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2013年07月の記事 (1/1)

バブル時代の求人誌

DODA~電話帳のような就職情報誌~

不景気な時代が長く続いていて、今は新卒者でも就職するのが大変らしい。ときどきバブルの頃(1986~1991年にかけての好景気時代)を思い出す事があるが……当時のことを、まるで異世界の記憶であるかのように感じてしまうのは僕だけであろうか?
その記憶が現実のものであったという証拠が出てきた。当時の求人雑誌【DODA(デューダ)】である。書類の山の中から発掘されたのは1989年の6月22日号。学生援護界が発行していた週刊誌で《転職のアクセスマガジン》と記されている。




当時、僕は知人からの紹介で、この【DODA】のワープロ入力を手伝っていた。今では出版物の編集はパソコンで行われているが、その頃はまだパソコンでのDTPシステムが普及する前で、ワープロを使った文字入力が行われていた。書体(フォント)や級数(文字の大きさ)、字詰めなどを指定するコマンドとともに本文を打ち込み、そのデータを出力センターに送って電算写植で出力して版下を作成する──というシステムだったのだが、そのワープロ入力部分を手伝っていたわけである。木曜~金曜にファックスで送られてくる原稿をワープロで打ち、作成したファイルをワープロ通信で送信する──という作業だった。

バブル好景気に沸いていた当時は企業が働き手を欲していて求人情報も多く【DODA】はどんどん贈ページしていって、電話帳のようなボリュームの雑誌が毎週発行されるという事態に至ったわけである。


書類に埋もれていたためちょっとヨレていたが、なにぶん分厚いので支えなしに立つ。これだけの求人情報が詰まった雑誌が毎週発行されていたのである。




【DODA】の他にも転職情報誌には【とらばーゆ】なんてのもあったし、アルバイト情報誌【フロム・エー】なんてのもあって、求人情報はあふれていた。そういえば【DODA】を手伝っていた関係で、その兄妹誌にあたる【サリダ】という女性専用の転職情報誌に僕が飼っていたカメレオンの写真が使われたこともあった。
電話帳のような求人誌が毎週発売されていた──というのもスゴイ話だが、さらに火曜日と金曜日の週2回発売されるものも出てきて驚いたりもした。当時テレビでは『カーキン音頭』に乗ってこの雑誌のCMが流れていたのが印象深い。

【フロム・エー】CM ※このCMはミラクル☆スターが放送された《えび天》でも流れていたので感慨深い!?

あの頃は求人競争が加熱していて、卒業が近い大学生のもとには連日豪華な会社案内のパンフレットがどさっと届く──なんて話や、企業が大学の新卒1人を獲得するのに200万円だか300万円だかかけている──なんてハナシも聞いた記憶がある。
僕が【DODA】で入力していたデータでも、福利厚生の充実(加熱?)ぶりが目立っていた。年に1回の海外旅行は当たり前で、年2回、年3回なんてところもあった。僕にワープロ入力の仕事をまわしてくれた有限会社でも、スタッフを引き連れて海外旅行に出かけたりしていた。僕は社員でも何でもなかったのだが、費用は全額むこう(有限会社)持ちで香港だか台湾だかへの海外慰安旅行に誘われたこともあった。僕は旅行に興味が無いし、当時グリーン・イグアナなどを飼っていたりもしたので遠慮したが、それだけ金回りが良かったのだろう。



当時、景気の良いハナシはいろいろとあったが……それがバブルがはじけると、状況は一転……。当時を振返り、今に目を戻すと「無常観」のようなものを感じずにはいられない。
バブル好景気に社会全体が浮かれていた頃は、いってみれば《躁(そう)の時代》だった……ならば今の不景気で塞いだ空気がただよう現在は《鬱(うつ)の時代》なのかもしれない……発掘された【DODA】を見て、そんなことを思うのであった……。

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