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紫のピカチュウ!?ウラギンシジミ幼虫の線香花火

バイオレット・ピカチュウか笑顔の鬼か!?





……というのはもちろんジョーク。これはウラギンシジミというチョウの幼虫。じつは最近ひそかに(?)探していた虫。成虫はちょくちょくみかけるのだが、幼虫となるとなかなかみつからない。クズやフジの花穂(かすい)について花やつぼみを食べるらしいのだが、その姿を見分けるのは難しい。今年は(も)出会えないままシーズンが終わるのか……となかばあきらめかけていたのだが……ようやくクズで見つけることができた。

ユニークなギミックを持つウラギンシジミ幼虫







クズのつぼみにとけこむような鮮やかなバイオレット・カラー──昆虫で…しかも幼虫で、よくこんな美しい色彩が実現できたものだと感心する。一対の(2本の)ツノ状突起もユニークだ。
ちなみに、ツノがあるのは尻で、頭はその反対側にある。


鮮やかな体色やツノも魅力的だが、この幼虫にはさらにユニークな特徴がある。刺激すると特徴的なツノの先端から試験管ブラシのようなものをパッと広げてサッとしまう──目にも止まらぬ早業を見せるのだ。これが線香花火の火花が開くときのようでもあり、ケヤリムシが触手を引っ込めるときのようでもあって、とてもおもしろい。
2年前、そのことを知らずにウラギンシジミ幼虫を撮っていて、「線香花火」を目の当たりにして驚いた。そのときのことはブログ(緑のこびとウサギ!?)にも記しているが、肝心の「線香花火」画像がイマイチだった……それで、いずれ撮り直したいと思っていたのだ。
2年ぶりに「線香花火」撮影をするにあたって、ウラギンシジミ幼虫がとまっていた花穂を摘みとり、クリップに固定した。左手には幼虫を刺激する棒を持ち、右手にはカメラを構えなければならない。花穂が不安定なツタについたままでは撮影しにくいからだ。


そうして準備を整え、カメラをかまえながら、そーっとつついてみたのだが……なぜか幼虫は無反応……くり返してみたが「線香花火」は一度も見られなかった。




しかたなく今回はあきらめて、摘んだ花穂についていた幼虫をツタについた別の花穂へ戻すことにした。そして移動のため指に乗せようとしたところ、ふんばって動かない……。
これはもしや、脱皮前の休眠状態のため動けないのではあるまいか?──そう考えてみるとも刺激しても反応が無かったのも合点がいく。
動けないのにむりやり引きはがして移動に失敗したらかわいそうだし……摘んだ花穂についたまま持ちかえって見守ることを検討。持ちかえれば、脱皮後に「線香花火」が撮れるかもしれない。
ということで、急きょウラギンシジミ幼虫のついた花穂を持ち帰り水差ししてようすを見ることにした。




この日、幼虫は同じつぼみに同じ姿勢で止まったままじっと動かなかったが……翌日のぞくと変化があった。


カラーリングに若干の変更があり、前日は黒っぽかったツノ状突起がパープルになっていた。そして前日じっと動かなかったのに対し、ゆっくりながら動き出した。










ためしに刺激してみると、こんどは「線香花火」を発動!
「よし、これで撮れる」と撮影用の枝をクリップで固定し、これにウラギンシジミ幼虫をとまらせて「線香花火」を披露してもらうことに。


しかし撮影を始めて見ると、瞬間的にくりだすフラッシュ・ブラシ(と仮に呼ぶことにする)をとらえるのが難しい。何度かパパッと出すが、刺激に慣れると(?)出さなくなる……あまり連続してやってはくれないようで、撮影には少し手間取った。

ウラギンシジミ幼虫の線香花火(フラッシュ・ブラシ)











今回もあまり鮮明には撮れなかったが、《なにやら高速で動くブラシのようなもの》──がわかるていどの画像は撮れたので、よしとしよう。
モデルをつとめた幼虫は、ちゃんと元いたクズに帰してきた。




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コメント

No title
まるで一緒に観察しているように素晴らしい写真と観察記録を拝見しました!感動しました。
No title
ここしばらく、グズをみるとのぞきこんでいたのですが、ようやく見つけることが出来ました。念願の「線香花火」をまた見ることが出来て満足してます(笑)。
No title
おはようございます。
こいつは色も良いし、大きさも手頃でw、可愛いですね~。
これから秋に羽化して越冬するのか?このままサナギ化して越冬するのか、どちらでしょうね???
No title
色合いもきれいだし、小さくて可愛いのですが……これがグズの花についていると、なかなかみつけられません……今回ようやく発見できてホッとしています。

ウラギンシジミは成虫冬のようですね。
冬に常緑樹の葉の裏で越冬している成虫を時々見かけます。
No title
先日探していたのはこれですね。
クズの花にすっかり溶け込んでいて見つけるのが難しそうですが
色がきれいですし、とってもかわいいです。
線香花火は、黒い軸がひょろっと出て
その先端についてるのですね!
No title
このところクズを見るとウラギンシジミ幼虫かコブスジサビカミキがいないか探していました。クズの花はだんだん減ってくるし、今年はもうダメかなぁ……とあきらめかけていたところだったので、ラッキーでした。

「線香花火」は黒っぽい軸の先端に束になった白っぽい毛のようなものがついていてそれが筒状のツノからでると同時に広がるみたいです。
緩慢な動きしかとれない(と思っていた)このテのイモムシが、どうしてあんな目にも止まらぬ早業を使えるのか……このギャップも意外で面白く感じます。
No title
一見頭とお尻が反対に見えて面白いですね🎵
見た目とギャップある動きもユニークです(*^^*)
No title
ツノがあるのは尻の方とわかっていても、やっぱりツノのある側から撮りたくなります(笑)。
ギャップ──意外性は、好奇心を刺激する大きな要素ですね。「えっ!?」とか「へぇ~!」と感じると、つい注目してしまいます。
No title
こんなの初めて見ました!
星谷さんの記事にはいつも驚かされます。
虫のアップ画像もとてもきれいに撮れていますね。
No title
僕も始めて「線香花火」を見た時はビックリしました。
そのシーンを撮り直したいと思っていたのですが……とりあえず写すことができたのでホッとしています。
No title
昨日は、トリバガのなかまについての貴重なご教示をありがとうございます。

こんな姿の幼虫がいるのですね。シジミチョウのなかまですか。ほんとうに紫のピカチュウですね。
No title
ウラギンシジミもシジミチョウ科の蝶です。幼虫のツノとフラッシュ・ブラシが、なんともユニークですが。

トリバガの姿もユニークですが、蝶や蛾の仲間にも風変わりな種類がいるものですね。

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