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時間の加速感

時間の加速感

いつの間にやら背後にしのびよるクリスマス。
ハタと気がつき「あれ!?、もうそんな時期かよ!?」とあたふたしている間に年が明けてしまう。
毎年そんなことのくり返し。
1年経つのが早い! 年々加速している!
それが正直な印象だ。

子供の頃は1日が長かった。夏休みがとてつもなく「たっぷり」な時間に思われた……それが最近ではどうだ! 1年などアッと言う間である。

これは僕に限らず多くの人が実感していることだろう。
この年を負うごとに強く感じる【時間の加速感】──原因として、次のような解釈が考えられる。

(1)単位時間/生存時間──生存時間に対する1年の割合が短くなるため
1年や1日の単位時間そのものが短くなっているハズはないのに、年々それが短く感じられるようになっていくのは、期間を測るその人の生存時間=分母が大きくなっているせいかもしれない。
例えば2歳の子供にとっての1年は人生の半分の長さに匹敵する。しかし40歳の人にとっては1/40でしかない。つまりその人がそれまで生きてきた総時間を基準に(分母にして)単位時間(1年でも1日でも)を測れば、その割合は年齢(分母)が増えるとともに小さくなっていくわけである。

(2)記憶力の劣化
あるいは、記憶のボリューム(?)なども関係しているかもしれない。
若い頃は体験する事がいちいち新鮮で記憶スペース(?)も充分にあるから記憶情報量は大きかった。しかし歳をとってくると細かい事まで覚えていられなくなり、同じ1年でも新たに記憶貯蔵庫に書き込まれる情報量が少なくなっている気がする。つまり記憶の忘却分が目減りして1年が短く(物足りなく?)なったと感じるのではないか。
記憶力の劣化により最近の「記憶情報量」自体が減少している上に、それを人生の「総記憶量」との割合で測れば、さらに「1年分に蓄えられる記憶の割合」は減少して感じられる──といったこともあるのかもしれない。

(3)代謝速度の低下
さらに、歳をとると代謝が低下する。これもいくらかは時間感覚に影響している気がしないでもない。
人が何を基準に時間の長さを測っているかといえば、つまるところ体内のどこかで行なわれている化学変化の速度だろう。
時間感覚を司る器官での化学変化が1進めば時間が1進んだと感じる──まあ、そういった仕組みなのだと思う。

子供の頃インフルエンザで高熱になったとき、時間が進むのがやけに遅く感じられたことがあった。これは代謝が活性化した事で化学変化が早く進み、そのぶん時間が多く経ったと錯覚していたのではないか──しかし実際にはそれほど時間は経っていないので「時間が経つのが遅く」感じられたのだろう。
これとは逆に代謝スピードが遅くなれば、実際の時間は思った以上に進むことになり、「時間が経つのが速く」感じられるはずである。
子供は新陳代謝が活発なため(それにともない時間感覚を司る器官の化学変化のスピードも速く)、相対的に時間が経つのがゆっくり感じる。
それに対し、歳寄りでは代謝は緩慢なため(それにともない時間感覚を司る器官の化学変化のスピードも遅なり)、相対的に時間が経つのが速く感じる。
そんな現象も、もしかすると絡んでいそうな気がする。


そして、ある時ふと思ったのが……これは科学的なハナシではなく、アイディア小説的次元の発想なのだが……。
(1)の「単位時間/生存時間」──「単位時間」は変わらないのに「分母=生存時間」が増大する事で、年々減少しているという解釈──これが実は「分子」の方は「単位時間」ではなく「残り時間」なのではないか?──というインスピレーション。
どんどん短くなる人生の残り時間。分母の増大だけでなく、分子そのものも減っているとすれば、この加速感も納得できる。

思いついたのは本を読んでいたとき。
本の読み始めは「まだまだ残りのページがたっぷりある」と感じるが、後半の「残りページの減り方」は早い。
同じスピードで読み進んでいるのにそう感じるのは「未読ページ/既読ページ」の割合の変化でみるためだろう。最初の頃は既読ページの割合の進み方はゆっくりだが、中盤を過ぎるとどんどん加速する感じがする。
この「未読ページ/既読ページ」の加速感が、昨今の感じている時間の加速感に重なり、「残り時間/生存時間」なのではないかと思い至ったしだい。

【時間の加速感】をことさらに感じるのは【残り時間】を潜在的に意識(?)しているからなのであろうか……。


*時はどんどん加速する

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コメント

No title
こんばんは。
各説ともに説得力がありますネ。
それぞれが絡み合って作用していることを考えれば、否定する材料が見つかりません。
諦めて「老」を背負うことにします。
No title
>>miyakogawaさん

やはり【時間の加速感】を実感されているのでしょうか。
大人になって「時間が経つのがずいぶん早くなったなぁ」と感じ始めていた頃、年輩の方から「これからもっと早く感じるようになる」と言われていたのですが……じっさいその通りでした。
他の人に聞いてもやはり同じような感覚を持っているようなので、なんでだろう──と考えてみたしだいです。

時間の経過が早く感じられるようになるのはしかたないとして、充実した時間がもてるかどうかが大事になってくるのでしょうね。

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