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『花はなに色? 野上豊司児童文学作品集』


『花はなに色? 野上豊司児童文学作品集』
作:野上豊司/絵:葉 祥明/解説:星谷 仁/発行:玄竜舎 2011年8月18日
IBSN978-4-903179-03-2/定価:本体1300円+税

この本の作者・野上豊司さんは昔《児童文芸》の研究会で出会い同人誌時代を共に過ごしてきた仲間だ。52歳のときに大腸癌で余命1年と宣告され、53歳の若さで亡くなっている。
彼の死後、夫人が豊司さんの書き残した原稿を作品集としてまとめたのがこの本で、葉祥明さんが表紙カバーや本文挿絵を描かれている(*)。

*葉祥明オフィシャルブログ>掲載本の紹介
http://blog.yohshomei-netshop.com/?day=20111005

今でこそ、こうしてブログなどで自分の書いた文を自由に活字表記し多くの人が閲覧可能な場に公開できるが、僕らが《児童文芸》研究会に参加していた頃は、文芸作品は原稿用紙に手書きで文字を埋めていた時代。自分が書いた作品を活字にすること、読んでもらえる場に発表する事自体が大変だった(※)。またそれだけに出版は憧れでもあった。

そんな時代に書かれた作品が、こうして素敵な作品集に結実したのは当時の仲間としても嬉しい。
僕は《児童文芸》時代の仲間ということで、僭越ながら解説を書かせていただいている。
意識するしないにかかわらず、作品というのは作者が反映するものだ。生前の彼を偲び、その人柄と作品について思うところを綴らせていただいた。

同期の仲間がいなくなる……というのは、故郷が無くなってしまったような喪失感がある。
しかし、今はなき仲間が情熱をそそいで書いていた作品が、こうして確かな形で蘇ったことは喜ばしい事だ。
この本を開けば、当時の野上豊司さんを感じることができる。
どこか懐かしい葉祥明さんの絵によるステキな表紙は、開けば野上さんに再会できる心の扉──そんな気がする。


※Yahoo!ブログの可能性
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-126.html

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コメント

No title
白状すれば、私も高校時代からものを書くことが好きで、ガリ版印刷の同人誌、雑誌への投稿など経験しています。たとえマイナーな雑誌で誤植だらけであっても、自分の作品が活字化されれば、それだけでうれしかった。夢中だったあの時代とあの仲間たちが、懐かしいですね。
・・・「詩とメルヘン」に作品が掲載された友人とは、いまでも親交があります。
No title
そうでしたか。
ガリ版の同人誌を作ったことがある人なら、自分の書いたものが【活字になる】【雑誌に載る】【本になる】ことへの《憧れ》がいかほどのものか、わかっていただけるでしょう。
今ふり返ると「青春」というのは同人誌の頃だったのだろうという思いがします。

ちなみに僕が初めて同人誌に参加した時のきっかけは「詩とメルヘン」の読者投稿欄での同人誌のよびかけでした。
外部ブログですが↓
http://www.freeml.com/bl/5997720/99899/
No title
私は挿絵やイラスト、似顔絵などを描くのが子供の頃から大好きで
良く描いていました^^

活字にして出版なんて事はとても出来ませんでしたが…。。。。
一人息子が2~3歳の頃息子の為にと『手作りの絵本』を描いたことが有ります^^色画用紙に下絵を描き、水彩絵の具で色付けをし、さら
に描いた画用紙を補強の為にまわりに折り紙を貼り硬く仕上げ、4ページ位の絵本になったでしょうか…?
本といっても1箇所にパンチで穴を開け綴じただけのお粗末な絵本ですが…(苦笑)
内容は幼い子供の為ですので、当時の親子3人、家庭にあったポット、テレビなど、他に親戚の女の子など描いた記憶がありますね^^
今は何処かにしまい忘れて行方不明ですが、家の何処かに 隠れていると思いますので、探し出さなくては…^^
世界で一つの本ですので見つけないとね(^^)
今はほとんど絵は描かなくなりましたが、描きたいと感じたときだけですので2~3年に一度位の割合で孫に描いてやるくらいですね^^
いつも描かないから、イメージも湧かないし駄目ですね^^
No title
お子さんのための世界で1つだけの手作り絵本──いいですね。

読者対象が具体的に絞り込めていることで、作品のイメージも明確化しやすい──という効果(?)もあるかも。

描きたいと感じたときに描く──というのは、かえって自然で無理なく描けるかもしれませんね。

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