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2015年06月の記事 (1/1)

虹色の輝き!アカガネサルハムシ

メタリックな虹色の輝き!アカガネサルハムシ



虹色の輝きをはなつアカガネサルハムシ。メタリックな色彩は光の加減や見る角度で《玉虫色》に変化し、実物の美しさを画像に納めるのは難しい。これまで何度も撮っているのが、そのつど不満が残り、次にみつけるとやはり撮ってしまう。


アカガネサルハムシの色彩はタマムシ(*)同様《構造色》とよばれる表面の微細構造がうみだす光学的な発色現象。日光が空気中の水滴に屈折・反射してできる虹と似ているが、アカガネサルハムシの上翅の色の並びは(虹と違って)波長の長さの順というわけではない。
《構造色》をもつことで有名なヤマトタマムシ↓。


縦に走る帯が紫に見えたり赤にみえたり、地の緑色も金や銀に輝いて見えたりする本家(?)玉虫色。角度によって色合いが違って見える事から「立場によって色々に解釈できるあいまいな表現」の例えとして《玉虫色》が使われることも多い。


アカガネサルハムシも色あいが変わってみえる構造色だが、ヤマトタマムシが緑色を基調としているのに対し、アカガネサルハムシでは赤が目立つ。
ヤマトタマムシの金属光沢には、虫を捕食する鳥などをよせつけない効果があるという(僕がみたところ、カラスには狙われ食われているもよう)。今の時期、田んぼには鳥よけの光るテープが張られていて、風でよじれキラキラ輝く光景が見られるが、あの「鳥よけ」と同じ効果があるのだろう。ヤマトタマムシ(体長:30~41mm)とはだいぶ大きさに差があるが、アカガネサルハムシ(体長:5.5~7.5mm)の金属光沢にも同じ意味があるのかもしれない。
食草のひとつ・ノブドウの葉の上にいたアカガネサルハムシ↓






先月、別の場所で撮影した個体↓。前胸が赤みをおびて見える。


光学的な発色であるため、光のかげんや見る角度で色合いが変化するのにくわえて、光沢のある体には明るい空や周囲の景色が写り込むので、撮る場所によっても色合いが違ってくる。


実際にはアカガネサルハムシの動きによって刻々と変わる色合いの変化で輝きを感じが、静止画像にすると1枚ではその「変化」が実感できない。そこで似たような画像ながら、複数枚並べて見え方の微妙な違いを記録しておきたくなる……というしだい。


《虹色》と《玉虫色》

アカガネサルハムシのような構造色の色彩を、僕は《虹色》とか《玉虫色》と表現している。光学的な発色現象であるという意味では《虹色》も《玉虫色》も同じ。
ただ、ちょっと不思議なのが、《玉虫色》が「ハッキリ特定できないあいまいな色」という意味で使われているのに、《虹色》といえば「7色」ときっちり認識(特定)されがちなことだ。
虹は空気中の水滴に日光が屈折・反射するさいに光の波長による屈折角度の違いから「ズレ」が生じて色分かれして見えるわけだが、7つの色(波長)にきっちり分かれるわけではない。色の変化は連続的で、色数はどこで色を区切るかによって変わる。色数の定義は「何色に見えるか」という認知の問題ということになる。
日本では「7色」という認識が一般的だが、「7色」を提唱したのはニュートンだったらしい。「7」が神聖な数と考えられていたことからそれに合わせて基本色を7色としたのだとか。虹の色数の捉え方は国によっても違うそうだ。
──ということで、虹の色もやっぱり《玉虫色》なのだ。

ところで、《虹》については「吉兆」だとする見方と、不吉なもの──「惨事の前触れ」のような捉え方があるらしい。同じ現象を見ながら全くちがう解釈が並立するとは──「《玉虫色》だけに」といえばも「まさに」という感じがしないでも無い。
さて、それでは、どうして《虹》が「惨事の前触れ」なのだろう──と考えて、すぐに答がわかった。
【「にじ(虹)」のあとに来るものは、「さんじ(惨事)」だから】
──というのは、もちろんジョークである。

夏の虫が続々…

気がつけば6月も残りわずか……カブトムシやクワガタ、ヤマトタマムシもでてきて、ニイニイゼミが鳴き、キリギリスが(田んぼのカエルのような)大合唱するようになった……季節が夏に移り変わって行くのを感じる。
そして夏のカミキリというイメージがあるトラフカミキリも出ていた。


スタイルはハチとかけはなれているのに、なぜかパッと見がスズメバチ・アシナガバチ方面に見えてしまう、独特の存在感があるトラフカミキリ(*)。和名の「トラフ」は「虎斑」なのだろう。トラフといえば……今シーズン初のトラフカミキリを確認した日、トラフシジミの夏型も目にしていた。たまたま近くのアカメガシワの花にとまっていたのでとりあえず撮ってみた↓。


【追記】梅雨のアカガネサルハムシ

7月に入り梅雨らしい天候が続いているが(7/5現在)、光沢昆虫は撮るにはかえって良いかも?──と思い、雨のあいまにアカガネサルハムシ・ポイントをのぞいてみた。前回撮影したノブドウの近くのササの葉の上にアカガネサルハムシがでていたのでその画像を追加。






昆虫を撮るには明るい方がブレたりボケたりしにくいので良いのだが、光沢昆虫を撮るのはむしろ曇りがちのときの方がメタルカラーがキレイに撮れる気がする。曇りで気温が低めの方が、葉の上に出ている虫の動きもにぶりがちな気もする(狙いやすくなる)し……意外に、梅雨は光沢昆虫の撮影には向いているのかもしれない?


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アカスジカメムシ:臭いはどこから?

アカスジカメムシのユニークなデザイン





赤地に黒のみごとなストライプ──サッカーの強豪チーム・ACミランのユニフォームを思わせるアカスジカメムシ。コンサドーレ札幌のユニフォームにも似ているが、個人的にはACミラン亀虫と呼んでいる。
このカメムシはユニークなデザインなので「こういうカメムシがいる」ということは知識として知っていたが、実際に初めて目にしたときはやはり驚いた。初めて見るのにすでに知っている──なんだか有名人にでもあったような妙な感慨(?)があったものだ。そんなアカスジカメムシを今年もヤブジラミで見ることができたので撮ってみた。
何度見てもやはりこのデザインとカラーリングには感心する。よくもまぁ、こんな「まるでヒトが描いたかのようなストライプ」が実現したものだと思う。赤と黒の派手な取り合わせは「くさいニオイを出すカメムシ」であることを示す《警告色》としての意味合いを持つのだろう……しかし昆虫食の天敵に対する《警告》という意味だけなら、なにもこんなにキレイな縦縞ストライプである必要はなかったのではないか。他のカメムシは、もっと自然な(?)デザインで充分に目立っている。
ストライプ模様も横縞ストライプ──帯状の模様ならば、さほど不思議は感じない。昆虫は腹などの節を見れば帯状だから、この節にそって色が配置されれば横縞ストライプになる。
もちろん体幹にそって縦縞模様が入った昆虫だっているが、普通はボディラインに沿って──体のフチにそって縦縞はカーブしているものだろう。


赤と黒の配色のカメムシはいるし(ナガメ↑)、体幹にそってラインが走る縦縞模様(平行にはならない)の昆虫もいる(ヤマトタマムシ↑)。しかし、アカスジカメムシの「体のラインにそわずに平行」な模様はひとあじ変わっていて不思議を感じる。
例にあげたヤマトタマムシの場合、縦縞模様は上翅に入っているが、アカスジカメムシの場合では大きく発達した小楯板(しょうじゅんばん)に入っている。これが平行縦縞ストライプを実現させた要因の1つになっているのだろうか?

アカスジカメムシとアカスジキンカメムシ

初めてアカスジカメムシを見たとき、アカスジキンカメムシと似ていると感じた。


一見してわかるように模様は全く違うのだが……カメムシにしては体が分厚つくボリューム感があって、発達した大きな小楯板(しょうじゅんばん)が背中をおおっている点で似ていると感じたのだろう。
ちなみに小楯板を甲虫類のニイジマチビカミキリと比較すると、その発達具合がよくわかる↓。


ところで、《赤地に黒の縦縞ストライプ》のアカスジカメムシだが……背面から見ただけでは、これが本当に《赤地に黒》なのか、それとも《黒地に赤》なのか判断しにくい。脚が黒いのだから《黒地に赤》なのではないかと考える人もいるかもしれない。そもそも和名からして「クロスジ」ではなく「アカスジ」だし。しかしながら、腹面を見るとまだら模様で《赤地に黒》であることがわかる。


アカスジカメムシと驚きの100円昆虫図鑑

アカスジキンカメムシの話もでたところで……アカスジカメムシといえば、かつて百円均一ショップのダイソーで買った100円の昆虫図鑑を思い出す。


図鑑というと「高い」印象が強い。ところが100円で買える昆虫図鑑があった!?──店内でこれを見つけた時はとても驚いた。紹介されていた昆虫は全104種──「図鑑」と呼ぶにはいささか寂しいラインナップではあったが……オールカラーで百円は素晴らしい!──そう思って購入してみた。
ところが、有名どころの【アカスジカメムシ】の項目を見てビックリ! 掲載されていた写真は、なんとアカスジキンカメムシだった。さらに日本の国蝶と紹介されていた【オオムラサキ】の項目では、チョウの翅先が欠けていて、図鑑に載せるには残念なクオリティ……というか、それ以前に、これも写真は別の種類だった。


【オオムラサキ】と紹介されていたチョウは、ツマムラサキマダラだろうか──元々は国内には分布しない迷蝶だったそうだが近年になって沖縄地方に定着したとか。そんなチョウと国蝶オオムラサキを「昆虫図鑑」が間違えてはイカンだろう……。
他にも色々間違いがあったらしい(虫屋さんが14種ほど間違いを見つけたなんて話もあった)。いったい誰が監修したのか──と奥付を探すが、著者やカメラマン・監修の記載がない。発行年月日も記されていないという怪しげなものだった。
普通の昆虫図鑑は高い。欲しくても買えない子が、この百円昆虫図鑑なら買える──と購入したケースは決して少なくなかっただろう。百円の定価は膨大な数を売りさばくことによって実現する……そうしたことを考えると、大量に消費されたと思われるこの百円昆虫図鑑は罪が深いと思う。
100円の定価を実現するのが大変だということはわかる。だから掲載した種類が少ないのは仕方なかったかもしれない……しかし情報を売る商品の情報そのものに間違いがあっては困る。また【図鑑】であるのに監修などの責任者が明記されていないというのも不可解だ。
この百円昆虫図鑑を愛読し【アカスジカメムシ】とはアカスジキンカメムシのことだと誤認し、日本の国蝶の姿を間違って覚えてしまった子がどれだけいるだろう……アカスジカメムシを見ると、ついそんなことを思ってしまう。

悪臭を発しない!?というウワサ

間違いと言えば、ネット上にはアカスジカメムシやアカスジキンカメムシが悪臭を発しないという説(?)があるようだ。YAHOO!知恵袋にも、こんな質問とベストアンサーが記されていた↓。
Q:『〇〇カメムシ』という名前の付くものは全て悪臭を放つのですか?
匂いを出さないカメムシもいるのかな?と少し疑問に思いました。

A:もちろんにおいを出さないものもいます!!
たとえば、アカスジキンカメムシという、とてもきれいなものは、においをだしません。
悪臭かどうか──感じ方には個人差があるだろうが、アカスジキンカメムシもアカスジカメムシも、いわゆるカメムシ臭を発する。両種のニオイは僕も実際に経験している。
以前飼っていたフェレットがアカスジキンカメムシ幼虫の背中をふみつけて肉球が臭くなったなんてこともあって、このエピソードは(フェレット漫画)にも描いている。
カメムシ(成虫)が胸(腹面)からニオイを発するという事は子どもの頃に読んだ本で知っていたが、幼虫は背面に臭腺開口部があると知ったのはだいぶ後になってからだった。

カメムシはニオイをどこから出すのか?

カメムシの臭腺開口部は、成虫では腹面に1対・幼虫では背面に3対あるらしい──ということは、なんとなく知っていたが、実際にニオイが出てくる部分を見たことはなかった。ということで、今さらながら臭腺開口部なるものを確かめてみようと思って、アカスジカメムシ成虫の腹面をのぞいてみた。


カメムシの悪臭は臭腺から分泌される液だというが、成虫では胸(中脚の付け根ふきん)に臭腺開口部が一対あって、その周辺には分泌された液をすみやかに気化させる《蒸発域》というのがあるらしい。




まず目についたのがヒダ状の溝──このスリットの脚の付け根側(画像の上側)に《臭腺開口部》があるのだろうか?──撮影している時はそう思ったのだが、撮った画像を見ていて、白矢印で記した部分に孔があることに気がついた。その周辺は「脳のしわ」を思わせる細かいヒダが密集しており、他の部分とは表面の構造が違う──ヒダの毛細管現象でニオイ液を拡散させ表面積を広げることで気化を早める構造にみえなくもない!? これが《蒸発域》ならば、白矢印の孔が《臭腺開口部》であると考えると、孔から分泌された液がすみやかに「脳しわ状のヒダ」で拡散し気化するというのは納得できる。
後日あたらためて別の個体をしらべてみたが、やはり白矢印で示した部分に孔がある。これがアカスジカメムシ成虫の《臭腺開口部》っぽい。




──という解釈をしてみたのたが当っているだろうか? とりあえず撮影中に問題の「カメムシ臭」は再確認できた。強烈というほどではないけれど、《アカスジカメムシもやはりニオイを発する》。

カメムシの《臭腺開口部》が気になり、クサギカメムシ成虫でも腹面をチェックしてみた。






こちらは「これだろう」というのがすぐに判った。スリットの根元(脚の付け根に近い側)に穴がある──これが《臭腺開口部》なのだろう。このときも撮影中にカメムシ臭を体感。
そして撮影後のクサギカメムシ(この直後に飛翔)と、つまんでいた指に残されたシミ↓




このあと近くの水道で水洗いをしたが、シミは落ちずカメムシ臭もしばらく残っていた。

次にカメムシ幼虫の背面に3対あるという《臭腺開口部》を確かめてみたくなったが、被写体が小さいとわかりづらいだろう。大きなカメムシ幼虫は……と考えてまず思い浮かんだのがアカスジキンカメムシだった。


過去に撮った画像を振り返って、あわよくば《臭腺開口部》が写っていないか探してみたが、判らず……。が、少し前に羽化後の抜け殻を撮っていたことを思い出した(【ルリカミキリとアカスジキンカメムシ】)。終齢幼虫の抜け殻ということになるが……その画像をチェックすると「それっぽい」のがかすかに写っているような気がするものがみつかった↓。


矢印で示したところが《臭腺開口部》らしき穴の痕跡。じつはこの抜け殻は撮影し直すことがあったときに備えて回収していた。それをひっぱりだして別アングルから右背面を接写。3対(6カ所)あるはずの《臭腺開口部》の右側の3つを撮ってみた。


画像ではちょっと判りにくいが……これが幼虫の《臭腺開口部》だろう。
ついでに……キレイだったので、抜け殻の腹面の画像も改めて撮ってみた↓。


幼虫時代に白かった部分が半透明になっていて、黒っぽかった部分は暗い緑色に鈍く輝いている。触角は青紫で、複眼もそのままの形で残っているのがおもしろい。針のような口──口針とその鞘もちゃんと残っていた。

というわけで、《カメムシ臭は、成虫は腹面から・幼虫は背面から放たれる》ということは納得できた。


初めて見るカミキリ

まだまだいる初めて見る普通種

僕が歩く虫見エリアはだいたい決まっている。その時々によって、いくらかコースは変わるが、おなじみの場所を10年ほど散策している。地域限定だから見られる昆虫の種類もあるていど限られてくる。それでも初めて見る種類は後を断たない。いわゆる普通種でも見たことがない昆虫は多いし、生息していそうなのに・あるいは生息しているはずなのに未だに遭遇してない普通種も少なくないようだ。同じ場所を10年歩いていても、まだまだ新たな出会いがある──ということで、最近みた「初めてのカミキリ」などを……。

シャープなデザインのトガリバアカネトラカミキリ



トガリバアカネトラカミキリも先日初めて目にした種類。このカミキリに関しては他の方のブログなどで画像では見たことはあって、カッコ良いデザインのカミキリだと思っていた。上翅に何層も帯模様が入っているが、そのフチの形がなかなかイカしていて、ミラクル☆スターのクラッシャー(口もと)のデザインと、ちょっと似ていたりする。


トガリバアカネトラカミキリは珍しい種類ではないのだろうが、なぜかこれまで出会う機会に恵まれなかった。今回は数枚撮ったところで飛び去られてしまい、もう少し良い条件で撮りたかったという思いはあるが……とりあえず撮れたので良しとしよう。

棘・バカ・見切り!?…ではなく、トゲバカミキリ





トガリバアカネトラカミキリを初めて見た同じ日にみつけたトゲバカミキリ──これも初めて見るカミキリだった。上翅にトゲ状のでっぱりがあるのが名前の由来(「棘翅」)らしいが……それが見当たらない!? 別の種類なのだろうかとも迷ったが、トゲがない個体もいるそうなので、おそらくトゲバカミキリだろう思う。ただ、カミキリは種類が多く、似たものも少なくないので同定には自信がない……。
ところで、昆虫の名前には区切りが判りづらく、ややこしいものがある。そんな種名は文字列を目にした瞬間、見知ったワードに分解して解釈されがちだ。「トゲバカミキリ」の文字列を見た瞬間「トゲバ」ではなく「トゲ」で区切りたくなってしまうのは人情ではなかろうか? 棘のあるバカは見切る!?──意味深な名前に見えてしまう!?

ウロをウロウロ?ベニバハナカミキリ



これは少し前──5月の末に撮った画像。葉の上にとまっている姿を見たときは、ヒメアカハナカミキリあたりかと思ったが……ちょっと違う。調べてみると広葉樹の樹洞に生息するというベニバハナカミキリっぽい。発生場所(樹洞)を確認できたら、まとめて記事にしようと思っていたのだが……付近に候補のウロはいくつかみつかったものの、簡単にのぞける位置ではなかったため確かめることができず、そのままになっていた。

マルモンサビカミキリ…のつもり



白い虹の幻想!?日暈を映すカミキリ】の記事で紹介したカミキリ。5月にクワの粗朶で何匹か見つけたが、これもはじめて見る種類だった。カミキリはファンも多く、希少種でも(だと?)人気があるものは画像検索で色々ヒットするようだが……普通種で地味なものは人気が無いせいか?(数多く生息している割に)投稿画像が少ない気がしないでもない。手元の図鑑とネット検索情報から「マルモンサビカミキリ」ではないかと判断したが……これもあまり自信が無い。これまで見たことがない種類であることは確かなのだが。

シラオビゴマフケシカミキリ







マルモンサビカミキリとおぼしきカミキリを見つけた場所へ先日行ってみたのだが、マルモンサビカミキリは見つからず、かわりに(?)いたのがこのカミキリ。これも初めて見るカミキリだった。帰宅後調べてみるとシラオビゴマフケシカミキリという種類のようだ。もう少し和名を簡潔にできないものかと思ってしまう。

擬木上のガロアケシカミキリ





「○○ケシカミキリ」つながりで、今年も見られたガロアケシカミキリ。去年はじめて見た極小カミキリだ(※【ニイジマトラカミキリの《一手間くわえたデザイン感》他】)。
1円硬貨がテカってしまったが、大きさ比較の画像↓。


ニイジマチビカミキリ@枯れた桑の枝





極小カミキリつながりで……いるとつい撮ってしまうニイジマチビカミキリの6月の画像。これも体長は3.5~5mmほど。

ラミーカミキリ@狭山丘陵



つい撮ってしまいたくなるカミキリといえば──タキシード姿のキョンシーこと(?)ラミーカミキリ。この個体は狭山丘陵のエノキの葉にとまっていた。細い道を隔てた民家にムクゲが植えられていたので、そこで発生していたのだろう。市街地ではカラムシやムクゲでみつかる。名前のラミーは繊維を採るために導入された植物(カラムシの変種)のことだそうで、これについて幕末から明治にかけて侵入してきた外来種らしい。このあたりで見られるようになったのは比較的最近のことだ。マイフィールドで初めて見たのは2012年(【ラミーカミキリ@武蔵野】)で、それ以降毎年確認しているが、お気に入りの昆虫。
次のカミキリ↓も「はじめて」ではないが、お気に入りということで。

お気に入りということ…シラホシカミキリ



体長8~13mmほどのシックなデザインのカミキリ。上翅の茶色~こげ茶色のグラデーションが美しい。黒っぽい上翅の基部に赤み(茶系)が入るカミキリは色々いるが(トガリバアカネトラカミキリもその1つ)、きれいなグラデーションになっている種類は少ないのではないか? 葉にとまっているところは、ちょっとハチっぽくも見えるが、上翅のグラデーションが透けた翅を重ねてたたむハチに似せる効果があるような気がしないでもない。ハチのようによく飛ぶので見かけてもなかなかじっくり撮らせてもらえないことが多い。上の個体(右触角の先端がわずかに欠けていた)もこのあと飛翔し、何度か追いかけて撮っているうちに別の個体(触角の欠けがない細身の個体)と入れ替わっていた↓。


スリムなこちら↑がオスで、右触角先端が欠けていた方がメスだろうか?


ウバタマムシ



カミキリではないが……冒頭のトガリバアカネトラカミキリ・トゲバカミキリを見た同じ日にみつけたウバタマムシ。東京都と車道を1つ隔てたギリギリ埼玉県側の歩道に落ちていた。この画像では警戒して触角を隠しているが、両触角とも欠損はなかった。この界隈で出会う甲虫類の中では大物(ガロアケシカミキリの1円玉比較画像と比べると顕著)。ウバタマムシはちょくちょく見かけ、1月~12月まで、すべての月で成虫をみている──僕にしてみれば、ここで紹介した初めて見るカミキリよりも普通種という感覚。一口に《普通種》といっても、出会いの頻度は地域によってかなりかたよりがあるのだろう。ちなみに、このウバタマムシをみつけた日には今年初のヤマトタマムシも見かけ(OKショットを撮る前に飛び去られてしまった)、またアオマダラタマムシも確認している。

動画再生の不具合を修正

動画再生の不具合を修正

僕のブログ記事の中にはYouTube動画を埋め込んだものがある。投稿した当時はもちろん、きちんと再生されることを確かめていたわけだが、少し前に過去の記事の動画を再生しようとしたところ、エラーメッセージが表示されることに気がついた。YouTube動画を埋め込んだ他の記事をチェックしてみると、どれも同じ不具合が発生していた。
以前は問題なく見ることができた動画がいつから再生できなくなっていたのかは不明。それまで見られていたのになぜ突然エラー扱いになったのが不可解だ。

とりあえず、Yahoo! JAPANカスタマーサービスへ問い合わせのメールを出していたのだが、4日程経って解答があった。
エラーの原因は動画のパラメータ指定に間違いがあったからで、以前再生できたのは間違いが自動補正されていたからというような内容だった。
何もいじっていないのに、どうして突然自動補正されなくなったのか、その点はよくわからなかったが……記事の中に埋め込んだパラメータ指定の「間違いと指摘された部分」を修正すると再生できるようになった。

ということで、動画を埋め込んだ記事を掘り起こして1つ1つパラメータ指定を修正。なんとか復旧できたようだ。
(まだ見落としがあるかもしれないが……)

詳しい事はよくわからないが……Yahoo!ブログでは、それまで表示されていたものが突然エラー扱いになり、それに気がつかないことがある──ということに、いささか不安を覚えているしだい。

テスト用にイタチのハンドパワー↓

フェレット漫画:超魔術イタチ!?より

だらだらマダラ…

おもしろそうな昆虫をみつけると撮っているのだが、ブログに投稿するきっかけがないまま埋もれてしまう昆虫画像も少なくない。「何かのくくりでまとめられないものか……」と思い、最近であった昆虫の中から、和名に「マダラ」が入ったものをいくつか拾ってみた。

アオマダラタマムシの輝き・ふたたび



アオマダラタマムシはちょっと前に記事(【アオマダラタマムシの輝き】)にしたばかりだが……本来の輝きが画像ではイマイチ再現できていないという不満もあって、見つけるとやはり撮ってしまう。ヤマトタマムシとはまたひと味違うしぶい金属光沢が美しい。この日は幹(アオハダととなりの木)で5匹見つけ、撮りやすいところにいた2匹を撮影。が、後で画像を見たら左触角が切れていた↓。




同じ個体が同じ木の幹で見え方がこれだけ違う↑。上を向いている時と下を向いたときでは光に対する体の角度が変わるため。

意外にキレイなキマダラセセリ



僕はふだんあまりチョウにはカメラを向けないのだが(なかなか撮らせてくれないという印象があるので最初から放棄しがち)、たまたま撮りやすそうなところにとまっていたので撮ってみた。セセリチョウの仲間は地味なイメージがあって、子供のころは、チョウなのか蛾なのかわからなかったが……こうして見るとなかなかキレイ。


タテハのように4本脚(中脚と後脚)だけでとまることがある──というのを初めて知った↑。




前翅と後翅を別の角度で開くのがおもしろい。三角翼とV字翼もしくは双尾翼(2枚の垂直尾翼)をもつ戦闘機っぽい感じがしないでもない。

幼虫もでてきたキマダラカメムシ



市街地の桜並木にて↑。5月の終わり(【アリを護衛に雇うカイガラムシ】のとき)にキマダラカメムシを見に行ったときは成虫を24匹ほど確認したが幼虫はみられなかった。それが先日は成虫とともに小さな幼虫たちの姿もあった。






ここで初めてキマダラカメムシを見たのは2011年。東京に進出していたことに驚いた(【キマダラカメムシ東京進出/他】)。このカメムシは南方系の外来種で、Wikipediaによれば東京で確認されたのは2010年とのこと。狭山丘陵でみたことはまだ無いが、市街地ではごく普通に見られるようになっている。

ハマダラミバエの仲間



ハマダラミバエの仲間は翅のもようが面白いので撮りたくなるのだが……なかなかしっかり撮らせてくれない……。ミツボシハマダラミバエの画像も残念なものに……↑。
いつもは逃げられ連敗続きの中、向こうから手にとまってきたものが!? クロホソスジハマダラミバエ↓が汗を舐めているところ↓。




こうした翅の模様に何か意味があるのだろうか? クロホソスジハマダラミバエの模様は、静止画像で見るとキアイを入れれば「横を向いたアリの頭と触角」に見えなくもない!? 翅を小刻みに動かすのはアリがせかせか動くのを真似ている!?──と思えなくもないが……これを「擬態」とみるのはちょっと強引かも?

ツヅミミノムシことマダラマルハヒロズコガ





サクラの幹でみつけたマダラマルハヒロズコガという蛾の幼虫↑。「マダラマルハヒロズコガの幼虫」では(呼ぶのに)いささか長くてわずらわしい。身を隠すケースをまとっている姿がミノムシに似ていることから「ツヅミミノムシ」の別名で呼ばれていたりもするようだ。「ツヅミ」は和楽器の「鼓(つづみ)」のこと──ケースの形が似ているということなのだろう。「ツヅミミノムシ」は覚えやすく呼びやすい名だが、僕はさらに縮めて「ツヅミン」という愛称で呼んでいる(「シャチホコガの幼虫」を「シャッチー」と呼ぶのと同じ)。
「ツヅミミノムシ」を初めて知ったのは今はなき某昆虫フォーラムだった。「この虫は何ですか?」というような質問とともに投稿された画像をみてビックリ! 《ヒョウタン型のボディにアライグマやワオキツネザルを思わせる輪もようのシッポが生えた虫!?》──に見え、「こんな虫がいるものだろうか!?」と半信半疑だった。が、ほどなく虫屋さんから「マダラマルハヒロズコガの幼虫」との解答があり、ヒョウタン型の部分は幼虫が作ったケースで、シッポに見えた輪もようが幼虫本体の上半身だとわかった。
おもしろい虫がいるものだと感心して探してみると、サクラの古木などでアリの巣が近くにあるようなところで見つかった。ヒョウタン型のケースは二枚貝のような造りで、幼虫はどちらの方からも頭を出す事ができる。観察しているとケースはアリから身を守るためのもののように思われ、アリと何らかの関係があるのだろうと感じた。幼虫が何を食べるのかについては諸説あったが、胃からアリのパーツが見つかったとかアリの繭殻を食べる等のネット情報もあるようなのでアリの巣から廃棄される死骸や抜け殻など?をエサにしているのかもしれない。
幼虫時代はユニークなのに、成虫になると地味な姿に……ということで昨年7月に撮った画像↓。



昆虫で「マダラ」のつくものは多く、他に最近見たものでは、セマダラコガネ・マダラアシゾウムシ・アカボシゴマダラ・キマダラカミキリなどが思い浮かぶが直近の画像はない。メジャーなゴマダラカミキリも、そろそろ目にしていい頃だが……今シーズンはまだ見ていない。
他にも、まだまだマダラはありそうだ……。

「斑(マダラ)」と書いて「フ」と読む

カミキリがないのも寂しいので……「マダラ(斑)」を「フ(斑)」と読む種類のものを……。




どちらも雑木林ではよく見かけるカミキリ。そのわりに積極的に取り上げられる機会が少ない気がしないでもないので、この機会に割り込ませてみた……。

とりあえず「マダラ(斑)くくり」でいくつかとりあげてみたけれど……まとまりがない感じになってしまった。
ということで、だらだらマダラ……。

『昆虫はすごい』スゴイのだけど…

「すごい」けど薄かった「トキメキ」



『昆虫はすごい』(丸山宗利・著/光文社・刊)を読んだ。タイトルどおり、昆虫のすごい生態を一般向けにわかりやすく紹介した本。内容は盛りだくさんで、文章も読みやすい。……なのに読み終えるまでに、ずいぶん時間がかかってしまった……。
紹介されている内容は確かに「すごい」。すごいのだけれど、そのわりに「トキメキ」が薄かった……。盛りだくさんすぎて(?)、それぞれの説明があっさりめとなり、感動に昇華する前に(未消化のまま)どんどん話題が移り変っていく印象がある。本来ならもっと知的好奇心を刺激し感銘につなげることができるような素材だろうに……その扱いがあっけなく物足りなさを感じ、読み進むにつれてそのモヤモヤ感(不完全燃焼感)がつのって、何度も読書を中断してしまったしだい。
文系の「うんちく話」としてならこれでも良いのかもしれないけれど、もう少し科学読み物としてのトキメキのようなものが欲しかった……というのが率直な感想だ。

とはいっても、これは僕の個人的感想。この本を客観的に判断すれば、内容は充実しているし、おそらく著者が意図した通りのものは描けているのだと思う。この本はあちこちで話題になっているようだし、実際に売れているというから、《成功》した作品といえるだろう。僕もこの本は評価しているし批判するつもりはない。
ただ、僕が個人的に期待するものが著者の意図(狙い)とはズレていたというだけのことなのだろう。この不満(?)は僕の側の問題であって、《高級フランス料理店に入って、「お茶漬けが食いたかったんだけどなぁ……」と言っているようなもの》なのかもしれない。
それをふまえた上で、「個人的な感想」をもう少し記してみたい。「こう感じた読者もいた」ということで。本書に対する《批判》ではなく、あくまでも《個人的な感想》である。

本書のカバー(カバーは二重になっていて下のオリジナルカバー)そでには次のような紹介文が記されている。

地球上で最も多種多様な生き物たちの生態に迫る
私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事 は、ほとんど昆虫が先にやっている。狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして 戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。特に面白いのは 繁殖行動。相手と出会うため、あの手この手を使い、贈り物、同性愛、貞操帯、 子殺し、クローン増殖と何でもアリだ。どうしても下に見がちな私たち の思考を覆す、小さな生物のあっぱれな生き方を気鋭の研究者が大公開!


ヒトが発達した脳みそを駆使して作り上げてきたシステムは、すでに小さな昆虫達が先に実現している──というアピールには「驚き」がある。「すごい」のは間違いない。ただ、見かけ上はよく似たシステムでも、ヒトが構築したものと昆虫が獲得したものとでは、意味合いがずいぶん違う。このことは著者自身が「おわりに」の中で次のように述べている。

 昆虫により親しみを感じていただくために、ところどころ昆虫とわれわれヒトとを対比している。最初に述べたように、昆虫の本能的な行動と人間の学習による行動では意味が異なるし、昆虫の種間の関係と、ヒトの個体間、集団間の関係とはまったく別のものである。誤解を与えないように注意して書き進めたが、そのことだけは念をおしておきたい。(P.228)

《ヒトと同じような事を昆虫は先取りしてやってきた》というのは「すごい」をわかりやすく説明するためのアプローチなのだろうが、その「すごい」ことをどうして昆虫達は実現してきたのか──そこが「すごい」以上に肝心なところだと僕は考える。
「すごい」現象を「なぜ?・どうして?」という科学的視点(?)で掘り下げて「なるほど!・そういうことか!」と納得できて本当の意味での「驚き」「感銘」──知的好奇心のカタルシスが生まれるのではないだろうか。
「すごい」事例だけをたくさん羅列しても、それだけでは知的好奇心は満たされない。「なぜ?・どうして?」が未解決のままでは、むしろモヤモヤ感を蓄積しフラストレーションとなりかねない。

別の分野で例えるなら──「月は地球の周りを回転しているのに、いつも地球に同じ側を向けている」「ブーメランは投げると戻ってくる」という科学的事実は、それ自体おもしろい。しかしその事実を提示しただけでは科学的好奇心は満たされないだろう。「なぜ?・どうして?」を掘り下げ、そうした科学的疑問に対する答がみいだせたときに初めて知的好奇心のカタルシスが得られる。
昆虫の驚くべき生態も、科学的事実を列挙するだけではなく、読者が抱くだろう「なぜ?・どうして?」の気持ちをもう少しフォローして欲しかった……というのが、個人的感想だ。それぞれに明確な回答・解説をつけるのは難しいのかもしれないが、提示された「すごい」に付随して想起されるであろう「なぜ?・どうして?」が未解決のままどんどん次の話題が展開される贅沢な内容に、僕はすんなりついて行けなかった。

昆虫の風変わりな生態を紹介しただけでは「スゴイ」話で終わってしまう……うんちく話集としてはそれで良いのかもしれないし、それを意図して書かれたものであれば、それ以上のものを望むのは「読み手の勝手な期待」なのだろうが。
僕の場合、この「読み手の勝手な期待」があったために、すんなり読み進めず立ち止まる事が多くて、読了するまでに時間がかかってしまった。これには僕の理解力不足という要素も大きかったのだろうが……そんな「ひっかかった部分」について少し記してみたい。

カギバラバチの謎

カギバラバチという二重寄生をするハチについての記述↓。

 寄生性の昆虫には、ほかにも遠まわしな寄生方法をとるものがいる。
 カギバラバチ科のなかまにはスズメバチに寄生するものがいるのだが、その方法はツヤセイボウよりさらに遠まわしで、まるで宝くじのようである。
 まず、カギバラバチは植物の上に非常に多数の微細な卵を産みつける。次に、その葉を食べるイモムシが、葉と一緒に卵を食べる。イモムシに傷つけられた卵は、イモムシの体内で孵化する。そして、スズメバチがそのイモムシを捕まえて、肉団子にして、巣に持ちかえり、幼虫に与える。
 運良くスズメバチの幼虫の体内に入ったカギバラバチの幼虫は、スズメバチの体内を食べ、そしてそれを食い破り、さらに外から食べ尽す。
 カギバラバチの卵の圧倒的多数は、植物の上に産みつけられたままで、さらにイモムシに食われても、そのイモムシがスズメバチに狩られる可能性はかなり低いだろう。このような宝くじ的な確率に運命を委ねているせいか、カギバラバチには個体数の少ない珍種が多い。(P.94~P.95)


これは、「スズメバチからカギバラバチが羽化した」ということなのだろう。その事実をうけて寄生ルートを調べてみると、カギバラバチの卵が産みつけられた葉を食べたイモムシ経由であることが判った──そういうことではないのか?
本文の説明(引用部分)では、「カギバラバチのターゲット(宿主)はスズメバチで、わざわざ手間のかかる非効率的な方法を選んで寄生している」というニュアンスを感じるが……ちょっと納得でない。「では、いったいどうしてそんな面倒ことをすることになったのか?」──誰だって疑問に思うはずだし、この解説だけでは合理性に欠け説得力がないように思われた。

正解はもちろん僕にも判らないが……僕なりの解釈で整理してみた。まず事実関係として確かめられているのは、きっと──、

(1)カギバラバチは葉に卵を産みつける。
(2)スズメバチからカギバラバチが羽化した。
(3)その寄生ルートは、カギバラバチの卵が産みつけられた葉を食べたイモムシ経由。

──ということだろう。
合理的な解釈をしようとすれば、次のようなシナリオが考えられるのではないか。
まず、寄生蜂の《カギバラバチが葉に卵を産みつける》というのは、そういうプログラム(本能)で繁殖してきた(それで必要な生存率は保ててきた)ということだろう。カギバラバチを「寄生者A」とし、そのプログラムが成立し得たのはなぜかを考えると、近くに「カギバラバチの宿主(寄主)B」がいたからだと考えるのが自然だ。カギバラバチと同じように葉に卵を産みつける寄生蜂もしくは寄生蠅などを「B」としよう。「A」と「B」が同じようなプログラムを持っていれば、同じような植物の同じような場所に産卵する事はあり得るだろう。もっと積極的に「A(カギバラバチ)」が「B」の産卵の痕跡を探して産卵している可能性もあるかもしれない。同じ環境下で「A」が「B」の卵の近くに産卵することは「宝くじ」に当るほど難しい事ではないはずた。「A」も「B」も「卵がどうなるかを考えて」そこに産んでいるわけではない。ただ同じようなプログラム(本能)に従って産卵しているだけ。それがどうやって寄生が成立するかというと、卵が産みつけられた葉を(これを食草とする)イモムシが食べ、「A」と「B」両者の卵がイモムシの体に入る。イモムシの体内でまず「B」が孵化しイモムシを体内から食いはじめる。そのさい、「A(カギバラバチ)」の卵も一緒に食べ、「B」の体内に「A(カギバラバチ)」が取り込まれることで二重寄生が成立する。A(カギバラバチ)は「宿主(寄主)B」の体内で孵化し、Bを食って成長する──というシナリオだ。
これならば、「A(カギバラバチ)」の「B」への寄生は「宝くじ」に当るような特別なことではないだろう。
これが基本的な寄生シナリオだったのではないか。それならば「あり得そうだ」と思える程度に自然で納得できる。

ではなぜ「A」は最初に卵を食べたイモムシへの単純寄生ではなく「B」への二重寄生という、より複雑な方法をとるようになったのか? そのプレシナリオも想像してみる──。
「A」は元々イモムシへの単純寄生をしていたのかもしれない。ところが同じようにイモムシに寄生する「B」という競争相手が現れ、同じイモムシの体内で「A」と「B」がかち合うことが頻発するようになったのではないか。イモムシの体内で孵化した「B」幼虫は強く、「A」の卵や幼虫を食い殺して、この競争を制していたとする。劣勢に立たされた「A」だが、「B」に食われた卵の中から「B」の幼虫体内で孵化し、二重寄生に成功するものが出てきたとすれば──「A」は寄生対象を「イモムシ」から「B」にシフトすることで巻き返しを図ったという可能性も考えられなくもない。
これはあくまでも想像で、実際の進化の過程はわからないが……「A」は《最初に食われた時には孵化せず2度目に食われるのを待って孵化し寄生する》という新たな戦略に活路を見いだしたのではないか……。

さて、イモムシに食われ、その体内で2度目に食われるのを待つ「A(カギバラバチ)」の卵──この《「A」の卵を体内に取り込んだイモムシ》をスズメバチが狩り、幼虫のエサにすることもあるだろう。そのさい、「A(カギバラバチ)」が孵化するのは「B」の体内ではなく「スズメバチの幼虫」の体内ということが起こる。そうして「A(カギバラバチ)」はそのまま「スズメバチの幼虫」に寄生するというシナリオが派生する。
「A(カギバラバチ)」が「B」に寄生する基本シナリオよりも「スズメバチの幼虫」に寄生する派生シナリオの方が確率的には低いだろう。しかし食料資源としては「B」より大きな「スズメバチの幼虫」の方が利用価値が高く、「A(カギバラバチ)」幼虫も大きく育ち、より多くの卵を産める成虫になるという利点がありそうな気はする。スズメバチに寄生できる確率は低いが、それがかなえば繁殖能力は高まる──この寄生確率と繁殖率のかねあいで、スズメバチに依存した方が有利であった場合には、「スズメバチがメイン・ターゲット」という選択肢が生まれるのかもしれない。しかし、そうでないとすれば、《「A(カギバラバチ)」のターゲットは「B」が基本》で《「スズメバチへの寄生」はしばしば起こるアクシデント》程度のものではないか……という気もする。
いずれにしても、《スズメバチからカギバラバチが羽化した》という事実だけから、《「宝くじ」的な寄生方法をとる蜂がいる》──というニュアンスのプレゼン(解説)に直結したのだとすると、ちょっと違和感があり、僕にはすんなり納得できなかった。

上記のシナリオはあくまでも想像ではあるが、「A(カギバラバチ)」と「B(Aの寄主でありイモムシの寄生者)」そして「イモムシ」──このような3者の関係は実際に存在するらしい。
飼育環境下で卵から育てたアサギマダラ(蝶)からマダラヤドリバエという寄生蠅が羽化することがあるという。アサギマダラ幼虫にエサとして与えた葉にマダラヤドリバエの卵がついていて、これを食べたアサギマダラ幼虫体内でマダラヤドリバエが孵化し寄生が成立するらしい。そしてアサギマダラ幼虫に寄生したマダラヤドリバエの蛹から、さらにキスジセアカカギバラバチという寄生蜂が羽化することもあるというのだ。キスジセアカカギバラバチもイモムシが食う葉に卵を産みつける。つまり、前述の「A(カギバラバチ)」:「B」:「イモムシ」の関係と「キスジセアカカギバラバチ」:「マダラヤドリバエ」:「アサギマダラ幼虫」の関係は構図としては同じといえる。
アサギマダラのエサとして与えた同じ葉にマダラヤドリバエとキスジセアカカギバラバチの両者の卵があることは、さほど不思議な事ではないだろう。
そうした寄生を受けたイモムシを、たまたまスズメバチが狩ることで《スズメバチからカギバラバチが羽化した》という状況が生まれる──そういうことではないのだろうか?
余談だが、キスジセアカカギバラバチと思われる蜂は狭山丘陵でも見たことがある。ここでもアサギマダラの姿はたまに見かけるが、狭山丘陵でのキスジセアカカギバラバチの寄生ターゲットはアサギマダラではないだろう。おそらく多くの(?)種にフレキシブルに対応(寄生)しうる種類なのだろう。それが、たまたまスズメバチのような狩り蜂に寄生するケースもある──というだけで、寄生蜂が「宝くじ」のような冒険をおかしているわけでは決してないだろうと思う。
仮にスズメバチをメイン・ターゲットとするカギバラバチがいたとしても、そこへ到達するまでには、合理的に説明できるルーツ(シナリオ)が必ずあるはずだ。

植物が寄生蜂を呼ぶという説明

本文内での順序は前後するが、植物と寄生蜂の関係について記された箇所がある↓。

 寄生蜂の生態についてはあとでも述べるが、この寄生蜂を護衛に利用する植物は多い。
 ヨトウムシというガの幼虫がトウモロコシやワタの葉を食べると、植物の成分とヨトウムシの唾液が混じって、寄生蜂を誘引する化学物質が作られる。つまり、植物が寄生蜂という殺し屋(といってもすぐに相手は死なないが)を呼んでヨトウムシをやっつけてくれるようよう助けを求めているのである。
 ヒトもよく食べるキャベツなどのアブラナ科植物は、実は大部分の昆虫に有毒である。しかし、モンシロチョウなどのいくつかの昆虫は、この毒を克服し、逆に自身の摂食行動を誘発する物質として利用している。ただしその物質も、モンシロチョウが食べると、ほかの物質と混じって寄生蜂を呼ぶ物質となる。(P.38~P.39)


この部分を素直に読めば、「寄生蜂を呼ぶ植物はすごい!」ということになる。そう受け取った読者も多いと思う。形としてはそうなのだろうが……因果関係で言えば《植物が寄生蜂を呼ぶ》というより《(ガの幼虫の食餌の際に発生するニオイを嗅ぎ付けて)寄生蜂が来る》というのが正しいのではないか? あっぱれなのは植物より、蛾の幼虫の存在を示すニオイを察知できた寄生蜂の方なのではないか……と感じた。

共生関係はそれ自体「すごい」し「おもしろい」。しかし、言葉が通じない・意思疎通ができるとはとても思えない、全く別の生物間でどうしてそのような関係が成立し得たのか──「なぜ?・どうして?」という当然の疑問が浮かぶ。
《植物の葉を食う幼虫が現れ、それに対抗する防衛物質を精製できる能力を獲得した植物(トウモロコシやワタ・アブラナ科植物)が誕生する……さらにその防衛物質に耐性のある虫(ヨトウムシやモンシロチョウ幼虫など)が現れた……植物の防衛物質は、その虫に無効になったかに見えたが、幼虫の唾液が混ざることで発生する化学物質のニオイを察知してこれを利用する寄生蜂が現れた》──この共生関係が成立し得たのは《寄生蜂のサーチ能力》があってのことだろうと僕は想像する(であれば納得できる)。
引用した部分からもそう解釈できなくはないが、文章どおり《(植物が寄生蜂に)助けを求めている》と《植物のSOS信号》主体で生じた関係だと解釈した読者も少なくないのではないかと思う。
あるいは植物の方でも蛾の幼虫に食われた時に寄生蜂が察知しやすい物質を多く生み出すような──いってみれば「《寄生蜂に助けを呼ぶ声》を大きくする」ような進化は(生存率が高まることで子孫にその傾向を色濃く残すことで)あったのかも知れないが、この共生関係が成立し得た因果関係を考えると、原点は《エサの居場所をさぐりあてる寄生蜂のサーチ能力》にあったのではないか……という気がして、解説にいささか違和感を覚えた。

クロナガアリの記述/貯蔵した種子を管理する話

クロナガアリが収穫した種子を発芽しないように管理するという話↓。

 とくに活発に活動するのは、実りの秋である。すでに肌寒い時期、地面にこぼれた種子をちりぢりになって集め、巣へと持ち帰る。そして冬を越し、春になると、さらにこぼれた種子を拾いに外へ出る。
 面白いことに、多くの虫が活発に活動する夏前後にはあまり外に出てこない。巣は地下数メートルの深さまで掘り進めてあり、そこで晩秋と早秋の短い間に集めた穀物を食べて過ごすのである。
 さらに面白いのは、地面に持ち込んだ種子が勝手に発芽しないように管理することである。発芽してしまっては、巣のなかが大変なことになるし、栄養の詰まった種子がただの草になってしまう。そこでクロナガアリは、雨水の影響を受けない地下深くに種を貯蔵し、湿度と温度が安定した条件で保管するのである。(P.142)


ここでは《アリが収穫した種子を発芽しないような環境を作って管理している》という「すごい」ことが記されている。
ヒトならば《考えて計画的に管理》することができる。しかしどうしてアリにそんなことができるのだろう?──という疑問が浮かぶ。
想像するに……このアリたちの祖先は最初は手当り次第にエサを巣に運び込んでいたのではないか。その中で利用価値の高い種子が優先的に集められるようになった……。巣の内部の浅い部分に貯えた種子は発芽し(利用価値が下がる)、深い部分に貯め込んだ種子は保存率がよかった──たまたま(?)深い所に貯めた種子が利用価値が高かったために、その傾向(貯蔵庫の深層化・効率のよいエサの選択)が強められていったのではないか。
最初から計画的に《種子を湿度と温度が安定した条件で保管する》ことを考えてこのスタイルを作ったのではなく、色んなエサを集め色々な深さに蓄え、うまく利用できたものが選択的に残った──その結果なのではないのか。

例えて言えば……ある人が競馬で、手当たり次第に色々な馬券を買い、レース後にハズレ券は捨てて、当たり馬券だけを持参して換金に来たとする。この人が持参した馬券が当たり馬券だけだったことを見て、「すごい」と言っているようなものではないか……という気がチラッとしないでもなかった。

「なぜ?どうして?」の疑問が未解決だと後ろ髪を引かれる

僕の「解釈」が当っているかどうかはわからない。本書を読みながら浮かんだ疑問を、合理的に説明するにはどんなシナリオがあり得るのかを、狭い知識の中で「つじつまあわせ」してみただけに過ぎない。要するに『昆虫はすごい』の中で次々に展開される「すごい」ことをどう解釈すれば良いのかわからないまま先へ先へと読み進むことは僕にはできなかった──ということである。「なぜ?・どうして?」という一番知りたいことが未解決のまま読み進めるのは、宿題をどんどんため込んでいくような気持ち悪さが残り、何度も立ち止まって考えなくてはならなかった。
「すごいこと」より、それがどうして成立し得たのかということの方が、僕にとっては興味が大きいのだが……本書ではそのあたり説明が充分ではなかった気がする。
「月は地球の周りを回転しているのに、いつも地球に同じ側を向けている」「ブーメランは投げると戻ってくる」という事実そのものよりも、「なぜ?・どうして?」の方が僕には気になる。
「なぜ?・どうして?」の向こう側にある「なるほど・そうだったのか!」が到達点だという読み方──自然の不思議・驚異に対する《謎解き的な面白さ》を期待する読み方をすると、「すごい」事例を列挙することに主眼を置いた本書は、いささか物足りなさを否めない……しかしこれは最初に記した通り、僕の個人的な読み方の問題であって、この本の主旨とは別のものだろう。
この本そのものは良くできているし、オススメできる内容だと僕も思っている。



『ツノゼミ ありえない虫』とツノの謎!? ※丸山宗利氏の本を読んで思ったこと

アオクチブトカメムシの輝き

アオクチブトカメムシの輝き再び&縁の色違い



前の記事の最後に付録的に紹介したアオクチブトカメムシ↑。金属光沢の背中も美しいがその翅のわきにのぞく腹の縁──《黄色地に緑色》の模様もオシャレな感じがする。そのオシャレな腹縁の色違い個体↓がいたので、あらためて取り上げてみた。


翅のわきにのぞく腹の縁が《赤地に青》の個体↑。カラーコーディネートの違いもファッショナブル!?
キラキラ輝く背中は光の加減で色合いを変える。上と同じ個体↓。


輝く背中をもう少しアップで。


例によって実物のキラキラ感は画像ではかなり目減りしてしまっているのが残念……。
アオクチブトカメムシ(体長:16~23mm)はカメムシとしては大きめで、美しいので目を引く。


カメムシは蛹を経ずに羽化する不完全変態だが、幼虫時代はけっこう印象が変わる。以前の記事【魔人顔のカメムシ】から若齢幼虫の画像↓を再掲載。


若齢幼虫では赤が目立つが、その後みどり色が目立つように↓。


このルックスにして(?)捕食性──幼虫も成虫も虫などを捕らえて体液を吸う。


口吻が太いことが和名の「クチブト」の由来だろう。


ちなみに、植物の汁を吸うキマダラカメムシの口吻はこんな感じ↓。


カメムシの仲間は針のような口(口針)を刺して獲物の体液や植物の汁を吸うというが、(種類によっては?)消化酵素のようなもの注入して溶かしながら(?)吸っているのだろう。それには獲物を弱らせる役目や、植物の防御物質(?)を中和するような作用もあるのかもしれない(?)。
複数のアオクチブトカメムシの若齢幼虫が1つの獲物をシェアしている(?)のを見ることがあるが、当初はこの集団行動を、非力な若齢幼虫が「大きな獲物を狩る」という意味で効率的なのだろうと思った。が、集団で食餌するようすが「狩りをする必要のない」植物食のカメムシでも見られることから、集団食餌(摂取)の理由は他にもあるのではないかと考えた。


ヒメジュウジナガカメムシ↑は植物食。幼虫がカガイモのしなびた葉に集中している。他に新鮮な葉が近くにいくらでもあるのに、なぜわざわざしおれた部分に集まっているのだろう?(植物の汁を吸うだけならみずみずしい葉を選んだ方がよさそうなものなのに?)──そう考えたとき、カメムシが消化酵素のようなもの(あるいは植物の防御物質を中和するような物質)を注入し、外部消化しながら吸っているのだと考えると合点がいく。集団で1カ所に集中し消化酵素(あるいは防御物質中和物質)を注入すればその密度は高まるので消化・吸収は(個別に食餌するよりはるかに)効果的になるはずだ。幼虫が消化・吸収のしやすい「酵素密度の高いところ」を好んで(選んで)摂取に参加すれば集団は大きくなり、その効果もさらに高まる──これがヒメジュウジナガカメムシが集団化するしくみなのではないか(想像)。
アオクチブトカメムシやサシガメなどの捕食性カメムシ幼虫が複数で同じ獲物に口針を刺しているのもしばしばみかけるが、これも共同で消化酵素の密度を高め、消化・吸収の効率を高めるといった意味(効果)があるのかもしれない(想像)。




ところで、捕食性カメムシのサシガメは捕まえたりすると刺すことがあり、刺されるととても痛いらしい。それには(物理的刺激に加えて、注入される?)消化酵素(?)の影響もあるのではないか? そんな気がしないでもない。それでサシガメには触らないようにしているのだが……アオクチブトカメムシを初めて見た時はこれが捕食性のカメムシだとは知らず、指にとまらせたりして撮影していた。そのときは刺されはしなかったが……捕食性と知ってからは自重している。


アオマダラタマムシの輝き

しぶい金属光沢~アオマダラタマムシの輝き~



アオマダラタマムシは超美麗種ヤマトタマムシと渋いウバタマムシの特徴を併せ持っている。ヤマトタマムシ(30~41mm)やウバタマムシ(24~40mm)に比べるとやや小ぶり(17~29mm)で、ヤマトタマムシほどの輝きはないものの、光の加減や見る角度で色合いが変化するしぶい光沢が美しい。凹凸のある模様はウバタマムシに似ていて、木材の木目を活かした焼杉・浮造り(うづくり)を思わせる伝統工芸品のようなシブい造りになっている。
ということで、参考に昨夏同じ日に撮ったヤマトタマムシとウバタマムシ↓


ヤマトタマムシの《メタリックな輝き》とウバタマムシの《立体的な模様》の両方の特徴を持つ美しいアオマダラタマムシ──今回見つけた個体はアオハダの幹にとまっていた。この木ではこれまでもしばしばアオマダラタマムシがみられ、夏には十匹ほど集まっていることもあった。今年は5月終わりにも3匹いるのを確認している。


幹上を動きまわる姿を追いかけながら撮ったのだが、後に画像を確認すると、幹には脱出孔らしきものが写っていた。まだ木屑が残る新しいものは、もしかするとこのアオマダラタマムシのものなのかもしれない(?)。


幹上を動きまわるのだが、同じ個体なのにその姿勢が変わると光りぐあいが変化する。撮る角度によっても色合いがだいぶ変わる。


少し薄暗い雑木林で見ると、上翅の四つ星模様が浮き上がって見える。メタリックな緑色がベースなのだが、これが光の加減で黒っぽく見えたり緑に見えたり金色に見えたり、赤紫に見えたりする。
同じ個体を同じ幹の上で撮っても見え方がずいぶんと違う。








以上のアオマダラタマムシ画像は、みな同じ木の幹で撮った同個体。色合いは個体や見る場所(周囲の明るさなど)によっても変わるということで、昨春に擬木上にいた別個体の画像を↓。


ヤマトタマムシとはまた違ったしぶい光沢をもつアオマダラタマムシ。前胸や上翅の凸凹したもようはウバタマムシを思わせる。そのウバタマムシのもようで連想するのが……、


これ↑は擬木だが、こんな凸凹の木目模様をみるとウバタマムシを連想してしまう。色こそ違うがアオマダラタマムシの模様も同様の凸凹構造でしぶみがある。


アオクチブトカメムシの輝き



ということで、メタリックグリーンの輝きつながりで──アオクチブトカメムシ。今シーズン初の成虫がこれ。5月下旬には終齢幼虫を何度か目にしていたが羽化の時期になったのだろう。この成虫は前胸に張り出したトゲ状の突起もカッコイイし色合いも美しい。初めて見た時はこんなみごとなカメムシがいるのかと驚いた。このスタイルで捕食性だと知ってまたビックリ(サシガメっぽくなかったので)。同じように光り輝く緑色のカメムシにツノアオカメムシというのがいて、しばしば間違われるようだ(ツノアオカメムシは植物の汁を吸う)。ツノアオカメムシもとてもきれいなカメムシだが、(このあたりでは)アオクチブトカメムシに比べると目にする機会は少ない。
ちなみに終齢と思われるアオクチブトカメムシ幼虫はこんな姿↓。


若齢幼虫は赤っぽくて別の種類に見える。以前の記事にその画像も→【魔人顔のカメムシ

アオマダラタマムシもアオクチブトカメムシも、例によって光沢昆虫はその輝きを画像に納めるのが難しい……。美しいからカメラを向けるのだが、画像になるとキラキラ感がだいぶ目減りしてしまうのが残念……。

*【アオマダラタマムシ】※以前の記事
輝くアオマダラタマムシと銀の蛾※アオマダラタマムシ美麗個体