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謎の幼虫大群:ケバエ

※幼虫の実写画像があります。幼虫がニガテな方は要注意!

波打つ地面!? 不気味な幼虫の群れ

フェレットを飼っていた頃、その散歩中に出会った生きものは色々いたが、インパクトの強烈だった虫が2ついる。
一つはシャチホコガ幼虫(怪獣のような幼虫!?)、もう一つが今回改めて紹介するケバエ幼虫の大集団だ。いずれも予備知識を持っていなかったので、遭遇したときの不気味さといったら、「こんなおぞましいものが存在して良いものか!?」という感じだった。
そのときのことはフェレット漫画にもちょろっと描いている。




フェレット漫画:超魔術イタチ!?より。

怪しげな虫たちがうごめく下には死体でも埋まっているのではあるまいか──そんな想像が頭をよぎったほどだ。
じつは、この虫──ケバエという虫の幼虫で、腐植質を食うらしい──そう知ったのは後のことである。晩秋に集団が出現し、腐敗した植物質が堆積した場所では大発生することもあるという。

実写版 ケバエ幼虫



ということで、これが実写画像のケバエの群れ(規模としては序の口)。このようにかたまっており、地面に潜っているとすぐわきを通っても案外気づかない。棒切れでつついてみると、刺激を受けた幼虫がのたうち、その動きが周囲に連鎖的に広がっていく。その結果、予想以上に広範囲で地面が波打つようにうごめくことがあり、おぞましいことこのうえない。


よく見ると幼虫の尻には目玉のような紋がある。このためドジョウ顔に見えなくもない。画像の中には「餌をくわえているドジョウ顔(?)」が写っているが、これは尻の側なので実際は糞をしているところ。
見た目は気色悪い幼虫大集団だが、落ち葉や腐食質を食べて分解することで、生態系の中ではそれなりの大切な役割を果たしているのだろう。
ところでこの眼のように見えるこの一対の紋(?)は何だろう?
天敵の攻撃を急所の頭部からそらすためのダミー目玉模様のような効果があるのだろうか? あるいは集団で頭を隠して尻の偽顔で天敵を威嚇するような効果でもあるのだろうか? そう思ってみるとゴーゴンの蛇頭を連想しないでもないが……。
それとも単に何かの器官なのだろうか? 紋の役割がちょっと気になる。


幼虫の密度は不自然さを感じるくらい高い。きっと集団を作ることに何らかの意味があるのだろう。
もしケバエ幼虫が餌となり得るのなら、これだけの大量のタンパク源は昆虫食の鳥や動物の良いターゲットにされそうな気がする。だとすれば大集団を作って目立つことは生き残る上で不利なはずだ。
しかし実際に集団を作っているのだから、昆虫食の鳥や動物からすると「餌にならない」(マズイ?)のだろうか。「こいつは食えない」と認識された虫なら、むしろ集団を作っていれば避けられやすくなり、利点がありそうな気がするが……。

いずれにしても、人間から見た場合、大集団の気色の悪さは強烈である。
しかしながら、近くを通る人は意外に気がつかない。
ケバエ幼虫の群れのそばを何事も無く平和に行き過ぎようとする人を見ると、自分が受けたインパクトを他の人とも分かち合いたくなって、つい「ほれ、見てみれ!」と教えてみたくなる──そんな誘惑にグッと耐えることも少なくないのである。

ケバエの成虫





晩秋に幼虫集団が目につくケバエだが、春にはいっせいに成虫が出現する。発生時期にはフラフラとたよりない飛び方で飛翔する成虫がそこかしこで見られる。地面や手すりなどで画像のようにペアになっていたりする。
ペアになっていれば同じ種類の♂♀だとわかるが、別々に見るとまるで別の虫のようだ。♂の眼が発達しているのは繁殖行動で視覚が重要な役割をしているからだろう。
※ケバエ幼虫は11月に/成虫は4月に撮影したもの

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コメント

No title
伐採した木にはいろんな虫が産卵しに来ますね。
フィールドにあると、ついのぞいてしまいます。
タマムシやカミキリの姿があると「アタリ」という感じがします(笑)。
No title
衝撃画像ですね!
これってこいつの幼虫だったんだ・・・
北海道では初夏の頃に成虫が発生しますが、たくさん飛んでいますよ。
スズメとか他の物をせっせとつついていますが、こいつらには見向きもしませんでした。何かいやなんでしょうね。
No title
ぼくもケバエの成虫は以前から見ていましたが、幼虫大集団をみたときは結びつきませんでした。
成虫は発生時期にいっせいに婚姻飛行して目立ちますね。そんな様子からかアメリカでは「Love Bug(愛の虫)」「Honey Moon Fly(新婚旅行蝿)」なんて呼ばれているとか。

カメレオンを飼っていたとき、ケバエの成虫を与えてみたところ食べなかったのを覚えています。
やはり敬遠される要素があるのかもしれませんね。
No title
キモイものの集団は結構好きですが、これほどインパクトのあるものはまだ見たことがありません。私が見た中で一番ゾワッときたのは、シロヘリクチブトカメムシの幼虫が100ぐらい菜の花の茎で団子になっていたものです。事後報告ですが、ご挨拶もなく、勝手にリンクさせていただいています。
No title
カメムシも種類によっては集団をつくっていることがありますね。
この時期、桜の幹のくぼみなどにかたまっているヨコヅナサシガメの幼虫をみかけます。
ケバエ幼虫の大集団は、一時期場所によっては「踏まずに歩くのが困難なくらい」大量に発生していたことがあって、強烈に印象に残っています。
No title
こんにちは、虫に詳しいですね。
オナガグモでした。
ありがとうごさいます。
No title
詳しいというほどではないのですが、フェレットの散歩をしていたときに見る虫などを調べているうちに、色々虫のことも知るようになりました。
オナガグモはときどきナナフシの幼虫と間違われることがあるみたいですね。
No title
そうそう、(御茶ノ水/秋葉原)湯島聖堂、(御茶ノ水/秋葉原)の内の、とある木。
もう木が虫で見えなくなるくらい、地面にポタポタ落ちるくらい、ザワザワと音がするくらい集っているのは血の気が引きました。
桜の木にアメリカシロヒトリでもないし、ありゃ何だったか...。
No title
桜の木に大量発生した幼虫というと……モンクロシャチホコかも?
今年は僕もあちこちの桜でみました。歩道がモンクロシャチホコ幼虫の糞でいっぱいのところも……。
幼虫画像はありませんが、成虫の画像は↓にあります。

季節外れの桜:開花させた犯人は!?
http://blogs.yahoo.co.jp/ho4ta214/27867793.html
No title
桜さんも災難ですなぁ、アメリカシロヒトリにモンクロシャチホコとは。
#そんなわけでうちの桜も虫と落ち葉に辟易してバッサリ切ってしまったわけですが。

ちなみに現場は本郷通りを御茶ノ水公園前を左手に見て通り、外堀通りに歩道橋の降り口に向かわずに湯島聖堂内へ降りて湯島聖堂斯文会館の前に出る小道の途中にある大木なのですが...桜かどうかは不明です。
ただ、時期は夏だったような、とほい記憶。
No title
まだ虫好きになる前に見つけたときは「ザワーッ!」でしたが、
成虫を覚えるとそれほどでもなくなりますよね。
イモムシ・ケムシも精密絵画模様のような「蛾」になるんだから。
No title
虫を不気味に感じるのは「予期せず得体が知れないモノに遭遇してしまった」という理解不能さが不安につながるから──という部分もあるように思います。
シャチホコガ幼虫にしても、ケバエ幼虫大集団にしても、その正体を知ってからは感じ方も安定(?)した気がします。
シャチホコガの幼虫なんかは出会うとむしろラッキー感があったりして(笑)。

子供の頃、ひろったドングリからでてくる謎の幼虫が不気味でしたが、その成虫(シギゾウムシ)を知ってからは不気味さは解消されました。

そう考えると無知が不安につながっていることは、けっこうあるのかもしれませんね。
No title
はじめまして。

拙ブログへのコメント・ご教授、どうもありがとうございました。
間違った方向で調べる予定でしたので、本当に助かりましたし、すっきりもしました。

私が見た場所は、兵庫県の六甲山系で、イノシシが多い場所ですので、格好の餌になっちゃうのではとも思いました。
これで生き残れるのか、本当に不思議でもあります。

あらためて、ありがとうございました
No title
僕も初めてこの幼虫集団を見たとき調べてみたのですが、何の仲間かもわからず自力では正体にたどり着けませんでした。
昆虫フォーラムで教えていただいてようやくケバエの幼虫だと判明したわけですが、それが縁で昆虫フォーラムに出入りするようになり、昆虫への興味が広がったしだいです。

それにしてもケバエは知らずに始めて見ると、かなり強烈ですね。
No title
多分、この虫だと思います。
メチャクチャ気持ち悪かったです。

情報、有難う御座います。
No title
ケバエ幼虫の群れは予備知識なしに初めてでくわすと、かなり衝撃がありますね。
今年も何度か見かけていますが、そばを通っても気付かない人が意外に多かったりもするんですよね……。
僕は1度存在を知ってからは、毎年今くらいになるとあちこちで見かけるようになりました。
No title
やっとわかってよかった!凄かったですよ。家の隣の空き地。直径20㌢位の固まりが10こ以上、うごめく❗蠢く‼
最悪ホラーでしたね。熱湯で逝っていただきました。ケバエっていうんですね。判明して、この悪夢からも、サヨナラできそうです。
No title
ケバエは特に何の予備知識もなく遭遇するとビックリしますね。
今年もそんな季節になって、また最新記事でケバエ幼虫もとりあげてしまいました。
No title
先日来森の落ち葉の下で夥しい数の幼虫を発見!
気持ち悪い事この上なしでした。
ミルワームは小鳥の餌用に飼った事がありますが
こいつは触る気にもなりません。しかし凄い数が
あちらこちらに固まっています。驚きますね(>_<)
一体何の幼虫だろうとネット検索したらここに辿り
着きました。皆さん気付かずに散歩しているようです。
私は足場を確かめながら歩いています。
世の中にはいっぱい知らないことがありますね。
どなたかが鯉の餌にしていました。パクパク食べていました。
No title
> 剣の迷子さん

ケバエ幼虫の大集団──知らずに初めて見たときには衝撃が走りますね。その気持ち、よ~くわかります!
気づくと、もんのすご~くインパクトがある存在なんですが、意外に近くを歩きながら気がつかない人が多いんですよね。中には踏んで気づかない人もいる……。
そうして平和に行き過ぎる人を目にするとパニック必至の存在を教えてあげたい気持ちと葛藤するこの時期です(笑)。

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