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ヒメシロモンドクガの冬尺化!?


頭と尻の長い毛束と背中の歯ブラシ状の毛束がユニークなヒメシロモンドクガの終齢幼虫。
幼虫の容姿も面白いが、生態もちょっと興味深い。成虫は6月・8月・10~11月に出現するそうだが、秋に羽化したメスだけ翅が退化しているというのだ(※)。

成虫♀の翅が退化した蛾といえば、思い浮かぶのはフユシャク(*)と呼ばれるグループだ。
冬に成虫が出現するフユシャクもオスは普通のガと変わらず飛ぶことができるが、メスは翅が退化して飛ぶことができない。
フユシャクの場合、飛びまわるのに必要な活動体温(?)が得にくい低温の時期に(卵を持った)身重のメスが飛ぶのは大変にちがいない……それで飛ぶのはオスにまかせ、メスは翅を退化させたのだろうと僕は想像している。

ヒメシロモンドクガでは、初夏~夏に羽化したメスは飛ぶことができるのに、秋に出現するメスに限って翅が退化する──これは「フユシャク化現象」なのではないか……と考えたくなる。
気温が低くなる事で「フユシャク化」のスイッチが入るのではないだろうか?
同じ種類でありながら、出現時期によってメス成虫の姿が変わってしまうというのが不思議である。
初夏~夏に羽化するヒメシロモンドクガ♀も、低温下で飼育すれば翅が退化した個体を出現させることができるのだろうか?

「低温」が「フユシャク化(♀の翅が退化する現象)」のスイッチとなりうるのだろうか……などと想像をめぐらしながらヒメシロモンドクガ界隈を調べていたら、こんなドクガもいることを知った。

幼虫の姿がヒメシロモンドクガによく似たコシロモンドクガ。九州・南西諸島でみられる南方系の蛾だそうだが、この種の成虫♀も翅が退化しているというのだ。
南方系の種類で「フユシャク化現象」というのは、ちょっと違和感がある。
コシロモンドクガ成虫の発生時期を調べてみたがよく判らなかった。12月に西表島で撮影された成虫の画像があったが、西表島の平均気温は19.2℃だそうで、コシロモンドクガについては「低温」が原因で「フユシャク化(成虫♀の翅退化)」が起こるとは考えにくそうだ。

とすると……コシロモンドクガに近い(同じドクガ科の)ヒメシロモンドクガの翅退化も「低温」とは無関係なのだろうか?

蛾の仲間ではオオミノガ(成虫出現時期:6~7月・9~10月)などがやはり成虫♀に翅がない。翅が退化する原因にもいろいろあるのだろうが……なんとも不思議である。

*フユシャク:翅が退化した♀/翅でニオイを嗅ぐ♂

https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-180.html

※ヒメシロモンドクガ:翅が退化したメス
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-219.html

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コメント

No title
色々絞殺されてるんでうsね素晴らしいです。
コメントありがとうございます。アオクチブトカメムシももちろん考えました。でも結局ツノアオカメムシに決めました。私は単純にそっちの方が似ていると思っただけですが、アオクチブトカメムシと思われる理由をお伺いしたく来ました。
No title
昆虫は色々おもしろかったりフシギだったりするので、興味にまかせてあれこれ想像をめぐらせています。

カメムシの件ですが、ツノアオカメムシはもっと怒り肩というか、前胸の前方のライン(人で言えば肩の水平ライン)が直線に近く、それに比べアオクチブトカメムシはなで肩です。
また、ツノの先端もツノアオカメムシは角が2カ所あるのに対しアオクチブトカメムシは1つです。
僕はどちらの種類も何度か見ているので、画像を拝見してアオクチブトカメムシの方だと感じました。

僕のブログにもアオクチブトカメムシの成虫の画像があるので、よろしかったら参考に見比べてみてください。

魔人顔のカメムシ
http://blogs.yahoo.co.jp/ho4ta214/30264471.html
No title
ご教授ありがとうございまし。ツノアオカメムシの角が角2つあると言うところをあちこちのsy死んで確認してよく分かりました。
No title
確かにツノアオカメムシとアオクチブトカメムシは一見似ていますね。
張り出した肩のツノ&メタリックに輝く緑──どちらも美しいです。

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