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白い後翅を持つハエ!?

4枚翅のハエ!?ハエヤドリガ?

ハエはスルーしがちなのだが、コレ↓には「アレ!?」と思った。


《後翅が白いハエ》に見えたのだ。「えっ!? どういうコト?」
ハエの仲間──双翅目(ハエ目)の昆虫は翅が2枚(1対)のはず(後翅は平均棍という器官に変化している)……なのにこのハエは、透明な前翅2枚の下にさらに「後翅」が2枚ある!?
これはおかしい……白く見えるのは後翅ではないのか!?
ならば、いったいなんだ!?──と脳内イメージ検索してヒットしたのが、《セミヤドリガ(に寄生されたセミ)》や《ハゴロモヤドリガ(に寄生されたハゴロモ)》。パッと見、その蠅バージョンに見えなくもない。
ちなみにハゴロモヤドリガに寄生されたベッコウハゴロモ↓




翅の下の白い塊がハゴロモヤドリガ(蛾)の幼虫。これのハエ・バージョンかと思ってしまったのだが……はたして《ハエヤドリガ!?》──そんなのものが、ある(いる)のだろうか?
問題のハエの画像を拡大してみると、「白いもの」はヤドリガのような寄生虫には見えない……やっぱり白い膜──後翅なのだろうか?……はたしてコレはどういうことなのか?


翅が4枚あるということは……この虫はハエやアブではないのか? ハエにそっくりなハチや蛾!?……しかし、ハエに擬態して何かいいことがあるものか? こんなにハエそっくりに似せる意味が想像できない……。

はたしてこの昆虫は、いったい何者!?

帰宅後「ハエ 白い翅」で画像検索したら、すぐにそれらしいものがヒットした。どうやらCompsoptesisとやらに属すヤドリバエの仲間らしい。和名はまだつけられていないみたいだ。
問題の白い後翅に見えた器官は翅の後縁の基部が発達した「胸弁」というものらしい。
それでは、いったい「胸弁」は何のための器官なのか?
ヤドリバエの仲間だということは、その寄生プロセスと何か関係があるのだろうか? あるいは、剛毛が目立つので、飛翔時に前翅がそのトゲ針のような毛と接触して傷つくのを防ぐためのカバーのような役割りでもあるのだろうか?
そんなことを想像しつつさらに調べてみると、「胸弁(calypter)」の役割りについて触れているサイトがみつかった。
研究内容】によると《(飛翔中のジャイロとして機能する)平均棍に生じる飛翔時の空気抵抗を遮る役割を担っていると考えられ》るそうだ。
ということは「胸弁」を切除してしまうと飛翔能力が低下することが確かめられているのだろうか?……などと思ったりもしながら、とりあえず「胸弁」が2対目の翅(後翅)でないことがわかって、納得した。

昆虫を見ていると「えっ!?」とか「へえ!」とか「ほう……」とか驚くことがよくあるが、今回の「なんちゃって4枚翅のハエ」には地味~にビックリした。

ところで、この記事を書くにあたって「ハゴロモヤドリガに寄生されたハゴロモ」の画像を参考に加えておこうと考え、それならすぐに見つかるだろうと近所を探しに出て(ついでに)偶然みつけたのが前回のテングスケバだった。



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コメント

No title
和名がまだないヤドリバエの仲間ということは、よほどレアなんでしょぷね。驚きました!
No title
こんばんは♪

本当に白い翅がある様に見えますね(゜ロ゜)

ヤドリバエ……初めて聞く名です。
和名が無いと言う事ですが、南方系の虫達が北上している様に以前は日本には居なかったのでしょうか?
それとも単に見つからない?判らなかっただけなのでしょうか?
No title
こんばんは。
・・・このヤドリバエの仲間を何度か目にしたこともあり、「胸弁」と言われるものも目にしてますけど・・・
それに関して、疑問にも思わず感じず・・・スルーしてました・・
「ああ!何たること!・・・」
・・・それを疑問に想い!お調べに成った星谷さんの観察力に脱帽です!!!☆・・・
又、直ぐに、それに関する虫探しに行かれた行動力!発見力!にも脱帽です・・・!!!
No title
>>shinoさん

特徴的なハエなのに、まだ和名がない(らしい)というのには僕も驚きました。
画像検索したらいくつか簡単に見つかったので、それほど珍しいものでもないと思うのですが……虫屋さんたちは学名を使うからそれで用が足りて、一般の生き物好きな人たちはハエの名前に関心が薄いことで、和名が無いまま放置されてきたのだろうか……などと想像してみたり?
No title
>>キヨカズさん

パッと見、白い翅に見えますよね。
ハエもいろいろ種類が多いようですが、寄生蠅もけっこういるようです。
このヤドリバエについては、僕もよくわからないでいます。
ブログでもいくつかヒットしたので、そんなにめずらしい種類ではないとは思うのですが……。
和名が決まれば、ネット上にもいろんな情報が上がってきそうな気もするんですけどね……。
No title
>>今日も、こっそり自然観察!さん

こっそりさんは、この仲間をご覧になっていたのですね。「胸弁」は知らなかったので、「ハエのなのに、なんて4枚も翅があるんだよ!?」とビックリしてしまいました。

このハエをみて連想したのは、実は(ハゴロモヤドリガに寄生された)スケバハゴロモで、その画像を撮りたかったのですが(翅が透けているのでこのハエと同じようなアングルで「似ている」ところを見せたかった)……、あいにく(寄生されているのは)ベッコウハゴロモしか見つからなかったので、それでお茶を濁しました。
No title
此のハエ私も撮ったことが有ります。
名前を調べましたがヒットせづやっとわかったのがまだ名前が無い事でした。
此れだけ目立つハエなのに名前が無いのが不思議でした。ナイス
No title
市川さんも撮っておられましたか。
本当に「4枚翅に見える」という珍しい特徴があるのに和名が無いというのは意外ですね。人気があるグループならすぐに和名がつけられそうな気がしますが……やはり人気的にマイナーなハエってことで、放置なんですかね……。
No title
ずいぶん謎の多い昆虫ですね。
No title
とりあえず和名が判ると、なんとなく整理がついた気になりがちですが……その和名すら無いらしいので、なんだか正体不明感がぬぐえません(笑)。
ヤドリバエの仲間らしいのですが、何に寄生しているのやら?
ほとんどわからないことだらけですが……とりあえず「4枚翅のハエ」ではないことが判って、ちょっと納得しています。
No title
おもしろいですね~。
ハエは見つけてもじっくり見ないので、こんなのがいるとは気づきませんでした。
胸弁がなくなっても飛べることは飛べるのでしょうね?
気になります。
「Compsoptesis属における胸弁と飛翔能力の向上について」
とかいう地味な論文がどこかに存在するのかな。。。
ハゴロモヤドリガなんていうのも初めて見ました。
寄生されたハゴロモをすぐに見つけられるあたり、昆虫博士ぶりがすごいですね!
No title
僕もハエはスルーしがちなのですが、この「なんちゃって4枚翅のハエ」はちょっとミステリーでした。
とりあえず白いのは翅ではなく「胸弁」という器官だというコトで納得しましたが、「胸弁」の役割りについては、まだちょっと気になるところですね。他のハエは「胸弁」がなくても不自由なく飛んでいるのだから……。

ハゴロモヤドリガ(に寄生されたハゴロモ)は、実は虫見を始める以前からよく目にしていました。昔カメレオンを飼っていたことがあって、そのエサとしてやむなく虫を集めていた時期があったのですが……その時期に「なんだコレ?」と思っていました。正体(ハゴロモヤドリガの幼虫)を知ったのはケバエ幼虫に出会って昆虫フォーラムに出入りするようになってからでしたが……。
「昆虫博士」は、とんでもないです。素人の「おもしろいモノ好き」に過ぎませんです。
No title
何回かこのハエを撮りました。
名前が分からなく気になってたんです。
メイドさんのエプロンのようだな~っとミーハーな発想しかできなかった自分が恥ずかしいです。
「胸弁」っていうんですね!
胸弁は飾りじゃなくて役割があるんですね?
勉強になりました。
No title
ここにもこのハエを撮られた方が!
何度もこのハエに出会っておられるということは、やはりそれなりに生息している種類なんてでしょうね。和名がついてない(らしい)というのがホントにフシギですね。
「メイドさんのエプロンのよう」という発想はありませんでした。言われてみれば、たしかに(笑)。
ホストが何なのか気になるところですね。
No title
おぉ~~!コレは…
部屋とかでは最近ハエそのものを見かけないのですが…コレは面白いですね。
フゥ~~ム、探してみたいですな....
凸ヾ
No title
僕は今回初めて目にしてビックリしたのですが……同じ種類と思われるハエを撮っておられるブロガーさんが何人もいるようですから、発見できる可能性はけっこうあるかも。見つかるといいですね。

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