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古本屋にて(ショートショート)

原稿用紙7枚半ほどのショートショート。

01古本屋にてA
02古本屋にてB
03古本屋にてC
04古本屋にてD改
05古本屋にてE改
06古本屋にてF
07古本屋にてG
08古本屋にてH

昔はあちこちにあった書店が激減したことは【絶滅危惧!?消えゆく本屋と雑木林】で嘆いた通り。近所に大きな書店が無くなったことで、在庫が豊富な古書店ブックオフを時々のぞきに行っている。
10年程前、邦画『文学賞殺人事件 大いなる助走』の原作が読んでみたくなり、『大いなる助走』(筒井康隆・作/文春文庫)を入手したのもブックオフだった。
09大いなる助走古本
購入した文庫本には、切り抜かれた新聞記事が2枚挟まっていた。いずれも平成18年(2006年)10月30日付けの産経新聞で、1つは「ベストセラー再会」というコラムで『大いなる助走』についての書評(桑原聡)。もう1つは「曽野綾子の透明な歳月の光」というコラムで『大いなる助走』の内容に絡む内容が含まれていた。切り抜きにはボールペンによると思われる小さな字で新聞紙名や日付が書き込まれ、文章の一部には黄色いマーカーできれいに線が引かれていた。本の状態はとてもよく、本を大事に管理する人の蔵書だったことがうかがえた。
買った古本に前の持ち主の痕跡が残されていたことに「古本のドラマ」を感じて、古本もちょっと面白い思った。
僕にはこの本が「読み捨てられて売りに出されたもの」とは思えず、きっと几帳面に本を管理していた持ち主が亡くなったことで処分された蔵書の1冊だったのではないか……などと想像した。
そんなところから、この話が思い浮かんだ。いってみれば古本屋に現れた幽霊の話である。しかし、《古本屋に怪しげな客がやってくる→幽霊だった》という展開はありきたりで面白味がないし、怪しげな客が幽霊だったというオチも予想できてしまう。
他愛もない着想ではあったが、これを「古本のもつ怪しさ」という方向に読者の意識を誘導することで、オチ──「霊的な存在は主人公の方だった」という意外性を成立させることはできるのではないかと考え、まとめてみた。



絶滅危惧!?消えゆく本屋と雑木林
久しぶりの『文学賞殺人事件 大いなる助走』
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コメント

久しく古本屋に行ってないなぁ
 オチを読んでから慌てて冒頭に戻りました。ギャーッ、1行目に伏線が仕込んであるーぅ! 気が付かなかった、悔しー!www
 それはそれとして、「もらわれいてった」になってます。
Re: 久しく古本屋に行ってないなぁ
着想自体は大したものではありませんが、一応まとめてみました。
校正ミスの指摘、ありがとうございます。何度か読み返して投稿しているんですが、頭の中にある文章で読んでしまうんでしょうね……けっこう見逃しがちです……。
さっそくなおしておきました。

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