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ジンガサハムシの産卵~光沢昆虫は難しい

ジンガサハムシの産卵



昆虫は小さいし、動き回るので撮りづらいものが多い。ジンガサハムシも普段はヒルガオ(食草)の葉の裏にひそんでいることが多く、順光でキレイに撮りたいと思って葉をめくったりすると、すかさず反対側に回り込んだり飛び去ったりしがちで、なかなかうまく撮れないことが多い。
それでもキレイな虫なので、見かけるとついカメラを向けたくなる。今回もジンガサハムシの金タイプ(背中まで金色のものを「金タイプ」、背中が黒っぽいものを「黒タイプ」と勝手に呼んでいる)がいたので、期待せずに撮影してみたのだが……。


まず葉の裏側に止まっているのを、葉の裏側から撮影↑。これはそっと近づけば比較的おとなしく撮らせてもらえる。逆光なので、スケルトン部分の透明感はキレイに写るが、光沢部分の美しさはわかりにくくなる。
ジンガサハムシの特に金タイプの魅力は、その「金色の光沢の美しさ」にある。これをキレイに撮るためには順光で撮りたいところ。
とりあえず、逆光ショットをおさえた上で、「どうせ逃げるんだろうな……」と思いつつ、ジンガサハムシが止まっている葉をつまんでそっと反転……順光側まで動かしてみたが、意外にもジンガサハムシは同じ場所にとどまったまま。これはチャンス!とばかりに撮り続けた。






ふと気づくと、ジンガサハムシの尻の方に何やら褐色のものが!?──撮影中に卵を産んでいたことに気がついた。




後に撮った画像を振り返ってみると、見つけたときにちょうど産卵が始まっていたようだ。葉脈との位置から卵のう(卵鞘/卵の入ったカプセル)がしだいに大きくなっていくのが確認できる。この後も母虫は卵の上で腹端を前後に動かしながら卵のうの制作を続けた。








卵のう(卵鞘)を産み終えると、母虫はあっという間に飛び去った。それまで逃げなかった(逃げられなかった?)のは産卵モードに入っていたためだったのだろう。
以前のジンガサハムシ記事【金色に輝くジュエリー昆虫】でも産卵シーンをアップしていたので再掲載↓。


ジンガサハムシの寄生蜂?

ジンガサハムシが卵をそのまま産みつけずわざわざケースにくるむのには、きっと意味があるのだろう。おそらく卵を保護する役割りがあるのだろうと想像するのだが……それでも天敵はいるようだ。以前撮ったジンガサハムシの画像に寄生蜂と思われる虫が写っていた。撮影した画像を調べてみるとかなり長い時間こうしてジンガサハムシの背中にとまっていたので、偶然とまったのではなく目的を持って居座っていたのだろう。ジンガサハムシが追い払う事のできない背中にとどまり産卵を待って、ジンガサハムシの卵に自分の卵を産みつけようとしていたのではないか?


金タイプと黒タイプ



ちなみに黒いタイプのジンガサハムシ↑。前胸の金色部分は金タイプと同じだが、背中は黒っぽい。この色の違いはオス・メスの違いではない↓。




ジンガサハムシとよく似たスキバジンガサハムシにも金タイプと黒タイプがあり、黒は金に対して優性遺伝だということがわかっているそうだ。

光沢昆虫は難しい

僕は写真撮影に苦手意識があって、ブログに掲載する画像には作品(芸術)としてのクオリティは求めていない(あきらめているから上達もしない)。画像は「言わんとするポイントがわかればよい」という低いハードルで撮影している。
昆虫の場合、姿がユニークだとか模様がおもしろいとか……伝えたい特徴が見てわかればそれで良い──という扱い。キレイに撮れればそれに越したことはないけれど、画像としての美しさ・写真としてのできばえはあまり気にしない。
ただ、美しさに感心して、その美麗さを記録し伝えたい──と思うこともあるわけで、そうしたケースは「美しく撮る」ことの難しさにいつも難儀する。
特に金属光沢のある昆虫は、光の加減や撮影角度などで全然違って見えてしまうし、ただでさえ動き回って撮影が難しい昆虫に、適切な位置で適切なポーズを要求しても応じてくれるハズもない……。
今回のジンガサハムシも「本当はもっとずっとキレイなんだけどなぁ……」という思いが強い……。
やはり金属光沢が美しいアカガネサルハムシも、見かけるとカメラを向けたくなる昆虫の1つだ。ジンガサハムシがゴールドの輝きなのに対し、アカガネサルハムシは虹色の輝き。ヤマトタマムシにも似ているが、配色的には(七色に輝く世界一美しいクワガタと言われる)ニジイロクワガタに近い気もする。
以前にも【虹色ハムシと呼びたいアカガネサルハムシ】で紹介しているが、最近撮った画像の中から、虹色の輝きを思い浮かべられそうになものを……(実物はもっと美しい)。





ついでに、やはり画像的にはイイマイチながら、緑色のメタリックな光沢が美しいアオバナガクチキムシ。美麗種?にしてゴキブリのような動きはいかがなものか……と思わないでもないが、光沢のある昆虫にはやはりカメラを向けてしまうのである。




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コメント

No title
思いはとてもよく伝わってますよ。興奮して拝見しました。実物をぜひ見たいものです。
No title
思いを汲んでいただきありがとうございます。至らない部分は想像力で補ってくださいまし。
紹介した昆虫は珍しい種類ではないので、気をつけていれば目にするチャンスもあるかと思います。
ホンモノの美しさをぜひ確かめてみて下さい。
No title
ニジイロハムシも綺麗ですね。
ジンガサハムシも今年は頑張らなくっちゃ!
No title
アカガネサルハムシはなかなか「虹色の輝き」がうまくとれずNGを量産しています……。光沢昆虫は難しいですね。
ヒルガオも花もあちこちで見るようになったし、これからジンガサハムシと出会う機会も増えてくるでしょう。
No title
こんばんは。
・・・金色に輝く(陣笠)を堪能させて頂きました!!!・・・
素晴らしいお写真だと思います・・・
加えて、産卵シーンに卵・・・
ドキドキ感で見入ってしまいました!!!

ジンガサハムシにもキセイバチがくるのでしょうか・・・
そのシーン自体!大変貴重だと・・・ドキドキ感が増してしまいました・・・
眩くて素敵な虫!私は、まだ一度も出会った事のない虫!達の素晴らしいお写真に!!!☆
No title
金色のジンガサハムシ、どうせすぐ飛び去るんだろうなぁ……と思って撮り始めると、意外に動かない事にちょっとビックリ……そして産卵中だと知って2度ビックリでした。
寄生蜂は、撮影している時には気づかず、パソコンで画像を見ていて気がつきました。寄生蜂も色んなのがいるみたいですね。

ジンガサハムシもアカガネサルハムシも虫見を始める前は知りませんでした。
身近にいても気がつく機会がなかったのでしょうね。
普通種でもこんなキレイな虫がいるものだなぁ……と感心しました。
No title
綺麗なハムシを綺麗に撮るのは難しいですね。
ジンガサハムシは金色が綺麗ですが撮れていません。
近日ブログ友さんのフイールドを案内してもらう予定です。
黒金共綺麗に撮って見たいものです。
No title
昆虫は小さいし動き回るし……さらに光沢があるものをキレイに撮るのは難しいですね。
ジンガサハムシもいるポイントがわかると、簡単に見つかるんですけど……でもなかなかうまく撮れないんですよね。
今回、幼虫は見かけなかったのですが、これから卵・幼虫・成虫とみられるようになるでしょう。
No title
おはようございます
ジンガサハムシは卵囊もスケルトンなんですね!
こんな産卵シーンに出会うと大騒ぎして逃げられそうです。
アカガネサルハムシの虹色も一度は見てみたいです!
No title
ジンガサハムシの卵囊は一見褐色なんですが、よく見ると半透明の(?)薄い膜が何層も重なっているみたいですね。
アカガネサルハムシは実際に見ると、もっとピカピカ輝いています。
珍しい虫ではないので、注意していれば、そのうち出会いがあるかも。
No title
初めまして、市川さんのブログでこのブログを紹介されて数日前から見ています。ジンガサハムシの画像と解説素晴らしいですね。参考にさせてもらっています。私も27日にジンガサハムシの上に寄生蜂らしきものが乗っているのを見ました。金タイプ、黒タイプも確認できました。☆
No title
おつき合いいただき、ありがとうございます。出会った虫やそれをみて感じたことなどを素人なりに記しています。
kenzさんのブログ──ジンガサハムシに乗った寄生蜂の画像、拝見しました。やはりジンガサハムシをホストとする寄生蜂がいるようですね。

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