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ラミーカミキリ@武蔵野

礼服姿のガチャピン!? 燕尾服のキョンシー!?



テレビ番組『探偵ナイトスクープ』(テレビ朝日系)で「礼服を着たガチャピン」と紹介されたこともあるという、ユニークなデザインが人気の(?)カミキリ。前胸背板の2つの紋がジャイアントパンダのくまどりに見えることから「パンダカミキリ」と呼ぶ人もいる。ドクロのように見えるという人もいるし、僕が初めて見た時は「燕尾服(えんびふく)姿のキョンシー」に見えた。ポケットチーフまで(なぜか両胸に)のぞかせていて、なかなかシャレている。

ラミーカミキリは体長1~2cmほど。成虫は5月~8月頃に見られる。
幕末から明治にかけて繊維を採るために輸入されたラミー(カラムシの栽培種)という植物についてきた外来種らしい。
少し前まで(?)分布は西日本限定だったようだが、温暖化の影響か近年生息域を北上させていて、20世紀末に東京の多摩地区でも確認されたという。

僕が初めてラミーカミキリを見たのは2005年、奥多摩の川沿いだった。僕にとっては「見たことがない憧れのカミキリ」だったので3匹(成虫)を持ち帰って飼育してみたりした。
生息域を拡大中というので、いつかは狭山丘陵や武蔵野でも見られるようになるかもしれないと思っていたが……そのラミーカミキリが、ついに(?)自宅近くにも侵出!?
先日、市街地を流れる野火止用水沿いのカラムシにラミーカミキリのものとおもわれる食痕を発見した!




成虫はカラムシ・ヤブマオ・ムクゲなどにつき、新しい茎をかじったり葉の裏から葉脈をかじったりする。
そのため(ラミーカミキリがいると)穂先がしおれていたり葉が白い裏側を見せていたりする。




2005年にプチ飼育した奥多摩産ラミーカミキリ

地元での再会を機に、2005年に飼育したときの記録をふり返って、簡単にまとめておくことにした。画像隅の数字は撮影年月日。


2005年8月3日に奥多摩にて採集した3匹(♂1匹・♀2匹)を小型のプラスチック飼育ケージ(幅:18cm/奥行:11cm/高さ:14cm)で飼育。


エサのカラムシは新鮮なものと毎日交換していた。成虫は葉の裏にとまって葉脈を、あるいは新しい茎を後食する。


そして……、




産卵痕とおぼしき箇所で茎を折ってみたところ──予想どおり茎の中に卵を発見。
傷だけつけられ卵がみつからなかった空家(?)もあったが、2個産みつけられている所もあった。一つの茎で数個の卵を確認。
後日、産卵行動を見ることができた。


この♀は8月21日(飼育18日目)前後、数日にわたって産卵していた。
茎に産みつけられた卵のその後は観察していないが、孵化した幼虫は茎を下へ食べ進み根に入って蛹化、成虫になって越冬するという。

採集したのがラミーカミキリの時期としては終盤だろうと思っていたので、それから意外に長生きしたが……白い部分がどんどんはげて黒くなっていった。
もようの白い部分(うすいブルーの個体もいる)は、黒地の上にコーティング(?)されたもの(微毛?)らしい。ラミーカミキリはよく飛ぶので、くり返し飛翔し容器の壁にぶつかったり床に落下して白い部分がはげおちていくようだ。


飼育を始めて1ヶ月半たった個体(↑)。特徴的な前胸背板の2つの紋はつながってしまった。こうなると「パンダ」ではなくミラクル☆スターミラクル☆キッドのゴーグルのよう!?

9月2日に死亡した♀の体表面をこすってみたところ。白色部がはげ落ち黒くなっていく。地の色が黒色だということがわかる。


【ラミーカミキリ飼育メモ】
・2005.08.03/奥多摩にて採集。♂1匹・♀2匹。
・2005.08.09/♀1匹が死亡(飼育6日目)。
・2005.08.21/残っていた♀がカラムシの茎に産卵したのを確認。
・2005.09.02/残っていた♀1匹が死亡(飼育30日目)。
・2005.09.20/最後まで残っていた♂が死亡(飼育開始から48日)。
ラミーカミキリ/オスとメスの違い
ラミーカミキリ&シラハタリンゴカミキリ

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コメント

No title
成虫で1~2㎝の小さいカミキリなんですね。
パッと見た瞬間「ドクロのようやな」と思いましたよ。

昆虫の種類は多すぎて覚えるのは大変でしょう。
それだけに楽しさもあることでしょうね。
No title
ドクロっぽくも見えますね、ラミーカミキリのデザイン。
メジャーな(?)シロスジカミキリやゴマダラカミキリなどに比べるとラミーカミキリは小さくてかわいいのですが、カミキリの中ではもっと小さい種類もけっこういたりします。
カミキリの仲間だけでも日本には800種~900種いるそうで、僕にはとても覚えられません。
とりあえず身近にいて目につく虫から興味を引くものを調べています。
昆虫は自然の多様性を感じさせてくれるので、おもしろいですね。
No title
こんにちは~~~(^^♪

お元気ですか^^

今回の「ラミーカミキリ」も面白いですね^^興味深く
拝見させて頂いています^^

星谷さんの観察振りには、脱帽させられます^^
素晴らしいですね^^専門家みたいですよ^^

生態まで、良く観察されていますね^^

子供の頃ですが・・・(^。^)
カミキリムシを捕まえた時には、本当に紙を切るのか、ノートの端切れや葉っぱで試した事がありました^^:

期待どうりに噛み切ってくれたので、大喜びしては幼友達ともりあがっていましたよ^^

ラミーカミキリの様に小さくは無かったと思います^^:
体長は5~6センチと大きく、やはり白黒の模様だった様な・・・??

ラミーカミキリは随分小さいですね^^この小ささで、燕尾服を着たキョンンシーに気付く人は凄いですね(^_-)-☆

昆虫って、面白いですね(* ´艸`)☆

イイね☆(非公開)
No title
虫をよく(というほどでもないのですが)観察するようになったのは、デジカメで撮るようになってからですね。
小さな虫も、画像に撮って大きな画面でみると色々発見があって面白いです。

僕も子供の頃はシロスジカミキリ(最近は少なくなりました)に葉を噛ませたりして遊んだことがありました。

減少しているシロスジカミキリをみつけ、これを切符切りに見立てて葉っぱの切符を切らせて遊んでいたら、過去の世界(シロスジカミキリ全盛の時代?)に迷い込んだ!?──というような短編童話を書いたのを思い出しました。
最近の人には「切符きり」もわからないでしょうね。
No title
さすがです!そしてありがとうございます。

世間ではキクスイカミキリやラミーカミキリが、新芽をかじり萎れさせるのは産卵の為。と言うことになっているようです。
しかし個人的には以前から、これはあくまでも食事であって、産卵は別に違いないと思っていました。
それを既に何年も前に確認していたなんて、感激してしまいました~(笑)
素晴らしい成果の公表ありがとうございます。
No title
生き物大好きさん、コメントありがとうございます。

> 世間ではキクスイカミキリやラミーカミキリが、新芽をかじり
> 萎れさせるのは産卵の為。と言うことになっているようです。

そうなんですか?
ラミーカミキリが後食するのはけっこう先端の部分ですよね。
僕が飼育していた時は、産卵はもう少し太い茎で行われていました。
もしかすると、産卵した場所は後に枯れるのかもしれませんが、画像でもおわかりいただけるように産卵時には茎は萎れているわけではありませんでした。

飼育してみると色んな発見があるものですね。
No title
ことしはラミーカミキリと
何度もであえるチャンスが
ありました(*^_^*)

たしかにカラムシの葉の上
で何度も見つかったので、
これをエサにしているので
すね。なるほど☆
No title
ラミーカミキリは出会うと嬉しい虫ですね。
他のカミキリとはひと味ちがうユニークなデザインがお気に入りです。

生息域を拡げているようですが、はじめて目にする人は(虫に興味が無い人でも)「!」と思うのではないでしょうか。
No title
タイタンビカスを購入し喜んでるとこの虫が発生しました。今はムクゲにも広がり、なんとケヤキまで食害されています。爆発的に増えますね。冬は-6度まで下がるのに強いですね
No title
> サダムフセインコさん

タイタンビカスというのは、ムクゲと同じアオイ科ですね。ケヤキまで食害するというのは初めての情報でビックリ。
WiKipedia情報によれば、生息域は冬の平均気温4℃ラインとともに拡大しているそうですが、-6℃まで下がることがあっても増えているとは……燕尾服キョンシー、おそるべしっ!

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