてみました。
ニホントビナナフシとクヌギカメムシの多さに驚きです。
地元では出逢えぬ虫も見る事が出来ました。
ヘリグロチビコブカミキリに出会いたいので又出掛けて見ます。
No title
> 市川さん

ニホントビナナフシ、去年はもっとたくさん出ていたんですよ。やっぱり、去年・一昨年が異常発生だったのかもしれませんね。
そういえばクヌギカメムシの仲間も擬木ではよくみかけます。
ヘリグロチビコブカミキリは小さいのでちょっと見つけにくいのですが、擬木や欄干などを丹念に見ていくと出会えるチャンスはあると思います。
木の枝についているところを見つけてみたいのですが……まだ、かなわずにいます。
No title
こんばんは。
上のお写真を拝見させて頂きながら・・・
「虫!いい!面白い!最高!」ですよ・・・
やっぱり、虫面白いです!!!☆
虫探しに行きたいよ~・・・「行くぞ~!・・・行けたらいいな~!」と思わせて頂けるお写真、有難うございました・・・
No title
> 今日も、こっそり自然観察!さん

虫はおもしろいですね。ヒトの住む世界はヒトの脳みそで考えられた形にデザインされがちですが、この世はヒトが作り出したものではない──人智を超えた存在を感じさせてくれるのが、小さな虫たちだったりします。
こうした虫たちを見ると、ヒトの脳みそでとらえていた世界がローカルなものだという認識を再確認できる気がします。

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