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2015年01月の記事 (1/1)

ぷちハンミョウ!?メダカチビカワゴミムシ他

チビっちゃくて可愛いメダカチビカワゴミムシ



冬に擬木で見かける4mmほどの小さな甲虫。一見、ぷちサイズのハンミョウみたいで可愛らしい。




比較的暖かめの日に目にすることが多い。樹皮の下などで越冬しているらしいが、寒さがゆるんだ日や時間帯に出てくるみたいだ。擬木上では、冬だというのにけっこうよく動き、飛翔することもしばしば。ルックスは良いのだが、小さい上にせわしなく動き回るため、これまでマトモに撮れずあきらめがちな昆虫だった。
今回、ちょっとおっとりめの個体をダメ元で指に移して撮影してみたところ……なんとか撮ることができた。


メダカチビカワゴミムシはオサムシ科のミズギワゴミムシ亜科というグループに分けられているようだ。似たような種類もいて、前胸に生えた剛毛が見分けるポイントの1つらしい。
ハンミョウを思わせるフォルムもカッコ良いが、背中(上翅)にうっすら浮かぶ模様がまたエレガント。




上翅の表面には細かい点刻が密にほどこされているが、ところどころこの点刻がないスベスベの部分があって、この表面の構造の違いがエレガントな模様を作っているようにも見える。上翅そのものにも色(模様)がついているのかもしれないが、いずれにしても美しい。
ところで【メダカチビカワゴミムシ】という和名──由来がよくわからない。「メダカ」は「目が高い位置にある」というの意味で「目高」なのか、あるいは「メダカ(の群れ)のように集団でいる(ことがある?)」なんてことでもあっての「メダカ」なのか? 「チビ」は「小さい」の意味だろう。「カワ」は「皮」と「川」のどちらだろうか? 樹皮の下で見つかることから「皮」であってもおかしくない気はする。一方、川原にも生息しているというから(「ミズギワゴミムシ」という亜科名もあるし)「川」なのかもしれないとも思う。
個人的には「眼がデカく、チビっちゃくてカワいいゴミムシ」→「メデカチビカワゴミムシ」が訛って「メダカチビカワゴミムシ」としたいところだが、そんなことはないだろう。
思いのほか良いモデルとなった指乗り個体だったが、例によって飛翔──。


この↑直後に飛翔。翅を完全に広げたテイクオフ・ショットを狙ったのだが……わずかにタイミングが早かった。実はこの前に何度かタイミングが遅くて撮り逃しているので飛びそうな瞬間、早めにシャッターを切ってみたのだが……テイクオフ・ショットは難しい……。
今年の初カミキリだったヘリグロチビコブカミキリも飛翔したが、冬でも飛翔する極小甲虫は、じつは少なくないのかもしれない。

飛翔する極小甲虫

ということで、最近見た小さな甲虫類から──。やはり冬になってギボッチ(擬木ウォッチ)で目にするようになったゾウムシ。


前胸の色が違うものがいるが↑、同じ種類なのだろうか? 画像検索すると【チャイロアカサルゾウムシ】という、「茶色」なのか「赤」なのか・「猿」なのか「象」なのか──とツッコミを入れたくなるような名前の虫が似ているっぽいが……よくわからない。大きさはこんな感じ↓。


てのひらで仰向けになったチャイロアカサルゾウムシ(たぶん?)の腹面↓。


よく見ると胸に口吻を収納するためと思われる凹みがある。以前、アシナガオニゾウムシの胸に同じような「ぴっちり収納スペース」があることを知って驚いたが、ゾウムシの仲間ではこうした構造は珍しくないのだろうか? ちょっとメカニカルで面白い。
そして、この虫も例によって指先まで登ると飛び去っていったのであった……。


また、一見甲虫っぽくないが、小さな上翅の下に複雑に折りたたんだ下翅を隠しているハネカクシの仲間で、やはり冬に擬木でみかける小さなものがいる↓。


これもテイクオフ・ショットは取り損ねたが……このハネカクシが飛翔するのも何度か見ている。
他にも画像は無いが、極小甲虫で冬に飛ぶ種類を目にすることがある。

初めてヘリグロチビコブカミキリが冬に飛ぶのを見た時は驚いたが、甲虫類でも小さなものは(大きな種類に比べて)飛翔ハードル(飛ぶ負担)が低いのかもしれない。
単純に考えて同じ形のものであれば、体長が1/10になれば、翅の表面積・筋肉の断面積は1/100になり、体重(体積)は1/1000になる。体重(体積)あたりの翅の表面積・筋肉の断面積は10倍になるわけで、小さくなるほど飛翔力はアップするはずだ(もちろん実際には大きな飛翔昆虫と小さな飛翔昆虫では筋肉の割合は同じではないだろうが)。
ほ乳類の例をあげれば、小さなネズミと大きなゾウ──この2つを同じ大きさに描いたとすると、脚の太さの違いは顕著だ。体重を支えるのに必要な「骨や筋肉の断面積」は「体長」の比率より大きい。小さなネズミは体と比較して細い脚でも充分に体を支えられるが、大きなゾウはより太い脚でないと体が支えられない。単純に考えれば昆虫の翅や飛翔筋も大きな種類ほどごつい装備が必要で、逆に小さい種類ほど飛翔ハードル(飛ぶ負担)は低くなるのだと思う。
空気の粘性も小さな虫ほど大きくなるだろうし、大きな雨粒より小さな霧の粒の方が落ちるのに時間がかかる(小さい水滴の方が体積=重さあたりの表面積が増えるため)ことからしても、小さな虫の方が浮遊しやすい──飛びやすい感じはする。
また、同じ形なら小さいほど体積あたりの表面積は大きくなるから、陽当たりが良いところ、温度が高い場所にでれば、体はすぐに暖まる。大きな氷の塊は溶けるのに時間がかかるが、細かく砕いた氷は溶けるのが早いのと同じ。飛翔ハードルの低い極小昆虫は飛ぶのに必要な活動温度を(大型昆虫に比べて)得やすいのかもしれない。

冬に活動する蛾のフユシャクは、オスは飛べるがメスは飛べない。気温が低い冬に飛ぶのは大変だが、♂♀ともに飛べなくなってしまっては繁殖活動に支障をきたす。とりあえず♂か♀かのどちらかが飛べれば相手のところへたどり着けるということで、飛翔はオスに任せられたのだろう。この♂♀間で飛翔能力の有無を分けたのは「体重」ではないかという気がする。♀はたくさん卵をもっていた方が繁殖には有利なはずだが、それでは体が重くなってしまう。それで飛翔は身軽な♂にまかされた……体の大きな(重い)ものより小さな(軽い)ものの方が飛翔ハードルが低い──ということに関連しているのだろうと僕は想像している。

1月下旬のフユシャク

ということで、最近目にしたフユシャク。フユシャク亜科のフユシャクがいくつかでているようだが、特に♀だけだと僕には同定が困難だ。運良くペアでいるときにはなんとか区別ができる。




ウスバフユシャク・ペア↑とウスモンフユシャク・ペア↓。




フユシャクは夜行性の種類が多く、昼はじっと動かずにいるものが多いが、たまに♀が歩いているのを目にする。じっとしているときは触角を体にそわせてたたみ、首をちぢめたようなポーズでいるが、歩行している時の姿はちょっと印象が変わっておもしろい。


頭を起こし触角をひろげて欄干をあるくフユシャク♀↑。どこから歩いてきたのか……翅は退化して飛ぶことはできないが、脚はなかなか達者。これに対して、じっとしているときのフユシャク♀↓。


フユシャク亜科のフユシャク(クロテンフユシャクあたり?)が産みつけた卵塊↓。


母蛾の腹端の毛でおおわれている。

フユシャク亜科以外のフユシャクでは、このところシロフフユエダシャクが多い。フユシャク♀は産卵前と産卵後でだいぶ印象が変わるが、新鮮な個体は体や翅の表面を覆う鱗粉や、翅の縁の毛がキレイだ。


ガードレール上でじっとしているシロフフユエダシャク♀↑。歩行している時は、やはり印象が違う↓。




このところ見かけるエダシャク亜科のフユシャクはシロフフユエダシャクばかりだったが、意外にもチャバネフユエダシャク♀をみつけた。


(このあたりでは)1月前半で時期が終わったような気がしていたので、チャバネフユエダシャク♀を見て意外に感じた。しかし、もっと驚いたのがその大きさ──というより、小ささ!


チャバネフユエダシャク♀といえば、ホルスタインを思わせるそのボリューム感が魅力のひとつだが……この個体はやけに小さい。体型的にはこれでも産卵前だろう。もちろんちゃんと生きていた。

ついでに「なんちゃってフフユシャク♀」!?


羽化不全や羽化後翅がのびきっていない♂もしばしば見かける。この個体↑はどうもシロフフユエダシャク♂っぽい。翅がのびきると、こうなるのだろう↓。




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セーブル冬尺!?

今シーズン初のクロテンフユシャク



最初オスがいることに気づき、近づくとわずかに浮いたオスの翅のふちからメスの脚がのぞいている──今シーズン初確認のクロテンフユシャクはペアだった。




フユシャク(冬尺蛾)は冬に成虫が出現するシャクガ科の蛾。【フユシャク亜科】【ナミシャク亜科】【エダシャク亜科】の3つのにまたがっているが、いずれも♀は翅が退化して飛べない。フユシャク亜科では♀の翅の退化が顕著で、どれも似ており、♀だけで種類を特定するのは(僕には)難しい。しかし、こうして交尾をしていれば♂を見て見分けがつく。
クロテンフユシャクは♂もウスバフユシャクとよく似ているが、見分けるポイントがいくつかあるようだ。その1つが外横線と呼ばれるライン。ウスバフユシャクは直線的で翅の縁と鋭角を成しているが、クロテンフユシャクはこのラインが「く」の字に曲がって翅の縁に直角に近い角度で接している。


フユシャク亜科のフユシャク♀は単体でいると同定しにくい……。




余談だが……フユシャクという冬に活動する蛾がいることを知った時は驚いた。蛾なのにメスは翅が退化して飛べない──というのもユニークに感じで、フユシャクを探すようになった。当初はクロテンフユシャクとウスバフユシャクの♂の見分け方もわからなかったのだが、それでもウスバフユシャクよりクロテンフユシャクに関心があり、僕の中では「クロテンフユシャク」の方が断然ポイントが高かった。
というのも……「クロテンフユシャク」は和名のひびきが良い。名前に「クロテン」が入っているのがよろしい。「クロテン」で思い浮かぶのは「黒貂」だ。いわゆる「セーブル(sable)」。フェレット(家畜化されたケナガイタチ)にも基本的なカラーで「セーブル」と呼ばれるものがある。もちろん「クロテンフユシャク」の「クロテン」はオスの翅にある模様の「黒点」に由来するのだろうが……とりあえずイタチ科の動物がからんでいれば(?)、僕的にはポイントが高い。僕は植物にはあまり関心が無いのだが、「ニオイタチツボスミレ」に反応してしまったなんてこともある。文字列の中で「イタチ」がまず認識されてしまう。
さらに余談だが、以前、偶然目にした小学生向けの学習帳の表紙がクロテンだったことから、使いもしないのにこれを衝動的に買ってしまったなんてこともあった。いいぞクロテン! がんばれ、イタチ科動物!


僕がクロテンの表紙で衝動買いしてしまったように、かつてはジャポニカ学習帳を「昆虫の表紙」で選んだ子もいただろう。ジャポニカ学習帳の表紙から昆虫写真が消えたのは、返す返すも残念だ(ジャポニカ学習帳から昆虫が消えた問題)。

増えつつあるシロフフユエダシャク

イチモジフユナミシャクやチャバネフユエダシャクも旬を過ぎ、それにかわってシロフフユエダシャクが徐々に出てきた感じがする。


イチモジフユナミシャク♀は苔むした桜の幹や枝の日陰側にいることが多い(*)のに対し、シロフフユエダシャク♀は日向に出ていることも多い。寒い時期なのでやはり暖かい場所を好むのだろうか? 木にとまっていたら気づきにくい色合いだとは思うが……日向に出ていると鳥に見つかったりしやすいのではないか……と思わないでも無い。イチモジフユナミシャクに比べると数が多い(昨年はピーク時には擬木ウォッチコースで40匹以上の♀を確認)ので、鳥の淘汰圧に数で対抗しているのかもしれない?
この♀も陽の当たる擬木上にいた。順光で撮ると影ができコントラストがきつくなるので、枯葉に移動させて撮影↓。




翅が退化したユニークな♀に比べ、♂は普通の(?)蛾↓。


フユシャクではないけどメスの翅が退化した蛾

フユシャクというと「蛾なのにメスは翅が退化して飛べない」というイメージがあるが、同じ特徴を持つ蛾は他にもいる。メスコバネマルハキバガはフユシャクのトギレフユエダシャクと同じ頃(3月~4月)に見られる蛾で、メスは翅が退化しているが、シャクガ科ではないからフユシャクとは呼ばないらしい。また、ヒメシロモンドクガのように、春~夏に羽化するメスは普通の蛾なのに秋に羽化するメスだけ翅が退化する──という変わったものもいる。
ギボッチ(擬木ウォッチ)していると、ときどき目にするミノムシ──ミノガの仲間も成虫になるとオスは翅を持つがメスは持たないものがいる。
ということで、羽化したあとの抜け殻がのぞくミノ。


僕は長い間、ミノムシのミノは寝袋のような構造で、開口部は1つしかないものだと思い込んでいた。ところが糞をするとき、ミノムシはふだん頭をのぞかせるのと反対側──ミノの下側を明けて排出するそうだ。下側にも開口部があると知って驚いたが……「下の開口部をどうやって明けたり閉じたりしているのだろう?」と不思議に思った。下半身で開閉作業を行うのか、それとも細くて狭そうなノミの中で反転してその作業を行っているのか……?
その答えを僕はまだ知らないが、羽化のさいにミノから飛び出した蛹(抜け殻)の形を見ると、頭が下になっているから、蓑の中で反転することはできるのだろうと納得した。
というミノムシつながりで、ギボッチでみかける現役の(?)ぷちミノムシ?……これが何なのか、わからない。ミノムシの仲間なのか、それとも糞のカプセルをまとっているツツハムシの幼虫なのか?


画像を検索してみたところ、ヒロズミノガ方面の幼虫が似ている気もするが……。

あたたかい日に見かける?カメムシや甲虫類

ギボッチ(擬木ウォッチ)では、冬でも色々な虫を見ることができるが、カメムシや甲虫類は比較的あたたかい日や時間帯に見かけることが多いように感じる。








《思考のクラウド化》と《web集合自意識》


《思考のクラウド化》と《web集合自意識》

これまでパソコンはそれぞれの端末に必要に応じてアプリケーションをダウンロードしたりインストールして「個別に作業」をしていた。それがアプリケーション自体をweb上に置いて、インターネットにアクセスすることで「web上で作業」できるようになりつつあるらしい? 【クラウドコンピューティング】というらしいが、個々の端末に一々アプリケーションをインストールしたりバージョンアップする手間や負担を考えると、その方がシステムとしては効率的なのだろう。

これと似たような変化がインターネットを利用する「ユーザー(人間)側」にも起こっているような気がしている。

従来、人はそれぞれが直面する問題をそれぞれが個別に解決していた。自分で見て感じ、考え、分析し、問題の本質を見極め、論脈を組み立てて判断し、解決の道筋を見いだす──「考える」という複雑で面倒な作業を、かつてはそれぞれが「自分の頭」で行なっていた。多くの人が同じ世界に生き、同じような問題にぶつかるが、それぞれが「独自に対処する」のが基本だった。その個別の「考え」の蓄積がその人の人格を形成し人間性を高めて行くのだろうと僕は考えている。
それが今では判らないこと、知りたいことがあればインターネットにアクセスして、該当情報を簡単にひきだすことができるようになった。これまで「個々の頭で処理していた」ことが「web上でなされるようになってきた」──これは《思考のクラウド化》と言えなくもない。

インターネットにアクセスできるようになったことで、人が接する情報量は増えた。「考えるための素材が増えた」という側面もあるが、「考えをサボる使い方もできるようになった」とも言える。
判らないこと・解決しなければならない問題に直面したとき、自分の頭で考えて解決する努力を最初から放棄し、ネット上で手っ取り早く解決を得ようとする人は少なくないはずだ。
しかし、こうしたことが常態化し「考える」ことをサボり続けていれば、その人の「考える」能力はどんどん低下することになるだろう。面倒だけれど「自分の頭で考える」ことで思考力は鍛えられ高められる。その努力・労力を怠っていれば、使われていない思考回路が縮小されるのは当然だろう。

「考える」という作業は本来、とても複雑で面倒なものだ。しかしだからといって「思考のクラウド化」をし、つまりweb上の知恵(意見の集積)に「思考代行」をさせ任せてしまうようになれば、全体のシステムとしてみれば効率的で「個別の脳」が負う負担は軽減されるのだろうが……仕事をしなくなった脳の「思考」担当部署は整理縮小されていくことになる。
「思考のクラウド化」による思考代行が進んだことで個別の「考える力」は弱体化(幼稚化)しているのではないか?……そう感じることがある。

Twitterの普及で、短絡思考が助長されたのではないかという懸念を以前記したが(*)、短絡思考に陥っている人にはその自覚がないようで「Twitterをやるようになって多くの意見に接することで視野が広がった」みたいなことを言っている人すらいる。本当に視野が広がることもあるだろう──それは否定しない。しかし多くの意見にアクセスできるようになったことで、自分では面倒な思考をせずに他者の意見をなぞっただけで(読んだだけで)自分の頭で考えた気になる──実際は《自分の頭で【考えを組み立てる】こと無く、web上の「考え方」を【選択】しているだけ》に過ぎない人が多いのではないか。

web上で拾った自分が共感できる意見を「選択」し、自分の頭にコピペ・ダウンロードして「自分の考え」であるかのように思い込む。そうしてwedで得た「コピペ思考」に支配され、その概念に符合するもの(共感できる情報)は後押しし、そうでないものを批判・排除しようとするようになる──こうしたことをくり返すことでweb上には「集合無意識」ならぬ「集合自意識」のような共有概念が出来上がっているように思われてならない。

自分の頭で考え、物事の本質を見極めたり、論脈を組み立てて正しさの検証することをしない(できない)人たち──面倒な思考プロセスをスキップして短絡的に結論にとびつきたがる人たちを僕は「思考スキッパー」と呼ぶ──がweb上に作り上げた「集合自意識」にアクセスして同じ概念を共有し共感しあうことでシンパを増殖させているように感じることがある。
正しく考えるノウハウを持たぬ人たち(思考スキッパー)の共有概念だから、偏向しやすく傾き始めると加速化(過激化)しやすい。
インターネット上には論脈なき批判が散見されるが、こうした背景があるからではないか。批判精神は大事だが、批判をするには論拠を示し、どうしてそう考えるかを秩序立てて説明することが前提だと僕は考えている。論脈なき批判は、根拠のない「悪口」や「攻撃」と変わりない。

「思考スキッパー」同士がクラウド化した「集合自意識」を共有することで、短絡思考が助長され、web上では論脈なき過激な批判が飛び交うようになったのではないか……と感じることもしばしばある。

パソコンは便利だしインターネットも役に立つ。しかしそれもユーザーの使い方次第。「考える」ことをweb上に代行させるような使い方をしていると、個々のユーザーの「考える」能力は退化し、「集合自意識」に取り込まれて(洗脳されて)、その端末の1つになりかねない──そんな危惧を感じる昨今である。

*Twitterと短絡思考化?

https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-184.html

■エッセイ・雑記 ~メニュー~
https://hoshtani.blog.fc2.com/blog-entry-130.html

謎のフユシャク♀?Part2

前回に続いて、よくわからないフユシャク♀?



先日、擬木を登っているところを発見。最初はフユシャク亜科のメスかと思ったのだが……よく見ると体の右側に、それにしては大きな翅がついている。形が不自然なので羽化不全!? その不自然な翅が左側にはない……羽化不全で左翅は脱落してしまったのだろうかと考えた。
擬木の上ではわかりにくいので、指にとまらせ落ち葉へと移動。


腹や腹端の感じからプロポーション的にはフユシャク亜科のフユシャク♀っぽいような……しかしそれにしては右の翅がやけに大きい。
触角もクシ状だし……ひょっとして、メスではなくオスで、翅は羽化不全で縮れたものなのだろうか? 翅の下縁のフサフサした長い毛はオスっぽい雰囲気もないではない?
しかし、腹の形からするとオスではないような……いったい何者なのか?


フユシャク♀は翅が退化しているが、蛹の段階で一度形成された翅がアポトーシスで消失するという。この個体はメスだったが、蛹段階でアポトーシスのスイッチが入らず不完全な翅が形成されたのだろうか?
あるいは、雌雄モザイクで左翅は♀影響(退化)・右の翅に♂影響が表れたのではないか?
──などと、あれこれ想像をめぐらせてみたものの納得できる答えはみつからず。
とりあえず、よくわからないモノということで、記録しておくことにした。素人の僕には昆虫をみて解らないことも多いが、そのうち正体がわかることがあるかも知れない?

ついでに最近見たフユシャクから










このところ見かけるイチモジフユナミシャク♀やチャバネフユエダシャク♀は産卵後の個体ばかり。見かけるフユシャク♀の数は少なくなった感じだが、シロフフユエダシャク♂が増えてきたので♀も増えてくるだろう。
このところ見かけなくなった産卵前のチャバネフユエダシャク♀の画像(1/3撮影)もついでに↓。





桜ッチは不作~謎のフユシャク!?

今季のサクラッチはハズレがち?~謎のフユシャク!?

12月後半から桜ウォッチ──略してサクラッチ中心でフユシャクを見てきた。これはイチモジフユナミシャク♀に注目すると桜の名所で苔むしたサクラを探すとみつけやすい──という僕の少ない経験に基づいての判断。通常の虫見コース(擬木ウォッチ・コース)とは別の比較的狭いエリアがサクラッチ・コースなのだが……ここでは昨シーズンに比べるとフユシャクが少なかった。

昨シーズンは12月下旬~1月の間で「その日見たフユシャク♀の数」は平均約18匹(最低でも9匹)。それが今シーズンの12月下旬~1月上旬(これまで)では平均で約6匹だ。
ちなみに昨年の1月10日は多くて35匹。それが今年の同じ日(昨日:1/10)、同じコースを回ってみたところ、わずかに5匹だった。
昆虫の発生数は年によって変化することはあるだろうし、気象条件等でその日に見られる虫の数にも格差はあるのだろうが……やっぱり「去年より少ないなぁ」という印象は強い。

特に期待していた注目場所での発見率が低かった。昨シーズンはたいてい複数みられた場所で、今シーズンは少なく、0というところもあった。
このところ緑地管理で樹木の伐採や剪定がちょくちょく行なわれている。これまでフユシャクがみられた苔むしたサクラにもかなり大胆な剪定が入っていた。枝葉のついた太い枝がごっそり落とされているのだが、フユシャクも幼虫時代にその多くが葉と一緒に処分されてしまったり、あるいは幼虫のエサであり隠れ場所でもある葉が減ったことで鳥などの天敵に狙われやすくなり数を減らした……なんてことも、あったのかもしれない?


葉がついた枝をごっそり落とされたサクラの古木↑。この周囲では昨シーズンはフユシャク♀が必ず何匹か見られたものだが……今シーズンは今のところ0。この古木で発生していたフユシャクたちが激減したためか!?
この角度からは見えない反対側にも太い枝があったのだが、それも切られてしまっていた。在りし日の大枝↓


以前飼っていたフェレットを乗せて撮った1枚↑。このフェレットの散歩中に遭遇する虫を調べるようになったのが僕の虫見のきっかけだった。
昨シーズンは1つの幹に数匹のイチモジフユナミシャク♀がみられるサクラもあったのだが……今シーズンは少ない。そんな木も気がつけば幹や枝が大胆に切られている↓。


昨日(1/10)などサクラでのフユシャク♀発見率は0。木でみつけたのは腹がしぼんだチャバネフユエダシャク♀2匹のみ。いずれもケヤキにいた。




この日みつけた他の3匹はいずれも近くの植込み沿いの擬木にいた。うち2匹はフユシャク亜科のフユシャク♀でどちらも産卵後らしく腹がしぼんでいた。




そして、問題の1匹がこれ↓




パッと見、色合いからサザナミフユナミシャク♀かと思ったが……よく見ると、どうも違う……。形からするとイチモジフユナミャク♀っぽいが、体色がこれまでみてきたのと違う。イチモジフユナミシャク♀には黒化型があるらしいが、「黒化」というほど黒くはないし、むしろ標準的な黒い模様──背中(腹の背面)に対になって並ぶ黒紋や腹の側面の黒い輪模様は薄くなって消失している感じがする。これもイチモジフユナミャク♀の色彩変異なのだろうか?
比較用に以前撮ったイチモジフユナミャク♀↓


謎のフユシャク♀も、よ~く見るとイチモジフユナミャクの黒紋の痕跡がうっすら見える気がしないでもない?


ナミシャク亜科のフユシャクは6種類いるらしいが、検索情報に照らしてみると……消去法でイチモジフユナミャク♀っぽいような……。
フユシャクも種類を見極めるのが難しい……。
※【追記】その後いろいろ画像検索してみたところ、ナミスジフユナミシャク♀で、腹の黒い紋が消失した似たような個体がヒットした。ということで謎のフユシャク♀は【ナミスジフユナミシャク】の可能性も?

サクラッチ(桜ウォッチ)コースでメインターゲットにしていたイチモジフユナミャク♀も旬を過ぎたようなので、そろそろサクラッチャー(桜ウォッチャー)からギボッチャー(擬木ウォッチャー)へ戻る頃合いかもしれない。
ギボッチ(擬木ウォッチ)でもフユシャクは見られる。個人的に期待しているのは、ユキヒョウのイメージがあるシモフリトゲエダシャク♀。この産卵前のプリプリな個体はゴーチャス感すらただよっている。また、冬の終わり~春の初め頃に現れるフチグロトゲエダシャクもまた見られたらと思う。これまで擬木で1度しか見たことがないが、オスがフユシャクでは珍しく(?)オシャレで、フユシャク界のゼフィルス──といった印象がある。
ちなみに昨シーズンで最も多くフユシャク♀を確認したのは(記録した中では)、3月初旬のギホッチ(擬木ウォッチ)コースでの49匹だった。昨年は大雪が降ってしばらくしばらく雪が残った。残雪の期間出てこれなかったシロフフユエダシャクが雪融けの時期にいっせいに出現し一気に数が増えたのではないか……という気がしている。
このときフユシャク♀を数えるのに使っていた、名付けて「フユシャク♀カウンター」がこれ↓。


実は昨日(1/10)もフユシャク♀カウンターを持参していたのだが……意外に少ない「5」止まりだった。
ということで、ついでにシャクナゲの葉の裏をのぞき、マエムキダマシことクロスジホソサジヨコバイを撮ってみたりしたのであった。




※【マエムキダマシ!?クロスジホソサジヨコバイは誰を騙すのか?

新年2種目天牛はキボシカミキリ

2015年が明けて2種目のカミキリはキボシカミキリ



先日、2015年の初カミキリとしてヘリグロチビコブカミキリを確認した記事(【新年初カミキリ他】)を投稿したばかりだが、早くも第2種目のカミキリに遭遇。新年2種目のカミキリはキボシカミキリだった。




ヘリグロチビコブカミキリは冬にしか見たことがないし、同じ日に複数目にすることもあり、冬だというのに飛翔する姿も確認しているので、僕の中ではすっかり「冬に(も?)活動するカミキリ」のイメージが定着している。だが、冬のキボシカミキリに関してはやはり「季節外れ」という印象が強い。手元の図鑑によればキボシカミキリの発生時期は「5~10月」となっている。本来の出現時期より遅れて出てきたのか……あるいは逆に早く出てきてしまったのか……いずれにしても1月に野外にいるのはアクシデントだろうと思っている。実は去年も1月にキボシカミキリに遭遇しており、大いに驚いたことがあった(【1月にキボシカミキリ】)。しかし、2年続けて1月に確認できたということは、こうしたことは、そう珍しくもないのかもしれない?




ところで、本来の活動期に見られるキボシカミキリはその名の通り紋が黄色いものが多い気がするが、季節外れの──ことに寒くなった12月頃になると、たまに見かける個体はたいてい紋が白い──ように思う。


今回みつけたキボシカミキリも紋は白だった。寒さと紋の色には何か関係があるのだろうか?

※追記:キボシカミキリの斑紋の色について

山と溪谷社の『野外ハンドブック・12 甲虫』を読み返してみたら、次のような記述があった。

新鮮な生きたシロスジカミキリの斑紋は鮮やかな黄色をしているが,生き残りは全て斑紋が白くなり黄色のものはまったくない。黄色のものを標本にしても同様でこの色はどうしても保つことができない。もっともこの黄色が保てたなら和名はキスジカミキリとしなければならないが……。キボシカミキリも同様の性質を持っているが,この方はキボシでシラホシカミキリとするとまったく別な種類になってしまう。(山と溪谷社『野外ハンドブック・12 甲虫』P.100~P101)

キボシカミキリもシロスジカミキリ同様「生き残りは全て斑紋が白くなる」のだとすると、今回みつけた個体は「早めに出てきた新鮮な個体」ではなくて「生き残りの個体」だったのだろう。

新年初カミキリ他 ※ヘリグロチビコブカミキリ
1月にキボシカミキリ

新年初カミキリ他

新年の初カミキリはヘリグロチビコブカミキリ



新年(2015年)初カミキリはヘリグロチビコブカミキリだった。僕は冬(12月~3月)にしか見たことがないので今年は予想どおり(ちなみに昨年は意外にも1/17のキボシカミキリだった→【1月にキボシカミキリ】)。
今回みつけたのは鉄柵の裏側──陽の当たる側だったのだが、白い塗装がはげてさびかけた、ちょっと気がつきにくいところにとまっていた。


白い塗装の上では目立つため茶色いサビ部分を選んでいたのか、足場的に塗装面よりグリップの良いザラザラした面を選んでとまっていたのか……あるいは「たまたま」なのか定かではないが、こうした見つけにくいところにもいる(ことがある)ということだ。
このままでは撮りにくいので、枯葉に移動ねがって撮影。




上翅の中央部が白っぽいく映るので肉眼では一見、翅を重ねてとまっている極小蜂っぽくも見える。この白い部分は拡大すると細かい毛が寝ているようにも見えるが……これが乱反射して白っぽく見えるのかもしれない。


枯葉に移したヘリグロチビコブカミキリは一時じっとしていたが、そのうち動き出した。




そして葉の縁まで移動すると、いきなり飛翔した。これまで何度も「冬なのに飛翔する」場面を見てきたので、飛ぶことは想定していてテイクオフ・ショット(上翅を開いて下翅を広げたシーン)も狙ってはいたのだが……残念ながら、その瞬間は撮り逃した……。飛翔直前の画像がこちら↓


デジカメをOLYMPUS STYLUS TG-2 Toughに換えてからはテイクオフ・ショットの撮影は失敗続き……ということで、以前撮っていた不明瞭な画像↓


(※【ヘリグロチビコブカミキリはなぜ冬に活動するのか】より再掲載)

その他の極小昆虫

初カミキリを見た日には、あちこちの擬木でメダカチビカワゴミムシを見た。これも4mm前後の甲虫だが、冬なのによく動き回る。この日はメダカチビカワゴミムシの飛翔も何度か見た。




腹が大きいように見える個体は卵をもったメスなのだろうか? 活発に動き回ってい姿を見るとフユシャク(冬尺蛾)のように、天敵か少ない冬に繁殖行動にいそしんでいてもよさそうな気がする(?)。
小さな甲虫類ではニセヒラタハネカクシと思われるものも見られた。


ヒラタハネカクシの仲間にはいくつかあるらしい……。分布的にヒラタハネカクシは北海道で、本州で見られる良く似たものはニセヒラタハネカクシになるのだとか?
本来はオシャレで小さな上翅の下に下翅を複雑に折り畳んで完全収納できるのだが、このときはナゼか下翅がたたまれずにはみ出していた。
甲虫類ではないが、やはり4mmほどのムラサキナガカメムシも数匹目撃。小さいけれど、なかなかキレイなカメムシだ。


年が明けて新たに確認したフユシャク

フユシャクは年が明けてからはイチモジフユナミシャクでは産卵後のメスが目立つようになってきた。ホルスタインことチャバネフユエダシャクもお腹が凹んだ産卵後個体を目にするようになったが、産卵前のボリュー感のあるメスもいる。フユシャク亜科のメスは単独でいると種類がよくわからないが……産卵前の個体も産卵後の個体もよく見かけるようになった。
今年初のヘリグロチビコブカミキリを見た日には、今シーズン初のシロフフユエダシャク♀も確認できた。




シロフフユエダシャクが出てくると目につくフユシャク♀の数は増えてくる。昨シーズンの記録では日中49匹のフユシャク♀をカウントした日があった(3月初旬)が、その大半がシロフフユエダシャクだった。
今年初のシロフフユエダシャク♀を確認した前日には今シーズン初のウスモンフユエダシャク・ペアも目にしている。




フユシャク(冬尺蛾)──変温性の昆虫なのに寒い冬を選んで繁殖する蛾がいることを知った時は驚いたが、冬に繁殖するのはフユシャクの専売特許というわけではないようだ。12月下旬には交尾するカワゲラの仲間を見かけている。


天敵の少ない冬に繁殖する昆虫が複数存在するのだから……カミキリの仲間でもそんな種類がいてもおかしくはないのではないか……フユシクの時期に活動しているヘリグロチビコブカミキリを見ると、そんな風にも思えてくる。

冬の極小カミキリ登場 ※今シーズン初のヘリグロチビコブカミキリ(2014年12月)

謹賀新年2015





謹賀新年2015/年賀状にかえて

──ということで、年賀状にかえての恒例・年賀ブログ。
昔は「年に一度の生存表明」をかねて年賀状を出していたが、今では「年賀」もハガキよりインターネットの方が早いし便利。ハガキによる年賀状は既に廃止し、本ブログやmixi日記での元旦更新をもって年賀状にかえさせていただいております。

それにしても毎年、年賀図案を作る時期が早まっているような気がしてしかたがない。「2015年はヒツジ年か……」と、しばらく前から気にはとめていたものの、アイディアがまとまらないまま、気がつけば年の瀬。もうちょっとひねりが欲しいなぁ……と思いつつも強引に「へのへのもへじ風」空目図案でいくことにした。
着想は年号の「2015」の「2」と「5」がデフォルメすれば「瞳孔が横長のヒツジの眼」に見える、「HAPPY NEW YEAR」の「Y」が「ヒツジの鼻」に見える──というだけの、ちょっと心もとないもの。これを基点に賀詞の文字列を使ってゲシュタルト崩壊ならぬゲシュタルト構築(?)を試みる。とりあえず、マウスを使ってゆるい感じで描いてみたのだが……キアイを入れればヒツジに見える……ハズ。
しかし、本当にコレが空目力を鍛えていない他の人にも狙いどおりに見えるものか……いささか不安がないでもない。そこで、やはり空目ネタの予備候補のひとつだったオニグルミの葉痕を併用。本来ネタは1つにしぼった方が印象はまとまるが、「ひつじ顔」の空目を2例並べることで、共通するイメージが「見える」よう知覚誘導するねらいがあった。つまり葉痕の画像は、イラストのゲシュタルト構築の補助線の役割りを意図したものである。
さて、はたしてその効果のほどは、いかほどであったろうか……? それとも、たこほどでもなかったろうか?
──などとこんな調子で今年もいくつもりですので、どうかよろしく。