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アカスジキンカメムシは死ぬと輝きを失うが羽化殻は輝き続ける

01赤筋金亀虫16May
※【アカスジキンカメムシぷち実験で輝き復活】より⬆

アカスジキンカメムシの輝き
アカスジキンカメムシの羽化シーズンが始まったようだ。先日、トウカエデの根元をかこむツツジの葉の下にまだ新しい羽化殻(羽化したさいの抜け殻)が落ちているのを発見。その上に目をやると、ツツジの葉の上にアカスジキンカメムシの新成虫の姿があった。近くを探すと葉の上にたたずむ新成虫がもう1匹。その下にも羽化殻が落ちていた。アカスジキンカメムシは、羽化や脱皮のあとに、自分の抜け殻を落とすという奇妙な行動をとる(カメムシの奇行!?抜け殻落としプチまとめ)。
この昆虫は成虫が緑色の金属光沢を放ち、とても美しい。ただ、この輝きは生きているとき限定。死ぬと色褪せてしまい、輝きを保ったまま標本にするのが難しいらしい。標本になっても輝きを失わないタマムシとは違って、美しい姿を残せないというのは、なんとも残念な気がする。
ただ、意外なことに、水で濡らすと輝きは一時的に復活する。

02赤筋金亀虫変化1
03赤筋金亀虫変化2
※【アカスジキンカメムシぷち実験で輝き復活】より⬆
水を得て復活するとは、まるで、黄金バット!(古!) しかし、それもつかの間……乾くとすぐに色褪せてしまう。
04赤筋金亀虫の成虫幼虫
美しい成虫に比べると、羽化前の終齢幼虫(5齢)は一見、白黒で地味に見える(遠目には鳥糞っぽい?)。しかし、よく見ると、黒っぽい部分には光沢があって、これが羽化殻では日光を反射してメタリックにきらめいて見えたりする。
ここで〝日光を反射してきらめく羽化殻〟の画像を載せたいところだが……2年前カメラが壊れてから新調していないので、過去の画像から、なんとなく金属光沢感がわかるものを……。
05赤筋金亀虫羽化殻2
06赤筋金亀虫羽化殻背
07赤筋金亀虫羽化殻腹
ちなみに、金属光沢のある黒っぽい部分は硬く、半透明の部分はやわらかい組織でできている。同じステージの中で(次の脱皮や羽化までの間)、体はいくらか大きく成長するわけだが、広がるのは、この軟らかい部分である。
08赤筋金亀虫5齢比較

成虫は死ぬと輝きを失うが 抜け殻は輝き続ける
さて、先日きらめく羽化殻を目にして、ふと思った。成虫の輝きは死ぬと失われてしまうが、羽化殻の輝きはいつまで保たれるのだろうか? 意外に長い間、安定しているのではなかろうか?
拾ってから1ヶ月余りたって撮影した羽化殻⬇
09赤筋金亀虫羽化殻後
アカスジキンカメムシの羽化殻は《抜け殻落とし》を観察するさいに持ち帰ったものが残っている。先日みつけた羽化殻を持ち帰り、数年前に拾っておいた羽化殻と比べてみると、輝きは変わっていないようだった。
抜け殻の輝きは羽化殻に限らず、脱皮殻(羽化ではなく幼虫への脱皮)でも見られる。
10赤筋金亀虫脱皮殻A
11赤筋金亀虫脱皮殻B
12赤筋金亀虫脱皮殻C
撮影した脱皮殻は残っていないが、おそらく脱皮殻も羽化殻同様に輝きはキープされているのではないかと思う。
生体の方は死ぬと輝きを失ってしまうのに、抜け殻だけが輝き続けているというのは……何やら妙なおもむきを感じる。
〝主体となるものは終焉を迎え色褪せるが、副産的なものが意外に継続していく〟──といった意味合いの格言に使われてもいいような気がしないでもない。


カメムシの奇行!?抜け殻落としプチまとめ
アカスジキンカメムシぷち実験で輝き復活
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コメント

No title
ほんとですね、殻のほうは輝き続けるんですね。
そういう「副産物は継続する」みたいなことって、いろいろあったような気がしてきます。

羽化殻、脱皮殻、共に、口の針と触角を前に倒してきちんとしまっているように見えますね。
脱ぎやすさなのか、他の意味があるのか、少し気になってしまいました。
Re: No title
抜け殻は、そのときの姿勢が残るので面白いですね。
羽化や脱皮では頭部が後頭部の方から引き抜かれるので、うつむいた形になるようです。触角や口吻も、うつむいた姿勢から抵抗をなく引き抜くために(引き抜く角度に対してまっすぐになるように)こんな形になるみたいです。
頭部では左右に出っ張った複眼が抜きにくそうですが、抜きやすくするために、殻の複眼が左右にパカッと開いているのもおもしろいですね。

昆虫の格言では「ノミの夫婦」なんてのがありますが、もっと色々あってもいいのにと思うことがあります。
「腐っても鯛」と同様の意味で「死んでもタマムシ」とか……この応用で(?)、落ちぶれてしまったら見向きもされなくなるという意味で「死んだらキンカメムシ」とか……。
アカスジキンカメムシ
へ~面白いですね!写真ではよく見てますが、実際にはまだアカスジキンカメムシを見たことがないです。
脱皮殻は残る輝きが残る透明部分は薄くてのびるなど、興味深いですが、死んだ成体は輝きが失われてしまうのに、湿り気を与えると輝きが復活するという点が一番面白いなと思いました。
Re: アカスジキンカメムシ
アカスジキンカメムシは普段高いところにいるのか、見かけなくなると少なくなりますが、今くらいの時期になると羽化前の終齢幼虫や羽化したての新成虫が(低い植込みでも)目につくようになります。僕がよく見る場所ではトウカエデで発生し越冬明け個体がトウカエデ周辺の植込みで羽化しているのではないかと思っています。
濡らすと輝きが復活するという話はなんとなく知っていたのですが、試してみたところ予想を超えた復元ぶりに驚かされました。

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