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フユシャクの卵塊:1年経ってとけた謎



フユシャクを探していて、壁面に1年前に産みつけられたフユシャクの卵塊(産卵中のようすを写したのが1枚目の画像)の痕跡が、まだ残っていることに気がついた。何気なくルーペでのぞいてビックリ! 産卵当時は毛で覆われていた卵(の殻)があらわになっていた。毛でコーティングされていた部分がそっくり剥がれ落ちたのだろう。
産卵を目にした時からずっと疑問に思っていたことがあったのだが、1年後の卵殻の痕跡を見てやっと解決した。

ということで、1年前からの卵殻の変化のようすをあらためて……。



産卵直後の卵塊は、毛でおおわれた表面がフェルトのようだった。それがその後──、


4週後、毛が溶けてなじんだかのように表面はなめらかになっていた。そして4月下旬には膜化した表面に無数の穴があいていた(孵化した幼虫があけたものだろう)。
その後、この卵塊を見る事はなくなっていたが、またフユシャクの時期となり、フユシャクを探しているうちに、しばらく見ていなかった卵塊がまだ壁面に残っているのに気がついた。


1年経って とけた謎

1年前、産卵に遭遇したときは卵は見えず、毛におおわれた卵塊が徐々に拡張していくのが確認できた。卵を産みながら腹端の毛をはりつけておおいかくしていくらしい。しかし、卵が直接壁面に産みつけられ、その上に毛の層が重ねられていくのか、あるいは毛の層の間に産みつけられていくのか判断がつかなかった。ジンガサハムシの卵のように土台(?)を作って卵を産んでいる可能性──土台の毛の層の上に卵を産んでさらに毛で被っている可能性も想像し、たぶんそれはないと思いつつもその可能性も排除できなかった。
※ちなみにジンガサハムシの産卵↓(金色に輝くジュエリー昆虫より)


今年になって、同種と思われるフユシャクの産卵をよりじっくり観察してみたが(*)、やはり卵そのものは見えず、卵が直接壁面に産みつけられているのかどうか判らずにモヤモヤしていた。
それが【1年後の卵塊】を見て、卵が(毛の土台層の上にではなく)直接壁面に産みつけられており、毛は卵の上を被う構造だったことが、ようやく納得でき、やっとスッキリできた。


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コメント

No title
こんばんは。
・・・じっくり読ませて頂きました・・・
先ず!卵の産み付けられ方への疑問・・・私には、到底思いも及ばぬ事で・・・その疑問自体に感服致しました!!
・・・その後の観察経過!結果!にも・・・ただただ驚くばかりです

そう言った疑問が解決された時の感動を、共感させて頂きました!!☆
No title
産卵関連ネタが続いてしまいましたが……おつきあいいただき、ありがとうございます。
産卵しているとき、かんじんの卵が見えないので、卵塊はどんな構造になっているのだろう……と漠然と思っていたのですが……まさか1年経って、こんな形で解答が得られるとは思いませんでした。
いろいろ見ていると意外な発見があるものだなぁ……とあらためて実感しました。
No title
すばらしい観察記録ですね。私は植物専門の趣味だったのですが、継続した観察は、結果をもたらすことにつながるのですね。ナイス。
No title
ありがとうございます。今回は偶然、1年前に見ていた卵殻に気づく事ができたことで謎がとけたわけですが……「見続ける」ことの大切さを改めて知った思いです。
No title
星谷仁さんの観察姿勢にいつも驚きながら楽しませてもらっていますが、1年後・・・の卵塊、そうだったんですか!!
お写真もしっかりと鮮明に見えて、1年かけて解明されたこういうの見るとやっぱりドキッとします♪

それにフユシャクのメスたちも、ただただ羨ましい限りです!
No title
さいしょに「毛でおおわれた卵」を産むフユシャクを知った時は、「毛を貼り付けて、その中に産卵する」のか、それとも「産卵してその後に毛でおおう」のか──そんな疑問が生まれました。1年前、卵と毛の貼りつけが同時に進行しているのを見て、「壁面に産みつけた卵に毛を貼付けている」のか「毛の層の中に卵を挟んで産んでいめるのか」という疑問に変わりました。
今年は去年よりじっくり観察できたのですが……それでも疑問は解消せず、この疑問を棚に上げようとしたら、その棚からぼたもちが落ちてきた──みたいな意外な展開で、思いがけない解決でした(笑)。

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