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2013年04月の記事 (1/1)

虹色の虫と虫偏の虹

虹色の昆虫



今年もみかけるようになった【アカガネサルハムシ】(4月23日に最初の1匹を見て以降、何匹か目にしている)。学研の昆虫図鑑には発生時期が5~8月と記されているから、この虫も今年は早めの出現なのだろうか。珍しい昆虫ではないが、とても美しい。【虹色ハムシ】とでも呼びたい昆虫だ。




同じように虹の輝きを放つ昆虫は他にもいる。【タマムシ(ヤマトタマムシ)】の美しさは誰でも知っているだろう。【玉】には「宝石」の意味もあるから、【玉虫(たまむし)】はふさわしい名前だと思う。この昆虫のあまりに美しい翅を装飾に用いた玉虫厨子は有名だ。このゴーヂャスな玉虫厨子が、野口雨情の童謡『黄金虫(こがねむし)』に唱われている「金蔵」のモチーフになったのではないかと僕は考えていたりもする(*)。


外国産のクワガタには、その名も【ニジイロクワガタ】というのがいる。アカガネサルハムシやヤマトタマムシのような虹色の輝きを持つクワガタで人気が高い。
国内にも標準和名に「虹」が入った昆虫がいることはいる。【ニジゴミムシダマシ】や【ナガニジゴミムシダマシ】など。黒い体の表面が、シャボン玉のように虹色に輝いて見えることから「虹」の名前がつけられたのだろうが……美しさの点ではアカガネサルハムシやタマムシの方が勝っていると思う。


甲虫類以外では【ツマアカセイボウ】というハチが【虹色蜂】と呼びたい色をしている。


セイボウの仲間は青や緑のメタリックな輝きを放つものが多く、「セイボウ」は漢字で書くと「青蜂」。
だから虹色のツマアカセイボウは──「虹(レインボー)」と「セイボウ(青蜂)」の「蜂(ボウ)」をかけて【レインボウ(蜂)】などと呼びたくなる。

「虹」はどうして虫偏なのか?

「虹色」の名をつけたくなる昆虫のことを考えていて、ふと思った。
《【虹】は、なぜ虫偏(むしへん)なのだろう?》
検索してみると、いろいろ解説してあるサイトがヒットした。

【虹-トクする日本語-NHK アナウンスルーム】
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/93277.html
には、こんな記述がある↓

古代中国では「虹」を“天に住む大蛇や竜”と考えていたようです。漢字の「虹」も、「虫」偏は【蛇】の形を描いたもの。それに【貫く・横たわる】という「工」がついたのが「虹」という字です。これで【天空を貫く大蛇】を表しているのですね。

【虹】の偏(へん)に使われている「虫」は昆虫のことではなく「ヘビ」のことで、旁(つくり)の「工」には「貫く・横たわる」という意味があるというのだが……正直なところ、これが【虹】の由来だと言われても、なんだかピンとこない。
そこでもう少し納得できるハナシを考えてみた。以下は個人的な「なぞかけ」的解釈ということで──。

昔の人も虹を見て、その幻想的な美しさに魅かれたことだろう。「あんな色彩を人工的に作れないものか」と考える職人だっていたのではないか。虹色の陶器や虹色の衣装にあこがれ、それを作るためにたくみの技術を駆使した試行錯誤が繰り返された……しかし、けっきょく当時の人の技術では虹の輝きを作り出すことはできなかった……。
人が作り出せなかった虹の輝きを、タマムシなどの虫たちが再現している事を昔の人も知っていたので、この漢字が作られた。
「虹」の輝きは「虫」の「工(たくみ/巧みなわざ)」によって成し得る──これが【虹】のゆえんである。


※あくまでもこれは個人的な解釈・頭の体操。








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虫たちでにぎわう手すり/ヨコヤマトラカミキリ他

擬木の上は大にぎわい

4月に入ってから、みかける昆虫の数や種類が増えてきた。
今や雑木林沿いの遊歩道の手すりや柵は、日光浴する昆虫・手すり遭難(※手すりの昆虫ドラマ)した虫・クモなどで大にぎわい。
何かを撮ろうとすると、たいていオジャマ虫が写り込んでくる……




手すりや柵・ガードレールは、落ちてきた幼虫や蛹化場所を探す幼虫が迷い込むトラップ!?


ナナフシ幼虫・アカシジミ幼虫・ミドリヒョウモン幼虫……オオムラサキの幼虫も遭難中……。


ということで、オオムラサキの幼虫は食草のエノキに戻す。
ほかにもたくさんの虫がはいまわっており、これを狙うクモやサシガメ、その他の補食昆虫も多い。


オサムシというと地上を徘徊するイメージがあったが、カタビロオサムシ類はよく擬木の上でもみかける(クロカタビロオサムシorアオカタビロオサムシ?)。


ちなみに、地上を歩き回るアオオサムシ↑。かつてイタチの最後っ屁を装備した我が家のフェレットを最後っ屁(酸)で撃退した因縁の(?)昆虫でもある(フェレット漫画:最後っ屁対決!?)。

ヨコヤマトラカミキリほか

今年は昆虫の発生も早めなのか、こんなカミキリも出ていた。




ガードレールの反射板の上にいたヨコヤマトラカミキリは、これまで5月に入ってから見ることが多かった。今季初の個体がいた場所は(東京都と接する)ギリギリ埼玉県側。
今年はヘリグロチビコブカミキリヨツボシチビヒラタカミキリなどを見てきたので、ヨコヤマトラカミキリが大きく見えた。とはいえ、アリに擬態している──という向きもある「大きめの蟻サイズ」のカミキリ。
ヨコヤマトラカミキリが見られる周辺ですでに活動しているムネアカオオアリに似ていると言えば似ている。




頭・胸・腹の配色(黒・赤・黒)はムネアカオオアリを思わせるし、翅鞘は白い偽くびれ(?)で分断されアリの腹のように丸く見えるデザインになっているような気もする。細長い体に長い脚──大きさ的にも印象は意外にアリっぽい。
アリに擬態して天敵からスルーされていると思われる虫は少なくないが、ヨコヤマトラカミキリのデザインにも、そんな効果があるのかもしれない。





4月に入ってから見かけるカミキリの種類もだいぶ増えた。このところよく見かけるようになったのがヒシカミキリ。


老眼で凹むこともしばしばだが、裸眼でこの極小カミキリを見つけ識別できると、いくらか立ち直れる感じがする。
4月に見たカミキリでちょっとカッコイイなと思うのが↓







フーテンの寅カミキリことトウキョウトラカミキリは3月23日以降、何度も目にしている。このところ急に増えたのがトゲヒゲトラカミキリ。擬木の上でもペアをよく目にするようになった。シラケトラカミキリやヒメクロトラカミキリなどもちょくちょく見られるようになった。
ほかにも色々な種類のカミキリが見られるようになったが、ちょっと風変わりでおもしろいのが↓。


この角度から見ると肩甲骨(けんこうこつ)っぽさがよくわかるハイイロヤハズカミキリ

GWに突入し、行楽地は人で賑わう頃だろうが……手摺の上では一足早く(?)、虫たちでにぎわっている。


擬態する幼虫&蛹:アカボシゴマダラ

以前は見たこともなかったのに、ここ何年かで最も良くみかけるチョウの1つになってしまったアカボシゴマダラ(*)。
成虫をあちこちで見かけるようになった頃、幼虫や蛹を探してみたが、なかなか見つけることができなかった。それが「こんなところに!」というような道路脇のちょっとしたエノキの幼木などにもいることがわかり、目が慣れてくると、あちこちに確認できるようになった。
それにしても、ちょっとした幼木にまぎれてしまう忍者っぷりには感心するばかり。この春もそんな姿を見ることができた。

擬態する幼虫



越冬幼虫は枝に溶け込むような色合いをして、枝に化けている。
それが餌であるエノキ若葉が展開する頃、終齢幼虫へと脱皮。脱皮直後の終齢幼虫は赤みを帯びているが、これが展開中の若葉の赤みによく溶け込んで見える。


エノキの葉がすっかり展開し枝が緑でおおわれるころには、終齢幼虫の赤みも薄れ、葉にとけこむような緑色になっている。




そしてある日、幼虫はこつ然と姿を消してしまう……!?

擬態する蛹







消えた終齢幼虫は、地上20~30cmほどの低い位置で蛹になっていた。
蛹もなかなかの忍者っぷり。まるで垂れ下がった葉の裏のように周囲に溶け込んで見える。

前蛹から蛹へ

これは別の場所にいたアカボシゴマダラ。遊歩道わきに生えたエノキの幼木で前蛹になっていた。






蛹もこれだけ見ると、さほど葉に似ているとも思えないのだが……葉にまぎれていると意外なほど溶け込んで隠蔽されてしまうのがフシギでおもしろい。
追記:↑この蛹のその後……↓




※追記:4月後半から5月はじめにかけて寒い日が多かったが、蛹になって3週間程での羽化だった。





ぷちクワガタ!?キボシチビヒラタムシ

ぷちクワガタもどき!?

春めいてきて多摩湖畔の森沿いに伸びる遊歩道の手すり(擬木)の上に色んな虫が見られるようになってきた。
あまり小さい虫はボケたりブレたりしがちなのでデジカメを向ける事無くスルーすることが多いのだが……きれいだったり面白い特徴などがあると、頑張って撮ってみたくなることもある。
先日、擬木の上にいたこの昆虫↓もそのひとつ。


ツヤのある黒い背中にオレンジ色の一対の紋が目にとまり、しゃれているな──と思った。平べったく頭部の幅が広いことからクワガタを小さくしたみたいだ──とも感じた。


クワガタは一般にも人気の高い昆虫だが、色合い的にはちょっと単調なイメージがある。外国産にはツートンカラーの種類もいるようだが、こんなにきれいに黒地にオレンジの紋を配したクワガタを僕は知らない。
小さいながら、形はカッコイイし色合い的にはクワガタ以上の魅力があるのではあるまいか。



撮影時点ではこの「ぷちクワガタもどき」の標準和名を知らなかった。どのグループに属すのかも見当がつかない。
帰宅後、図鑑で調べてみたが……手元にある昆虫図鑑や1382種を収録した山渓ハンドブック『甲虫』には該当する昆虫は載っていなかった。
そこで、(体がやけに平べったいことから)あてずっぽうで「ヒラタムシ」で画像検索。すると「らしき画像」がヒットし、【キボシチビヒラタムシ】の名前にたどり着いた。やはりヒラタムシ科の昆虫だった。

僕が見たのは♂で、♀は頭(と前胸背板)の幅が♂よりも小さい。触角を構成する節も♂では細長いが♀は短く球形に近いという違いがあるようだ。
性的二型が顕著なこともクワガタと似ている気がした。体が平たいのも樹皮の隙間に潜り込みやすいように──ということなのだろう。
身近な所にもまだまだ知らない、魅力的な昆虫はいるものだな……と改めて感じるのであった。

昆虫など ~メニュー2~

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この冬みられた冬尺蛾

この冬みられたフユシャク

フユシャク(冬にのみ出現し、♀は翅が退化して飛ぶ事ができないユニークな蛾)も時期によって顔ぶれが移り変わり、そのつどブログのネタにしてきた。しかし、そろそろフユシャクの時期も終わりっぽい……ということで、バラバラにあげてきた種類を今季分(2012年12月~2013年3月)まとめておくことにした。
僕が目にしたフユシャクのうち名前がわかるものをまとめたつもりだが、同定にはあまり自信が無く、わかる種類は少ない……。



フユシャクの婚礼ダンス※クロスジフユエダシャク♀の見つけ方









フユシャク探し※イチモジフユナミシャク 他



フユシャクの口※シロフフユエダシャク



ユキヒョウ的フユシャク※シモフリトゲエダシャク
雪豹フユシャクふたたび※シモフリトゲエダシャク








フユシャクの交尾・産卵・卵

この冬みられなかったフユシャク

前の冬にみられたが、今季は残念ながら、見られずに終わりそうだ……。


ゼフィルス的フユシャク!?※フチグロトゲエダシャク

フユシャク♀カウンター

冬はフユシャク──とくに翅が退化したユニークな♀を見るのが定番になっているが、見かけた数をカウントすることはあまりしてこなかった。今年2月にふと思い立ってカウンターを使って、その日見かけたフユシャク♀を数えてみるにしたところ……2月には最高で36匹。3月の上旬には40匹を数えた日もあった(死骸はのぞく)。フユシャク♀カウンター導入以前の数は正確には判らないが、少なく見積もっても今季見た♀の累計が500匹を下回ることはないだろう。ただ、種類についてはよくわからないものも少なくなかった。




ヨツボシチビヒラタカミキリ

ヨツボシチビヒラタカミキリ@狭山丘陵

毎年春にみかける小さなカミキリ。出現時期については5~6月と記されたサイトがいくつかあるようだが、狭山丘陵ではもっと早く出てくる印象。今年は東京の桜(ソメイヨシノ)の開花宣言があった3月16日(平年より10日早い)に最初のヨツボシチビヒラタカミキリを見てから、それ以降は頻繁に見かける常連虫になっている(東京都東大和市・武蔵村山市~埼玉県所沢市)。
ちなみに去年(2012年)の東京の桜開花宣言は3月31日(平年より5日遅い)で、この年最初のヨツボシチビヒラタカミキリを見たのは4月9日だった。




背中の4つの白い紋が「ヨツボシ」の由来だろう。この紋には何か意味があるのだろうか? 模様が入る事でボディラインが分断され、天敵の眼を逃れやすくなる・あるいは、白い模様が「くびれ」に見えアリに擬態している──などの解釈が思い浮かぶが、個体によっては白い紋がほとんど目立たないものもいる。ということは、紋があっても無くても生存率にはさして影響ないのかもしれない。










今年は3月後半には、ガードレールや柵の上で日光浴しているヨツボシチビヒラタカミキリをよく見かけるようになった。ハエトリグモの仲間に襲われたりアリの攻撃を受けている姿も見られた。


見つけた時はハエトリグモに捕まっていたヨツボシチビヒラタカミキリだが、クモは新たにあらわれた別のクモと戦い始め、ヨツボシチビヒラタカミキリは放置されてしまった。


擬木の柵(手すり)の上ではサシガメなども出ていて、天敵も少なくなさそうだ。

細めの伐採木に集まるヨツボシチビヒラタカミキリ

比較的最近伐採された細めの木が集められたところでもヨツボシチビヒラタカミキリを確認。


よく見ると細めの伐採木のあちこちをアリのように徘徊するヨツボシチビヒラタカミキリが確認できた。目がなれてくると、じっとして目立たずにいる個体も見えてくる。






枝影にかくれたり現れたり、せわしなく動き回っているものもいて、数匹数えたところでカウントをあきらめた。
この日は他にガードレールや柵などでも9匹のヨツボシチビヒラタカミキリを確認(死骸1匹は含まず)。今が活動の盛んな時期なのではないか……という感じがしないでもない。

小枝片的コブスジサビカキリほか早春の昆虫※2014年のヨツボシチビヒラタカミキリ含む。
桜の開花とヨツボシチビヒラタカミキリ※2015年のヨツボシチビヒラタカミキリ