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2017年04月の記事 (1/1)

ぷち地蔵なアカシマサシガメ

ぷち地蔵ちっくなアカシマサシガメ



黒&赤があざやかなアカシマサシガメは見かけると撮ってしまうお気に入り昆虫の1つ。美しい配色も魅力だが、なんといっても《お地蔵さんを彷彿とさせる空目チックなルックス》が振るっている。


長いまつげを伏せて手を合わせるお地蔵さんに見える。カメムシの仲間には背中の模様が「顔」に見えるものも少なくないが、「顔」だけにとどまらず、「全身」がそれらしく見える完成度の高い(?)空目昆虫はアッパレ感が高い。


このアカシマサシガメは壁にとまっていた。カメラを近づけるとどんどん歩いて逃げる……。首をひねってこちらをうかがうようすに「表情」を感じる。


見返りサシガメ!?──カメムシ特有の針のような口吻がのぞいている。サシガメの仲間は捕食性で、この口吻を獲物に刺して体液を吸う。アカシマサシガメはもっぱらヤスデを餌にしているらしい。


撮りづらいので葉に乗せて撮影。カメムシの仲間なので左右の翅を重ね合わせているが、これがちょうどお地蔵さんの衿元のように見える。


光沢がある体に光が反射し《お地蔵さんの微笑む口元》のように見えたりもする。


葉をつまんだ指へとのぼってきたアカシマサシガメ。体長は12~15mmほど。
小さな小さな赤いお地蔵さん。


というわけで、今回空目の補助線(誘導イメージ)に使ったお地蔵さんのイラストはゴミの不法投棄を戒める立札に描かれていたもの↓。


アカシマサシガメは「赤いお地蔵さん」に見えるわけだが……お地蔵さんといえば、よく赤い頭巾や赤いよだれかけが付けられて(奉納されて)いる。どうして「赤」なのか、その意味については諸説あるようだが……いずれにしても「お地蔵さん」と「赤」にはつながりがありそうだ。そうしたことを考えると「赤いお地蔵さん」であるコトにも何か深い意味が込められているのではあるまいか……なんて妄想がかき立てられる?
黒と赤の取り合わせはインパクトがある配色だ。《警告色》としての意味もあるのかもしれない。余談だが、昔自作したインディーズヒーロー・ミラクル☆スターも黒地に赤(と銀)の取り合わせを採用していた。


あっぱれな全身空目虫

空目チックな姿に感心してやまないアカシマサシガメだが、「顔」だけにとどまらず「全身」が空目できるポイントの高い虫としては他に《タキシード姿のキョンシー》ことラミーカミキリや、(昆虫ではないがクモの)《ヒゲづらのオッサン》風なビジョオニグモなどがある。


※↑【ラミーカミキリ/オスとメスの違い】よりラミーカミキリ


※↑【ヒゲづらの王様!?人面蜘蛛】よりビジョオニグモ


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ヨコヤマトラカミキリ&トウキョウトラカミキリ他

今シーズンもでてきたヨコヤマトラカミキリ



狭山丘陵では4月後半~5月前半に目にするヨコヤマトラカミキリ。今シーズンも発生を確認したということで。




背中の中央(上翅基部)がえんじ色で白いハの字模様が目をひく。ちょっとユニークな味わいのあるカミキリ。


背中中央のえんじ色はムネアカオオアリの配色に似ている。白いハの字模様はアリの腰のくびれを演出しているような気がしないでもない。ちなみにこのトレードマーク(?)=ハの字模様はキアイを入れれば(?)「ヨコヤマトラ」と読むことができる!?(*【ヨコヤマトラカミキリの模様】参照)。
こうした特徴的な模様は上翅表面に生えた細かい毛で描かれている。


ヨコヤマトラカミキリの体長は7~10mmほど。


擬木で今シーズン初のヨコヤマトラカミキリを見た後、ガードパイプの上に2匹目のヨコヤマトラカミキリを発見↓。


この個体は動き回ってなかなか撮らせてもらえず……移動しようとすると落下して見失うが……しばらく待っていると落ちていた小枝を登ってきた。




トウキョウトラカミキリ



今シーズン、何度か見ているトウキョウトラカミキリ。背中には「T」模様──「TokyoTora」の頭文字を背負っている(*)。




擬木の個体↑とは別に、ガードパイプにとまっているトウキョウトラカミキリも見つけるが……動き回ってろくに撮れないうちに落下。これも待っていると葉の上に登ってきた↓。


葉の上で何度も翅をたたみ直し、つくろっていた。


擬木上のカミキリ

ギボッチ(擬木ウォッチ)で見つけた他のカミキリも──。




シラケトラカミキリを見ると(「シラケトラ」→「しらけ鳥」の連想で)小松政夫を思い浮かべてしまうのは、僕だけであろうか?(【ど根性ぬけがら~シラケトラの唄など】)


桜が開花した頃から目にしているヨツボシチビヒラタカミキリ↑。


極小カミキリ(体長3~5mmほど)のヒシカミキリ↑。


ずんぐり体型のゴマフカミキリ↑は体長10~16mmほど。


ナカジロサビカミキリ↑は体長8~10mmほど。
カミキリに限らず色々な昆虫が出てきた。


ルビーなチョッキリ&ブラックホール紋象虫他

赤い宝石!?ファウストハマキチョッキリ



白いガードパイプの上に赤く輝く小さな昆虫がいた。そのキラキラ感でこの周辺で何度か見たことがあるファウストハマキチョッキリだとすぐに判った。葉を巻いて揺籃(ようらん)を作るオトシブミ(オトシブミ科)に近い仲間(チョッキリゾウムシ科)。生態も面白そうだが、なんといっても目をひくのがメタリックに輝く前胸背や上翅の鮮やかな《赤》──これが光の加減で濃い紫に見えたりもする。
とてもキレイなのでカメラを向けたくなるが、なかなか希望通りのショットを撮らせてくれない……。


葉の上に移動させて、なんとかピントが追いつきかけるが↑……まだ甘い。
ようやくピントがあってきた──と思ったらこの↓直後に飛び去ってしまった。


メタル・レッドの前胸や上翅が、光のあたり具合で色合いに変化があるのがわかる。今回は木陰で撮ってみたが、陽があたる場所で撮った去年の画像も再掲載──【ベニモンアオリンガ&そっくり芽鱗ほか】より↓


光沢昆虫の実際の美しさを画像にするのは難しい……。

背中にブラックホールをしょった極小ゾウムシ!?



擬木の上に見慣れない極小ゾウムシがいた。あまり小さな虫はどうせうまく撮れないのでスルーしがちだが、面白い模様のものは頑張って撮ってみたくなる。この極小ゾウムシも小さいながら模様にユニークさを感じた。特に目につくのが前胸背~上翅にかけての黒っぽい紋──暗黒の穴でも開いているかのようにも見える……ブラックホール紋の極小ゾウムシ!?


帰宅後調べてみるとクロホシタマクモゾウムシというらしい。


卵形のボディーラインもちょっと面白い。体長は3mm前後。


擬木のカミキリ



ヨツボシチビヒラタカミキリにしては大きめの個体↑。小さい個体では白い紋が薄く、大きな個体ほど明瞭になる傾向があるように思う。カメラを近づけると触角を起こし(前方に向け)動き出した。


擬木にはヒトオビアラゲカミキリも出ていた。




ヨツボシチビヒラタカミキリやヒトオビアラゲカミキリに比べると、ぐっと大きなカミキリの姿も──。




キマダラミヤマカミキリにはファウストハマキチョッキリのような金属光沢はないが……意外なことに、これも光の加減や見る角度によって色合い(濃淡)や模様の形が変わって見える。同じ個体↓。


同個体ながら、この画像↑では上翅左右の模様は非対称に見える。上翅には細かい毛が密に生えているが、この毛の向きが一様ではなく部位によって違うため、芝の順目と逆目のように明暗に差ができ模様の濃淡が生まれる(*)。上翅の毛の向きのバラツキはほぼ左右対称でも、光が射す角度や見る角度によって模様(濃淡)が非対称に見えることも多い(*)。


キクスイカミキリ・ヒシカミキリ他

ウルトラマンを連想してしまうキクスイカミキリ





今年もキクスイカミキリが出てきた。ヨモギが伸びてくる頃に見かける体長は6~9mmほどのカミキリ。目をひくのがスマートな黒いボディーに赤く映えるワンポイント──この前胸背にある赤いポイントは活動エネルギーが残り少なくなると点滅する──というのは冗談だが……僕にはウルトラマンのカラータイマーのように見えてしかたがない。




小さなカミキリだが、カミキリちっくなフォルム、シンプルなデザイン&配色には洗練された美しさを感じる。

極小カミキリ・ヒシカミキリ



擬木の上には、さらにぐっと小さなヒシカミキリがいた。体長3~5mmほど。ちょっと見ると、サイズ的にもフォルム的にも小さなアリのような感じ。


体型があまりカミキリっぽくない気がするのは、上翅の基部が狭い「なで肩」だからだろう。マイマイカブリのように「なで肩」の甲虫類には飛べないものが少なくないらしい(後翅や飛翔筋が退化した体型?)。このヒシカミキリも後翅が退化しているそうだが、そういえば僕もこのカミキリが飛翔するところや翅を広げたシーンは見た記憶が無い。
なで肩体型で、このデザイン──上翅に茶色い部分があるが、白線で区切られていて、これがアリの胸っぽく見えなくもない。大きさ的にも小型のアリに見えがちだが、見慣れてくると、パッと見でヒシカミキリだと気づく。というのも、この触角の形がアリっぽくなく、また他の極小カミキリとも違った感じに見えるからだ。


漫画こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)の両さん(両津勘吉)の眉型というかカモメ型というか──ちょっとユニークな触角の形だと思う。


以前はカミキリというと、(子どもの頃に馴染みのあった)シロスジカミキリやゴマダラカミキリなどのイメージで、大きさもそれを標準のように思っていた。虫見を初めて小さなカミキリがずいぶん多いことに驚き、シロスジカミキリやゴマダラカミキリがむしろ大型の部類だったのだと認識を改めた。そんなカミキリの中でもヒシカミキリはかなり小さい部類だろう。

ついでに、毎春、トウキョウトラカミキリに少し遅れて現れるトゲヒゲトラカミキリが、今シーズンも出てきたということで。


セアカツノカメムシの臭腺開口部(開孔部)など



ギボッチ(擬木ウォッチ)で見つけた越冬開けと思われるセアカツノカメムシ成虫♀。右前脚が欠けており、見つけた時は擬木支柱の側面に半ば仰向く姿勢でひっかかっていたので、最初は死んでいるのかと思った。しかし背面を見るために取り上げると、わずかに触角が動く……まさに「虫の息」だった。
見つけた時の状態は、こんな↓。


ちょうど腹面の臭腺開口部(開孔部)が見えていたのでクローズアップで↓。


カメムシの悪臭(中にはフルーティーな香りのものもある)は臭腺開口部(開孔部)から発せられるが、その器官は中脚付け根と後脚付け根の近く──後胸にあるのが判る。
おもしろいことにカメムシの臭腺開口部(開孔部)は、幼虫時代には腹の背面にある。成虫になると腹の背面は翅で覆われてしまうので、やむなく(?)腹面に移動するのだろう。だったら、最初から(幼虫時代から)後胸腹面にあってもよさそうな気がするが……幼虫時代に腹の背面にあるのにも何か理由があるのかもしれない。

カメムシは成虫で越冬するものが多いようだが、幼虫で越冬するものもいる。アカスジキンカメムシもその1つ。終齢幼虫が葉の上に出ていた。5月には新成虫が見られるようになるだろう。



狭山丘陵のぎりぎり埼玉側の鉄柵の上にはヨツボシヒラタシデムシも出てきた。


シデムシ(埋葬虫)というと動物の死骸に集まる地上性昆虫のイメージがあったのだが、ヨツボシヒラタシデムシは樹上性だそうで、擬木の上でも蛾の幼虫などを捕食しているのを見かけることがある。山地に多い種類だそうだが、狭山丘陵ではちょくちょく目にする。
交尾のさいにオスがメスの触角を噛んで引っ張るという、ちょっとフシギな行動をとる(*)。


4月のウバタマムシなど

4月のウバタマムシ@松



久しぶりに松ウォッチをしてみると、枝にウバタマムシがとまっていた。前胸背から上翅に隆起した筋状の模様が走るシブイ味わいがある大きめ(24~40mm)のタマムシ。


幼虫はマツの枯木に穿孔し成虫はマツ類の葉や樹皮を食うという。昆虫は見られる時期が限られているものが多いが、ウバタマムシ(成虫)に関しては1月から12月まで全ての月で確認している(*)。
同個体の別アングル画像↓。


この個体は↑右上翅の先端がわずかに曲がっていた(羽化時に伸びきらなかったのか?)。
近くのマツで枝先に2匹目のウバタマムシを見つけた↓。


2匹目のウバタマムシを撮っていると、その上の枝にも3匹目がいるのに気がついた↓。


この3匹目を撮っているとき、2匹目が止まっていた枝を揺らしてしまい、2匹目が落下。せっかくなので(?)拾い上げて撮影↓。


色彩の派手さではヤマトタマムシに劣るが、ヤマトタマムシの上翅が薄くきゃしゃな感じがするのに対しウバタマムシの上翅は隆起のあるしっかりした作りで、質感的にはウバタマムシの方が高級感が漂っているようにも思う。
手に乗せたウバタマムシはこのあと上翅をパカッと開くとブォ~ンと飛び去った。十字架を思わせる飛行フォルムと翅音はヤマトタマムシとそっくり。
ウバタマムシの上翅を縦に走る隆起模様は翅の強度を高める構造なのだろうと想像するが、木目を浮き上がらせる技術をほどこした工芸品を思わせる。擬木にも隆起した木目模様を模したものがあるが、ウバタマムシを見るとこうした擬木が思い浮かぶ。また隆起木目調の擬木を見ると、ウバタマムシを連想してしまう。


ヤニサシガメ幼虫



松ウォッチで目につくものといえば──ヤニサシガメ。ウバタマムシが見つかったマツでは、ヤニサシガメの幼虫もあちこちで見られた。捕食性のカメムシながら、マツ類に依存しているという。


マツ周辺の擬木の上でも見られるヤニサシガメ幼虫↑。背中にゴミがついているが、ヤニサシガメの体はベタベタしている。このベタベタ物質については分泌物だとする説とマツヤニを塗りつけたものだという説があって、それを確かめるべく飼育してみたが、疑問はスッキリ解消できなかった……(*)。


擬木上でヨコバイの幼虫を捕食していたヤニサシガメの幼虫↑。
こちら↓は蛾の幼虫を捕食。


この個体は丸々と太っているが、幼虫で越冬したヤニサシガメは5月頃に羽化する。

片牙のクチブトゾウムシ



ところで、このところ口吻の短いゾウムシを見つけると牙付きクチブトゾウムシではないかと(期待して)口元をのぞき込んでいるが、ハズレ続き──新成虫の初期限定盤の牙(脱落性牙状大顎付属突起)はすでに失われたものばかり……と思っていたら──↓。




というわけで、片方だけ牙が残っているクチブトゾウムシがいた。


動き回るので希望のショットが撮れなかったが……これはカシワクチブトゾウムシだろうか? 以前、マツトビゾウムシでも片牙を見ているが、短吻類の脱落性牙状大顎付属突起は必ずしも両方同時に落ちるものではないようだ。


トウキョウトラカミキリ:禿げると黒化?

純正感のあるトウキョウトラカミキリ@東京



狭山丘陵では3月の終わりから5月の初めにかけて見かけるトラカミキリ。カミキリの仲間としては珍しく標準和名に「東京」とついているが、トウキョウトラカミキリの背中には「TokyoTora」の頭文字「T」をかたどった模様(錨模様)が入っている。頭文字をトレードマークに背負ったカミキリ──ということで、そのトレードマークを使った表記で↓。


特に東京に多いというわけでもさなそうだが、なぜゆえに「東京」なのか?──素人的にはそんな疑問が浮かばないでもないが(基産地がたまたま東京だったのだろうか?)……いずれにしても標準和名に「東京」がついているのだから、東京産が由緒正しい感じがしてしまう。「東京産トウキョウトラカミキリ」は純正っぽい感じがするけれど、「埼玉産トウキョウトラカミキリ」というと、なんだか「オーストラリア産神戸牛」みたいで、ちょっとばったもん臭い感じがしなくもない?(あくまでもイメージ)
このトウキョウトラカミキリを親しみを込めて呼ぶなら「東京のトラさん」。「東京のトラさん」といえば渥美清演ずる、東京は葛飾柴又の「フーテンの寅」が思い浮かぶ。トウキョウトラカミキリの上翅には2つの点があり、これを「ひい(1)ふう(2)みい(3)」の数え方で「フーテン(2点)」と読めば「フーテンのトラ(カミキリ)」と呼べなくもない。
また、上翅の模様は逆さして「フーテン(2点)」を眉に見立てれば「笑みを浮かべた人面」にも見える──という特典(?)もついている。


──というネタ豊富な(?)模様は黒っぽい上翅の表面に生えた白っぽい微毛の有無によって描かれている。昨年4月の画像から↓。




(※↑昨シーズンの【TokyoToraカミキリの模様】より再掲載)
上翅(黒地)表面の白い微毛が濃い(密度が高い)個体ほど模様のコントラストは際立つ。

消失した「T」マーク・禿げると黒化!?



埼玉県側でみつけたトウキョウトラカミキリ↑──背中がやけに黒っぽい……よく見ると、トレードマークの「T」模様周辺が黒くつぶれていた↓。


拡大してみると、本来あるはずの領域で白い微毛が無いところがある。


上翅の形成段階でこの部分の微毛が作られなかったのか、あるいは羽化の際に微毛が抜け殻側に貼り付くなどして剥離してしまったのか? それとも羽化後にスレて禿げてしまったのか……デザイン塗装の不備は純正(東京産)ではなく、埼玉県側で見つけたばったもんだからであろうか?──というのはもちろんジョーク。東京都側でも以前「T」マークが消失したトウキョウトラカミキリを見たことがあった↓。


(※↑【東京のトウキョウトラカミキリ】より再掲載)
この個体も「T」模様周辺が黒くつぶれている。この部分は禿げやすいのだろうか? こちらの方が微毛の脱落領域が広く人面模様の目から口まできれいに消失している──かつてのメキシコの覆面レスラー・暗黒仮面エル・レオン・ティニブラス(ティニエブラス)を思い浮かべてしまうのは僕だけであろうか?

アカスジキンカメムシは死んで潤いが失われると黒くなるようだが(*)、トウキョウトラカミキリは微毛が抜けると黒くなる。全部抜けたオールハゲが黒化型になるのだろうか?


フトハサミツノカメムシの歯状突起他

フトハサミツノカメムシの歯状突起





擬木にとまっていたのはフトハサミツノカメムシのオスだった。『日本原色カメムシ図鑑』(安永智秀・他/全国農村教育協会)には《ツノカメムシ類のなかでは非常に少ない種である》と記されている。本来《鮮やかな緑色》の体が若干黄色っぽく見えるのは越冬明け個体だからだろう。フトハサミツノカメムシは昨年11月にも見ている(*)。


ハサミツノカメムシやヒメハサミツノカメムシ・セアカツノカメムシなどと同様、オスの腹端(生殖節)には一対のハサミ状突起があるが、フトハサミツノカメムシでは太く短い。オスのハサミ状突起の形状の違いは種類を識別する手がかりになる。
このハサミ状突起の役割りについて、ネット上には《ハサミツノカメムシやヒメハサミツノカメムシ・セアカツノカメムシなどの♂のハサミは交尾の際にメスを挟む(逃げないようにつかむ)ことに使われる》というような情報もあるが、交尾のシーンを観察したところ、そうは見えなかった(*)。そもそもハサミ状突起に運動機能はあるのだろうか?(僕には疑問) フチには毛が密集しているが、これが表面積を増やすための構造なのだとすれば感覚器官もしくはフェロモンを発散するような器官?……なんて可能性も思い浮かんだりするが本当のところは僕には判らない。


フトハサミツノカメムシの特徴について、『日本原色カメムシ図鑑』には《前胸背の後側縁に顕著な歯状突起があるので、雌でも近似種との識別は容易である》と記されている。よく見ると、たしかに牙のようなユニークなでっぱりがある。


トウキョウトラカミキリ@ぎりぎり埼玉県



ということで、トウキョウトラカミキリも出ていた。標準和名に「東京」とついているが、今回見つけたのはギリギリ埼玉県側。ガードパイプ支柱の反射板の上にとまっていたのだが……近づくと飛び去ってしまった。
やはり近くの同じようなところにとまっていた別個体↓。


小さめのトウキョウトラカミキリで模様の明暗がちょっと薄め。


トウキョウトラカミキリの模様は黒地の上翅表面に生えた白っぽい微毛の有無によって描かれていて、大きな個体では微毛も多く、模様もクッキリ見えがちな気がする(*)。
やはりギリギリ埼玉県側の鉄柵にとまっていたヨツボシチビヒラタカミキリ↓。




ヨツボシチビヒラタカミキリは東京都側でも複数見られた。


桜の花が咲く頃に出現するするので、例によって桜を入れて撮ってみたのだが、ちょっと判りにくくなってしまった……。


牙付きクチブトゾウムシ&ヨツボシチビヒラタカミキリ

牙付きクチブトゾウムシ

鉄柵の支柱てっぺんにクチブトゾウムシがとまっていた。短吻類のゾウムシは羽化したときには大顎に牙状の付属突起がついているそうな。土中の蛹室から地上へ出るさいに使われるとされ、地上にでるとほどなく脱落してしまうという。そんな新成虫発生初期限定の《牙(状付属突起)》がついていないかと口元をのぞきこんでみると……。


リッパな《牙》がついていた。カシワクチブトゾウムシではないかと思うのだが(コカシワクチブトゾウムシという似た種類もいる)、自信が無いのでクチブトゾウムシ(の仲間)としておく。いずれにしても草食性のゾウムシが肉食性を思わせるような牙をつけている姿はなんともフシギな感じがする。




これまで何度か見たマツトビゾウムシ↓では《牙》が不自然に大きく交差していたが、今回みつけたカシワクチブトゾウムシ(もしくはコカシワクチブトゾウムシ)では、ほどよい感じで(?)設置されていた。


比較用に【牙付きマツトビゾウムシ】から再掲載↑。
今回みつけた牙付きカシワクチブトゾウムシ(もしくはコカシワクチブトゾウムシ)↓。


おもしろいので撮り続けてしまう。




ちょっと判りづらい画像になってしまったが……上から見たところ↓。




体長は5mmほど。恒例の1円硬貨との比較↓。


《牙》が脱落した通常姿はこんな↓。


桜の花とヨツボシチビヒラタカミキリ

毎年サクラが開花する頃に出現するヨツボシチビヒラタカミキリが擬木の上に出ていた。ちょっとわかりにくくなってしまったが……画面左上に開花した桜を入れて。




名前の通り、黒いボディ(上翅)に白い4つの星(模様)が特徴。


ヨツボシチビヒラタカミキリの体長は3.5~6.0mmほど。



「咲き誇る 桜を見ずに 擬木見る」 ギボッチャー(擬木ウォッチャー)心の川柳

ぷち天牛:ヘリグロチビコブカミキリ他

4月のヘリグロチビコブカミキリ



4月に入ったので、桜が咲く頃に現れるヨツボシチビヒラタカミキリが、そろそろ出ているのではないかと思い、ギボッチ(擬木ウォッチ)にでかけてみた(2013年~2016年は3月中に確認している)。都心より遅れて開花する狭山丘陵の桜はまだ咲き始め。ヨツボシチビヒラタカミキリは見つからなかったが、かわりに(?)ヘリグロチビコブカミキリが見つかった。これまでヘリグロチビコブカミキリを擬木や欄干などで見かけるのは、もっぱら冬(3月まで)だったので、ちょっと意外……4月に入ってから見たのはこれが初めてだ。
今回、ヘリグロチビコブカミキリを見つけた時の状況↓。


ヘリグロチビコブカミキリは体長4mmほどのプチカミキリ。小さい上に上翅の白い部分が《背中でたたまれた膜質の翅》っぽくも見え、遠目には極小蜂あるいはユスリカでも止まっているのかのように見えてしまう──擬木のふちにとまっていても、ちょっとそれがカミキリだとは気づきにくい。


この虫は(も)カメラを近づけると動きだし、撮るのに苦労することが多い。しかし、今回は接写しようとすると触角をたたんで(体に沿わせて)静止モードに入ったので、チャンスとばかりに撮りまくる(が、イマイチ画像を量産……)。


背中(上翅)には肩甲骨を思わせる隆起がある。肩甲骨状隆起といえばハイイロヤハズカミキリが思い浮かぶが、こうした隆起は上翅の強度を増すような構造的意味でもあるのだうか。


背中(上翅)の白っぽく見える部分は密生した微毛で、見る角度によって(キマダラミヤマカミキリほどではないが)明るさやその領域が変化する。この白い部分がパッと見は膜質の翅っぽく、遠目には極小蜂やユスリカのようにも見えてしまう。


触角をたたんだ静止モードでいることに油断していたところ、突然ポロッと落下──1度は見失ってしまうが、地面の上で動き出したところを幸いにも見つけることができた。葉に乗せて撮影再開するも、今度は触角を広げて活動モードに入ってしまい、なかなか思うように撮らせてくれない……。


触角を広げ、前に向けている時はよく動く。


こんな状況↑が続き、冒頭の1枚が撮れたしだい。
ヘリグロチビコブカミキリは前胸の両側面には棘状の突起があるが、体自体が小さく黒いこともあって画像では前脚と重なってわかりづらくなりがち。その突起が見えるアングルから……。


このあとはじっとしていないので撮影を終了。静止モードの時に撮っていた、恒例の1円硬貨との大きさ比較↓。


擬木上の昆虫



短吻類のゾウムシがいたので、先日の牙付きマツトビゾウムシのように脱落性牙状大顎付属突起をつけていないかチェック。キバはすでに脱落していた。カシワクチブトゾウムシだろうと思って撮っていたのだが、帰宅後確かめるとコカシワクチブトゾウムシというよく似た種類もいるらしい。僕には違いがよくわからないので、とりあえずクチブトゾウムシの仲間ということにしておく。


擬木の上でちょくちょく見かけるクロオビカサハラハムシ↓。これも4mmほど。


擬木の上に、ちょっとカラフルなハチがいた↓。


「どうせ飛んで逃げるだろうな……」とダメ元でカメラを近づけると……撮れた。ツヤヒラタハバチというキイチゴ類をホストとするハバチのようだ。



エアポケット幻想


ぼうっとしていると、弛緩した脳味噌にとりとめもないイメージが展開することがある。幻想的妄想というか妄想的幻想というか……ふとした意識の空白地帯(エアポケット)に浮かび上がる着想・ひらめき・インスピレーションのようなもの。こうしたイメージを「エアポケット幻想」と呼んでみようかと思う。
意図せず湧きあがる他愛もない思いつきはすぐに忘れてしまいがち。ブログに記したものもあるのだけれど、投稿時の書庫・カテゴリーもバラバラだったりして、時間が経つと、何をどんなエントリーに記したのか、にわかに思い出せなくなっていたりする。
ということで、エアポケット幻想ネタ──幻想・ホラー系からちょっとしたジョークまで、あまり役に立ちそうも無い着想が含まれた記事を、まとめておくページを作ってみようかと思い立った。
とりあえず、思いつくところからピックアップ……投稿順にはなっていない。

エアポケット幻想 ~メニュー~

キリギリス幻想
フォト怪奇譚『樹に宿る眼』
巻貝が描く《幻の地図》
白い虹の幻想!?日暈を映すカミキリ
細胞分裂を思わせるチョウ!?
雨でも傘は濡らさない
標本箱がコワイ!?~虫の知らせ
民話風フユシャクなぜ話
民話風なぜ話:マツトビゾウムシとヤニサシガメ~ウバタマムシ
クモがコミミズクを捕食!?~エナガの恩返し
猫バスの幼生 ※トビモンオオエダシャクの創作異聞
謎の美少女仮面伝説!?@ホソバシャチホコ幼虫
怪獣!?ドラゴン!?!UMAじゃない実在生物
眠れる森の長老!?ミミズク幼虫
ぷち地蔵アカシマサシガメQuiz
バルタン星人に勝つには
冬来たりなば貼るトウガラシ
重力エスカレーター
つれづれに夢の話
空耳ならぬ空目アワー
擬態と空目・聞き做しと空耳
空耳くしゃみ「Head Action!」
どんでん寓話『川渡り』
秘薬・毛生え薬
寓話的ヤスマツトビナナフシのオス
シンデレラには嘘がある!?~ガラスの靴よりふさわしいもの
マツトビゾウムシのシンデレラ
実録『怪喜!笑い袋爺』

※創作作品として記したものは↓
読み切り童話・短編 メニュー


※このページは主だった記事のタイトルをまとめたTOPページ【チャンネルF+】の★エッセイ・雑記★の下に「☆エアポケット幻想」としてリンクしておく。