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左右非対称な蛾?

対称性を壊してカムフラージュ!?

雑木林沿いの遊歩道の手すり(擬木)に「やぶれかけた枯れ葉」がはりついている──と思ったら、蛾だった。


虫を探しながら歩くときは、手すりやフェンスにひっかかった落ち葉や小枝なども注意して見ている(擬態した虫がいないかとチェック)。
景色の中にかくれている昆虫を見つけるポイントは、つきだした脚や触覚だったりするが、「対称性」も大きなポイントだろう。
擬態がうまくても、昆虫のボディラインというのはたいてい左右対称だ。僕の虫探しのポイントの1つは視野の中で対称性のあるパターンを検出すること──といっていい。
今回は「対称性」が認められないのでスルーしかけたが……脚が見えていたので「えっ!?」と二度見して蛾だとわかった。腹を曲げて対称性を壊すことでカムフラージュ(隠蔽擬態)の精度を上げている蛾がいることに感心した。
【ヒメノコメエダシャク】かそれによく似た【オオノコメエダシャク】という蛾らしい。




これが蛾であった事を知って「そういえば、同じ形のモノを最近別の場所手で見て、枯れ葉だと判断してスルーしていた」と思い出した。道の反対側フェンスにとまっていた枯れ葉のようなものに目をとめ「蛾か?」と思ったものの、いびつに「非対称」であることを確認して「《葉に擬態した蛾》に似た葉か……」とスルーしていたのだ。
「あれは蛾だったのだ!」と認識を訂正。虫サーチ・モードの「対称性パータン検知」で「非対称はスルー」を一部訂正した。
するとその後、次々にこの蛾(ヒメノコメエダシャクorオオノコメエダシャク)が目につくようになった。


これまで見つからなかったのは「対称性パターン」で虫探しをしていたからだろう。
天敵の鳥なども同じように「対称性パターン」で餌虫探しをしていたのだとすると、「非対称」に見せることでその検知システムをのがれるという効果はあるだろうと実感した。




とまり方と腹の向き ※追記



「非対称」をサーチモードに入れてから10匹程ヒメノコメエダシャク(orオオノコメエダシャク)を見つけることができた。僕が見た範囲では、この蛾は大きく傾いでとまるのがスタンダードな姿勢のようだ。傾いでとまること自体、左右対称性を読み取りにくくする効果があるのかもしれない。腹はきまって低い翅側に曲げられていた。
「腹を曲げる」ことからバランスの関係で「傾いでとまる」姿勢が安定するのか、あるいは逆に「傾いでとまる」からバランスの安定する「腹を(下側へ)曲げる」という姿勢が生まれたのかはわからないが……とまり方と腹の向きには関係がありそうだ。
いずれにしても、この蛾の「とまり方と腹の向き」から「非対称」なフォルムが生まれ、それが鳥など天敵の「対称サーチ」(があったとするなら)から逃れる技として定着したのではないか……などと想像が展開した。

それにしても、蛾には擬態名人が多い。ということで……。

木片そっくりの蛾・ツマキシャチホコ

隠蔽擬態名人の蛾──つながりで、以前アップしたツマキシャチホコを再録。




木片そっくり【ツマキシャチホコ】より

最近みかけるケンモンミドリキリガ



11月に入ってみかけるようになった蛾。青系・緑系の蛾は美しいのが多い気がするが、このケンモンミドリキリガもキレイ。コケや地衣類で覆われた樹皮にとまっていれば、それなりのカムフラージュ効果があるのだろうが……。


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コメント

No title
ツマキシャチホコなど姿を知っていても、たまたま分かりやすい所に移動していたりしないと分かりませんネ!!
最近蛾を探しに行ってません・・・せめて玄関灯のランプを取り替えてみましょうか。。。
No title
確かに擬態名人の蛾に気づくのは、わかりやすい所にとまっているときですね。
きっとその何倍も気づかないでそばを素通りしているのだと思います。

今回、ヒメノコメエダシャク(orオオノコメエダシャク)を撮っていたとき、覗き込んできた人たちがいたので、蛾を撮っているのだと指差して示したのですが、それでもそこに蛾がいることが判らなかった人もいました(枯れ葉だと思ったらしい)。
虫の擬態には感心するばかりです。
No title
はじめまして!どの記事もスゴいです!!!お気に入り登録させてくださ、、しました。蛾はホント素晴らしいと私も同感してます。感謝♡
No title
お気に召せて光栄です。
蛾はけっこう嫌われがちな生きものですが、その一方で魅力を感じる人も少なくないハズと思っています。
とにかくバリエーションの豊富さには驚くばかりですね。この多様性も蛾の魅力の1つだと感じています。

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