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枯れ葉そっくりアカエグリバ

枯れ葉そっくり!?!アカエグリバ

この時期、フェンスや手すりなどにはよく落ち葉がひっかかったり貼りついたりしている。そんな中、みつけた擬態の達人(虫?)!






この蛾のことは知っていて、「枯れ葉に擬態した蛾を探していた」ので見つけることができたが……知らなければとても気づくことはできなかっただろう。
先日アップしたノコメエダシャク類(左右非対称な蛾?)もなかなかみごとな化けっぷりだったが、アカエグリバはさらにその上をいっている。
色合いといい、葉脈っぽい模様といい、フチが欠けてよれた感じの枯れ葉そっくり。むしろ、これが蛾だとは思えないほどのつくりである。

翅のフチが虫食い痕のようにえぐれているので「エグリ(抉)バ(翅)」なのだろう。翅に同じような特徴を持つ「エグリバ」類は他にもいくつか存在する。
翅といえば「飛翔するための器官」というイメージがあるが、アカエグリバなどを見ていると「カムフラージュ用に発達した器官」という意味合いも大きいと感じる。
気温が下がってきて外温性(変温動物)の昆虫にとっては動きが鈍くなりがちなこの時期は、枯れ落ちた葉が増える時期でもある。天敵対応策としては、無理して(?)飛んで逃げようとするより、枯れ葉に化けてじっとしていた方が得策なのかもしれない。

アカエグリバを見た日にはニトベエダシャクという晩秋に出現する蛾もみかけた。


ニトベエダシャクの1匹は擬木の手すりの上で翅をふるわせていた。自動車やオートバイの暖機運転のようなものだろうか? 羽ばたき筋肉を動かすことで体を温め、活動(飛翔)に必要な体温を確保しようとしているようにも見える。
カメラを近づけると、これを嫌うように動き(歩き)だしたが、すぐには飛びたてないのかそのままアイドリング状態(?)で羽ばたき続けていた。なんだかプロペラを回しているもののなかなか離陸速度に達せず飛び立てずにいるヘリコプターのようにでもある。
そんな姿をデジカメで十数枚ほど撮ったとき、被写体はようやく飛び立って行った。
蛾の羽ばたきには「飛翔」の他に「体温上昇」のため──という役割りもあるのかもしれない(ミツバチは冬の間、巣の中でかたまり細かい羽ばたきで熱を起こすことで巣内の温度を30℃前後に保っているとか)。

余談だが、他にも「羽ばたき」の役割りはある。カイコガの成虫は飛ぶ事ができないのに♂は♀のニオイを察知すると羽ばたく。羽ばたくことでニオイ物質を含む空気を触覚にたぐり寄せるためである。我々が「ニオイを嗅ぐ」ときに空気を吸い込むのと同じ。カイコガと同じような行動(婚礼ダンス)をクロスジフユエダシャク(*)が行うのを観察したことがあった。

また先日は葉の裏にとまってじっとしているウラギンシジミをみていた。


このチョウは、夏には目が回りやしないかと思うほど激しく飛び回っているが気温が低くなると、こうしてじっとしている姿をみるようになる(成虫で越冬)。

暖機運転(?)するニトベエダシャクやじっと動かないウラギンシジミを見て、やはり寒くなって昆虫が飛翔するのは大変なのだろうと感じた。
このあと、さらに寒くなると出現するフユシャク(*)という蛾の仲間では、♀は飛ぶことをやめ翅が退化していたりする。

さて、アカエグリバにハナシを戻して……、
何枚か撮影しても動く気配がなかったので、指にとまらせて撮ろうとしてみたところ……さすがに飛んで逃げようとした。
しかし、飛翔というより落下に近い感じでらんかんの外側に降りて(落ちて)しまった。


もともと飛ぶのはあまり上手くないのか、それとも気温が低かったためか……?
アカエグリバの成虫出現時期は4月~11月らしいが、成虫は「飛翔」より「擬態」の能力で身を守っているのだろうと実感した。


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コメント

No title
数日前に長靴の中に1匹いて、あやうくそのまま履くところでした。「おいおいあぶないよ」と指を差し出し、指に乗っかってきたのち安全な場所に下ろしました。
だんだん夜に蛾を見かけなくなりました。みんな元気でどこかで冬眠してるんだろなあ。ナイス&いいね!
No title
ありがとうございます。
寒くなってきて、みかける昆虫の種類は少なくなってきましたね。
でもフユシャク(冬尺蛾)など、これから見られる蛾もいるので(こちら=東京の外れではすでに出始めています)、外へ出た時はそんな姿を探すのが密かな楽しみだったりします。
No title
こんにちは^^
今日はありがとうございました
間違いなく「アカエグリバ」ですね
ほんとに見事に枯れ葉でした
No title
アカエグリバの枯れ葉っぷりはホントに見事ですね。
コレが虫(蛾)だとわかると、たいていの人はビックリすると思います。
やはりインパクトが強いのでしょう。擬態名人の蛾は、しばしばブログにも取り上げられているようですね。

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